「サラリーマン大家になりたい」
サラリーマンとしての安定収入に加えて不動産投資の副収入もある、そんなサラリーマン大家に興味がある方も多いのではないでしょうか。
実際、本業が忙しいサラリーマンにとって、細かく動きをチェックしなければならない株やFXなどの投資商品と比較して、不動産投資はあまり手間がかからないといわれることから人気を集めています。
また、近年の金融緩和でサラリーマンも不動産投資ローンを受けられるようになったことから不動産投資が身近になり、サラリーマン大家を目指す方や実際に大家になった方が増えました。
しかし、かぼちゃの馬車事件とスルガ銀行の不正融資問題で、不動産投資ローンの審査基準が厳しくなるなど、不動産投資をめぐる環境は大きく変わりつつあります。
これからサラリーマン大家を目指すなら「不動産投資はあまり手間のかからない投資」「毎月○○万円の不労所得」というメリットだけではなく、失敗しないために事前にリスクや注意すべき事項をきちんと把握することが大切です。
そこで今回、あらためてサラリーマン大家の方が不動産投資をする際に知っておくべき内容をまとめました。これからサラリーマン大家を目指している方のご参考になれば幸いです。
- 不動産投資とは?
- 今の不動産投資市場の動向
- サラリーマン大家になるメリットとデメリット
- 大家に向いているサラリーマンとは?
- 大家になるまでの流れ
- 失敗しないため!サラリーマンが不動産投資をする際の注意点
- 不動産投資ローンを利用するには?
- 不動産投資所得があるサラリーマンの確定申告
※この記事は2015年4月9日に公開したものを2019年11月25日に加筆修正しました。
目次
1、不動産投資とは?
(1)そもそも不動産投資とは?
そもそも不動産投資とは、マンションやアパートなどの不動産を購入して、家賃収入(インカムゲイン)や転売(キャピタルゲイン)により利益を得ることを言います。
(2)不動産投資で利益を得る2つの方法
不動産投資で利益を得るには大きく以下の2つの方法があります。
①インカムゲイン方式
インカムゲイン方式とは、自分の不動産を第三者に賃貸し家賃収入で利益を得る方式のことを言います。
②キャピタルゲイン方式
キャピタルゲイン方式とは、不動産を低価格の時に購入し、景気などの影響で価値が上昇した際に、購入価格より高く売却し利益を得る方式のことを言います。
今の日本では家賃収入で利益を得るインカムゲイン方式がメインとなっています。
2、今の不動産投資市場の動向
2013年から不動産の価格が上昇し、価格が高騰している今が、不動産投資を始めるタイミングとして適しているかどうかと悩まれている方も多くいらっしゃるのではないでしょうか。
(1)不動産価格の推移
下記国土交通省が2019年5月に公表した「不動産価格指数」を見て頂ければ分かりますが、2013年からマンションの価格が右肩上がりに上昇を見せています。


(2)オリンピック後に向けての不動産市場の動き
2013年に東京オリンピック開催が決定してから、不動産の価格が大幅に上昇を続けている今、不動産投資を始めるタイミングであるかどうかと迷われているサラリーマンの方も多くいらっしゃるのではないでしょうか。
価格がこのまま上昇するのか、そろそろ落ちるのかを正確に予測することは難しいのですが、以下の2つの理由から不動産投資を前向きに検討されてもよいのではないでしょうか。
①大都市圏の家賃相場は上昇している
売買価格ほど大きな上昇幅ではないですが、それまでほぼ横ばいだったマンションの賃料は、首都圏では2014年の後半から上昇を見せ、2017年後半からは3大都市圏で大きく上昇しました。


また、人口流入も大都市圏に集中する傾向があります。
特に東京一極集中が顕著で、2018年に「転入超過」となった8都府県のうち、半分が首都圏(東京、神奈川、千葉、埼玉)です。


人口が増えて家賃が上昇している首都圏では、家賃収入というインカムゲインが安定して見込めると考えられます。
