株式投資とは、企業の成長や株価の上昇を見込んで株式を購入することで、将来的な資産増加を目指す金融取引方法です。
投資家は自己判断で情報分析に基づき、リスクとリターンをバランスさせながら投資を行います。
数多くある株式の中で、どの会社を選んだらいいのか知りたい、株式投資についてもっと理解を深めたい方も少なくないのではないでしょうか。
『不動産投資の教科書』が徹底的にリサーチをした上で、株式投資で安定的に利益を出すために知っておくべき知識をまとめました。
- 株式投資とは
- 株式投資の仕組み
- 株式投資のメリットとデメリット
- 株式投資の2つの投資方法!短期投資と長期投資
- 初心者が株式投資を始める前にやっておくべき3つのこと
- 実際に株式投資を始める方法
不動産投資のバイブル
- 今は不動産投資の始めどきなのか?
- 安定収益を得るための不動産投資物件の選び方
- 不動産投資の失敗例から学ぼう
目次
1、株式投資とは?
そもそも株式投資とは、企業が事業資金を調達するために発行している株式を購入して、
- (1)売却益(キャピタルゲイン)
- (2)配当金(インカムゲイン)
2種類の方法で利益を得る投資商品です。「株式を購入する」とは企業の一部である株を所有することになるので、これはすなわちその会社のオーナーの一人となることを意味します。
(1)売却益(キャピタルゲイン)
株式投資におけるキャピタルゲインとは、株式の値段が安い時に購入して、値上がりしたタイミングで売却をして、利益を得る投資方法です。
例えば、1株が2,000円の時に50株を購入して、1株が3,000円に値上がりした時に全部売却した場合、「(3,000円−2,000円)×50株=50,000円」の売却益を得ることができます。
一方、株価が下落して損した時は「キャピタルロス」といいます。
(2)配当金(インカムゲイン)
配当金とは、会社は事業がうまくいったお礼として、稼いだ利益の一部を出資してくれた株主に還元するお金のことをいいます。
一般的には、利益が多く出た会社ほど配当金も多くなると言われています。
日本国内の企業の場合、配当金の相場はおおよそ以下の通りです。
- 利回り:2%前後(年)
- 分配回数:1〜2回(年)
では、具体的に投資することでどのくらいの利益を得ることができるでしょう?
例えば、100万円を利回り2%の企業に投資した場合、配当金は年間「100万円×2%=20,000円」となります。
キャピタルゲインと比較して、大きなリターンではないですが、経営が安定している企業の株式を購入することによって、長期的に安定した収益を得たい方に適した投資方法と言えるでしょう。
2、株式投資の仕組み
続いて、具体的に株式投資の仕組みについてみてみましょう。
(1)株式市場について
前提として株式市場についてみてみましょう。
株式の取引は、
- 東京
- 名古屋
- 福岡
- 札幌
の4つの証券取引所で行われています。
証券取引所によって取引ができる市場が異なり、日本最大の金融商品取引所である東京証券取引所(東証)の市場は以下のようになっています。
2022年4月に市場再編があり、会社の規模によって3つの市場に分かれているのです。
①東証プライム
上場企業数:1,838社(2022/6/30 時点)
東証プライムは、新規上場する際に満たさなければならない基準が最も高く設定されています。
多くの機関投資家の投資対象になりうる規模の時価総額を持ち、中長期的な企業価値の向上にコミットする企業向けの市場となっています。
②東証スタンダード
上場企業数:1,459社(2022/6/30 時点)
東証プライムが機関投資家を対象としているのに対し、東証スタンダードは、個人投資家の投資対象として一定の時価総額や、持続的な成長と中長期的な企業価値の向上にコミットする企業向けの市場です。
③東証グロース
上場企業数:479社(2022/6/30 時点)
上場基準が3市場の中で一番低く設定されていて、高い成長可能性を持つ一方、事業実績の観点から相対的にリスクが高い企業向けの市場となっています。
(2)取引できる時間
では、株式の取引ができる時間は何時から何時でしょう。
東京証券取引所は、休日・祝日・年末年始は休みですので、基本的には株式の取引ができるのは平日と限られており、
- 9:00~11:30(前場)
- 12:30〜15:00(後場)
とかなり短い時間帯となっています。
ネット証券を利用すれば、買い注文・売り注文は365日好きな時間に操作することが可能ですが、実際に実行されるのは取引が行われている時間帯になってしまいます。
例えば、土曜日の19:00に売り注文を出したとしても、実行されるのは月曜日の9:00になります。
(3)始めに用意する資金
株式投資を始めるには、いくらの自己資金が必要か気になる方も多いのではないでしょうか。
FXや先物取引などでは少ない自己資金でも、レバレッジを利かせて大きな金額の取引ができるのに対して、株式投資は出した金額のままでの取引となります。つまり、大きな投資をしたければ、それなりの自己資金が必要になります。
