「ある程度貯金ができたから、不動産投資にチャレンジしたい」
「今の手持ち資金で不動産投資をするとどうなるのかシミュレーションしてみたい」
あなたは今、このような気持ちを抱えてはいないでしょうか?
不動産投資は、手持ち資金に加えて数千万円の借金を負うこともあってリスクが高いということで敬遠されがちですが、しっかりとシミュレーションを重ねて物件を選ぶことで、リスクを抑え、安全に投資を行うこともできなくは無いのです。
なぜなら実際に物件に足を運んで、書類には書かれていない「リアルな数字」を元にシミュレーションしたデータは非常に確実性が高いからです。
投資において最も重要なことは「不確実性の排除」です。
強い投資家は不確実な要素を全て確実な数値にすることで、負ける投資をしません。だから勝てます。
シミュレーションは「不確実性の排除」をすることなので、不動産投資で利益を出すためには必要不可欠なのです。
「不動産投資の教科書」編集部がまとめたこの記事で、この記事で不動産投資をするにあたって必要な要素を抑え、利益が出せる物件の選び方についも参考にしてみてください。
目次
1、シミュレーションは不動産投資の要!
結論から言うと不動産投資で成功するために、シミュレーションをすることは必要不可欠です。
なぜなら不動産投資は、様々な種類の収入と支出が複雑に絡み合っていて、それらの数字を全て把握、合算することでようやく利益が出るのか?出ないのかを判断することができるからです。
多くの人は「家賃収入で不労所得が得られる」というイメージが先行しているため、借入利息や諸経費などの細かい数字に目が行かないものですが、実際この数字は利益を大きく左右する重要な数字なのです。
この章ではシミュレーションをしておくことで得られるメリット、回避できるリスクなどを解説していきます。
(1)想定外の出費があっても利益の出る物件が見つかる
表面上は利益の出せる計算の物件だったとしても 、実際に購入してから予想外の出費がかさんで赤字になってしまうケースも多くあります。むしろ予想通りの結果になることの方が少ないと言っても過言ではないでしょう。
エアコンが故障して修繕費が発生したり、利息が上がって返済総額が増えてしまったり、考えられるリスクは様々です。
このような急な出費を計算に入れた上で安全に投資をするためには、考えられるリスクをシミュレーションすることが重要です。
そうすることで、より利益が出る確率が高い物件を選ぶことができるようになるのです。
(2)利益を最大化する売却のタイミングを把握できる
不動産投資の収益には
- 家賃収入によって得られるインカムゲイン
- 不動産を売却した際に得られるキャピタルゲイン
上記の2つがあります。
特に不動産投資で、より多くの利益を得るためには物件を売却するタイミングが非常に重要で、物件売却のタイミングを最適化することを出口戦略と呼びます。
不動産の売却はこれ以上家賃収入による利益が出せないと判断した場合のリスク回避として有効です。
利率が上がった場合、どれだけ今の利益が圧迫されるのか?などを重ねてシミュレーションすることで適切な売却のタイミングを把握できるようになるのです。
2、不動産投資シミュレーションとは
不動産投資シミュレーションとは物件価格や借入金額、利息をあらかじめ用意して月々の利益やトータルの返済額を予測することです。シミュレーションは会社で言うところの事業計画書と同じくらい大切なもので、物件を選別する際の重要な指標になります。
扱う金額が数千万円規模になってくるので、単純に利息が0.5%違うだけでも数十万、数百万円の違いがあります。
また、シミュレーションをする際に重要視して欲しいのは実質利回りです。
実質利回りとは家賃収入から必要な経費などを全て差し引いて計算された利回りのことで、物件を選ぶ際に最も大切な指標の一つです。
物件情報の書いてある書面上には、空室が一部屋も無く費用も一切掛かっていない前提で計算した表面利回りが記載されています。
地方には表面利回りが20%など、大変条件良く記載されている物件がたくさんありますが、実際は築古で修繕費が高かったり、新しい入居者が見つからず空室が続いてしまうことから実質利回りが低く利益が出ないケースなども多いです。
