60坪のアパートでは、部屋数はどれくらいが一般的なのでしょうか……?
アパート経営を考えている方にとって、部屋数や間取り、部屋タイプ、部屋配置、フロアプランなどは重要な要素となります。
部屋数や間取りは、入居者の希望や需要に合った適切なプランを選ぶことが重要であり、レイアウトや部屋タイプによっては、入居率や家賃収益にも影響を及ぼします。
また、部屋配置やフロアプランは、入居者の生活動線やプライバシーの確保を考慮した計画が必要です。
そして、建築するアパートの大きさは、土地の建ぺい率、容積率を考慮しなければなりません。
本記事では、60坪という大きさを1つの基準について「不動産投資の教科書」が解説します。
- 60坪アパートの部屋数
- 60坪アパートの建築費用
- アパート投資におすすめの不動産投資会社
- 60坪の土地の使い方
ぜひ最後まで目を通していただき、今後の不動産投資やアパート経営にお役立てください。
60坪の単身者用アパートの専有面積:1K/1DKは、1部屋7.5坪(25㎡・15.5畳)2階建てアパートの場合:約8部屋の確保が可能になります。
1、60坪アパートの部屋数
まず初めに、アパートの坪数に対する部屋数を調べましょう。ここでは専有面積が60坪のアパートの部屋数はどのくらいなのかについて説明します。
※60坪の土地にアパートを建築する計算ではないのでご注意ください。
(1)1人暮らし部屋の大きさ
60坪のアパートの部屋数を調べるために、まずは1人暮らしの平均的な大きさについて説明します。
1人暮らしの部屋では1Rか1Kが一般的でしょう。専有面積としては、家賃相場からしても25平米が平均的です。
25平米を坪換算すると、
25平米 = 7.56坪
となります。1部屋は約7.5坪ということですね。
さらに、25平米は何畳かというと、
25平米 = 約15.5畳
です。この15.5畳の中にはキッチン・バスルーム・トイレなどが含まれるため、それらを考慮すると居室は約8畳ほどになります。
実際に済んだことがある方はお分かりだと思いますが、1人暮らしならだいぶゆとりを持って生活できる広さではないでしょうか。
(2)60坪アパートの部屋数の概算
それでは60坪のアパートの部屋数はというと、30坪 × 2階 = 60坪のアパートで考えます。
1フロアが30坪であるため1フロアの部屋数は以下の通りです。
部屋数 = 30坪 ÷ 7.56坪 = 3部屋あまり7.32坪
このとき、7.32坪 ≒ 7.56坪 と考えれば4部屋設けることができます。部屋の大きさを均等にするのも良いですし、一部分だけ居室を小さくするというのもひとつの方法でしょう。
すなわち60坪のアパートでは、居室約8畳の部屋が8部屋できるという計算になります。
※通路や壁の厚みも考慮すると60坪を上回りますので注意してください。
2、部屋数にも関わる建ぺい率と容積率の考え方
もし新築アパート投資を始めたいと考えているのであれば、建ぺい率について理解しておきましょう。
(1)建ぺい率とは
建ぺい率とは、土地の広さに対してどのくらいの面積の物件を建築してよいかを表す割合のことを言います。イメージでは、土地を上から見た場合の建築可能な建物の大きさの割合です。
計算式は、下記のようになります。
建ぺい率 = 建築面積 ÷ 土地の面積 × 100
60坪の土地の建ぺい率が80%の場合、建築できる建物の面積は48坪となります。
横に広いアパートを建築することができない場合、部屋数を確保するためにはアパートの階数を増やすことになるでしょう。階数を増やすことで、建ぺい率を超えることなくアパートの部屋数を確保することができます。
建ぺい率の具体的な値については、地域や用途・角地なのかでも変わってきます。そのため一概に建ぺい率はどのくらいとは言えませんが、調べたい土地の市区町村の都市計画課に問い合わせる方法で知ることができます。
一般的にアパートやマンションでは、60~80%が平均的で、駐輪場や駐車場その他空きスペースを考慮してもこの割合は十分な大きさです。
(2)容積率とは
容積率とは建ぺい率とは違い、土地の広さに対してどのくらいの延べ床面積の建物を建築して良いのかの割合のことです。容積率もエリアによって細かく指定されています。
計算式は、下記のようになります。
容積率 = 延べ床面積 ÷ 土地の面積 × 100
建ぺい率と同様、把握しておきたい場合は市区町村の都市計画課に問い合わせましょう。
3、60坪のアパートを建築か?60坪の土地を所有しているのか
冒頭でも述べた通り一口に60坪と言っても、
- 延べ床面積60坪のアパートを建てたいのか
- 60坪の土地を所有していて、そこにアパートを建てたいのか
で大きな違いがあります。
(1)60坪のアパートを建築する場合
前述の通り、30坪 × 2階建 の延べ床面積60坪のアパートを建築する場合を考えてみます。
2階建のため、1階、2階の床面積はともに30坪で建ぺい率を80%とすると、必要な土地面積は37.5坪となります。
37.5坪というわずかな土地でも、60坪のアパートを建築することができます。
(2)60坪の土地を所有している場合
次に、60坪の土地を所有している場合で考えます。
60坪で建ぺい率80%の土地を所有している場合、48坪のアパートを建てることができます。2階建の場合は、延べ床面積96坪のアパートの建築が可能です。
4、60坪アパートの建築費用
アパートの建築費用は 坪単価 × 延べ床面積 で計算することができます。
坪単価は構造別の建築費用で、平均的な値は以下の通りとなります。
木造(2~3階建て) | 57万円前後/坪 |
鉄骨造(2~4階建て) | 83万円 |
鉄筋コンクリート(主にマンション) | 86万円 |
