• 不動産売却
  • 2022/2/9 (更新日:)

不動産売却でかかる4つの費用|手数料や各種税金について解説

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不動産売却,費用

不動産売却をするとき、費用はどれくらいかかってしまうのだろう……。

不動産売却で収益をあげたいと思っているものの、売却時にかかる費用にはどのようなものがあり、それらの費用はどれくらいの金額になるのかわからないという方は多いのではないでしょうか。

今回は、

  • 不動産売却でかかる費用の内訳とそれぞれの相場
  • 不動産売却でかかる費用を抑えるコツ

について解説します。
他にも、不動産売却時に戻ってくるお金や、売却利益を最大化する方法についても紹介します。

不動産に興味のある方が月間20万人訪問する不動産投資の教科書がまとめた内容なので、最後までお読みいただければきっと後悔しない不動産売却ができるでしょう

この記事が、不動産売却時にかかる費用に不安を抱えている方の参考になれば幸いです。

なお、より手間なく高く売却したいのであれば不動産売却査定サイトの活用がオススメです。

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1、不動産売却時にかかる費用の内訳

不動産売却時にかかる費用の内訳は、次のとおりです。

  • 仲介手数料
  • 各種税金
  • ローン一括返済費用
  • その他費用

以上の費用のうち、「仲介手数料」と「税金」は不動産売却時に必ずかかる費用となります。

「税金」については、さまざまな種類があります。

ローン一括返済費用」については、売却時に住宅ローンが残っている場合に、手数料を含めて支払う必要のあるものです。

自宅を売却する場合には、「引越し費用」がかかります。

他にも、更地にして売却するのであれば、解体費測量費などが発生します。

次章から、それぞれの費用の特徴や相場について、詳しくみていきましょう。

2、不動産売却にかかる費用①:仲介手数料

仲介手数料とは、不動産仲介会社に売却の仲介を依頼をした場合に支払う費用です。
仲介手数料の上限は、国土交通省の告示によって下記の表のように決められています。

不動産の売却価格手数料の上限
200万円以下5%
200万円超 400万円以下4%+20,000円
400万円超3%+60,000円

表からわかるように、不動産の売却価格によって仲介手数料の上限は異なります。

例えば、不動産売却価格1000万円の場合、仲介手数料はどうなるでしょうか。

不動産売却1000万円の場合の仲介手数料の上限は、

  • 1000万円×3%+60,000円=36万円(税抜)

となります。

消費税は2020年11月現在10%なので、税込みの仲介手数料の上限は39万6000円です。

売却額が高額になるとその分消費税も高額になるので、忘れないようにしましょう。

不動産売却時の仲介手数料については、詳しく「不動産売却時の仲介手数料について知っておきたい9つのこと」をご参照ください。

3、不動産売却にかかる費用②:各種税金

ここでは、不動産売却時に必ずかかる「税金」について確認しましょう。

(1)印紙税

不動産売却時には、売買契約書をかわします。
売買契約書の記載金額に対して課されるのが「印紙税」です。

印紙税は、収入印紙で売買契約書に貼付して納めることになります。
売買契約書に記載された金額によって、下記の表のように印紙税額が変わります。 なお、軽減税率に関しては2020年3月末まで有効です。

出典:国税庁

(2)抵当権抹消登記の登録免許税

売却する不動産に抵当権が設定されている場合、売却時に抵当権抹消をする必要があります。
抵当権抹消手続きをする場合には、登録免許税がかかります。

登録免許税は、「不動産の数×1,000円」です。
「不動産の数」には、土地・建物それぞれがカウントされます。

つまり、戸建を売却する場合には、土地1つと建物1つで合計2,000円の登録免許税を支払う必要があるのです。
マンションの場合には、敷地が複数の地番にまたがっていることがあり、敷地のそれぞれに登録免許税がかかることに注意しましょう。
敷地の数は、住宅ローンを組んだ際に金融機関から手渡される抵当権設定契約に関する書類で確認できます。

(3)不動産譲渡所得税

不動産譲渡所得税とは、不動産を売却したことによって生じた所得にかかる税金です。

不動産購入時よりも高い価格で売却し、譲渡益が出た場合にのみ「所得税」および「住民税」として課税されます。

さらに、2037年(予定)までは所得税に「復興特別所得税」が加算されます。
これらをまとめたものが「不動産譲渡所得税」です。

①譲渡所得の計算方法

譲渡所得の計算式は、下記のとおりです。

  • 譲渡所得=売却価格-(購入価格+購入時の諸経費+売却時の諸経費—建物部分の減価償却費)

②譲渡所得の税率

譲渡所得税の税率は、不動産の所有期間によって異なります。

判断基準は、不動産を売却した年の1月1日現在、不動産の所有期間が「5年」を超えているかどうかです。
5年を超えている場合長期譲渡所得」といい、超えていない場合短期譲渡所得」といいます。

