株式投資は「今は安い銘柄を買って大化けを期待する」のが王道ですが、ロボット関連銘柄はその中の有力な選択肢です。
日本は世界でも有数のロボット産業大国で、国内には多くのロボット関連の優良企業があります。
ロボット関連企業の有望性は高く、株取引での銘柄選びにも同じことが言え、ロボット銘柄の上昇にも期待が高まります。
今回は、ロボット銘柄がまだまだ期待できる理由や、編集部が注目するロボット銘柄を紹介していきたいと思います。
※本記事の内容には、将来的な業績や出来事に関する予想が含まれていることがありますが、それらの記述はあくまで予想であり、その内容の正確性、信頼性等を保証するものではありません。投資に関するすべての決定は、ご自身の判断でなさるようにお願いいたします。
ロボット銘柄とは、産業用ロボットやサービスロボットのメーカーなど、ロボットに関連のある株式銘柄のことです。
1、ロボット銘柄は期待されている?
すでに大きく上昇したロボット銘柄をいくつかご紹介します。さらに、ロボット銘柄が大化けしている理由や、今後の展望について解説します。
(1)大きく上昇したロボット関連銘柄
ロボット銘柄はただでさえ注目が集まりやすい分野であり、好材料が見られる企業の株は買いが集まりやすい地合いになっています。
その流れに乗って上昇した2つの銘柄を見てみましょう。
ひとつめは、ヒューマノイド(人型ロボット)の開発力に定評のある川田テクノロジーズ(3443)です。
2016年に大きく上昇したのち、2019年に大きく下降し低迷していましたが、2023年から再び上昇を見せています。
次に、AIとロボット工学の高い技術力を持ち、本格的なロボット銘柄として知られるキーエンス(6861)です。
安値を切り上げながら右肩上がりで上昇を続けていることがわかります。
どちらもロボット技術やAI技術が有望視されている企業なので、この上昇は必然と言えるでしょう。
(2)社会構造がもたらすロボットへの期待
ロボット銘柄で大きな上昇を見せた銘柄は、他にもあります。他の業種よりも大化け銘柄が誕生しやすいのはなぜなのでしょうか。
ロボット銘柄が有望視されている最大の理由は、人口減少による人手不足という産業構造全体の問題です。人手が足りないのであればロボットに担ってもらいたいと考えるのは自然な流れで、その技術や製品を供給するロボット銘柄に買いが入りやすくなっています。
特に医療や介護、製造業、建設業などの分野で人手不足が深刻になっており、こうした分野で活躍できるロボットの開発企業は当然ながら買われやすくなります。
それ以外にもAIの進化や自動運転の実用化など、成長余地がとても大きいのがロボット銘柄全体に対する追い風となっています。
2、ロボット銘柄が注目される4つの理由
ロボット銘柄がアツいと言われる理由を、4つの理由に整理して解説します。
(1)人手不足の解決策としてロボットが期待されている
人口減少による労働力人口の減少は、日本経済に大きな影響を及ぼすと言われていますが、実はこの問題は日本だけのことではありません。
少子化は多くの先進工業国で進行しており、今後新興国などの間にも広がっていくと見られています。
その未来を見据えて、労働力不足の解消にロボット技術は決定的な解決策として期待されています。
また、ロボットによる労働力は低コストでリスクが低いため、労働力不足以外にもロボットを積極的に導入したいという現場は多く、今後ロボット需要が増えることはあっても減ることは考えにくいでしょう。
(2)世界中で産業用ロボットの稼働台数が増えている
世界全体で、産業用ロボットの稼働台数が年々増えています。
以下は世界ロボット連盟という団体がまとめた、産業用ロボット稼働台数の一覧です。
世界の産業用ロボット稼動台数推定 (マニピュレーティングロボットのみ)
ロボットだけでなく、ロボットを開発する技術や部品など関連するさまざまな分野にもその需要が波及するので、関連のあるロボット銘柄には追い風となります。
需要の足腰がますます強くなっていくことが予想できるため、ロボット銘柄が総崩れになることは考えにくいと言えます。
(3)労働問題の解決にAIとRPAの市場が拡大している
労働力不足を解決するために、働き手としてのロボットに期待するのは自然な流れです。
AIは、人間の代わりに考える労働力として期待されています。RPAは「ロボットによる業務の自動化」のことで、従来人間が担ってきた業務を自動化する技術として大いに期待されています。
上記の技術を取り扱う企業もロボット銘柄に含まれるため、そのすそ野はとても広く、そして有望であると考えて良いでしょう。
(4)成長分野として政府も後押しをしている
日本経済の継続的な成長のため、政府はいくつかの成長分野をピックアップしてそれを後押しする政策をとっており、その中にロボット産業も含まれています。