②不動産投資ローンの金利が低い
金融緩和により、それまでハードルが高かった不動産投資ローンの融資枠、金利などがサラリーマンでも有利な条件で受けられるようになりました。スルガ銀行の不正融資問題が発覚した後、審査基準は厳しくなりましたが、金利は低い水準のままです。2009年に3%程度だった金利が、現在では1.5%程度となっており、借入の負担は減っています。
また、審査基準は物件の担保評価や借入金額と年収とのバランスについて厳格化していますが、これは裏返せば自分にとって無理のない範囲でローンを利用し、堅実な不動産投資ができるということになります。
「低金利」「健全な融資基準」ということもまた、このタイミングで不動産投資を始める理由の一つといえるでしょう。
3、サラリーマン大家になるメリットとデメリット
では、サラリーマン大家になるにはどのようなメリットとデメリットがあるのでしょうか。
(1)サラリーマン大家になるメリット
まず、サラリーマン大家になるメリットについてみてみましょう。
大きく以下のようなメリットが挙げられます。
- ①管理の手間がかからない(=管理会社に委託できる)
- ②所得税・住民税を節税できる場合がある(=会社員収入と損益通算できる)
- ③生命保険の代わりになる(=団体信用生命保険に加入できる)
- ④私的年金の確保ができる(=安定的な資産形成ができる)
- ⑤インフレに強い(=現物資産を持てる)
など。詳しい内容については「サラリーマンが不動産投資を成功させるために知っておくべき10のこと」を参考にしてみてください。
(2)サラリーマン大家になるデメリット(リスク)
一方、投資である以上デメリット(リスク)はつきものです。
不動産投資をするには、以下のようなリスクが挙げられます。
- 投資金額が大きい
- 空室により収入減もしくはゼロ
- 流動性が低い
など。詳しい内容については「不動産投資「12のリスク」と「払わなくても良い費用」とは?」を参考にしてみてください。
4、大家に適しているサラリーマンとは?
下記は、「不動産投資の教科書」が不動産投資を実践している、または検討しているサラリーマンの方に行ったアンケート結果です。
- 年齢:30〜40代
- ご年収:500〜1,000万円
の方が最も多いことが分かります。
つまり、大家に適しているサラリーマンの条件としては、
- 仕事がある程度安定している
- 手元に資金の余裕がある
- 年収が比較的高い
といった点が挙げられるでしょう。
5、大家になるまでの流れ
続いて、実際にサラリーマン大家になるまでの流れをみてみましょう。
大きく以下のような流れになります。
- 購入不動産の予算を決める
- 物件の細かい条件を決める
- 信頼できる不動産投資会社を選ぶ
- 気に入った物件の現地を確認する
- 買付証明書を提出する
- 重要事項の説明を受ける
- 売買契約を締結する(手付金を支払う)
- (融資を受ける方のみ)不動産投資ローンの審査を受ける
- 決済を行い、物件引渡し
- 賃貸管理会社に管理を依頼する
など。詳しい内容については「サラリーマンが不動産投資で失敗しないために知っておくべき10のこと」を参考にしてみてください。
6、失敗しないため!サラリーマンが大家になる際の注意点
不動産投資は一回クリックで売買をし、利益が確定されるような手軽な投資ではありません。購入金額も高額であるため、万が一失敗してしまうと損失はかなり大きくなります。以下にて不動産投資で失敗しないための注意点を書いていきますので、参考にしてみてください。
- (1)不動産投資の基礎知識を勉強する
- (2)サラリーマン大家のブログを読む
- (3)不動産投資セミナーにて情報収集をする
- (4)管理会社に管理を丸投げしない
- (5)実質利回りをきちんと確認する
- (6)いい投資物件を探すのは大変
では、具体的にみてみましょう
(1)不動産投資の基礎知識を勉強する
不動産投資で安定して毎月家賃収入を得るには、事前に基礎知識を本やインターネットなどで勉強する必要があります。
