• 不動産投資
  • 2019/4/19

不動産投資「早すぎる相続税対策」はなぜNGなのか

不動産投資,相続税

アパートを建てると不動産は基本的に路線価で評価されるためその結果相続税評価額が下がり相続税対策となります。

しかし、建てることによりデメリットもあることはご存知ですか?その理由を説明していきましょう。(中村伸一・ファイナンシャルプランナー、宅地建物取引士、マネーデザイン代表取締役)

アパートを建てる場合の相続税対策3つの注意点

まず、相続税対策には、以下の3点を考える必要があります。

A 遺産分割 = 家族間のもめごとをいかに排除していくか
B 納税対策 = 相続税納税資金を準備すること
C 節税対策 = 相続税の圧縮を図ること

この3点をクリアしないと、相続税対策としては成功したとは言えません。さらに、A->B->C の順に進めていかないと、効果が現れません。

では、なぜ被相続人(親など)が健在な時点で、あまりに早過ぎる相続税対策としてアパート建築をしてはいけないのか、以下の順に説明をしていきましょう。

一番相続税効果が高いのは?

相続税対策としては建築直後に被相続人が亡くなった直後の効果が一番高くなります。

その理由を見ていきましょう(あくまで一例ですので、個々の評価算定は、専門家に依頼してください)

(1)相続税対策をなにもしない場合

まず、自身が現金5,000万円と時価1億円の土地を所有しているとします。

相続税評価額は以下になります。

現金5,000万円+不動産8,000万円(相続税路線価)=1億3,000万円

なお、借入金を起こして、被相続人が借金を背負うとその金額がマイナス資産となり、相続資産からマイナスすることが出来ます。

(2)5,000万円のアパートを建てる

建築費として借入金を5,000万金融機関から借り入れるとします。

アパートの土地建物の相続資産の評価額は、土地に関しては公示地価の6~7割、建物は時価の3~4割で、相続財産評価額は以下となります。

現金5,000万円+土地5,600万円+建物2,000万円-借入金5,000万円=7,600万円

が相続財産評価額となります。

(1)の評価額は現金5,000万円+不動産8,000万円=1億3,000万ですから、その差額は5,400万円となります。

(3)相続税対策後10年経過し、両親が健在の場合は?

現金は5,000万円でしたが、家賃収入を借入金返済後の実質利回り7%としますと、毎年350万円が入って来る計算になり、さらに10年後は350万円×10年=3,500万円となります。

生活費をすべて公的年金からまかなえたと仮定しますと、

3,500万円+5,000万円=8,500万円

さらに10年間で借入金返済が進みますので、5,000万円を年2%、20年返済で借入した場合、借入金残高は2,700万円となります。

これを計算しますと、相続税評価額は

現金8,500万円+土地5,600万円+建物2,600万円(簡易計算のため減価償却は考えません)-借入金2,700万円=1億4,000万円

となってしまいます。

(2)と(3)を比較すると相続税評価額が

(2)7,600万円
(3)1億4,000万円

差額は6,400万円にもなりました。

早すぎるアパート建築は相続税対策でなぜNGなのか?

さきほどの場合は10年経過後で比較した例ですが、20年経過後はまた違った状態になります。

経営がそこそこ上手く行くと、アパートローンは完済したが、経年劣化が進み、大規模修繕積立費がかかることとなり、節税効果を減らす可能性も出てきます。

さらに空室が出始める時期でもあります。このようになると相続人の子どもたちにとって、手間のかかるお荷物物件となる可能性もあります。また兄弟姉妹での相続が発生した場合、分割のときに全員の同意が必要となるため、もめる原因ともなりやすいのです。

相続税対策で重要なのはバランス

相続税対策はアパート建築だけで考えるのではなく、すべての相続財産をバランスよく見ながら、節税を図ることが重要となってくるでしょう。

どれが自分に最適なのか、また不動産で対策をする場合には、その開始する時期なども考慮に入れながら、専門家に相談することが大切です。

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