例えば国土交通省が推し進める「i-Construction」という計画は、労働力不足の解消にAIやロボットの活用が前提となっており、こうした計画がさまざまな分野で策定されています。
国からも追い風を受けていることから、ロボット産業の本格的な成長はまだまだこれからと言えそうです。
(5)ロボット銘柄の購入方法
ロボット銘柄の株式は、証券会社で購入する方法が一般的です。現在は、手数料の安さやスマホで取引が完結する便利さからネット証券が主流となっています。
証券会社の口座を開設・入金後にロボット銘柄の株式を購入することができます。
ネット証券会社を簡単に比較できる記事がありますので、参考になさってください。
3、編集部厳選!注目のロボット銘柄5選
不動産投資の教科書 編集部が注目するロボット銘柄のうち、まずは定番・本命と言われる銘柄を5つご紹介します。
(1)安川電機(6506)
産業用ロボットのトップメーカーとして知られる大手です。あまりにも有名なのですでに株価も上昇しており、定番中の定番と言えます。
(2)ファナック(6954)
工作機械のトップシェア企業で、多関節ロボットに強みを持っています。
前項の安川電機を含む産業用ロボットの世界4強と言われているメーカーのひとつです。
当然ながら株価にも反映しており、すでに高値を推移しています。
(3)ハーモニック・ドライブ・システムズ(6324)
社名にもなっているハーモニックドライブとは、ロボットの関節部品のことです。間接部品に特化した強みを持ち、世界的なシェアを誇ります。
上下はあるものの、安値を切り上げて推移しています。
出典:みんなの株式(ハーモニック・ドライブ・システムズのチャート)
(4)ユーシン精機(6482)
プラスチック射出成形品の取り出しロボットのトップシェアを持つ企業です。
株価がここ数年低迷しているため、投資する際には動向をチェックする必要がありそうです。
(5)不二越(6474)
産業用ロボットの大手です。富山発祥の企業で長らく富山に本社があったのですが、本社を東京に移転し営業力強化を図る組織の刷新が進行中です。その分の出遅れ感と上昇余地に期待できそうです。
4、大化け期待のロボット関連銘柄5選
この章では、低位株や出遅れ株、関連の薄さゆえに出遅れている銘柄を中心に、大化け期待の銘柄を5つピックアップしました。
(1)CYBERDYNE(7779)
ロボットの活躍がさらに期待される、医療分野でのロボット開発に強みを持つ企業です。商材自体の強みは揺るぎのないところですが、株価は伸び悩んでいます。
(2)菊池製作所(3444)
作業補助ロボットを開発・制作している企業です。今後、需要増が見込まれる介護の分野に注力しています。
生産力の低さが課題で株価も伸び悩んでいますが、生産力の拡大が実現すれば大化けの期待が高まります。
(3)ヒーハイスト精工(6433)
ヒューマノイド開発に欠かせない、2足歩行ロボットの部品製造に高い技術を持つ企業です。2足歩行ロボットの需要は今後本格的な拡大が見込まれるだけに、現在は一服している相場に上昇の余地があるのではないでしょうか。
(4)セック(3741)
ロボットを制御、コントロールするためのソフトを開発している企業です。
ミドルウェアの開発に強みを持っており、業績増収に伴い株価も堅調に推移しています。
(5)マミヤ・オーピー(7991)
もともとはパチンコ関連の機器メーカーですが、パチンコの需要減に対応してロボット分野を強化中の企業です。一時的な急上昇があったのち低迷していましたが、開発力に定評があるため再びの上昇が期待されます。
5、AI、RPAなどホットワードに関連する銘柄3選
労働力不足や業務改善という今後の社会情勢に欠かせないAI、RPA分野の銘柄を3つピックアップしました。
(1)RPAホールディングス(6572)
事務代行ソフトのロボットアウトソーシング事業を主力としています。
上場後は急上昇を見せましたが、その後は低迷しており、業績次第で再び上昇の余地がありそうです。
(2)コムチュア(3844)
企業に対するRPAの導入支援を行うソリューション企業です。投資家からの注目度も高く、すでに本格的な株価上昇が始まっています。
(3)FRONTEO(2158)
AIの開発を得意とする企業で、「KIBIT」というAIが主力製品です。人工知能+ロボットという組み合わせで市場が拡大するにつれて同社の役割も大きくなるでしょう。
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まとめ
ロボット産業や市場、社会構造の変化…さまざまな視点からロボット銘柄に買いが集まる理由を解説してきました。「自分も早く買っておきたい」と思われた方も多いと思います。
ご紹介した銘柄の中には、これからの上昇が期待できる低位株もあります。まずは少額投資から始めてみることも選択肢に入るでしょう。
この記事をお読みの方はぜひ「資産運用とは?|金融商品の種類、メリットデメリット徹底解説」も併せてご参照ください。