• 不動産売却
  • 2019/9/19

【税理士監修】不動産売却時にかかる「消費税」注意ポイントは?

いよいよ10月の増税までカウントダウンが始まりました。

不動産を売却した時の消費税についてどれくらい知っていますか?

この記事では、不動産売却時の消費税について、概要を含め、詳しく解説していきますので、これから不動産の売却を検討されている人はぜひ参考にしてください。

1.消費税とは

(1)消費税はどんな税?

「消費税」とは消費行為全般に対し広く課税する間接税で本来の納税者は消費者全般ですが、事業行為を営む事業者が消費税を預かり、納付する納税義務者となっています。

つまり、消費者からすると「事業者を通して間接的に納付する税金」とも言えるでしょう。

国内での商品販売やサービスの提供や、日本国内に所在する保税地域(外国貨物を置ける特.別な場所や施設)から引き取られる外国貨物が課税対象になります。

2019年10月1日以降、10%(そのうち2.2%は地方消費税)の税率で課税されます。

なお、本記事では標準税率に関してのみの内容となりますので、軽減税率については国税庁HPをご参照ください。

(2)課税対象となるのは?

消費税で課税対象となるのは、国内で事業者が事業として対価を得て行う資産の譲渡・貸付及びサービスの提供(以下、「資産の譲渡等」といいます)で、事業者とは個人事業者(事業を行う個人)と法人を指します。

具体的な内容は以下になります。

①事業者が事業として行う取引

これは、事業者が対価を得て行われる資産の譲渡等を繰り返し、継続、かつ、独立して行うこと。

法人は事業を行う目的をもって設立されているので、その活動はすべて事業になります。

例えば個人の中古車販売業者が行う中古車の売買は事業になりますので、消費税の課税対象となります。

一方サラリーマンなどの給与所得者が、自分の自家用車を手放すことなどは、事業として行う売買にはあたりません。したがって、自動車を売却した対価には消費税は課されません

②対価を得て行う取引

「対価を得て行う取引」とは、売り主が商品やサービスを販売や提供し、それに対して買い主が代金を支払う取引です。

寄附金や補助金などは、一般的には対価を得て行う取引ではないので、課税対象になりません。

また、無償の取引や宝くじの賞金なども原則として課税対象にあたりません。

③資産の譲渡等

事業として有償で行われる商品などの販売、資産の貸付けやサービスの提供をいいます。

2.不動産売却時の消費税の課税対象は?

ここからは消費税の仕組みを踏まえて、不動産の売却時の課税対象を説明していきましょう。

具体的な課税対象は以下になります。

  1. 不動産会社への仲介手数料(土地の仲介料が「サービス提供」の「対価」と見なされるため)
  2. 司法書士に支払う手数料
  3. 融資手続きの手数料
  4. 不動産会社などの課税事業者が行う建物の売買

まず、「事業者は消費税の納税義務者」」「事業者でない個人は納税義務者ではない」という点を思い出してください。

中古住宅の売却を例に挙げましょう。

売主が不動産会社の場合は、法人であるため消費税の納税義務者に該当します。

そのため、不動産会社は中古住宅の売却について消費税を納めなくてはなりません。

一方、サラリーマンなどが中古住宅を売った場合には事業者でない個人であるため、納税義務者に該当しません。

そのため、サラリーマンが中古住宅を売却しても消費税を納める義務は発生しないのです。

ただし、投資用マンションやテナントの売買を不動産賃貸の事業者である個人が売却した場合には、消費税の納税義務が発生します。

なぜかというと、不動産賃貸事業などを事業として行っている個人事業主だからです。

不動産会社への仲介手数料や司法書士の手数料などは課税事業者のサービスであることから消費税の課税対象にあたりますので、この中では不動産会社へ支払う仲介手数料が最も大きい額になるでしょう。

手数料は売却額によって上限が設けられていますが、これに加えて消費税も付加されます。

つまり、物件を高く売れば売るほど、仲介手数料も消費税も高くなっていく事を理解頂けたでしょうか。

なお、不動産売却の手数料については『不動産売却に掛かる「3つの費用」と戻ってくるお金は?』も参照してみてください。

3.不動産売却で消費税が非課税となるものは?

