• 不動産コラム
  • 2019/3/13 (更新日:)

30代から始める不動産投資【事例編 3】不動産で独立と不労所得を目指す

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今回は、独立志向があり、不労所得の準備のために不動産投資をした男性のケースを紹介していきます。30代の中には「独立する」「スキルアップのために転職する」という人が少なくありません。その中で、融資が実行されやすいうちに不動産投資を始めようと考える人は多く見られます。その一例をFPの分析も加えて解説します。(伊藤亮太・ファイナンシャルプランナー)

【投資家の横顔】資産を増やし独立したい!

Fさんは、30代独身男性です。年収は550万円ほど。年収には多少の不満を感じていたそうです。そして、Fさんは、大学の同級生との飲み会に参加した時に独立し成功している人や年収が高い人と話したことで、「自分も負けてはいられない」と感じ資産運用と独立の両面を模索するようになりました。

【投資の背景】安定収入と独立を目指し不動産投資を選ぶ

一般的には、独立には、「金銭的な不安」と「何をしたいか」という2つの不安があります。独立したが廃業してしまうケースも多くあり、その結果、金銭的な面で苦しむ人が多いのも事実です。

そこで、Fさんは不動産による安定収入を得ながら、5年後に独立する目標を立てます。また「今ある貯蓄は独立時の生活費や資金として利用し、新たに貯蓄ができ次第、繰り上げ返済をして5年後には月5万円程度の家賃収入が欲しい」。こうした考えから不動産投資を始めました。

【物件選び】駅近に引かれて東京・中野の中古物件に投資

Fさんは不動産を事業ととらえていました。その上で「まず一件購入する」という強い希望を持っていました。そして、東京・中野区にある中古物件を購入します。築30年程度と経過年数はたっていますが、駅から徒歩1分という好立地の物件でした。その魅力に引かれて投資をしたのです。

物件の価格は1000万円。家賃は月額5.5万円、表面利回りは6.6%です。諸経費率を15%と見積もり、自己資金は100万円を投入しました。最終的には借入期間が15年、金利年2.7%で、年間の手取りはマイナス15.3万円になりました。Fさんは5年をめどに返済できるように年間で150万円を貯蓄して繰り上げ返済を考えているといいます。

【FPの分析・アドバイス】独立前の投資が金銭的な支えになることも

貯蓄を行いつつ、ある程度の不労所得を得て、金銭的な不安をなくしながら独立する。独立心の高い人の場合、準備をしっかりした上で行動する方が多いというのが私の感想です。そのため、Fさんの行動は評価すべきといえます。

一方で、Fさんの場合は、不労所得を得るのか、独立に向けて着実に貯蓄をするのかは迷うところです。あまり資金を必要としない事業で独立するのであればよいですが、もし、お金がかかる事業であれば、そのための貯蓄は不可欠です。。ただ、不動産投資の融資で返済にめどが立ち、事業計画もしっかりとした内容ならば、その後融資を得ることで事業を成功させることもできるでしょう。

私も同じだったのですが、独立前に物件を購入して早期に返済を図ることで、その後に入ってくる家賃が金銭的な不安を和らげる役割を果たしてくれることがあります。Fさんの場合もこのケースになるとよいと思っています。場合によっては、5~6年は所有し、購入時の価格と変わらない、あるいは少し低いぐらいの価格で売却できるようであれば、手放して事業資金に充てる方法もよいかもしれません。

資金繰りには注意すべし

Fさんのように、向上心あふれる場合は、勢いで不動産投資を始める人もいます。投資には勢いも大切ですが、中長期的に見た場合に「本当に目的と合致しているのか」という点は確かめておくべきです。また収支が赤字になってしまった場合には、資金繰りに困らないかをシミュレーションすることで問題点の有無を最低限は確認しておくことも重要です。

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