不動産査定サイトは、不動産の査定価格を一括して複数の不動産会社に依頼できるサービスで、不動産査定サイトを利用することで不動産価格の相場を簡単に知ることができます。
査定サイトにはそれぞれ強みがあり、自分の売りたい不動産に合った不動産査定サイトを選択することがポイントです。
この記事では、主な不動産査定サイトそれぞれの特徴を比較します。
併せて読む参考記事:不動産査定攻略マニュアル!少しでも高く売却する方法を解説
目次
1、不動産査定サイト比較表
まずは、比較表をみてみましょう。
以下の表は、代表的な不動産査定サイトを比較したものです。
サイト名 | 提携数 | エリア | 利用者数 | 特徴 |
すまいValue | 6社 | 全国 | 100万人 | 仲介取引高トップ3社に一括査定が出せる |
SUUMO | 2,000社 | 全国 | 非公開 | リクルートグループ。最大10社に一括して依頼。 |
HOME4U | 1,000社以上 | 全国 | 400万人 | 業界最古参。NTTデータグループ運営の安心感。 |
イエウール | 1,600社以上 | 全国 | 1,000万人 | 提携会社数最大級 |
LIFULL HOME‘S | 1,700社 | 全国 | 4761万人 | 物件数No.1の不動産・住宅情報サイト |
マンションナビ | 2,500店舗 | 全国 | 360万人 | マンション特化型 |
イエイ不動産売却査定 | 1,000社以上 | 全国 | 400万人 | 地元密着系に強い |
スマイスター | 1,400社以上 | 全国 | 440万人 | 最短45秒で査定依頼 |
(1)上位3社の詳細
①すまいValue|ここでしか依頼できない大手不動産会社が集結! 【PR】
不動産売却一括査定サイトのなかで、絶対に外したくないのが「すまいValue」。不動産大手6社が共同で立ち上げた一括査定サイトです。
6社というと少ないように感じるかもしれませんが、内訳は以下のとおり。
- 三菱地所ハウスネット
- 三井のリハウス
- 野村不動産ソリューションズ
- 住友不動産販売
- 東急リバブル
- 小田急不動産
不動産流通業界をリードする6社が直営する、他にないサービスです。
大手不動産会社は広告料が安く、有名ポータルサイトに物件を掲載してくれる可能性もあるため、早く売れる可能性が高くなるでしょう。
年間11万件以上(2023年度6社合計)もの売買仲介取引を成約している実績があり、さらに利用した人の95.5% が安心感があると回答しています。
「すまいvalue」は、安心感を最優先させたい人におすすめの一括査定サービスです。
一方、注意点として、大手不動産会社のため売却時の仲介手数料が比較的高額になる可能性が高く、地方や郊外の物件の場合は査定のエリア外となる場合がある点が挙げられます。
②SUUMO|大手から地域密着型まで幅広く10社に依頼が可能 【PR】
「SUUMO」は、株式会社リクルートが運営する一括査定サービスです。
全国に対応しており、提携社は大手から地域密着型まで幅広く、一括で10社に査定を依頼できます(※査定可能会社数は物件所在地によって異なります)。
複数社に査定を依頼することで、適正な相場を知ることができる点が大きなメリットです。
依頼する会社を選択する際には、店舗の実績やスタッフ紹介など詳しい情報を確認することができるので、初めて査定依頼をする場合でも安心して利用できるでしょう。
相続やローンなど不動産を売却する際の注意点についてのサポート体制も充実しており、SUUMO売却査定の利用者満足度は91%です(2021年3月調べ)。
大手3社(三井不動産リアリティネットワーク、住友不動産、東急リバブル)に依頼することはできないのがデメリットですが、できるだけ多くの査定結果をもとに比較検討したい人におすすめの一括査定サービスです。
③HOME4U|売却査定サイトで唯一!無料電話相談が可能 【PR】
「HOME4U」は、NTTのグループ会社であるNTTデータ・スマートソーシングが運営する一括査定サービスです。
2001年にサービスが開始され、他社と比べると立ち上げが非常に早いといえるでしょう。すでに20年以上の歴史があるので、安心感が違うのではないでしょうか。
HOME4Uの一括査定サイトとしての唯一無二の特徴は、電話相談対応をしていることです。NTTだけに、フリーダイヤルで無料というところもポイントです。
他に電話相談ができる一括査定サイトはありません。
また、プライバシーマークを取得しており、個人情報を手厚く保護する体制も整っています。
査定サイトとしては、独自の審査基準を作り、ユーザーにマッチした不動産会社を吟味・厳選したうえで掲載しているのが特徴です。
常に悪徳不動産業者のパトロールを行っているため、信頼性はかなり高いといえるでしょう。
ただし、大手不動産会社には査定の依頼ができないことに注意が必要です。
(2)特徴的な不動産査定サイト
不動産価格を複数社にまとめて依頼する窓口になる「不動産一括査定サイト」とは異なりますが、特色ある不動産査定サイトをご紹介します。
SRE不動産|AIを使った売却手法×エージェント制度で納得度の高い査定 【PR】
「SRE不動産」はソニーグループの不動産会社です。
SRE不動産では、業界最高水準の精度を誇るAI が、膨大なデータや、さまざまな条件から売却の推定価格を算出します。
また、注目すべき特徴として、「売却エージェント制」があげられます。
不動産会社では、自社で売り手と買い手の両方を担当することを目標とするのが一般的です。これを「両手仲介」といい、双方から仲介手数料を受け取れるというメリットがあります。
