• 不動産売却
  • 2019/3/8

不動産売却でかかる「3つの税金」と節税方法

不動産売却する時にも税金がかかるのはみなさんご存知でしょうか?

「不動産を購入する際に税金を支払ったはずなのに売却する時も税金がかかるの?」なんて思われている方も少なくないと思いますが、購入する時の税金の種類とは異なりますが、売却する時にも税金がかかります。

もちろん支払われなければいけないのが税金ですが、中には、特例を利用するなど税金を安くおさえることができます

そこで今回は、

  • 不動産売却時にかかる税金の種類
  • 税金を安くおさえる方法

などについて書いていきます。不動産の売却を検討されている方のご参考になれば幸いです。

1、不動産売却時にかかる税金

1不動産を売却する時にかかる税金の種類にはどのようなものがあるでしょう?

大きく以下のような税金がかかります。

  • 売買契約書に貼付する印紙
  • (抵当権設定された場合)抵当権抹消登記の免許税
  • (売却益が出た場合)不動産譲渡所得税

では、順番に詳しくみていきましょう。

2、売買契約書に貼付する印紙

2不動産を売却する時に、売買契約書の記載金額に対して印紙税が課せられます。

 (1)印紙税額

 印紙税額は、売買契約書に記載された金額によって変わります。不動産の売買価格が高ければ高いほど、印紙税額も高くなります。

なお、平成26年4月1日から平成30年3月31日までの間に作成された不動産売買契約書の場合、軽減措置の対象となり、印紙税額は下記の表のように軽減されます。

売買金額の変更により作成される変更契約書や補充契約書なども軽減措置の対象となります。

1
出典:国税庁

(2)節税できる税金なの?

この税金は節税できます。

(3)節税する方法は?

一般的には、買主と売主は1通ずつ売買契約書を所有し、それぞれの売買契約書の印紙税を負担することになっています。

しかし、売主の場合、売買契約書を原本で所有する必要がないため、売買契約書をコピーにすることによって、本来負担すべき印紙税を節約することができます。

3、(抵当権設定された場合)抵当権抹消登記の免許税

3不動産購入する時に、購入資金を銀行などの金融機関から融資を受けた場合、万が一返済ができなくなった時に備え、その対象不動産には抵当権が設定されます。

従って、売却する時に買主が抵当権のない物件を取得できるよう、その抵当権の登記を抹消する手続きが発生します。

(1)抵当権抹消登記の免許税額

抵当権抹消登記するには、「登録免許税」という税金を納めなければなりません。

登録免許税は、不動産1個につき1,000円かかります。

土地と建物をそれぞれについてカウントすることになりますので、一戸建ての場合、土地と建物合わせて「2,000円」になります。

このように土地と建物を売却しても基本的には「2,000円」ですが、注意しなければならない場合が敷地をまたいで建設されているマンションの場合です。マンションが敷地をまたいでいる場合、建物1つに土地2件としてカウントされることになり、結果「3,000円」となります。なお、敷地権が何個あるかは売買契約書の「敷地権の表示」にて確認することができます。

(2)司法書士に依頼した場合は司法書士に支払う報酬

抵当権抹消登記の手続きは、売主ご自身で対応することもできます。

しかし、申請書の作成、法務局に提出するなど不慣れな作業で手間がかかります。やり方が分からない方や時間に余裕がない方は、専門家である司法書士に依頼した方がいいでしょう。

司法書士の報酬相場は1万円前後です。

4、(売却益が出た場合)不動産譲渡所得税

アパート経営 節税(1)そもそも譲渡所得税とは?

譲渡所得税とは、不動産の売却により生じた所得に対してかかる税金のことを言います。

売却した年度末に確定申告をして税金を納めることになります。

(2)支払わなければならない税金なの?