サラリーマン向けの不動産投資をする方法について書かれた本も増えており、不動産投資を始める前に読んでおくようにしましょう。
以下にて「不動産投資の本で絶対読んでおくべき厳選おすすめ書籍10選」であげたものから3冊の本をピックアップしましたので、参考にしてみてください。
1:初心者から経験者まですべての段階で差がつく!不動産投資 最強の教科書
![]() ![]() | 初心者から経験者まですべての段階で差がつく!不動産投資 最強の教科書?投資家100人に聞いた!不動産投資をはじめる前に知りたかった100の疑問と答え 新品価格 |
『初心者から経験者まですべての段階で差がつく!不動産投資 最強の教科書』
- 著 者 鈴木 宏史
- 出版社 東洋経済新報社
サラリーマン大家である著書が、サラリーマンで不動産投資を行いたいと考えているサラリーマン向けの不動産投資の入門書です。
2:49歳の窓際サラリーマンだった私が会社を辞めて家賃収入だけでラクラク生活を実現した話
![]() ![]() | 49歳の窓際サラリーマンだった私が会社を辞めて家賃収入だけでラクラク生活を実現した話 新品価格 |
- 著 者 飯田 勝啓
- 出版社 かんき出版
不動産投資で成功して会社を辞めたいなら、まずこの本を読んで安定収入(家賃収入)を確保してからでも遅くはないのではないでしょうか。
本書は49歳で窓際に追いやられたサラリーマンが、ワンルームマンション投資に出会い、短期間で家族が生活に困らない家賃収入を確保し、サラリーマン生活をリタイアした、その収入計画とノウハウが記載されています。
3:絶対に知られたくない! 不動産屋の儲けの出し方
![]() ![]() | 新品価格 |
- 著 者 斎藤 智明
- 出版社 ぱる出版
良い不動産屋はどうやって見分ける?そもそも不動産屋は一体どのようにして儲けているのか?なぜ掘り出し物の物件情報が一般に出回らないのか?
宅建試験の講師も勤めている著書が業界のウラ話に切り込み、実際に儲かっている不動産屋は具体的にどのような事をしているのかなど、とても濃い内容になっています。
(2)サラリーマン大家のブログを読む
不動産投資をされている方には様々な投資目的があります。人によって投資方法や成功するためのノウハウも異なります。
実際に不動産投資をされているサラリーマン大家の方が、自身の失敗談や考え方などを書かれているブログがたくさんあります。これから不動産投資を検討されているサラリーマンの方には大変役に立つ内容となっていますので、ぜひ読んでみて下さい。
1:20代不動産投資から不動産王への道程
2:毎月100万円キャッシュフロー倶楽部(不動産投資☓ライフスタイル)
なお、不動産投資初心者に読んでおくべきブログは「種類&職業別!不動産投資するなら読んでおくべきブログ19選」にて紹介してありますので、参考にしてみて下さい。
(3)不動産投資セミナーで情報収集をする
何度もお伝えしてますが、不動産投資では情報収集が「命」です。本やインターネットより情報収集するのもいいですが、業界最新の情報を知るには不動産投資会社が開催されているセミナーに参加するといいでしょう。
東京・大阪・名古屋の3大都市圏以外でも開催されており、参加費無料のセミナーも多く、1社だけでなく複数の企業のセミナーに参加することで、自分に合う不動産会社(不動産会社の担当者)が見つかるかもしれません。
不動産投資の教科書 おすすめセミナー
20社以上掲載している一覧から、開催地域や投資対象物件でしぼりこんで検索することができます。
ギフト券プレゼントのキャンペーンも実施中ですので、情報収集に是非ご活用ください。
不動産投資セミナーの選び方やオススメセミナーについて詳しくは「【初心者向け不動産投資】セミナー選び「4つのコツ」と役立つセミナー8選」を参考にしてみてください。
(4)管理会社に管理を丸投げしない
