この記事をお読みになっている方の多くは、「株は儲かる?」という疑問をお持ちだと思います。株式市場が好調であることもあって株に興味を持つ人はとても多くなっており、「儲かるなら始めたい」と具体的に検討されている方も多いのではないでしょうか。
しかし、そこで根本的な疑問があります。
「株って本当に儲かるの?」
という実に素朴な疑問です。
現実に株で大儲けをしている人が続出しているのは事実なので、儲かるのは事実だとしても、果たしてそれが自分にも当てはまるのかというのは現段階での切実な疑問点ではないでしょうか。
そこで、月間20万人の方が訪問する投資家のためのメディア「不動産投資の教科書」では、これから株を始める人、または始めたばかりの人がしっかり株で儲けるためのノウハウを伝授したいと思います。
具体的には、
- 株で利益を上げる3つの仕組み
- 株で儲かる人の共通点5つ
- 初心者が今すぐ始められる、「儲かる株投資」の極意5つ
- 株で儲けている投資家のブログを見てみよう
という内容をお伝えしていきます。
株が儲かるのかどうか半信半疑という方も、この記事を読み終える頃には何らかの確信が得られるように構成していますので、株で儲けたい方はぜひ最後までお読みください。
目次
1、根本的なテーマ、そもそも株は儲かるのか?
まずは最初に、株は儲かるのかという根本的なテーマに迫ります。株式市場で何が起きているのかを知ると、株で儲けることの本質が見えてきます。
(1)株で儲かるとは、どういうことか
株が儲かるのかどうかというテーマに迫る前に、株で儲けるというのはどういうことなのでしょうか。詳しくは「2、株で利益をあげる3つの仕組み」で解説しますが、株で挙げられる利益は3つあります。
1つ目は株価変動による差益、2つ目は株主に対して支払われる配当、そして3つ目は日本独特の商慣習である株主優待です。
株に投資することはこれらの利益を追い求めることであり、特に投資家の多くは1つ目である株価変動による差益を狙ってトレードをしているというのはイメージされている通りだと思います。
しかしここでは、株が儲かるという言葉の中には差益だけでなく配当や優待も含まれているということを押さえておいてください。
(2)株で大儲け、億万長者は本当か
株を始めたいとお考えの方に思い起こしていただきたいことがあります。それは株で億万長者になった人の体験談や事例などが気になり、それが株を始めたいと思ったきっかけのひとつではないでしょうか?
「ごく普通の主婦が株で1億円稼いだ!」
「20代で時価総額〇億円のトレーダーに!」
こんな文言がよく登場しますが、これはあくまでも宣伝文句であり、仮に本当だとしてもレアケースです。ちょっと煽りすぎのような感じもあるので、これを株式投資の目標にはしないでください。
ベテランの投資家やプロのトレーダーであっても、年利20%を稼げれば上出来というのが株の世界です。つまり、株の上級者にとっての儲かるイメージは年利20%だということです。それ以上の大儲けを期待すると高いリスクを取らざるを得ず、大損をするリスクを引き寄せることになります。
(3)パレートの法則をご存知ですか?
あらゆるものが80:20の比率に集約されるという、「パレートの法則」をご存知でしょうか。株式市場にもパレートの法則が当てはまると言われており、この法則流に表現すると、
「株式市場全体のうち80%の利益を20%の投資家が占めている」
という感じになります。
他にも株の銘柄にスポットを当てて表現すると、
「ひとつの銘柄で利益を上げられるチャンスは全体の20%ほどで、その20%で80%の利益を占めている」
と言うこともできます。
このように、パレートの法則は株式市場のさまざまな事象や局面に当てはめることができます。株以外のあらゆるものに当てはまると言われる法則なので、株を始めるにあたって「儲かっている20%の投資家」に入る努力をする必要がありますし、「20%しかないチャンスを確実にモノにする投資テクニック」を身につける必要があるといったように、努力をする方向性を示してくれています。
2、株で利益をあげる3つの仕組み
株の儲けには3つの種類があるので、それぞれの仕組みを解説します。
(1)値上がり益(キャピタルゲイン)
