• 不動産売却
  • 2019/11/13

相続した不動産の売却において知っておきたい税金と節税対策

相続によって取得した不動産を売却する場合、売却の流れや売却時に発生する費用などが通常の売却と異なる場合があります

つまり、相続した不動産の売却で損しないためには売却の流れや売却時の費用についてきちんと知っておく必要があるでしょう。

今回は、

  • 相続によって取得した不動産を売却しないと損?売却しない場合のデメリット
  • 相続によって取得した不動産の売却の流れ
  • より高額で不動産を売却するためのコツは?

などについて書いていきますので、相続した不動産を売却する際に参考にして頂けると幸いです。

1、取得した不動産の相続の流れ

まず、相続によって取得した不動産を売却した場合の流れを知っておきましょう。

相続によって取得した不動産を売却するには、必ず相続登記によって、不動産の名義を自分の名義に変更する必要があります。

(1)相続の申請書類

相続の種類によって、申請書類が異なりますので、詳しく法務省の「新不動産登記法の施行に伴う登記申請書等の様式について」にてご確認下さい。

(2)相続登記はいつまでにしなければならない?

法律上では、いつまでに相続登記を行わなければならないという決まりはありません。

ただし、相続登記を正しく行わないと売却手続きそのものができなくなってしまいます。さらに、相続した不動産などの財産を3年以内に売却した場合には「相続税の取得費加算の特例」という特例の恩恵を受けることができるので、早めに相続登記手続きを行った方がいいでしょう。

「相続税の取得費加算の特例」については後ほど第4章でご説明します。

(3)相続登記は自分でもできる?

相続登記は基本的にはご自身で行うことができますが、種類によって用意する書類が複雑だったり、不慣れな手続きでかなりな手間がかかる場合もありますので弁護士や司法書士などの専門家に依頼するといいでしょう。

2、相続によって取得した不動産を売却しないと損?売却しない場合のデメリット

相続によって取得した不動産は、遠方にあったり、手続きが煩雑だったり、使用目的が決まっていないなどの理由で放置されている方も少なくないでしょう。

相続によって取得した不動産を放置してしまうと、以下2つのデメリットが挙げられます。

(1)固定資産税がかかる

不動産を所有しているだけで、毎年その所有者に対して固定資産税が課税されます。

固定資産税は以下の計算式にて計算することができます。

「固定資産税=固定資産税評価額☓1.4%」

例えば、固定資産税評価額が5,000万円の不動産の場合、固定資産税は「5,000万円☓1.4%=70万円」になります。

つまり、ただ所有しているだけで、70万円の固定資産税がかかります。

(2)放置によって、不動産の資産価値が下がる

不動産は建築年数が古くなるにつれ、資産価値が下がってしまいます。

そのため相続によって取得した不動産も放置している間に、資産価値がどんどん下がってしまうのです。

相続によって取得した不動産を活用されていない方はこのようなデメリットを回避するため、売却を考えてみるのはいかがでしょうか。

3、相続時の不動産売却で発生する税金とは?

(1)印紙税

不動産を売却する際売買契約書を取り交わすことになりますが、その際に掛かる税金が印紙税になります。印紙税は契約金額によって異なりますので注意しましょう。

国税庁:印紙税

(2)譲渡所得税

不動産を売却した際に売却益が出たら譲渡所得税の課税対象となります。譲渡所得税を安く抑えるには以下の記事を参考にしてみて下さい。

>>【税理士が教える】不動産売却の「譲渡所得税」安く抑える5つのコツとは?

(3)登録免許税

登記手続きの際には、登録免許税がかかります。相続登記の場合、基本的に土地の所有権の移転であれば、土地の価額の0.4%が登録免許税の税率です。

ただし、相続登記では亡くなった人に本来移転するはずだった登記がまだ行われていなかった、というケースが多くあります。

例えば、父親が亡くなったので息子に相続登記をしたいという場合に、実は相続する土地や建物の名義がすでに亡くなっている祖父のままだった、といったケースです。

この場合は、いったん祖父から亡くなった父親に登記を移して、さらに息子へ相続登記をする、という手順をふみますが、祖父から父親への登記に関しては令和3年331日まで登録免許税は免税措置が取られることになっています。

このように、それぞれの相続のケースによって登録免許税に関する計算も変わってくるので、相続財産の調査段階でどのような財産があるのか、登記の状態はどうなっているのかなどを細かく検証する必要があるでしょう。

税金に関する詳しい内容は「【税理士監修】不動産売却でかかる「3つの税金」と節税方法」をご覧ください。

4、不動産売却の費用を節税する方法は?

