ネット証券は、パソコンやスマホなどから簡単に取引でき、便利なサービスを提供する証券会社です。しかし、ネット証券の数が多すぎてどこの会社を選んでいいのか、基準がわからない方も多いのではないでしょうか。
そこで今回は、当メディアにて
- ネット証券を選ぶポイント
- おすすめネット証券10選
などについてまとめました。これから株式投資を始める方のご参考になれば幸いです。
目次
1、ネット証券を選ぶ6つのポイント
ネット証券を選ぶ際は、以下6つのポイントで比較してみてください。
- 手数料の安さ
- サービスの充実度
- 取り扱い商品の数
- 情報配信の豊富さ
- 取り扱いツール
- キャンペーン
(1)手数料の安さ
手数料は、1度の約定ごとに発生するものや、1日一定の取引金額までは同額で売買できるものなど、証券会社によってさまざまな手数料形態があります。
取引金額によって手数料の単価が上下することがほとんどなので、自分の資金や投資スタイルに合わせて選択しましょう。
(2)サービスの充実度
ネット証券会社それぞれが展開する独自のサービスも選ぶポイントのひとつです。例えば、楽天証券では日経新聞や日経産業新聞などが読める「日経テレコン」が無料でオンライン閲覧できます。SBI証券やマネックス証券では、「会社四季報」が無料閲覧可能です。
また、取引ごとにポイント付与サービス、単元単位未満の1株から少額投資できるサービスなどもあります。このように、それぞれの会社が投資家にとって有用なサービスを展開しているので参考にしましょう。
(3)取り扱い商品の数
ネット証券では、国内外の株や投資信託、ETFなど、さまざまな商品の取り扱いがあります。しかし、すべての証券会社が同じ商品を取り扱っているわけではありません。
例えば、国内株はどの証券会社も取り扱っていますが、取引できる銘柄数は異なります。また外国株を取引できるところもあれば、できない会社もあるのです。自分がどのような商品に投資したいのか、それにより証券会社も選ぶようにしましょう。
(4)情報配信の豊富さ
情報配信も、証券会社によって量も質にも違いがあります。どれもしっかり理解でき読み進めれば有用な情報です。
しかし、特に初心者にとっては情報量が多すぎると「何のことだかわからない」「読む気にならない」ということにもつながります。自分にとって理解できてわかりやすい情報提供している会社を選びましょう。
(5)取り扱いツール
ネット証券の取引では、アプリを使用するのが一般的です。それぞれの証券会社で独自のサービスがあり、対応取引や注文機能などに違いや特徴があります。また、中には入出金にも対応するアプリを提供する会社もあるので、ツールの取り扱いのしやすさで選んでみるのもよいでしょう。
(6)キャンペーン
ネット証券では、各社独自のキャンペーンを行っています。口座開設時や取引時、人に紹介すると特典があるなど、さまざまです。
特典内容も、キャッシュバック、手数料無料、ポイント不要など、証券会社によって違います。また、期間限定など特典内容が増量される時期もあるので、口座開設時は調べてみましょう。
2、おすすめのネット証券10選
ここでは前章で紹介したポイントの観点から、おすすめのネット証券を10社紹介します。
(1)SBI証券
SBI証券は、口座開設数、手数料の安さ、IPO銘柄の取扱数、外国株取扱国数、トップクラスの証券会社です。
手数料
【スタンダードプラン】
1注文の約定代金に対して手数料がかかるプランです。
- 5万円まで:55円
- 10万円まで:99円
- 20万円まで:115円
- 50万円まで:275円
- 100万円まで:535円
- 150万円まで:640円
- 3,000万円まで:1,013円
- 3,000万円超:1,070円
【アクティブプラン】
1日の約定代金合計額に対して手数料がかかるプランです。
- 100万円まで:0円
- 200万円まで:1,278円
- 以降100万円増加ごとに:440円ずつ増加
※すべて税込
サービスの充実度
- 会社四季報
