不動産仲介業者に不動産の売却を依頼した際に、「仲介手数料」という費用が発生します。
しかし、仲介手数料の計算方法や、どのような場合に安くなるか、などについてあまり詳しく知らない方は少なくないでしょう。
そこで今回は、
- そもそも仲介手数料とは?
- 仲介業者の仕事内容とは?
- 仲介手数料の計算方法
- 仲介手数料早見表
- 仲介手数料の支払い方法
- 仲介手数料の値引き交渉は?
- 仲介手数料の計算上の注意点
- 手付解約時の仲介手数料は?
- その他の費用
などについて書いていきますので、ご参考になれば幸いです。
目次
1、不動産売却の仲介手数料とは?
(1)仲介手数料とは?
仲介手数料とは、不動産売買・賃貸の際に不動産仲介業者に対して支払うお金のことです。
仲介手数料は成功報酬であり、取引が成立した場合のみ支払われます。そのため、売却が成功しない場合は仲介手数料は支払われません。
(2)仲介手数料は不動産売却したら絶対にかかるのか?
不動産仲介手数料は不動産仲介業者に対して支払われる手数料であるため、仲介業者に売却依頼をした場合のみ費用がかかります。
一方、仲介業者を通さず、個人間のみで不動産売買を行った場合、仲介手数料はかかりません。
2、仲介業者の仕事内容とは?
仲介手数料は、成功報酬として取引が成立した場合に不動産仲介業者に対して支払われます。
では、不動産売却の場合、仲介業者はどのような仕事をしてくれるのでしょうか。
具体的には、以下の通りです。
- (1) 物件を査定し、売却価格を提案
- (2) 宣伝するための物件の資料作成
- (3) チラシやインターネットなどの広告チャンネルを利用して物件の宣伝
- (4) 売主の状況に合せて物件の販売プランを提案
- (5) 物件下見の日程調整や現地案内
- (6) 売買契約書などの関連書類の作成
- (7) 決済などの対応
など。
不動産仲介業者については、詳しく「不動産仲介とは?不動産仲介業者の仕事の内容とおススメ仲介業者3選」をご参照くさい。
3、 仲介手数料の計算方法
法律により、不動産売却の仲介手数料は以下の表に表示されているパーセンテージが手数料の上限額とされています。
例えば、1,500万円のワンルームマンションを売却した際の仲介手数料の上限額は、以下のように計算することができます。
<計算方法>
1,500☓3%+6万円=51万円(税別)
なお、仲介手数料額に関しては、法律上で定められているのはあくまでも「上限」のみです。
従って、不動産仲介業者との交渉ができれば、10万円でも、また支払わなくても問題ありません。
不動産の売買価格 | 手数料の上限 |
200万円以下 | 5% |
200万円超 400万円以下 | 4%+2万円 |
400万円超 | 3%+6万円 |
4、 不動産売却仲介手数料の早見表
物件価格別の仲介手数料の上限額を計算した一覧表を添付しますので、参考にしてみてください。
物件の価格:非課税
税率:新税率
5、 仲介手数料の支払い方法
仲介手数料は成功報酬として不動産仲介業者に支払います。一般的には
- (1) 売買契約締結時:50%
- (2) 物件引き渡し時:50%
の順番で支払われる場合が多いですが、物件の引き渡しの際にまとめて支払うことができる場合もありますので、事前に担当者に相談してみましょう。
6、 仲介手数料の値引き交渉は?
仲介手数料は、法律上では上限額しか定められていないため、不動産仲介業者との交渉で、安くなる可能性があります。
不動産仲介業者は媒介契約が締結された後に、チラシを作成するなど、物件の売却活動が正式に始まります。従って、仲介手数料の値引き交渉は、媒介契約が締結される前に行うようにしましょう。
7、仲介手数料の計算上の注意点
仲介手数料を計算する際に上記で紹介した計算方法で計算する場合、以下の点について注意する必要があります。
・算出基礎金額は「税抜き」価格である
・土地は非課税である
詳しい内容は、「知らないと損する?不動産売買の仲介手数料について知っておくべき10個のこと」にて書いてありますので、参考にしてみてください。
8、手付解約時の仲介手数料は?
不動産売買契約を締結した後にも、手付解約によって契約が解約されることが考えられます。
(1)そもそも手付解約とは
手付解約とは、売買契約が締結された後に、買主が手付金放棄、もしくは売主が手付金倍返しをすることによる解約のことを言います。
(2)手付解約した場合の仲介手数料は?
上記にも書きましたが、手付解約は一旦契約が締結されたあとの解約になりますので、不動産仲介会社は成功報酬である仲介手数料を請求することができると認められています。
従って、仲介手数料は支払わなければなりません。
9、その他の費用
不動産を売却する際に、不動産仲介業者に支払う仲介手数料のほかに、以下のような費用も発生します。
- 税金
- (融資を受けた場合)金融機関に支払う「一括繰上げ返済手数料」
など。
詳しい内容については、「事前に知っておきたい!不動産売却時にかかる3つの費用」をご参照ください。
まとめ
不動産売却時にかかる仲介手数料は上限が決まっています。そのため、交渉次第では安くすることも可能です。
仲介手数料についてご存知ないと、不動産の売却が決まった時に売却価格よりも低くて落胆することがあるかもしれません。
本記事を読んで仲介手数料について理解できた方は、ぜひ以下から売却したい不動産の売却額を調べてみてください。
なお、不動産売却を検討した場合詳しくは「不動産を売りたい方必見!高額で不動産を売却する方法」をご参照下さい。