また、日本の株式市場は、1株は「500〜5,000円」で、購入単位は「10株〜100株」と決められています。
例えば、「(8267)イオン株式会社」の株を購入する場合、
- 株価:2,392円
- 最低購入株式:100株
(※2022年7月4日)
2,392円×100株=239,200円
つまりイオンの株を購入するには初期投資(軍資金)として最低でも「239,200円」が必要になります。
もちろん株価と最低購入株式数は企業によって違いますので、ご自身の予算に合わせて、購入する前にきちんと把握することが大切です。
3、株式投資のメリットとデメリット(リスク)
株式投資には、どのようなメリットとデメリットがあるのでしょうか。
(1)株式投資のメリット
まず、メリットについてみてみましょう。
①利益を得ることができる
株式投資をするメリットとしては、売却益と配当金で利益をもらうことができることが挙げられます。
詳しくは「1、株式投資とは」をご参照下さい。
②株主優待を受けることができる
株式投資をしていると受けることができる「株主優待」は他の投資にない株式投資ならではの魅力と言えます。
株主優待とは、企業がいつもサポートしてくれている株主に日頃の感謝の気持ちを込めて、配当金とは別に「自社のサービスや製品」などを提供することです。
大きく
- その企業が取扱いしている商品
- 優待チケット
- お米
- 果物
などが挙げられます。
なお、株主優待は株の保有数によって異なります。
具体的にはどのような「優待」があるのかは、みなさんも気になるところでしょう。
以下にて代表的な企業の株主優待の内容を挙げてみましたので、参考にしてみてください。
株主優待内容一覧
コード | 銘柄 | 権利確定月 | 優待内容一例 |
8267 | イオン | 2月、8月 |
|
2702 | 日本マクドナルドホールディングス | 6月、12月 | 100株以上所有の株主限定で保有株数に応じて優待食事券1~5冊を進呈 |
4661 | オリエンタルランド | 3月、9月 | 100株以上所有の株主限定で
いずれかのパークで利用可能な1デーパスポートがもらえる(保有株数により枚数は変動) |
3048 | ビックカメラ | 8月、2月 | 100株につき年間3,000円のお買い物優待券 |
2705 | 大戸屋ホールディングス | 3月、9月 | 100株以上所有の株主限定で保有株数に応じて、コロワイドグループ店舗で利用できるポイントを進呈 |
(2)株式投資のデメリット(リスク)
一方、デメリットとしては
①株価下落リスク
②会社倒産リスク
があります。では、それぞれについてみてみましょう。
①株価下落リスク
株式投資で、株価が上昇することもあれば下落することもあります。
では、どのような時に企業の株価が下落するのでしょうか。
大きく以下の4つのタイミングが挙げられます。
- 経済が「不景気」な時
- 金利が「上昇」する時
- 「円高」になる時(輸出業者)
- 国内外の政治不安があった時
など。国の政治・経済に連動していると言えるでしょう。
②会社倒産リスク
株式を購入した会社が万が一倒産してしまったら、株式はただの紙くずになってしまいます。
そうならないためには、事前にその会社の経営状況をきちんと調べるようにしましょう。
また、初心者の方は、グロース市場の株式を購入するより、東証プライム・スタンダードの経営が安定している会社を選ぶといいでしょう。
4、株式投資の2つの投資方法!短期投資と長期投資
ここまで読んで頂いた方には、株式投資の仕組みについてご理解頂けたのではないでしょうか。
実際に株式投資を始めるには、自分に合った投資プランを知っておく必要があります。
以下にて株式投資の2つの投資方法について書いていきますので、参考にしてみてください。
(1)短期投資で小さい利益を積み上げる方式
短期投資の場合、早い場合買ったその日に売却、遅くとも1年以内に売却する投資法です。
短期投資で利益を得るには、
- 短期間で値上がりする銘柄を見つける
- 取引ができる時間帯に売却タイミングを逃さない
- 「100円上昇したら売却する」など明確な目標を設定する
- こまめに株価の動きをチェックする
などがポイントになります。
短期投資は、株式市場の取引時間帯に取引ができる方に適している投資方法と言えるでしょう。
(2)長期投資で安定した配当金や株主優待を受け取る方式
長期投資の場合、株式の売買を行わずに、安定した
- 配当金
- 株主優待
などを受け取る投資法です。
長期投資で利益を得るには、
業績が安定している企業
を選ぶことがポイントになります。
長期投資はこまめに売買などの作業を行う必要がないので、本業が忙しいサラリーマンの方にオススメの投資方法と言えます。
5、初心者が株式投資を始める前にやっておくべき3つのこと
初心者の方には、「株式投資を検討される際にどんな準備をしたらいいのか」について分からない方も多いのではないでしょうか。