出典:地域別・構造別の工事費用表(1m2当たり)【令和3年分用】|国税庁の全国平均をもとに算出
60坪の木造アパートを建築する場合、建築費用を求めると以下のようになります。
建築費用 = 60坪 × 57万円 = 3420万円
また、相場を知るにあたっては見積りを取得することもオススメです。
ここで意識したいのは、1社のみの見積もりではなく広い視野を持つために複数業者の見積もりを取ることです。
アパート建築を得意とする工務店やハウスメーカーなどが複数社登録されていて、各社に対して一斉に問い合わせや見積もりを依頼できるサービスがあります。一括見積り請求を利用すると、一度の操作で複数業者からの見積もりを取れるため非常に効率的です。
「不動産投資の教科書」は、大手NTTデータグループ企業が運営するHOME4U土地活用をオススメします。
HOME4Uを利用すれば、「無料で複数社から(最大10社)」プランをもらうことができるので、比較して最適なプランを選択することができます。
5、60坪アパートの駐車場の広さ
本記事で取り上げているのは6~8部屋の建物です。都内の一人向けアパートでしたら基本的に駐車場は必要ないと考えることもできますし、仮に駐車場を設けるとしても1~2台分で問題ないでしょう。
アパートに駐車場を設ける場合にも建ぺい率を考慮しましょう。駐車場に屋根やポールを付ける場合、駐車場も建物面積に含まれてしまいます。
そのため、駐車場を設ける場合の建ぺい率は以下のとおりです。
建ぺい率 = 建物面積(アパート面積 + 駐車場面積) ÷ 土地面積
しかし、屋根やポールを建てなければ駐車場は建物面積に含まれません。
6、アパート投資におすすめの不動産投資会社
新築アパートの不動産投資を手掛ける不動産投資会社を2社紹介します。どちらも一棟アパートを専門で扱う会社で、確かな実績があり安心して依頼できる会社です。
(1)株式会社アメニティジョイハウス
アメニティジョイハウスは、メリットは多いものの専門知識が必要なため取り扱っている企業が少ない木造3階建てアパートに特化した企業です。
東京都・千葉県を中心に、土地選びから事業計画の立案、融資相談、アパートの設計・施工、賃貸管理まで一括した、ローコスト&ローリスクの新築アパート経営を提案しています。また、東京圏(1都3県)どのエリアでも数多くの協力仲介会社に募集依頼ができるので、早期入居を実現しています。
「不動産投資の教科書」がおすすめしている会社の1つです。無料相談では、個別の事業計画やライフプラン設計の特典もあります。アパート経営を検討する際には、ぜひ一度相談してみてください。
(2)株式会社アイケンジャパン
アイケンジャパンは、独自の基準で土地の仕入れやアパート建設をしており、アパートが築10年を経過しても「99%」というかなり高い入居率を維持しているという実績を持つ企業です。
全国エリアに対応しており、アパート管理にも高い評価を得ています。
資料請求では、パンフレットと代表著書「アパート経営成功の秘訣55」を無料で受け取ることができます。一棟アパート経営について勉強される際にはぜひ利用してみてください。
7、アパート以外にもある!60坪の土地の活用方法
ここまでは、60坪のアパートについて説明してきました。
しかし、土地の活用方法はアパート経営だけではありません。アパート経営には少なからずリスクが生じますが、リスクの少ない土地活用もあります。
具体的な土地活用としては、以下の通りです。
- 定期借地
- 駐車場経営
- トランクルーム
- 太陽光発電
もし土地をすでに所有しているのであれば、立地が良ければアパート経営やマンション経営を行うことで収益性の高い土地活用をすることができます。
それに対して立地が悪い場合、アパートやマンションを建築しても高い収益はあまり望めません。太陽光発電など、立地が悪くても日当たりさえ良ければ収益を生み出すことができる土地活用もあります。
今一度、有効な土地活用を検討してみてください。
▶︎関連記事「【厳選】8つの土地活用法を徹底比較!失敗しない選び方とは?」
60坪アパートの部屋数に関するよくある質問
(1)60坪の土地の大きさはどれくらい?
一般的な戸建ての平均が35坪程度と言われています。コンパクトな戸建て2つ分程の大きさというとイメージがつきやすいかもしれません。
アパートを建てるには、少し狭めの土地といえるでしょう。
(2)3階建ての木造アパートを建築することは可能?
可能です。
木造三階建て共同住宅は「木三共(もくさんきょう)」と呼ばれ、厳しい建築基準が定められています。しかし、メリットもたくさんあるため、近年人気のあるアパートです。
(3)アパート経営について詳しく知りたいのですが。
アパート経営については、「アパート経営とは?成功させるために知っておきたい7のこと」で詳しく解説しています。
ぜひ併せてお読みください。
まとめ
60坪の土地・アパートいずれにせよ土地は有効的に使いましょう。
仮に40坪の土地しか所有していないとしても、建ぺい率にもよりますが多くの場合、2階建以上のアパートにすることで延べ床面積60坪以上のアパ―トを建築することができます。60坪のアパートでは6~8部屋を確保することができるため、ある程度の収益を得ることも可能でしょう。
注意すべきことは、単にアパートの部屋数を増やすために1部屋を狭くしてしまうと、居住者は住み難さを感じてしまい、空室リスクが高まってしまうということです。
部屋数を増やそうと欲張るのではなく、どのターゲット層(年齢・性別・職業・生活スタイルなど)に向けたアパートなのかを意識して部屋の間取りや部屋数を決めましょう。
参考:【建築前にチェック】
HOME4U土地活用では、アパート経営だけでなく様々な活用方法のプランを請求できます。