SRE不動産では、ひとりの営業が売り手と買い手の双方の担当者となることを原則禁止し、売却専門・購買専門に組織を分けたエージェント制度を導入しています。
仮に自社で買い手が見つかったとしても、業務や担当が完全に独立しているため、売却エージェント(担当)は100%売り手の要望にそって交渉にあたります。
業界最高水準のAI(人工知能)による客観的でより正確な査定価格の算出と、売却に特化した専門エージェントのサポートによって、
- 安心安全なお取引
- 早く高く売ること
を徹底的に追求しているのです。
なお、SRE不動産はサービスエリア(東京都、神奈川県、埼玉県、千葉県、大阪府、兵庫県、京都府、奈良県)が限られていますが、該当する場合はぜひおすすめしたいサイトです。
2、不動産査定サイトとは
この章では、不動産査定サイトについて詳しく解説します。
(1)不動産査定サイトの基礎知識
不動産査定サイトは、サイトが窓口になり複数の不動産会社に一括で査定依頼を行ってくれるサービスです。
通常、5社の査定価格を比較検討したいという場合、5社それぞれにホームページや電話などで査定依頼をしなければいけません。
一方、不動産査定サイトを利用すれば、1回査定依頼のフォームに記入するだけで複数社に査定を依頼し、査定額を比較できるという仕組みになっています。
不動産一括査定サイトは、無料で利用できるサービスが一般的です。なぜなら、不動産の売却を検討している人を不動産会社に紹介することで、不動産会社から紹介料を受け取っているからです。
そのため、査定価格に納得するまで、いろいろな不動産査定サイトを通して複数の不動産会社に査定を依頼することもできます。
(2)不動産の査定方法
不動産物件を査定する方法は、「簡易査定」と「訪問査定」の2つがあります。
不動産査定サイトで行っているのは「簡易査定」です(机上査定とも呼ばれます)。
簡易査定は不動産物件の条件から、自動的に割り出す査定方法なので、実際に不動産物件を調査する必要がありません。ですから早ければ1日で査定額を知ることができます。
2つ目は「訪問査定」です。
訪問査定では、簡易査定に加え実際に不動産物件を不動産会社の担当者が実地検分して査定をするため、より正確な査定金額がわかります。
実際に不動産の売却をするときの流れは、以下のようになります。
- 不動産査定サイトを利用し、複数の不動産会社の簡易査定結果を比較する
- 査定価格の高い数社を厳選し、訪問査定を行う
- 最終的な査定価格やその他の条件を比較し不動産仲介の契約を結ぶ
- 売却活動を開始
3、不動産査定サイトのメリットとデメリット
(1)不動産査定サイトを利用するメリット
①複数の不動産会社を比較検討できる
簡易査定でも、査定結果にはばらつきが生じます。そのため、1社のみの査定で決めてしまうと、高値で売却できない可能性が高くなります。
不動産査定サイトを利用することで、複数社の不動産価格を簡単に比較検討することが可能です。
この際に重要なことは、価格そのものではなく、なぜ不動産会社がその価格を付けたのか、その「理由」になります。
例をあげて考えてみましょう。
査定価格がA社3,000万円、B社は2,800万円だとします。一見するとA社の方が高値をつけているためA社に依頼したいと思うかもしれません。
しかし、実際にはB社が「早く売れる妥当価格」を提示し、A社は「希望売却価格」を提示している場合があります。
不動産は簡単に売れるものではなく、通常2ヶ月~6ヶ月程度かかるものです。
一般的に、自宅の売却期間が長くなるほど、売却価格は下がる傾向にあります。自宅を高く売るというのは、早く売ることと同義であることを覚えておきましょう。
そのため売却を検討する場合は、不動産の査定価格だけではなく、確実に物件を売却してくれる不動産会社であるのかを査定価格の理由から読み取ることが重要です。
マンション売買に強い不動産会社や、その地域に根差して固定客をつかんでいる不動産会社など売却する不動産に合ったパートナーを見つけましょう。
②手間がかからない
不動産査定サイトを利用することで、面倒な査定に関する情報入力を1度で済ませることが可能です。
③無料で利用できる
不動産査定サイトは、無料で利用できるサービスがほとんどです。余計な費用をかけることなく、複数の不動産会社の査定額を知ることができます。
④物件の相場を知ることができる
複数の不動産会社の査定を見ることで、物件の相場が見えてきます。
簡易査定の場合、物件の近隣の売却履歴と築年数、物件のアクセス状況から機械的に算出する価格なので、多くの不動産会社で似たような価格を提示してくるからです。
(2)不動産査定サイトを利用するデメリット
①何社も断るのが面倒
あまりに多くの不動産会社に査定を出してしまうと、物件の売買を依頼しない不動産会社に「お断り」を複数社にしなくてはいけなくなります。
10社まで依頼できるサービスもありますが、対応できる範囲で依頼するようにしましょう。
②たくさんの会社から選択するのが難しい
査定額にばらつきが出てしまった場合、たくさんの不動産会社からどの会社を選ぶのか判断するのが難しくなる場合があります。
③該当する地域に強い会社が見つからない
不動産の所在地を対象としている不動産会社が見つからない場合があります。
まとめ
不動産査定サイトのランキングや比較、売却の基礎知識について解説してきました。
各サービスに特徴がありますので、自分が売却したい物件の種類や所在地に照らし合わせ、マッチした不動産査定サイトを選ぶことが賢い売却への第一歩となるでしょう。