株価が安い時に買い、それが高くなった時に売ると差額の儲けが出ます。これを値上がり益またはキャピタルゲインといいます。株の信用取引では空売りといって「高い時に株を借りて売り、安くなったら買い戻して返却」というトレード手法があります。この方法だと値下がりの局面でも利ザヤを稼ぐことができます。
いずれの場合であっても、株価の変動によって利益を出すのがキャピタルゲインです。
おそらく多くの方が「株が儲かる」とイメージされている根拠は、このキャピタルゲインだと思います。
(2)配当(インカムゲイン)
株を発行して投資家に買ってもらい、それによって出資をしている株主に対して企業が稼いだ利益を配当として分配するというのが株式会社の仕組みです。つまり配当が出ている企業の株を持っていれば、配当を受け取ることができます。配当がどれくらい出ているのかをイメージするために、東証一部銘柄の配当利回りランキングをご紹介しましょう。
配当利回りは「配当額÷株価」で算出できます。上位を見ると5%台も3銘柄あるので、このマイナス金利時代の金利相場を考えると破格の利回りです。
配当狙いで優良株を長期保有する投資家も多く、配当も決してバカにはできません。
(3)株主優待(事実上のインカムゲイン)
株式投資をしている人の中には、株主優待が目当てという人も少なくありません。それぞれの企業の商品やサービスが提供されたり、金券などがもらえる株主優待は株式投資のお楽しみのひとつと言って良いでしょう。
実は日本独特の慣習なので海外の株式投資では見られないのですが、ユニークな優待を提供する銘柄の株価が上昇することもあるので、日本人投資家からは根強い人気を保っていることが分かります。
株主優待については、「株の優待|こんなものもらえる!オススメの優待5選と自分に合った銘柄の探し方」に詳しい解説があります。ここでも解説している通り、株主優待は事実上のインカムゲインです。
3、株で儲かる人の共通点5つ
実際に株で儲かっている人というのは、どんな人なのでしょうか。それらの人にある共通点を4つピックアップしました。
(1)人の心理とチャートを客観的に分析できる
実際にやってみると分かりますが、株式投資は自分のメンタルとの戦いです。その場の気分や焦りに流されてしまうと不利なトレードをしてしまいがちですが、その反対に常に冷静沈着、まるでコンピューターのように感情を排除したトレードができるというのは、株で儲かる人に見られる最大の特徴でしょう。
感情に流されてトレードをするのは、限りなくギャンブルに近い行為です。自分の勝ちパターンに従って粛々とトレードをしている人は、相場を少し高いところから俯瞰できている証拠で、チャートや相場の状況を客観視できているはずです。
(2)適切な損切りができてリスクが管理されている
株に100%はあり得ません。勝率100%のトレードもあり得ないので、いかに損を小さく利益を大きくするか(これを損小利大といいます)が明暗を分けます。
「儲かる」という響きからついつい株は利益を上げることにばかり注目が集まり勝ちですが、「大負け、大損をしない」という守りがしっかりとできている投資家が実は最も儲かる投資家なのです。具体的には1回のトレードでの損失を2%までにするなど、明確なルールを作ってエントリーをすれば大負けをする可能性がなくなります。
新規にエントリーをする際に、すでに出口戦略として利食いと損切りのポイントがしっかりと戦略立てられているというリスク管理が最終的に儲かる株投資につながります。
(3)余剰資金で投資しており資金管理ができている
株式投資に回して良いお金は、当面使い道のない余剰資金のみです。それ以外のお金はすべて、株式投資に回してはいけないお金です。子供の教育資金など今は使い道がなくても使う時が決まっているお金についても、株に回してはいけません。
なぜなら、使い道が決まっているお金は減らしてはいけないお金なので、株などリスクのある投資に回すことに適していないからです。減らしてはいけないお金だとトレードの戦略にも影響を与え、自由なトレードができなくなります。それだけ勝てる確率を下げてしまうことになるので、株をするのはあくまでも余剰資金だけです。
(4)欲張りすぎていない