譲渡所得税額は次の計算式にて求めることができます。

・譲渡所得税=譲渡所得×税率

なお、税率は下記表のとおりです。

区分

所得税

住民税

長期譲渡所得

15.315%

5%

短期譲渡所得

30.63%

9%

③譲渡所得税の計算例

次のケースを例に、譲渡所得税がいくらになるのか計算してみましょう。

  • 購入年:平成20年4月1日
  • 売却年:平成28年10月30日
  • 構造:鉄骨鉄筋コンクリート造マンション
  • 築年数:15年
  • 購入価格:3,000万円(建物部分2,000万円)
  • 売却価格:4,000万円
  • 購入時の諸経費:250万円
  • 売却時の諸経費:200万円

まず、売却時の耐用年数を以下のように計算します。

  • 売却時の耐用年数:(法定耐用年数-築年数)+築年数×0.2 ※端数切り捨て

鉄骨鉄筋コンクリート造の耐用年数は47年のため、この物件の売却時の耐用年数は以下のとおりです。  

(47年-15年)+15年×0.2=35年

次に、建物の減価償却費を計算します。

  • 減価償却費:建物の購入価格×償却率

償却率は、「減価償却資産の償却率表(国税庁)」で確認しましょう。
耐用年数35年の償却率は、0.029 (定額法)です。

建物部分2,000万円 ×0.029=58万円

次に、譲渡所得を計算しましょう。

  • 譲渡所得=売却価格-(購入価格+購入時の諸経費+売却時の諸経費-建物部分の減価償却費)

4,000万円-(3,000万円+250万円+200万円-58万円)=608万円

最後に、譲渡所得税の計算です。
この例では所有期間が8年なので、長期譲渡所得の税率が適用されます。

  • 譲渡所得税=譲渡所得×税率

608万円×20.315%(所得税15%+復興特別所得税0.315%+住民税5%)=123万5,152円

実際にはもう少し細かい計算になりますが、譲渡所得税の計算の流れは以上のようになります。

譲渡所得税について、詳しくは「不動産売却の「譲渡所得税」の計算方法と安く抑えるコツ」をご参照ください。

不動産売却時の税金については、詳しくは「【税理士監修】不動産売却にかかる税金は?|譲渡所得税の計算方法」をご参照いただければ幸いです。

4、不動産売却にかかる費用③:ローン一括返済の費用

不動産売却時にかかる費用として、該当の不動産にローンが残っている場合には、売却前にローンを返済しなければなりません

ここでは、不動産売却時にかかるローン一括返済時の費用について解説します。

(1)住宅ローン一括返済時の事務手数料

不動産売却時に残っているローンについては、一括繰り上げ返済が必要です。

この時、事務手数料が発生します。
金融機関によって異なりますが、大体3,000円〜5,000円程度目安です。
なかには数万円かかる場合もあるため、金融機関に確認するとよいでしょう。

(2)抵当権抹消時にかかる手数料

不動産購入時に抵当権を設定した場合には、売却時に抵当権を抹消しなければなりません

抵当権の抹消手続きは、個人でも行うことができます。

ただし、申請書の作成・提出には手間がかかります。
「やり方が分からない」「時間がない」といった場合には、司法書士に依頼した方が良いでしょう。

抵当権抹消登記にかかる司法書士の報酬の相場は1万円前後です。
支払う報酬は事務所によって異なるため、複数の司法書士に確認することをおすすめします。

5、不動産売却にかかる費用④:その他費用

ここまで解説したもの以外で、不動産売却時にかかる費用について解説します。

(1)測量費

不動産を売却する際には、土地の面積や境界線を明確に示す測量図が必要です。

登記簿謄本が古くて現況と異なる場合や、広い土地を分筆して売却する場合など、後々トラブルにならないように測量を行いましょう。

測量の際に発生する測量費は、行政の立ち会いの有無で金額変わってきますが、目安としては40~80万円くらいです。やや幅を持たせて予定しておきましょう。

(2)解体費

マンションやアパートをなくして、土地のみを更地で売却するのであれば、解体費用が必要です。
解体費用は、建物の構造や施工方法によって異なります。相場は、坪単価4~7万円ほどです。

(3)リフォームやハウスクリーニングの費用

物件をより高く売りたいと考えたとき、物件の状態によってはリフォームが必要です。
キッチンや浴室などの水まわり、フローリングなどを合わせると100万円以上かかるでしょう。

設備の傷みが少ない場合は、ハウスクリーニングできれいにする方法もあります。
ハウスクリーニング費用は、家の広さや清掃箇所によって異なりますが、家全体で10万円ほどが相場です。