(1)相続税の取得費加算の特例とは

相続税の取得費加算の特例により、不動産の取得費に相続税の一部を加算することによって、譲渡益を抑えることができます。結果として、税金の軽減につながります。

特例を受けるための要件

特例を受けるには、以下の要件を満たす必要があります。

  1. 相続により財産を取得した者である
  2. その財産を取得した人に相続税が課税されている
  3. その財産を、相続税の申告期限の翌日以後3年を経過する日までに譲渡している

計算方法 

平成27年1月1日以後に開始する相続の不動産の場合、以下の計算式にて算出することができます。

「取得費に加算する相続税額=相続税額☓(不動産の資産価値/相続税の課税価格)」

例えば、以下の不動産を相続した場合、取得費に加算する相続税額を計算してみましょう。

<条件>

  • 相続税額:280万円
  • 資産価値:1億円
  • 課税価格:2200万円

<計算方法>

取得費に加算する相続税額=280万円☓(1億円/2,200万円)=1,272万円

相続税の取得費加算の特例については、詳しく国税庁の「相続財産を譲渡した場合の取得費の特例」をご参照ください。

なお、譲渡所得税の計算について、詳しくは「譲渡所得税とは?不動産売却後の譲渡所得税を安くおさえるために知っておきたい5つのこと」をご参照ください。

(23000万円特別控除とは

不動産譲渡取得税については、3,000万円までの売却益をなかったことにしてくれる「特別控除の特例」というものがあります。

この特例では、マイホームなどの売却に際して、買換えの有無や所有期間の長さに関わらず適用を受けることが可能です。相続の場合には「相続空き家の売却」であっても、この特例の適用を受けることができます。

特例を受けるための要件

ここでは、相続空き家を売却する際の要件について説明しています。通常の不動産売却の要件と基本的に共通しているので、詳しくは国税庁のホームページにある「N0.3302マイホームを売った時の特例」を参照にしてください。

相続空き家を売却する場合の要件

相続(遺贈)によって住居や土地を相続した者である

相続開始のあった日以後、3年経過する日の属する年の1231日までに売却した物件であること

相続開始直前において被相続人の居住の用に供されていた家屋であること。

昭和56531日以前に建築された家屋であること。

マンション以外の家屋であること。

相続開始直前においてその被相続人以外に居住したいた者がいなかったこと。

相続のときから譲渡のときまで事業の用、貸付けの用または居住の用に供されていなかったこと。

なお、家屋等を取り壊したのちに売却する場合は、さらに以下の2つの要件が加わります。

相続のときから取壊しのときまで事業の用、貸付けの用または居住の用に供されていなかったこと。

土地が相続のときから譲渡のときまで事業の用、貸付けの用または居住の用に供されていなかったこと。

基本的に事業目的で利用していた不動産は、この特例の対象外になることに注意しましょう。築年数やマンションでないかどうか、という点でも細かく要件が設定されています。

計算方法

3,000万円の譲渡所得上の特別控除は、次の計算式で算出した譲渡所得がマイナスであれば所得税が発生しないことになります。

譲渡所得=譲渡価額取得費譲渡費用-3,000万円

相続物件の売却では、この計算式で言う「取得費」が問題です。

何世代も前に取得した物件などでは、売買契約書などが残っていないケースも多々あります。その場合は、譲渡価額の5%の「概算取得費」という数値を使って計算することになります。

物件の規模によってはこの「概算取得費」が低額となるために譲渡価額が大きくなってしまうことがあるので、効果的な節税につなげるには3,000万円の特別控除などをうまく利用することが大きなポイントとなるでしょう。

(3)10年超所有軽減税率の特例

不動産売却時にかかる「譲渡取得税」は、不動産の所有期間の長さによって税率が変わります。基本となる税率は所有期間が5年超で売却益の20.315%*5年以下で39.63%*です。この税率に対する軽減特例が、「居住用財産の軽減税率の特例」になります。

※平成25年から令和19年までは、復興特別所得税として各年分の基準所得税額の2.1%を所得税が加算されています。

相続不動産の場合は居住年数が10年超の物件が多くなりますが、この特例の適用要件を満たすのは、所有期間が10年以上の居住用の不動産であることです。その場合、譲渡売却益のうち6,000万円以下だと譲渡所得×14.21%*6,000万円超で20.315%*になります。

平成25年から令和19年までは、復興特別所得税として各年分の基準所得税額の2.1%を所得税が加算されています。

被相続人が所有していた期間と相続人が所有していた期間を合算することもでき、さらに先ほど説明した「3,000万円の特例控除」と併用することも可能です。

5、相続した不動産でも確定申告が必要な場合とは

相続によって取得した財産は基本的に「所得」ではないため、確定申告による所得税や住民税の納付は必要ありません(相続財産については相続税による課税によって処理されます)。ただし、例外があります。以下にあげる2つの場合は確定申告が必要です。