以下にて初心者の方が株式投資を始める前にやっておくべき4つのことを紹介します。参考にしてみてください。
(1)十分な資金を準備する
(2)証券会社のサービスをきちんと調べる
(3)セミナーに参加する
では、それぞれについてみてみましょう。
(1)十分な資金を準備する
株式投資は初期費用がかかるため、株式投資を始める前に十分な資金を用意する必要があります。
しかし、株式投資は元本保証される投資ではないので、生活資金を切り崩して投資するのではなく、万が一失っても生活に影響が出ないお金で行うようにしましょう。
(2)証券会社のサービスをきちんと調べる
株式投資できる証券会社は、大きく以下の2種類に分かれています。
①ネット証券会社(楽天証券、SBI証券、松井証券など)
②総合証券会社(SMBC日興証券、東海東京証券など)
それぞれについて詳しく見ていきましょう。
おすすめの証券会社8社を不動産投資の教科書が厳選!証券口座を持とう!の記事では、ネット証券5社、店舗型証券3社を紹介しています。
ぜひ併せてお読みください。
①ネット専門証券会社(オンラインのみで店舗を持っていない証券会社)
ネット証券会社の特徴としては、
- 手数料が安い(総合証券の1/5〜1/10)
- 口座開設がオンライン上で完了する
などがあります。
手数料が高ければ、利益が少なくなってしまいますので、
- 頻繁に取引を行う方
- 初心者の方
はネット証券会社を選ばれるといいでしょう。
②総合証券会社
一方、総合証券会社の特徴としては、
- 手数料が高い
- 証券マンからアドバイスをもらうことができる
などがあります。
株式の選び方に不安がある方は、証券マンにアドバイスをしてもらえる総合証券会社を選ばれた方がいいのですが、その分手数料が高くなります。
一旦総合証券会社で口座を開設して、その後ネット証券会社に変更するのも一つの使い方かもしれません。
(3)セミナーに参加する
ファイナンシャルアカデミーでは、「株式投資の学校」など資産運用を基礎から学ぶことができ、本当に必要な知識だけを効率よく学ぶことができるスクールとなっています。
なんと、受講生の約7割以上の方が運用成績がアップしたとの実績が出ているそうです。
教室とオンラインを選んで無料で教室が体験できますので、まずは体験してみてはいかがでしょうか。
日本ファイナンシャルアカデミー
6、実際に株式投資を始める方法
最後に、実際の株式投資の始め方をみてみましょう。
大きく以下の流れになります。
(1)証券会社の選定
(2)口座の開設
(3)取引を始める
では、順番にみていきましょう。
(1)証券会社の選定
まず、取引を行う証券会社を選ぶ必要があります。
証券会社の選び方はをこちらご参照下さい。
(2)口座の開設
証券会社が決まったら、口座開設をしましょう。
- インターネット申込み
- アプリ申込み
- 書類申込み
などご都合いい方法から選ぶことができます。
ネット証券であれば、申込みは5〜10分程度、口座開設まで3〜7日で終了となります。
口座開設するには、下記の本人確認できる書類のうちいずれか一つが必要になりますので、準備するようにしましょう。
- 運転免許証
- 住民基本台帳カード
- 健康保険証
- 住民票の写し
- 在留カード・特別永住者証明書
- 印鑑登録証明書
なお、「特定口座開設」で開設するかどうか迷われている方も多いのではないでしょうか。
そもそも特定口座とは、証券会社が顧客の上場株式などの1年間の取引結果を損益計算したものを「年間取引報告書」にまとめてくれる口座のことをいいます。実は「無料で大変便利な口座」です。
特定口座は下記の3つの選択肢から選ぶことができます。
①特定口座を開設する(源泉徴収あり)
②特定口座を開設する(源泉徴収なし)
③特定口座を開設しない
株式投資の場合、毎年確定申告をして利益の20,315%の税金を支払う必要があります(2022年7月時点)。
確定申告が手間な方は、利益が出る都度に税金が徴収される「特定口座を開設する(源泉徴収あり)」を選ぶといいでしょう。
一方、確定申告することを選ばれる方は、「特定口座を開設する(源泉徴収なし)」を選べば、年末に証券会社から取引明細が送られてきますので、それを持って確定申告することができます。
なお、サラリーマンの方に関しては、給料以外の収入が20万円以内の場合は、確定申告・納税が免除されるという優遇制度もありますので、株式投資だけで20万円未満の利益を出しても実質無課税となります。
(3)取引を始める
口座開設が完了したら、口座に入金し取引を始めましょう。
まとめ
今回は株式投資について紹介してきましたがいかがでしたでしょうか。
株式投資には、常に値動きをチェックしないといけないというイメージを持たれてる方が多いようですが、実は長期投資で配当金を目的とするという投資方法もあります。
また、株主優待がいい会社を選び、商品や優待チケットをもらうという株式投資ならではの醍醐味を享受することもできます。
この記事があなたの株式投資にご参考になれば幸いです。