不動産を購入した時より高く売却ができた場合、その売却益(基本的には売った金額から、買った金額と諸経費を差し引いた利益)に対してのみ譲渡所得税が課されます。

(3)譲渡所得税の計算方法

譲渡所得税は、簡単には以下の計算式にて算出することができます。

譲渡所得税=譲渡所得①譲渡所得税の税率②

では、それぞれの項目についてみていきましょう。

①譲渡所得

譲渡所得は、以下の計算式にて算出することができます。

譲渡所得=売却価格—(購入価格+購入時にかかった諸経費+売却時にかかった諸経費)

つまり、譲渡所得は、ただ単純に売却価格から購入価格のみ差し引いて計算するではなく、購入時や売却時の諸経費も含め差し引いた金額になります。

—購入時にかかった諸経費—

不動産購入時は、大きく以下のような諸経費が挙げられます。

  • 仲介手数料
  • 売買契約書に貼付する印紙
  • 登録免許税
  • 登記手数料
  • 不動産取得税

など。

なお、不動産を売却する時にはもう既に「購入代金及び取得するためにかかった費用」を忘れた場合もあるでしょう。

その場合、

  • 売却価格✕5%

として計算することができます。

売却価格が高い場合、こちらの計算方法が節税になる場合もありますので参考にしみてみ下さい。

—売却時にかかった諸経費—

一方、不動産を売却する際に以下のような諸経費が挙げられます。

  • 仲介手数料
  • 売買契約書に貼付する印紙
  • 売却に伴う広告費

など。

不動産の購入時及び売却時にかかる諸経費については、詳しく「不動産投資で失敗しないために知っておくべき14個のリスクまとめ」を参考にしてみてください。

②譲渡所得税の税率

譲渡所得税の税率は、不動産の所有期間によって異なります。

判断基準としては、不動産を売却した年の1月1日現在で、

  • その不動産の所有期間が「5年」を超えているかどうか

です。

5年を超えている場合「長期譲渡所得」といい、超えていない場合「短期譲渡所得」と言います。

税率は下記の表になっています。

短期譲渡所得の税率は、長期譲渡所得のほぼ倍になることが分かります。

区分 所得税 住民税
長期譲渡所得 15% 5%
短期譲渡所得 30% 9%

(4)節税できる税金なの?

この税金は節税できます。

(5)節税する方法は?

譲渡所得税を節税する方法としては、購入時と売却時の諸経費を漏れなくきちんと適切に計上することで、譲渡所得の金額を低くすることができます。

また、マイホームの場合、一定の要件を満たした場合、下記のような特例を利用することができます。

①マイホームの場合の3,000万円の特別控除の特例

マイホームを売却した時、一定の条件を満たした場合、物件の所有期間に関係なく、譲渡所得から「最高3,000万円の特別控除の特例」を受けることができます。

つまり、譲渡所得が3,000万円より低い場合、この特例を利用することによって譲渡所得税は支払わなくて済むのです。

②所有期間が10年以上の場合の軽減税率の特例

不動産の所有期間が「10年以上」の場合のみ利用できる特例です。3,000万円の特別控除の特例と併用することもできます。

③買い替えの特例

不動産を売却して、その代わりに居住用の不動産を購入した場合買い替え特例を利用することができます。

なお、利用できる条件や詳しい計算方法などについて詳しくは「譲渡所得税とは?不動産売却後の譲渡所得税を安くおさえるために知っておきたい5つのこと」を参考にしてみてください。

(6)売却損をした場合は?

不動産を売却することによって損をしてしまう方もいらっしゃるでしょう。

売却で損失した場合、確定申告する必要はないですが、一定の要件を満たせば、特例を利用して損益通算することができ、結果として節税になるケースがあります。

売却で損をした時に利用できる特例は下記の2つがあります。

  • 居住用不動産に買い替え等の場合の譲渡損失の損益通算及び繰越控除の特例
  • 特定居住用財産の譲渡損失の損益通算及び繰越控除の特例

なお、特例の利用条件や計算方法などについて詳しくは「不動産売却したら確定申告が必要?確定申告で損しないために知っておきたい9つのこと」を参考してみてください。

5、特別控除を利用した場合のシミュレーション

dentakuでは、以下の条件で実際に住宅用のマンションを売却して売却益が出て、特別控除を利用した場合のシミュレーションをみてみましょう。

(1)不動産を売却した条件

  • マンションの購入価格:6,000万円
  • マンションの売却価格:7,000万円
  • 所有期間:6年間
  • マンション売却時の諸経費:350万円
  • マンション購入時の諸経費:350万円(売却価格✕5%)