アパートをリフォームして魅力的な物件にすることで空室率を下げるなど、工夫をすることで、実質利回りを引き上げるのも可能ですが、より正確な物件の選別が必要になってきます。
3、シミュレーションの方法
不動産投資をするにあたって、シミュレーションをすることが必要不可欠だということをお話しした所で、早速不動産投資シミュレーションを実施するための方法をお伝えさせていただきます。
不動産投資シミュレーションは、ネット上にあるツールを使うことで行うことができるのですが、それを使って正しくシミュレーションするためには、不動産投資に関する基本的な用語を理解する必要があります。
シミュレーションをただの皮算用で終わらせないためにも、この章の内容をしっかりと抑えましょう。
なお、不動産投資の教科書では無料で簡単に利用できるシミュレーションツールを用意しておりますが、以下ではそのツールを使用していきます。
収支シミュレーション



http://fudousan-kyokasho.com/simulation
ぜひご参考下さい。
(1)必要な数字を全て用意して打ち込む
まずは、不動産の用語を覚えて正確な数値を用意します。
シミュレーションには想定空室率などの入力が必要なのですが、物件が近くにあれば実際に足を運び、電気やガスのメーターが正常に作動している部屋の数をチェックし、どのくらいの人が入居しているのかを確認するのが望ましいです。
なぜなら書類に書いてあることが絶対に本当だとは限らないからです。実際に自分の目で確認した数字が最も信頼がおけるデータなので面倒臭がらずに足を動かしましょう。
①物件価格
物件の種類は大きく分けて4つあります。
- 新築区分マンション
- 新築一棟マンション
- 中古区分マンション
- 中古一棟
区分・中古の場合は値段が安く一棟・新築の場合は値段が高くなります。
一棟は土地を担保に融資を受けることができますが区分は値段が安い反面、土地を担保にすることができず融資を受ける際に不利になるケースがあるので注意が必要です。
新築は人気があるためすぐに入居者が決まりますがその反面、価格が高いこともあって利回りがそこまで高くならず、意外と中古の方が高い利回りで運用できるというケースが多いようです。
②満額家賃収入(月額)
全ての部屋に居住者がいる状態で、1ヶ月賃料を回収した場合の収入金額です。
③想定空室率
所有している部屋数に対して空室がいくらあるのかを示す指標です。
80%〜90%の間あたりで予想をすると良いでしょう。
不動産投資の初心者が陥りやすいのは、空室率を悲観的に捉えすぎて80%以下の数値でシミュレーションをしてしまうことです。
あまりリスクを悲観的に捉えすぎてしまうと本当は良い物件であるのにも関わらず、それに気付くことができず見逃してしまいます。
想定空室率は悲観も楽観もせずに、現実的な数値を設定しましょう。
④諸経費率
固定資産税などの税金や、修繕費、管理費、修繕積立金の家賃収入に対しての割合を指します。
ワンルームなのかファミリータイプなのか?木造かRCか?などによって割合は変動しますが、平均的には10%〜20%程度と言われています。また、築年数が経過していくに連れて修繕費のコストは上がっていくので基本的に諸経費率は年々上昇していきます。
⑤頭金(自己資金)
物件購入の際にあなたが出すお金の金額です。自己資金のことをいいます。
基本的には自己資金が多いほど融資を受けやすいですが自己資金が少ない場合でも融資を受けて物件を購入する事に成功したケースもあるので、自己資金が少ないからという理由で不動産投資を諦める必要はありません。
⑥借入れ金額
物件購入の際にあなたが借り入れる金額です。
年収の10倍程度の金額が、借り入れることのできる目安だと言われています。
通常の融資と比較すると非常に大きな融資を受けることが可能ですが、それは株やFXと違い、購入した資産を担保にすることができるからです。
これによって少ない自己資金であっても融資を受けてレバレッジを掛けた投資をすることができるのも不動産投資の魅力の一つです。
⑦借入れ金利
借入金利は利用する金融機関や、借入方式により異なります。