株についてはどうしても大儲けした人の話がクローズアップされやすいため、そのイメージに引っ張られがちなのですが、すでに述べてきているように年利20%を稼げていれば上出来の世界です。欲張って大儲けをもくろむと、得てして大損をしてしまうのも株です。チャートや過去の値動きから「これだけなら利益を取れる」という水準を欲張ることなく設定し、取れるものを確実に取ってそれを積み重ねていくスタンスが儲かる株投資です。
(5)自分の勝ちパターンを持っている
株式市場では、すでに百戦錬磨のトレーダーがたくさん活動しています。彼らは株を生業としている人たちなので知識や技術、そして本気度が違います。そんな人たちと渡り合って、果たして初心者に儲かる余地があるのだろうか?と疑問をお持ちの方も多いと思います。
すべてのパターンで初心者や素人の投資家がプロを上回ることは不可能ですが、自分の勝ちパターン、得意なパターンで確実に利益を取ることなら十分可能です。
儲かる株投資ができている人は必ず、自分の勝ちパターンを持っています。初心者の方はバーチャルトレードなどで練習をしてそれを養ったり、少額で株をやってみて勝ちパターンを見出すことにまずは注力しましょう。
4、初心者が今すぐ始められる、「儲かる株投資」の極意5つ
初心者やこれから株を始める人向けに、「儲かる株投資」のコツを5つにポイントにまとめました。これなら今すぐ取り組めて利益を上げることができるので、ぜひ実践してみてください。
(1)中長期的視野で利益を求める
今どきの株というと、短期売買を繰り返すデイトレードが主体であるようなイメージをお持ちの方は多いと思います。しかし、短期売買には株に費やす時間も長くなり必要な知識も多くなるので、初心者向きではありません。むしろ中長期的に株を保有して配当収入も意識しながら利益を追っていくのが初心者向きです。
短期売買だとトレードの回数が増えるので、当然負ける回数も多くなります。あまり負けることに慣れていない方は負けを前提としたトレードを繰り返すのは精神的な負担も大きくなるので、少なくとも週単位で株を保有する時間感覚が良いと思います。
また、配当狙いの長期保有であれば配当収入をさらに株の買い増しに回して複利効果を得ることもできるので、何もしなくても加速度的に資産を増やすことができます。
(2)「儲ける」のではなく「損をしない」姿勢で
「3、(2)適切な損切りができてリスクが管理されている」では、守りの大切さを述べました。これはもちろん初心者の方にも当てはまることで、「儲ける」ことよりも「損をしない」ことを意識して戦略を立て、トレードをするようにしてください。
負けないこと、大負けしないことができていれば、必ず大きな儲けを狙えるチャンスは訪れます。そんな時には多少の勝負に打って出ても良いと思うので、普段は損小利大のスタンスを守りましょう。
(3)分散投資の基本を忘れずに
元からリスクが高い部類に入る株なので、リスク管理の徹底は基本中の基本です。損切りの徹底や損小利大を守ることに加えて、分散投資も強く意識したいところです。
1つの銘柄に全資産をつぎ込むのではなく、複数の異なる業種や規模の銘柄に資金を分けて投資をすることで、リスクを分散させることができます。よほどその銘柄に思い入れがあったり、過去にトレードをしてきているなどの優位性がない限り、1つの銘柄に集中投資をすることはギャンブルに近いものだと心得ておいてください。
(4)身の丈に合った規模で投資する
余剰資金の範囲で投資をするのはもちろんのことですが、その余剰資金が満足な金額ではないからといって信用取引をしたりと身の丈に合わない投資は控えましょう。もし信用取引で保証金の3倍規模でトレードをしていたら、それは余剰金の範囲でトレードをしていることにはなりません。
万が一、追証といって保証金が足りなくなった時の追加資金が必要になってしまったら、使ってはいけないお金を預けなくてはいけない事態もあり得るのです。
特に初心者のうちは大きな利益を求めず、身の丈に合った規模で現物株のトレードをすることを強くオススメします。
(5)トレードはすべて記録して検証する
どんなトレードにも必ず、根拠とストーリーがあるというのは筆者の考えです。
- なぜ、その銘柄なのか?
- なぜ、このタイミングなのか?
- なぜ、買い(もしくは売り)なのか?
- どうなったらトレードを終了するのか?