  • 家賃収入が発生している場合
  • 換価分割で不動産を分割した場合

(1)家賃収入が発生している場合

家賃収入のある賃貸物件などを相続した場合は、その家賃収入は「所得」とみなされます。

被相続人に確定申告の対象となるのは、被相続人が亡くなった日以降に発生した家賃収入です。期限は相続が発生した翌年の216日から315日になります。

(2)換価分割によって不動産を分割した場合

換価分割とは、相続した不動産などを売却してお金に変え、それを遺産分割する方法のことです。

これによって相続人が得た売却代金は「所得」とみなされます。ただし、手にした代金の全てが課税対象というわけではありません。売却代金から取得費、譲渡費用などを差し引いたうえでプラスとなった金額が課税対象です。

もちろん、3,000万円特別控除などの適用も要件を満たせば受けられます。納税期限は不動産を売却した翌年の216日から315日までです。

6、不動産売却査定サイトとは?オススメ査定サイト5選

不動産売却査定サイトとは、一度に複数の不動産会社から売却価格の見積もりをもらえるサービスで、具体的にイメージ画像にすると以下の通りです。

不動産売却査定サイトは数が多いので、当社が厳選してピックアップしたサイトをご紹介しましょう。

・すまいValue

すまいValueは大手6社が共同で立ち上げた一括査定サイトで、三井不動産や住友不動産、東急リバブルなどの大手に査定依頼ができるのはここだけです。

6社」と聞くと少なめに感じるかも知れませんが、実際に仲介件数のトップ3を占めている企業のため査定サイトの中では最も流通件数が多いと言えるでしょう。

地方で郊外だと対象外のエリアもありますが、もし主要な市区町村の査定を頼むならまずここからスタートすると確実です。

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HOME 4 U

NTTデータが運営しているだけあって無料の電話相談ができることが特徴です。また独自の審査基準により徹底的に悪質な不動産会社を排除する体制を取っているため、信頼性も他のサイトとは群を抜いて高くなっています。

ただし大手不動産には査定の依頼ができませんが、困ったときに電話が利用できるのでセカンドオピニオンとして使用してみると良いかも知れません。


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REDS(レッズ)

東証一部上場企業のヒノキヤグループの関連会社で、なんと言っても強みは仲介手数料が無料、もしくは半額以下のところです。

余計な費用が掛からず、またスタッフも100%宅建士のためサポートが手厚いです。

ただ専任媒介契約を求めれられるので競合他社との競争ができないというデメリットはありますが、全国の不動産会社に売り出してもらう事ができるためあまりデメリットに感じる事は無いでしょう。仲介手数料を抑えられるのは大きなポイントです。

ReaRie(リアリエ)

パナソニックが運営しているため、リフォームプラン付きで家を売るサービスを実施しているのが強みでしょう。

リフォームプランが無料でついて来たり、中古住宅購入とリフォームがセットでできるのも魅力です。

ただエリアが首都圏、中部、近畿に限られていたり、プランが割高になってしまう可能性も否めないのでセカンドオピニオン的な存在で使うと良さそうです。

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・イエカレ(不動産売却)

イエカレは運営開始から9年目の総合比較サイトです。

土地活用や不動産売却だけでなく、賃貸仲介や不動産管理会社なども探してくれるサービスも持っており、こちらもフリーダイヤルで電話相談ができます。

登録業者数が少ないことや情報があまりない事がデメリットではありますが、買取査定が強みなので買取をする人向けとも言えそうです。

7、売却は専門業者に依頼した方がいい?

セミナー相続によって取得する不動産を売却するには、相続登記は必ず行う必要があり、普通の不動産を売却するよりは手続きが多くなります。

この場合、相続登記から売却までトータルサポートしてくれる業者に依頼するといいでしょう。

(1)専門家に依頼した場合の費用

相続の種類や不動産の価格などによって、相続登記の費用が異なります。

一般的には、司法書士や弁護士などの専門家に依頼した場合は、報酬として5万円〜7万円程が相場になっているようです。

しかし、相続人が複数人の場合、実際に着手してみないと、手続きがどれだけ複雑なのかが分からないこともあります。最近は無料相談を受け付けている司法書士事務所や法律事務所も多いので、依頼後にトラブルにならないように事前にある程度の上限金額を確認しておくといいでしょう。

(2)専門業者に依頼する

相続登記から売却までトータルサポートしてくれる業者は、インターネットにて「相続不動産 売却」などのキーワードで検索することができます。

以下の3つの業者をピックアップしましたので、参考にしてみてください。

①ひかり相続手続きサポーター

スクリーンショット 2015-02-15 11.56.37
http://hikari-souzoku.com/

②ホームパック

スクリーンショット 2015-02-15 11.57.35
http://www.fudousan-baibai.com/

③みなみ司法書士合同事務所

スクリーンショット 2015-02-15 11.58.26
http://minami-s.jp/

まとめ

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今回は相続によって取得した不動産を売却する際の流れや費用などについて書きましたが、いかがでしたでしょうか。参考にして頂けると幸いです。

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