- オンラインセミナー
- Tポイント投資
- ロボアドバイザー(自動資産運用サービス)
取り扱い商品の数
- NISAなどの制度
- 国内株式
- 外国株式
- 投資信託
- 債券
- FX
- 先物・オプション
- CFD
など
情報配信の豊富さ
ロイター、フィスコ、モーニングスター、東洋経済などの情報配信があり豊富
取り扱いツール
HYPER SBI
キャンペーン
- Tポイント付与
- キャッシュバック
SBI証券公式HP
(2)楽天証券
手数料
【超割コース】
1回の取引金額で取引手数料が決まるコースです。
- 5万円まで:55円
- 10万円まで:99円
- 20万円まで:115円
- 50万円まで:275円
- 100万円まで:535円
- 150万円まで:640円
- 3,000万円まで:1,013円
- 3,000万円超:1,070円
【いちにち定額コース】
1日の合計取引金額で取引手数料が決まるコースです。
- 100万円まで:0円
- 200万円まで:2,200円
- 300万円まで:3,300円
- 以降100万円増えるごとに1,100円ずつ増加
※すべて税込
サービスの充実度
- 会社四季報
- 日経テレコン
取り扱い商品の数
- NISAなどの制度
- 国内株式
- 外国株式
- 投資信託
- 債券
- FX
- 先物・オプション
- CFD
など
情報配信の豊富さ
投資お知らせメール、経済指標アラートメール、投資情報メディア「トウシル」など
取り扱いツール
- PC:MARKET SPEED II
- スマートフォン/タブレット:iSPEED
キャンペーン
- 楽天ポイント付与
楽天証券公式HP
(3)松井証券
松井証券の特徴は、少額取引手数料0円や無料ツールなど、初心者にやさしい証券会社です。また、24時間問い合わせできるなどサポート面でも高い評価を受けているので、安心して始められるでしょう。
手数料
1日の約定代金合計金額によってかかります。
- 50万円まで無料
- 100万円まで1,100円
- 200万円まで2,200円
- 以降100万円増えるごとに1,100円ずつ増加
- 1億円超で110,000円(上限)
※すべて税込み
サービスの充実度
- 24時間問い合わせサポートあり
- 動画、オンラインセミナー
取り扱い商品の数
- NISAなどの制度
- 国内株式
- 投資信託
- 債券
- FX
- 先物 オプション
など
情報配信の豊富さ
テーマ投資ガイド、QUICKリサーチネットなど
取り扱いツール
- PC:ネットストック・ハイスピード、株価ボードなど
- スマートフォン:株touch、投信アプリなど
キャンペーン
- キャッシュバック
- グルメカタログギフトプレゼント
など
松井証券公式HP
(4)LINE証券
LINE証券は、スマホ操作で簡単に取引でき、多くの銘柄が3,000円以下と、初心者でも取引経験を積むことができます。また、買い注文では手数料がかかりません。売り注文にのみ発生します。
手数料
買い注文は無料。売り注文約定で初めて手数料が発生します。
- 5万円まで:99円
- 10万円まで:176円
- 20万円まで:198円
- 50万円まで:484円
- 100万円まで:869円
- 150万円まで:1,056円
- 3,000万円まで:1,661円
- 3,000万円超:1,771円
※すべて税込み
サービスの充実度
- 不定期に行われるタイムセール
- 1株から買える「いちかぶ」
- 信用取引はすべて無料
取り扱い商品の数
- 国内株式
- 投資信託
- FX
など
情報配信の豊富さ
割安銘柄や人気優待銘柄など20種類以上のカテゴリを配信。決済情報をLINEで速報が届くなど
取り扱いツール
LINEらしい、スマホに特化したシンプル表示で操作性がよいアプリ
キャンペーン
- 初株チャンスキャンペーン
など
LINE証券公式HP
(5)DMM 株
