• 資産運用
  • 2021/10/27 (更新日:)

貯金と投資のバランスは?貯金と投資を両立させ資産を形成する方法

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人生100年時代と言われる昨今、老後を豊かに暮らすための資金作りを始める人が増えつつあります。

多くの人は貯金によって資産形成をすると思いますが、より効率的な方法として投資という選択肢はぜひ検討すべきです。

貯金よりもリターンが見込める投資ですが、もちろんリスクもあります。生活を豊かにするための投資によって今の生活が苦しくなっては本末転倒です。投資を始める際には、現在の収入や貯金を踏まえて、いくら投資にまわすかを考える必要があるでしょう。

そこでこの記事では、リスクを回避するために貯金もしつつ、賢く投資を行う方法をご紹介します。

「貯金しておくべきなのか、投資するべきなのか」具体的な利息や利回りを元に解説しているので、ぜひ最後までご覧ください。

なお、貯金を作っていく具体的な方法について、貯金が続かない人が100万円貯金する方法と貯金の増やし方にて解説しています。こちらも合わせてご覧ください。

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1、貯金のみで資産形成するのは困難

(1)定期預金の金利がかなり低い

人生100年時代と言われる昨今、早期から老後の資金作りを始める人が増えつつあります。

多くの人は貯金によって資産形成をすると思いますが、近年は低金利状態が続いており、定期預金の運用効率は低いと言わざるを得ません。

具体的に数字で見てみましょう。定期預金の金利はメガバンクで年間0.01%程度、ネット銀行であれば0.3%程度です。定期預金に100万円預けたとしても0.01%でしたら年間100円、0.3%でしたら年間3,000円の利息しかもらえないことになります。

したがって、豊かな老後生活を送るためにより運用効率の高い資産運用を始める必要があるのです。

(2)老後に必要な資金は2,000万!?

老後2,000万円問題」をご存じでしょうか?「年金だけでは老後生活を送るうえで2,000万円不足する」という金融庁の発表によりこの問題が広まりました。

この2,000万円の根拠としては、夫65歳・妻60歳ともに無職である夫婦が年金で30年間暮らすという前提で、その間の家計収支がずっと毎月5.5万円の赤字であるとされています。

月5.5万円 × 12ヶ月 × 30年間 = 1,980万円 となり、定年を迎えるまでにこの不足額を貯金しておくように呼びかけているわけです。

しかし、旅行や娯楽・教養などの消費を考慮すると2,000万円では足りないこともあるでしょう。ライフプランによって異なりますが、お金は多く持っているのに越したことはありません。2,000万円という金額は最低金額であり、余裕をもって2,500~3,000万円は定年を迎えるまでに用意しておきたいところでしょう。

(3)早いうちから投資をした方が利益が大きくなる

なるべく多くの老後資金を準備するために、早期からの投資は非常に有効です。投資の成功には知識と経験が欠かせません。早くから投資を始めることで知識・経験がストックされ、より安定的かつ効率的な資産運用が可能になるでしょう。

また、「複利効果」は投資期間が長期になればなるほど大きく作用します。複利の力を最大限活用するためにも投資を始める時期は早い方が有利となります。

2、貯金と投資の違いは?貯金 or 投資どちらにまわす?

貯金と投資にはそれぞれ良い点、悪い点が存在し、どちらを選ぶかは目的によって異なります。両者がどのような性質をもっているのか比べていきましょう。

(1)貯金のメリット・デメリット

貯金とはお金を蓄えておくことです。手元においておけば急な出費があったときでも対応できますし、銀行の普通預金や定期預金に預けておけば元本を確保しつつ安全に資産形成をすることができます。

しかし、貯金ではお金を大きく増やすことはできません。たとえ定期預金口座に預けたとしても利息は微々たるものです。

また、銀行への預金残高が1,000万円を超えてくると、銀行に預けることにもリスクが生じる場合があります。このことについては「預金が1000万以上になったら?次のステップへ向けた「8つの資産管理法」」で詳細を解説しているので合わせてご覧ください。

(2)投資のメリット・デメリット

投資とは、将来が期待できる投資先に資金を提供することです。方法としては株式投資や投資信託、不動産投資などがあります。投資先が事業や運用に成功した場合、利益の一部を受け取ることができ、貯金しておくより大きく増えることが期待できます。

リターンが期待できる分リスクも存在します。もし投資先が事業で利益を出せなければ、増えるどころか元本を割る可能性があることも覚えておかなければなりません。また、投資している間はお金を自由に使うことができないため、投資にまわす金額は慎重に決めましょう。

(3)目的に応じて上手に使い分けよう

貯金は「車や家、子どもの教育費など将来使う予定があるお金」や「病気・事故などの急な出費に対応するためのお金」として手元においておくことが主な目的となります。

その一方で、投資は「近いうちに使う予定がなく、多少元本を割っても今の生活に影響が出ないお金」を運用し、お金を増やすことが主な目的となります。

貯金か投資かどちらにまわすかは、近い将来のライフプランや現在の家計状況に応じて判断しましょう。

(4)投資を始めるなら余裕資金で

投資には元本保証がありません。したがって、収入からある程度の生活費や手元においておくべきお金を差し引いた残りで投資を行うべきです。もしそれらが確保できていないのであれば、慌てて投資を始めるのではなく、生活の基盤づくりを優先し貯金にまわしましょう。

資産形成のための投資は多少なりともリスクを伴うので、たとえ損失が出ても現在の生活に影響を与えない「余裕資金」で投資を始めるのが賢明です。

3、いくら貯金があれば投資できる?