(4)引越し費用

不動産売却では、自宅を売却するケースもあるかと思います。

自宅を売却するなら、引渡しまでに新しい家に引越しをしなくてはなりません
状況によっては、仮住まいが必要となることもあります

引越し費用は、距離や荷物の量で異なります。
4人家族の場合は、20万円前後で考えておくとよいでしょう。

仮住まいをする場合には、その間の家賃なども必要となりますので、引越し費用も2回分予定しなくてはなりません。

6、不動産売却時の費用を抑える方法

ここまで、不動産売却時にかかるさまざまな費用について説明しました。
売却をするのに、思ったより出費が多くなってしまうのは避けたいですよね。

ここでは、不動産売却時の費用を抑えるコツを紹介します。

(1)仲介手数料

法律で定められている仲介手数料は、あくまで上限です。

例えば、2,000万円の物件の仲介手数料の上限は以下のとおりです。

  • 2,000万円×3%+6万円=66万円(税抜き)

この場合の仲介手数料は、50万円でも40万円でも良いということになります。

ぜひ、仲介手数料の値引き交渉をしてみましょう
値引き交渉のタイミングは「媒介契約を結ぶ前」です。

不動産会社は、媒介契約を結んだ後に物件売却の営業活動を行います。
仲介手数料の支払いは、一般的には売買契約締結後になります。

売却後の値引き交渉は、不動産会社に対して失礼です。

また、そもそも仲介手数料が安い不動産会社もあります。そのような会社を探して依頼するのも手です。
安かろう悪かろうとならないよう、会社の見極めはきちんとしましょう。

(2)不動産譲渡所得税

マイホームを売却した場合の譲渡所得税には、「3,000万円特別控除」や「軽減税率」などの優遇措置が適用されます。

しかし、投資用物件には譲渡所得税の優遇措置がありません
譲渡所得税を抑えるためには、購入時と売却時の諸経費をきちんと計上し、譲渡所得の金額をなるべく少なくすることが大切です。

諸経費には、次のようなものが挙げられます。

  • 購入時仲介手数料、印紙税、登録免許税、不動産取得税、登記費用など
  • 売却時仲介手数料、印紙税、登記費用、測量費、建物解体費など

以上のような諸経費をしっかり経費として計上して、不動産譲渡所得税を節税しましょう。

不動産売却時の税金については、「【税理士監修】不動産売却にかかる税金は?|譲渡所得税の計算方法」もぜひご参照ください。

(3)諸費用

司法書士へ支払う手数料や引越し費用などは、面倒がらずに複数の事務所や業者から見積りをとりましょう
金額以外にもサービス内容までしっかりと確認し、信頼できる業者に依頼することが大切です。

金額の安さだけで決めると、後にトラブルに発展して余計な出費につながりかねませんので、注意しましょう。

7、不動産売却時に戻ってくる費用

不動産売却では、多くの費用がかかることがおわかりいただけたかと思います。
しかし、不動産売却時に一括で払いすぎた費用は、戻ってくることがあります。

(1)固定資産税・都市計画税の清算金

固定資産税・都市計画税は、毎年1月1日時点での不動産所有者に請求されます
そのため、不動産を売却すると、売却後の期間分の税金は日割り計算で買主から返してもらうことが可能です。

例えば、売却の決済日が10月1日の場合、10月1日~12月31日分の固定資産税と都市計画税について、買主から返却されます。

(2)管理費・修繕積立金清算金

売却する物件がマンションの場合は、管理費修繕積立金も清算されます。
管理費や修繕積立金は、一般的には前払いで管理会社へ支払います。
そのため、決済日によって日割り計算にて買主からもらうことが可能です。

例えば、9月20日に決済した場合は、9月20日~31日までの分が清算金として支払われます。

8、査定サイトで不動産売却の利益を最大化しよう

ここまで、不動産売却に関する費用に関してご紹介してきましたが、不動産売却の成功は大きな利益をもたらすことといえるでしょう。

利益は不動産売却価格から仲介手数料やその他の経費を差し引いたもので、以下の計算式で算出できます。

  • 利益=不動産売却価格ー費用

不動産売却で利益を出すために重要なのは、仲介手数料が安いかなどよりも、高値で買ってくれるような不動産会社に仲介依頼することです。
良い不動産会社を見つけるためには、まず査定依頼を出してみることをおすすめします。

売却サイトは色々ありますが、物件の地域によって以下の表を参考にしてください。

関東(東京・神奈川・千葉・埼玉)
関西(大阪・京都・兵庫)
中部(愛知・静岡)

首都圏や地方都市など

地方の人口が少ない地域

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まとめ

今回は、不動産売却でかかる費用について解説しました。

不動産売却には、税金やローン一括返済費用など、さまざまな費用が発生します。
しかし、抑えられる費用もありますので、今回紹介したコツを参考に売却にかかる費用を抑えて、売却での利益を得ましょう。

初心者が知っておくべき不動産投資のバイブル
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  • 今は不動産投資の始めどきなのか?
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