DMM 株は、国内株式の取引手数料の1%をDMM 株ポイントとして付与されます。1,000ポイント以上になると現金に交換可能です(1ポイント=1円)。また、登録後1カ月間は、取引手数料が無料などさまざまな特典があります。
手数料
1注文の約定に対して手数料が発生します。
- 5万円まで:55円
- 10万円まで:88円
- 20万円まで:106円
- 50万円まで:198円
- 100万円まで:374円
- 150万円まで:440円
- 300万円まで:660円
- 300万円超:880円
※すべて税込み
サービスの充実度
- ポイントを現金と交換可能
取り扱い商品の数
- NISAなどの制度
- 国内株式
- 外国株式
- 信用取引
など
情報配信の豊富さ
みんかぶ、モーニングスター、会社四季報、株式新聞などの国内外のニュースを配信
取り扱いツール
- PC:DMM株 STANDARD、DMM株 PRO+、DMM株 PRO
- スマートフォン:かんたんモード、ノーマルモード
キャンペーン
- 口座開設で1カ月取引手数料無料
- キャッシュバック
DMM株(DMM.com証券)公式HP
(6)マネックス証券
手数料
1注文の約定に対して手数料が発生します。
- 10万円まで:110円
- 20万円まで:198円
- 30万円まで:275円
- 40万円まで:385円
- 50万円まで:495円
- 100万円まで:成行1,100円、指値1,650円
- 100万円超:成行 約定金額の0.11%、指値 約定金額の0.165%
※すべて税込み
サービスの充実度
- 独自開発のマーケット情報
- 日々更新のオリジナルレポート
取り扱い商品の数
- NISAなどの制度
- 国内株式
- 外国株式
- 投資信託
- 債券
- FX
- 先物 オプション
など
情報配信の豊富さ
朝と夕方にメール配信、コラムなど
取り扱いツール
- PC:マネックストレーダー
- スマートフォン、タブレット:マネックストレーダー株式
キャンペーン
- 手数料無料
- キャッシュバッグ
など
マネックス証券公式HP
(7)GMOクリック証券
GMOクリック証券は、手数料の安さや取り扱い商品の豊富さが特徴の証券会社です。
【1約定ごとプラン】
- 10万円まで:96円
- 20万円まで:107円
- 50万円まで:265円
- 100万円まで:479円
- 150万円まで:580円
- 3,000万円まで:917円
- 3,000万円超:977円
【1日定額プラン】
- 20万円まで:234円
- 30万円まで:305円
- 50万円まで:438円
- 100万円まで:876円
- 200万円まで:1,283円
- 300万円まで:1,691円
- 300万円超:以降100万円ごとに295円を加算
※すべて税込
サービスの充実度
- かんたん銘柄診断
取り扱い商品の数
- 国内株式
- 外国株式
- 投資信託
- 外国債券
- FX
- 先物 オプション
- CFD
など
情報配信の豊富さ
メール配信サービスなど
取り扱いツール
- PC:スーパーはっちゅう君、はっちゅう君など
- スマートフォン:iClick株、株roidなど
キャンペーン
- キャッシュバック
- カタログギフト
GMOクリック証券公式HP
(8)auカブコム証券
auカブコム証券は、ネット証券では珍しく電話注文にも対応する証券会社です。また、信用取引はすべて無料になっています。
手数料
1約定ごとに手数料が発生します。
- 10万円まで:99円
- 20万円まで:198円
- 50万円まで:275円
- 50万円超:約定金額 × 0.099% + 99円(上限4,059円)
- 電話注文:自動応答 +110円、オペレーター +2,200円
※すべて税込
サービスの充実度
- 電話注文可能
- 単元未満株が取引できる「プチ株」
- セミナー
取り扱い商品の数
- NISAなどの制度
- 国内株式
- 外国株式
- 投資信託
- 債券
- FX
- 先物 オプション
- CFD
など
情報配信の豊富さ
- TwitterなどSNS活用