この章では具体的にシミュレーションしながら数字で見ていきましょう。ぜひあなたの生活に置き換えて考えてみてください。

(1)まずは生活費を確保しよう

最初に確保すべきは生活費です。急なリストラなど収入源がなくなったときに備えての貯金です。積極的に投資にまわしたい場合は最低でも3ヶ月分、もう少し余裕をもって6ヶ月分の生活費を貯金しておけば安心でしょう。

もし1ヶ月の生活費が30万円なら、100~200万円ほど貯金があれば不測の事態にも対応できます。

(2)近い将来の出費も忘れずに

生活費が確保できたら近い将来必要なお金も確保しましょう。子どもがいる場合は大学費用など、近々車を購入する予定なら購入費や駐車場代・車検代などの維持費が必要です。ご自身の毎月の収入やお金が必要となる時期を考慮し、近い将来の出費のために毎月いくら積み立てていくのか、計算する必要があります。

もし15年後(180カ月後)に大学費用が360万円必要だとすれば、1ヶ月に2万円ずつ積み立てていくことになります。毎月5万円貯金できる場合、2万円は大学費用の積み立てに、残りの3万円は特に使う予定がなければ投資にまわしてもよいでしょう。

(3)余ったお金を投資にまわそう

今回のシミュレーションをまとめると、

  • 「貯金総額-100万円」 は今すぐ投資にまわしてもよい
  • 毎月3万円ずつ投資に積み立てていくことができる

となります。今回の計算はあくまで簡単なシミュレーションですので、ご自身のライフプランを考慮し「余裕資金」がいくらになるか求める際の参考としていただければ幸いです。

4、貯金をしたうえで始められる3つの少額投資方法

資産形成を始めるにあたって、余ったお金での投資をおすすめしてきました。余裕資金での投資は失敗しても生活に大きな影響がなくローリスクなので、初心者の方でも安心して始められます。

では、実際に余裕資金で始められる投資方法にはどのようなものがあるのでしょうか?ここからは貯金もしつつ始められる少額投資についてご紹介します。

(1)株式投資

株式投資とは、企業が資金調達するために発行した株式を購入・保有・売却して利益を得る投資方法です。

得られる利益には、①株価が安い時に購入した株式を高くなった時に売却して得られる「値上がり益(キャピタルゲイン)」、②企業が順調に利益を出すことができた場合に、その一部が株主に還元される「配当金(インカムゲイン)」、③企業が株主に向けて自社の商品・サービスなどを優待品としてプレゼントする「株主優待」の3つがあります。

株式投資のメリットとしては、

  • 安定的に5%前後の利回りが期待でき、定期預金と比較して圧倒的に運用効率がいい
  • 投資先によっては5%以上の利回りを実現することも可能
  • 単元未満株であれば数百円から投資でき、手軽に始められる

などが挙げられ、デメリットとしては、

  • 元本を割る可能性がある
  • 情報収集が欠かせないので労力・時間を必要とする

などが挙げられます。

株式投資についての詳細は、「「株の配当収入生活」の現実味は?配当重視の株式投資を始める4つの手順」で解説しています。こちらも合わせてご覧ください。

(2)投資信託

投資信託とは、運用のプロである「ファンドマネージャー」に資金を預けて資産運用を任せる投資方法です。ファンドマネージャーは様々な投資家から預かった資金を元手に、株式や債券、不動産などの金融資産に分散投資します。

投資信託に投資すれば、ファンドマネージャーが資産運用で出した利益から、ファンドマネージャーへの信託報酬を差し引いたものを配当金として受け取ることができます。

投資信託のメリットとしては、

  • 安定的に5%前後の利回りが期待でき、定期預金と比較して圧倒的に運用効率がいい
  • 少額でも株や債券、不動産に分散投資ができる
  • 知識がなくても投資を始められる

などが挙げられ、デメリットとしては、

  • 元本を割る可能性がある
  • 自分で投資先を選んで運用するわけではないので、知識が身に付かない
  • コスト(信託報酬)がかかる

などが挙げられます。

投資信託の仕組みや始め方について「投資信託とは?初心者が失敗しないために事前におさえておきたい6つのこと」で詳しく解説しています。ぜひご覧ください。

(3)REIT(不動産投資信託)

REIT(不動産投資信託)とは、不動産に特化した投資信託のことです。投資家は資金を預け不動産投資のプロが運用し、出た利益を配当金として受け取ります。

REIT(不動産投資信託)のメリットとしては、

  • 安定的に4%前後の利回りが期待でき、定期預金と比較して圧倒的に運用効率がいい
  • 実物不動産よりも容易に分散投資ができる(少額で分散投資が可能)
  • 実物不動産は現金化に手間がかかるが、REITであれば証券市場で自由に売買できる

などが挙げられ、デメリットとしては、

  • 元本を割る可能性がある
  • 台風や地震などの災害リスクがある

などが挙げられます。

REITを資金10万円以下から始められる方法を紹介した記事があります。詳しくは「不動産投資信託(REIT)で始める、資金10万円以下からの本格的な資産形成」をご覧ください。

まとめ

資産形成のための投資はハイリスクなものであってはいけません。そのためには最低限の生活費など、ある程度の貯金を確保しておく必要があります。将来の生活を豊かにするための投資が今の生活を圧迫することになっては本末転倒です。

「近いうちに使うであろうお金」と「眠らせておくだけのお金」をきちんと分けることができれば、貯金と投資を両立させることは可能です。老後に向けての資産形成を少額から始めてみてはいかがでしょうか?

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