方式は固定金利型と変動金利型の2種類があり、現在は変動金利型の方が安く借り入れることができるような状況です。
ここ数年金利に大きな変化はありませんが、半年に一度金利の見直し自体は行われるので、変動金利型での融資は常に金利上昇のリスクがあるということを把握した上で借り入れるようにしましょう。
⑧ローン年数(借入れ期間)
借入れたお金を返すまでの期間の事を指します。
借入れ期間を長くするのか?短くするのか?という事は良く議論されていますが、今後、あなたが今よりも多くの物件を購入して投資の規模を大きくして行きたいのであれば、借入期間を長くする事で1ヶ月あたりの返済額を少なくし、家賃収入によるキャッシュを増やすのが望ましいでしょう。
なぜなら、金融機関は借入れている金額よりも現状持っているキャッシュの金額の方を融資する際に気にしているからです。
逆に、まずは物件を1つだけ買ってみて様子を見たいのであれば、借入期間を短くする事で支払う利息額を少なくしてキャッシュフローを有利にするという選択肢もあります。
どちらも一長一短なので、あなたに合ったスタイルで借入期間を設定するようにしましょう。
(2)必要な数字を使って利回りや返済額を把握する
シミュレーションツールに必要な数字を打ち込むことで下記の数字が計算されて出てきます。
先ほどもお伝えした通り、実質利回りはいくらになるのか?などを念密に確認しましょう。
①毎月の返済額
1ヶ月あたりにかかってくる借入金の返済額です。
返済額が1ヶ月あたりの家賃収入を超えてしまうと資金に余裕が無い場合は家計を圧迫することもあるので、その場合は返済期間を伸ばすなど対策を売って無理のない返済プランを立てるようにしましょう。
②年間の返済額
年間で発生する借入金の返済額です。
③返済総額
トータルで返済しなければならない借入金の金額です。計算式としては、
年間の返済額×ローン年数(借入れ期間)
となります。
借入金利が高いほど、借入期間が長いほど返済総額は増える仕組みになっています。
④想定平均月額家賃
空室率を考慮した上で毎月得られる平均の家賃額を記載します。
⑤家賃収入(年額)
1年間で得ることができる家賃収入の金額です。
⑥管理費などの諸経費(年額)
年間で発生する固定資産税・修繕費・管理費・修繕積立金などの諸経費です。
管理会社に依頼せずに自分で物件を管理することによって管理費の節約をすることも可能ですが、滞納された家賃の督促など工数の掛かる業務が多く、会社で仕事をしながら管理をするのは効率的ではありません。
よほど時間的な余裕が無い限りは、管理会社に依頼しておく方が無難です。
⑦年間支出
年間支出は「返済額(年額)+諸経費(年額)」で算出することができます。
⑧年間手取り
年間手取り額は「家賃収入(年額)ー年間支出」で算出することができます。
返済期間を長くすれば、返済金額が減るのでそれに伴って年間手取りは増えます。
金融機関は物件よりもキャッシュを持っている人に対して融資を優遇するので2つ目、3つ目の不動産を保有したいということであれば年間手取り額を増やして資産の拡大に向けて動いていくのも1つの手段として有効です。
⑨表面利回り
表面利回りは「家賃収入(年額)÷自己資金」で算出することが可能で、グロス利回りと呼ばれることもあります。
投資用物件の情報に記載されている数値ですが、表面利回りは空室が出た場合の機会損失、管理費や修繕費、固定資産税などの費用を一切カウントせずに算出がされているため参考程度のデータにしかなりません。
表面利回りだけを見て物件を選んでしまわないように注意をしましょう。
⑩実質利回り
実質利回りは、「(家賃収入(年額)ー管理費などの諸経費)÷自己資金」で算出することが可能で、ネット利回りと呼ばれることもあります。
実質利回りは表面利回りとは異なり発生した費用も全て換算されているため、物件を選ぶ際の重要な指標に設定します。
ブレの無い確実なデータの元に出た実質利回りには、物件の購入を決定付けるだけの説得力があります。
⑪返済後利回り
返済後利回りは、「(家賃収入(年額)ー管理費などの諸経費ー返済額(年額))÷自己資金」で算出することが可能です。