(2)計算方法

譲渡所得

7,000万円−(6,000万円+350万円+350万円)−3,000万円

−2,700万円

3,000万円の特別控除の特例を利用することによって、譲渡所得がマイナスになりましたので、譲渡所得税は「ゼロ円」になります。

6、不動産を売却する時にかかる諸経費

不動産を売却する時に、税金の他には

  • 不動産仲介会社に支払う「仲介手数料」
  • (融資を受けていた場合)金融機関に支払う「一括繰り上げ返済手数料」

などの費用もかかります。

計算方法や節約する方法について詳しくは「事前に知っておきたい!不動産売却時にかかる3つの諸費用」を参考にしてみてください。

7、不動産売却時の税金に関する注意点3つ

不動産売却時の税金について、最後に注意しておきたいこと、知っておきたいことを3つの項目にまとめました。

(1)譲渡所得税は分離課税である

税金には、総合課税と分離課税という分類があります。給料や事業による所得、不動産の賃料収入などは総合課税に属します。また、投資の利子や株の配当なども総合課税を選択することができます。

総合課税という同じカテゴリーに属していることから、ある事業や経済活動で赤字が出ている場合、その他の所得と通算することによってトータルの所得額を減らすことができます。これは節税のスキームにもよく活用される仕組みですが、不動産売却によって発生した譲渡益に対する税金、いわゆる譲渡所得税は総合課税ではなく分離課税です。つまり、他の所得と通算することができないということです。

特に注意が必要なのが、サラリーマンなど給与所得者の方々です。基本的にサラリーマンの方々は確定申告の必要がなく、税務上の調整は会社の年末調整で行います。しかし分離課税に属する税金については年末調整で通算ができないので、自分で確定申告をする必要があります。

譲渡益が発生した時点から直近の3月15日が申告期限なので、うっかり忘れて無申告を指摘されたりすることがないように注意しましょう。

(2)平成21年、22年に取得した土地ではありませんか?

売却する不動産が「平成21年または22年に取得した土地」ではないでしょうか?かなりピンポイントなので該当する方がそれほど多いわけではないと思いますが、この条件に合致する土地を売却して譲渡益が発生した場合は、最大で1,000万円までの特別控除があります。

この当時はリーマンショックなど構造的不況が続いており、国として不動産市場を活性化するために設けた特例制度です。購入時よりも1,000万円土地が高く売れたとしても特別控除によって無税になるので、ぜひ一度チェックしてみてください。

【参考】平成21年及び平成22年に取得した土地等を譲渡したときの1,000万円の特別控除(国税庁)

(3)消費税の増税が与える影響

5%から8%、そして次は10%といったように消費税の段階的な増税が続いています。消費税の増税が不動産売却にどのような影響を与えるか、ここで確認しておきたいと思います。

まず、消費税の増税が関係してくるのは法人との不動産取引だけです。個人間で不動産取引をしたとしてもそれは営利行為ではないので消費税は非課税です。つまり、増税前であっても後であっても消費税はゼロです。

関わりが出てくるのは、売主が法人である場合です。買い替えに伴う不動産売却であれば、旧宅の売却には関係ないものの新宅の購入費用に消費税がオンされるため、そこで増税の影響を受けます。

ただし、旧宅の売却で不動産会社の仲介を利用すると、仲介手数料が発生します。この仲介手数料には消費税がオンされるため、増税されるとその分消費税が高くなります。

消費税なので申告をする義務などはありませんが、不動産売却の総費用に一定の影響を与えるので、こちらも留意しておいてください。

まとめ

今回は不動産売却時にかかる税金について書きましたがいかがでしたでしょうか。

基本的には税金は支払わなくてはいけない費用ですが、やり方や特例を利用することによって節約することができますので、ぜひこの記事を参考に税金を節約しましょう。

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