一方、不動産売却で非課税になるのは土地の売買です。

土地は建物と異なり消費されるものではない」と考えられているため、土地取引に関する消費税は非課税です。

また不動産登記の際の登録免許税や印紙税は、消費税の課税対象ではありません

4.不動産売却の消費税での注意点

また、不動産を売却する時の消費税では、下記のポイントにも注意しておきましょう。

(1)不動産の価格は「税込」である

広告などで表示される不動産価格については、業界の自主規制である「不動産の表示に関する公正競争規約(表示規約)」で「消費税等の額を含む」と規定されています。

そのため、不動産(建物部分)は消費税も含めた価格で表示をしています。

(2)仲介手数料は「税抜価格」にかかる

不動産価格は税込みで表示されますが、不動産会社の仲介手数料は、物件そのものの価格(税抜き価格)に対して報酬の金額を算出することになっています。

売却するのが土地だけの物件であれば土地は非課税で税抜き価格のため、そのままの金額で手数料を算出します。

しかし、消費税の課税対象となる不動産(建物は消費税課税対象、土地は消費税非課税)の場合は、建物代金に含まれている消費税額を差し引いた上で仲介手数料が計算されます。

5.仲介手数料の計算

消費税の注意点で解説した、不動産会社の仲介手数料の計算方法などについて、詳しく説明していきましょう。

(1)仲介手数料の計算方法

まずは仲介手数料の計算からです。手数料の金額は以下の計算式にて算出することができます。

【不動産価格が200万円以下】

(不動産の売却価格(税抜き)×5%)×1.10

【不動産価格が200万円超~400万円以下】

(不動産の売却価格(税抜き)×4%+2万円)×1.10

【不動産価格が400万円超】

(不動産の売却価格(税抜き)×3%+6万円)×1.10

※計算式はすべて上限金額。つまり、0円でも問題はありません。

(2)シミュレーション

不動産会社に売却した場合の仲介手数料について、具体的な例を挙げて説明しましょう。

【売却する不動産】

  •  形式:一戸建て
  • 売却価格:5000万円(うち土地価格:2250万円)

【仲介手数料の計算】

  • 建物の税抜き価格=(5000万円-2250万円)/1.10(建物の消費税分を差し引く)=2500万円
  • 仲介手数料=「(2250万円(土地の価格)+2500万円(建物の税抜き価格))×3%+6万円)」×1.10=163万3500円(上限)

※価格が400万円超の物件のため、「(不動産の売却価格(税抜き)×3%+6万円)×1.10」の式で計算

この計算では163万3500円が算出されましたがあくまで上限額ですので、不動産会社と交渉することで値引きしてもらえる可能性も考えられるでしょう。

6.そのほかに消費税が課税される費用

不動産の売却では、仲介手数料に加えて、以下の費用も課税対象になります。

(1)(融資を受けた場合)金融機関に支払う「一括繰上げ返済手数料」

不動産の購入で銀行などの金融機関から融資を受けており売却時にまだ残債がある場合、不動産の売却益で融資を受けた金融機関に残債を返済する「一括繰上げ返済」を行うことになります。

この手続き時には手数料が発生し、これを「一括繰上げ返済手数料」といいます。

この手数料には消費税が課され費用は金融機関によって違いますが、およそ3000~5000円を目安にすると良いでしょう。

なお固定ローンでは、およそ3~5万円です。

住宅ローンの繰上げ返済については「住宅ローン繰上げ返済の効果は?具体的なメリットとデメリットについて」を参考にしてください。

(2)(抵当権抹消登記を依頼した場合)司法書士の報酬

住宅ローンを利用した場合、不動産が担保となり、抵当権が設定されています。

売却時には買主に権利が移せるように、住宅ローンを完済したタイミングでこの抵当権の抹消登記を行う必要があるでしょう。

この手続きを司法書士などの専門家に依頼した場合には、報酬金額に対して消費税が課税されます。

相場は、大体8000~1万2000円前後が多いようです。

7.消費税以外には、どんな税金がある?

不動産の売却では、消費税のほかに以下の税金も納付する必要があります。

  •  売買契約書に貼付する印紙税
  • (抵当権設定された場合)抵当権抹消登記の免許税
  •  (売却益が出た場合)不動産譲渡にかかる税金(所得税および住民税)

詳しい内容については、「【税理士監修】不動産売却時にかかる3つの税金」も参照してみてください。

 まとめ

公式サイトはこちら

今回は、不動産売却時にかかる消費税について説明してきました。

記事を参考に不動産売却で課税されるもの・されないもの、そして非課税となるものを正しく把握して、納めるべき税金に漏れがないようにしましょう。

なお、不動産売却の査定について『不動産売却「高額査定」には要注意!なぜ高すぎる査定をするのか』も参照にしてみてください。

 

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