実質利回りから、さらに借り入れたローンの返済額も引いた利回りの事で、ローンの支払額が多ければ赤字になり返済が大変になります。節税がしたい場合など、特別な理由が無い場合は黒字になるように調節するのが望ましいでしょう。
⑫投資利回り
投資利回りは「年間手取り÷自己資金」で算出することができます。
自己資金に対しての借入金の比率が多ければ多いほどレバレッジが掛かるので大きくなります。
(3)金利や諸経費率を変えて色々なパターンを想定したシミュレーションをする
多くの人はシミュレーションをする際に平均的な数値だけを打ち込んで利回りや返済額を出してしまいがちですが、それではまだシミュレーションとしては不十分です。
建物のどこかが故障して修繕費が余分に発生してしまうケースや、金利の上昇によって返済額が変わってしまうケースも決して少なくないので、金利や諸経費率の部分を変えながら考えられるパターンを全てシミュレーションしましょう。
①金利が上昇してしまった場合のシミュレーション
不動産ローンの金利には固定金利型と変動金利型の2種類がありますが、
金利が安いという観点から変動金利型のローンを組む事が推奨されています。その反面、変動金利型の場合半年に1度金利の見直しがあるので、そこで金利が上昇してしまうリスクがあります。
多少金利が上昇してしまったとして利益が取れる物件をシミュレーションする中で見つけましょう。
②諸経費率が上昇してしまった場合のシミュレーション
特に木造建築の場合は顕著に現れるのですが、築年数の経過に伴って修繕費などによる出費額増加が顕著に見られます。
出費の原因としては
- 雨漏り
- シロアリ
- 外壁修理
- 配管修理
などが挙げられます。
他にも、エアコンの修理など急な出費もあるので、こういったアクシデントも想定して数字を打ち込むことでより精度の高いシミュレーションをすることが可能です。
4、余裕を持って利益を出せる物件の条件
シミュレーションをすることで得られるのは、現状ある程度見えている数値を計算したデータです。
そこから、物件情報の数字を見ただけではわからない部分を詰めていくことで最適な物件を見つけることができます。
数字では見えない利益が出る物件の特徴は下記の2つです。
(1)空室リスクが少ない物件
今の実質利回りが良かったとしても、物件を購入してから空室が出てしまうことがあります。
空室が出れば家賃収入は減るので、その分利回りが下がってしまいます。
退去者が出てしまうのは仕方の無いことですが、その後どれだけ早く新しい入居者を集めることができるかが重要です。
①人口が多い
空室リスクは基本的に人口数に比例します。
人口の多い都心部であれば退去者が出たとしてもすぐに新しい人が入ってくる確率が高く、それに伴って空室のリスクが減少するのでシミュレーション通りの結果が出しやすくなります。
②急激な人口減少のリスクが少ない
近くに大学などがあって、居住者の大多数が大学生の物件には注意が必要です。
例えば校舎の移転などによって、その地域に住んでいた大学生の大多数が退去してしまい家賃が大幅に下落してしまったというケースも過去にはありました。
決して大きくはありませんが、このような人口減少による収入減少のリスクがあるということは把握しておきましょう。
(2)将来的に物価の値上がりが見込める
不動産投資における理想は、インカムゲインとキャピタルゲインが両方取れる物件を購入することです。
現在、都心部は東京オリンピックが近づいていることもあり、物件価格上昇の真っ只中です。
過去に北京でオリンピックが開催された際も、不動産の価格が上昇した事例があるため、多くの不動産投資家にとってオリンピックが開催する場所は狙い目となっているようです。
まとめ
いかがだったでしょうか?
まだあなたがシミュレーションをしていない、あるいは何となくシミュレーションしてしまっていた・・・
ということであれば今回の内容を是非覚えていただいて、良い物件探しをしてみてくださいね。
あなたが不動産による資産形成を成功させ、今よりもさらに余裕がある人生を歩めるようになることを祈っています。
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