- みんなの株式、ユーザー同士のコミュニティあり
- ニュース配信
- テレビやラジオ放送
取り扱いツール
kabuステーションなど
キャンペーン
- 5,000円プレゼント
- Pontaポイント付与
- 現金プレゼント
auカブコム証券公式HP
(9)岡三オンライン証券
岡三オンライン証券は、2021年オリコン顧客満足度ランキング「ネット証券 分析ツール」で3年連続1位に選ばれている、利便性の高い分析ツールが定評の証券会社です。また、定額プラン100万円まで無料など、手数料もお得になっています。
手数料
【ワンショット】
1注文の約定ごとに手数料がかかります。
- 10万円まで:108円
- 20万円まで:220円
- 50万円まで:385円
- 100万円まで:660円
- 150万円まで:1,100円
- 300万円まで:1,650円
- 以降100万円増加ごとに330円ずつ増加(上限3,300円)
【定額プラン】
1日の合計約定代金で手数料が決まるプランです。
- 100万円まで0円
- 200万円まで1,430円
- 以降100万円増えるごとに550円ずつ増加
※すべて税込み
サービスの充実度
- オンラインセミナー
取り扱い商品の数
- NISAなどの制度
- 国内株式
- 外国株式
- 投資信託
- FX
- 先物 オプション
- CFD
など
情報配信の豊富さ
ホームページの投資情報が充実
取り扱いツール
- 岡三ネットトレーダーシリーズ
- 岡三かんたん発注
- 岡三カブスマホ
- 岡三ネットトレーダースマホ
など
キャンペーン
- 豪華賞品プレゼント
- キャッシュバック
など
岡三オンライン証券公式HP
(10)SBIネオトレード証券
SBIネオトレード証券は、2021年ライブスター証券から生まれ変わった証券会社です。手数料の安さが特徴で、オリコン顧客満足度ランキング「手数料部門」で7年連続1位を獲得しています。
手数料
【一律(つどつど)プラン】
1注文ごとの約定代金に応じた手数料がかかるプランです。
- 5万円まで:55円
- 10万円まで:88円
- 20万円まで:106円
- 50万円まで:198円
- 100万円まで:374円
- 150万円まで:440円
- 300万円まで:660円
- 300万円超:880円
【定額(おまとめ)プラン】
1日の約定金合計額に応じた手数料体系がかかるプランです。
- 50万円まで:440円
- 100万円まで:660円
- 150万円まで:880円
- 200万円まで1.100円
- 以降100万円増えるごとに440円ずつ増加
※すべて税込
サービスの充実度
- 手数料が最低水準
取り扱い商品の数
- 国内株式
- 投資信託
- 信用取引
- 先物 オプション
など
情報配信の豊富さ
TwitterやLINEなどSNS配信サービス
取り扱いツール
- PC:NEOTRADE R
- スマートフォン:NEOTRADE S
など
キャンペーン
- 信用取引金利優遇キャンペーン
SBIネオトレード証券公式HP
3、口座を複数持っておくメリットとデメリット
(1)メリット
- さまざまな商品を購入できる
- 手数料によって証券会社を使い分けられる
- 独自のツールを複数利用できる
- システムダウンなどのトラブルに対応できる
(2)デメリット
税金を多く払う可能性がある、確定申告の手間が増える
特定口座の源泉徴収ありで複数社に開設すると、ほか口座の損益は一切考慮されずそれぞれの口座で源泉徴収が行われます。また、利益が出た口座と損失が出た口座がある場合、自分で損益通算する必要があります。
資産や、その他さまざまな情報把握が難しい
資産の把握は複数の口座を定期的にチェックする手間が増えます。また、各証券会社からの重要なお知らせや、パスワードの管理が必要です。
まとめ
ネット証券にはそれぞれ会社によって特徴があります。多くの証券会社の中から選ぶなら、手数料や、投資したい商品の取り扱いがあるのか、サービスの充実度などからしぼっていきましょう。