といったように、これらの根拠とストーリーに対する明確な回答がないトレードはそもそもするべきではありません。逆に、この問いに答えられるトレードをしていればもし失敗してしまっても理由が明確になります。次回以降、その二の足を踏まなければ「負けない株投資」は1段階ブラッシュアップします。
こうした一連の情報を、何らかの方法で記録していきましょう。そうすると同じ状況になった時の正しい行動を導きやすいですし、投資判断に対する自信も深まるので無駄な焦りが生まれる余地も少なくなります。
5、相場格言には「儲かる株投資」のヒントがあふれている
古今東西、相場の世界には古くからたくさんの格言があります。その中には株の初心者が知っておきたい示唆に富んだものもたくさんあるので、特に学びたいものを5つピックアップしました。
(1)売るべし、買うべし、休むべし
売る、買うというのは株式投資の基本的な投資行動ですが、これだけはなくもうひとつ、「休む」というのも大切な行動だという意味です。勝っても負けても、1つのトレードを終えた時の思考は前回のトレードから何らかの影響を受けているはずです。それをリセットしてから次に臨むのが儲かる株投資の秘訣だということです。
(2)買いにくい相場は高い
これと同義の格言に、「買いやすい相場は安い」があります。株価が安いということには何らかの理由があり、安いという理由だけで買っても株価が上がる保証はどこにもありません。むしろ安いなりの理由が多くの投資家かが敬遠され、いつまでも安いままで儲かることがないという意味です。
逆に高いから買うことを敬遠していたら、その株が高い理由が好感されてさらに高くなる可能性が高いでしょう。安いから買う、高いから買わないという理由だけでトレードをすると結局は儲からないという、エントリーの難しさを表す格言です。
(3)人の行く裏に道あり花の山
他の相場格言は相場全体に示されているものが多いのに対して、この格言は対象を株式相場に特定した格言です。多くの人がやっていることと同じことをしていれば危険は少ないものの儲かるチャンスも少ないという意味です。実際、株で儲けるには多くの人が目をつける前(つまり株価が上がる前)に仕込んでおくのが王道なので、「人の行く裏」を常に探しなさいという教えです。
これと同義の言葉は多く、アメリカの株式市場にも「Buy when others sell,Sell when others buy.(人が売る時に買え、人が買う時に売れ)」という格言があります。
(4)天井三日、底百日
天井とは株価が上昇をする局面を示し、底とは株価が上がらず横ばいになっている局面を示しています。つまり、株で儲けるチャンスはそれほど多くなく、それを逃すと次は「百日」と表現されているようにしばらく待たなければならないという教えです。
表向きの意味だけを見ると「チャンスを逃すな」という意味に読み取れますが、もうひとつの「チャンスを逃したら慌てず次を待て」という裏の意味合いがむしろ重要です。
(5)もうはまだなり、まだはもうなり
相場でよく使われる「もう」と「まだ」という言葉はどれも表裏一体のものなので、常に両方を意識しなさいという格言です。「もう底値か」と思ったら「まだ底値ではないかも」と考えることで思い込みによるトレードを避けることができますし、「まだ上がる」と思うのと同時に「もう天井かも」と考えることでトレードの機会を逃さずに済むこともあるでしょう。
「もう」と「まだ」の、どちらか一方だけで投資判断をすることなく、常に慮法を考えてから結論を出しましょう。
6、株で儲けている投資家のブログを見てみよう
現役で活動している株式投資家の中で儲かっている実績や記録を公開している人のブログを5つご紹介します。成功している人のブログからは、参考になる情報がたくさん得られると思います。
(1)RING×TRADE
すでに10年以上、専業トレーダーとして活動しているRINGさんのブログです。公式ツイッターと合わせて、注目するべきニュースなどが随時更新されているので、日々のトレードで必ずチェックしておきたいキーマンです。
RING×TRADE
RINGさん公式ツイッター
(2)塩漬けマンの株奮闘記
もともとは農家だった人が専業トレーダーとなり、順調に資産を増やしている様子が綴られたブログです。売買に使う材料などもブログで公開しているので、この通りにトレードしたら儲かるかも?
塩漬けマンの株奮闘記
http://shiodukeman.blog.fc2.com/
(3)すぽさん投資ぶろぐ
すぽさんというメディアにも頻繁に登場するブログ主による投資記録ブログです。どちらかというと中長期的なトレード主体なので、同じようなトレードスタンスで臨みたい方には参考になります。
すぽさん投資ぶろぐ
(4)投資家テスタの投資日誌-目指せ利益20億円!-(達成)
短期売買を主体にトレードを続ける専業トレーダー、テスタさんのブログです。利益20億円という壮大な目標を達成したツワモノなので、そこから得られる気づきは計り知れません。
投資家テスタの投資日誌-目指せ利益20億円!-(達成)
http://blog.livedoor.jp/tesuta1/
(5)むらやんが株やってます。
吉本興業の養成所に入所して芸人を目指しつつ、株式投資の方で億を稼ぐトレーダーとなったむらやんさんのブログです。トレードの内容というよりも結果や日々の生活を報告するブログです。
むらやんが株やってます。
http://cadillac600.blog14.fc2.com/blog-entry-4687.html
まとめ
株は果たして儲かるのか?という問いに対する答えから始まり、実際にこれから株を始める方が儲かるにはどうすれば良いのかという取り組み方を相場格言や成功者のブログなどを交えながら解説してきましたが、いかがでしたか?
「ちゃんと勉強して取り組めば、株は儲かる」という結論をお伝えできていれば幸いです。後は実践あるのみ、まずはできることから始めてみましょう!
皆様からのコメント