不動産投資の場合、物件の管理を管理会社に委託することによって、ほとんど手間をかけずに経営することができます。しかし、丸投げはしないようにしましょう。
管理会社に管理を委託しても、
- 毎月きちんと入金日までに家賃が振り込まれたか
- 入居者の募集をかけた際の広告の出し方
- 入居者からのクレームや対応結果の報告があったか
など具体的な管理内容について把握するようにしましょう。
(5)実質利回りをきちんと確認する
物件の収益性、つまり利回りを確認する時は、販売図面やレントロールに書かれている表面利回りではなく、管理費や税金などの諸経費を除いた「実質利回り」を確認するようにしましょう。
表面利回りが高くても、ランニングコストも高ければ実質利回りが低くなりますので、きちんとシミュレーションをして確認するようにしましょう。
実質利回りの計算方法などについて詳しくは「実はマイナス?不動産投資の利回りの真実と利回りで物件を選ぶ危険」を参考にしてみてください。
(6)いい投資物件を探すのは大変
インターネットを利用して投資物件を探すのもいいですが、しかし、実際に本当にいい投資物件はインターネットに掲載される前にもう既に取引が終わってしまったケースがほとんどです。つまり本当にいい物件はなかなかネットに掲載されないのです。
従って、自分で検索するのと同時に、不動産投資会社で信頼できる担当者から物件を紹介してもらうことも大切と言えるでしょう。
プロパティエージェント(新築物件)
東証上場されているプロパティエージェントさんは、新築区分マンションのディベロッパーとして、投資用の分譲マンションを管理まで一貫して手がけております。購入後の顧客満足度1位のプロパティエージェントさんなら安心して物件の管理をお任せすることができるでしょう。今なら書籍も無料でプレゼント中ですので、新築マンション投資にご興味がある方は資料請求をしてみてはいかがでしょうか。
RENOSY(中古物件)
RENOSYさんの管理物件入居率は「99.5%」という驚異的な高さです。物件の仕入れにAIテクノロジーを活用することで、高い入居率を達成できているとのこと。初心者向けのオリジナルガイドブックのほか、マンションオーナーのインタビューDVD「Renosy Owner’s Voice」を無料送付しておりますので、中古マンション投資にご興味がある方ぜひ資料請求してみてはいかがでしょうか。
デュアルタップ(新築・中古物件)
デュアルタップさんは、新築ワンルームマンションのディベロッパーとして、自社で物件の企画・開発・販売・管理まで一括して手がけています。東証JASDAQに上場しており、安心してご依頼できる不動産投資会社です。新築マンション投資にご興味がある方は、まず資料請求されてみてはいかがでしょうか。
7、不動産投資ローンを利用するには?
不動産投資をするにあたって融資を利用しようと考えている方は多くいらっしゃるのではないでしょうか。
不動産投資ローンは、よく耳にする住宅ローンと比較して審査が厳しくなっていることから、
- 審査基準
- 金利の設定
などの条件も厳しくなっています。
サラリーマンが不動産投資ローンを利用する際の流れなどについて詳しくは「不動産投資ローンについて知っておくべき12のこと」を参考にしてみてください。
8、不動産投資所得があるサラリーマンの確定申告
不動産投資をすることによって不動産所得があるサラリーマンの方は、ご自身で確定申告を行う必要があります。
確定申告は、大きく以下の流れにて手続きを行います。
- 確定申告に必要な書類を用意
- 決算書を作成
- 確定申告書の作成
- 所轄の税務署にて書類を提出する
など。確定申告に必要な書類など詳しい内容は「【税理士が教える】サラリーマンでも確定申告が必要な6つのケースとは?」を参考にしてみてください。
まとめ
今回はサラリーマンの方が大家になった場合のメリット・デメリット、失敗しないための注意点などについて書きましたがいかがでしたでしょうか。これからサラリーマン大家を目指している方のご参考になれば幸いです。