不動産投資を検討していて、”やばい”会社に出会った場合、どうしたらいいのでしょうか。
実際に不動産投資の大事件として記憶に新しい「かぼちゃの馬車事件(スマートデイズ社)」や「TATERU事件(旧TATERU社)」は、不動産投資会社の不正により起きたものです。
売買契約書を交わす前に「ちょっとおかしい…?」「やばいかも…?」と気づくためには、”やばい”不動産投資会社の特徴を整理する必要があります。
それでも、やむを得ずトラブルに発展することがあるかもしれません。そのようなときでも、対処法を知っておくことで冷静な対応が可能になります。
不動産投資のバイブル
- 今は不動産投資の始めどきなのか?
- 安定収益を得るための不動産投資物件の選び方
- 不動産投資の失敗例から学ぼう
宅建業法により、威迫的、長時間などの勧誘行為は禁止されています。不動産会社から悪質な勧誘行為があったときは、その会社に宅地建物取引業の免許を与えている都道府県や国土交通省地方整備局等に情報提供をしましょう。
不動産投資の教科書代表YouTube「山本社長の不動産事件簿」では、不動産投資の実際にあった悪質な営業担当に騙された話や、良くない物件を買ってしまった失敗談をお話ししています。
目次
1、“やばい”会社に関わるとどうなるか
不動産投資会社選びの失敗は、どのような事態をもたらすのでしょうか。
主に以下のようなリスクが考えられます。
- 不動産投資会社とのトラブルが生じる
- 空室が続く
- 最悪の場合自己破産の可能性も
(1)不動産投資会社とのトラブルが生じる
不動産投資は大きい金額で行う長期的な投資になるので、信頼できる不動産会社を見極める必要があります。
不動産会社とのトラブル事例をご紹介します。
自宅まで押しかけられた
商談が威圧的だったため、提案された物件の購入を断った。その後、脅迫まがいの電話が何度もかかり、家にも押しかけられた。
騙されていた
営業担当に騙され、居住用として物件を購入していた。ローンの支払いが厳しいことが目に見えているため、違約金を払ってでも解約しなければならない。
(2)空室が続き賃料収入がない
不動産投資会社によって、どのような物件を仕入れているか・どれくらい集客に力をいれているかに差があります。
空室は不動産投資において一番回避すべきリスクのため、物件力が高い不動産会社から購入しましょう。
(3)最悪の場合自己破産の可能性も
不動産投資会社選びで失敗すると、自分の資産状況と見合わない運用を提案されてしまうこともあります。
最近でこそ悪徳な不動産会社は減りましたが、未だに自社の利益を最優先し、見合わない運用を提案してくる不動産投資会社があるのは事実です。
自分の資産状況と合わない不動産投資は、そもそも融資が通らないのが原則ですが、営業マンが収入証明を改ざんするなどして無理なローンを組ませたのが、かぼちゃの馬車やTATERUです。
無理なローンでは返済ができず、自己破産しなければならない可能性があります。
2、“やばい”不動産投資会社の特徴
それでは、実際にどのような会社に注意すべきなのでしょうか。
本章では、要注意な不動産投資会社の特徴を紹介します。
良い不動産投資会社の特徴と、要注意な不動産投資会社の特徴の両面から知ることで、本当に信頼できる不動産投資会社選びができる可能性が高まります。
要注意な不動産投資会社の主な特徴は、以下の通りです。
(1)提案内容がメリットばかり
不動産投資にはデメリットのない完璧な物件や、100%リスクを回避する方法はありません。
そのため、顧客目線の不動産投資会社であれば、必ずデメリットも説明してくれます。
「最高の物件」「リスクはない」などとメリットばかり伝えて購入を促している不動産投資会社には注意が必要です。
(2)営業や勧誘がしつこい
不動産投資をする際、営業や勧誘がしつこい会社は避けましょう。
不動産投資会社の資料請求をしたあと、頻繁に電話営業がかかってきた経験はないでしょうか。
営業をしつこく行うのは、顧客に物件を早く売りたいからです。
そのため、営業や勧誘がしつこい会社は、自社の利益を最優先に考えていることが多く、顧客目線での販売を行っていない可能性があります。
優良物件を扱う不動産投資会社であれば、営業をかけなくても物件に顧客がついてくるので、しつこい営業や勧誘はありません
(3)高額なギフト券をプレゼントしている
ウェブ広告が主流となった今、SNSなどで「面談実施でギフト券●万円贈呈」のような文言をみたことはないでしょうか。
面談するだけでギフト券がもらえるため、魅力的に感じる方もいらっしゃると思います。
しかし、このように数万円もの特典を用意し、広告するには、多額の費用が必要となります。
このような不動産投資会社は、広告費分の利益を物件価格や手数料に上乗せして回収しようとしている可能性があるので、注意しましょう。
(4)一度にたくさんの物件を買わせようとする
初めて投資用の物件を購入するというときに、いきなり不動産投資ローンの利用枠をすべて使い、1社から一度に複数の物件を購入することはリスクを伴います。
空室リスクの高い物件が含まれていたり、斡旋されているローンの金利が割高である可能性も考えられます。
資産形成のために始めたはずの不動産投資なのに、物件の売却もできず負債を抱えるだけになってしまうこともあるのです。
1社から一度に複数の物件を買おうとしている場合は、十分な注意が必要です。
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3、危ないと思ったときの対処法
不動産投資会社は、営業を行う際、宅地建物取引業法による規制を受けます。具体的には、威迫、長時間勧誘、断定的判断の提供、非常識な時間帯の電話や訪問による勧誘を行うことは禁止されているのです。
さらに、契約の判断に必要な時間を与えることを拒否することや、契約を締結しない、勧誘を受けたくないという意思表示をしているのに勧誘を続けることも禁止されています。
不動産投資会社とやり取りする過程で渡した自宅住所や勤務先などの個人情報を悪用され「自宅で待ち伏せされた」「勤務先に乗り込むと脅された」などいまだに実際に起きているトラブルです。
このような悪質な勧誘行為や脅迫を受け、危ないと思ったときは、その不動産投資会社に宅地建物取引業の免許を与えている都道府県や国土交通省地方整備局等に情報提供をしましょう。
東京都の場合
不動産取引(売買・賃貸)のうち、宅地建物取引業法の規制対象となる内容についての相談
【電話相談】
都庁開庁日 9時~17時30分
指導相談担当 03-5320-5071(直通)
【面談による相談】 ※要予約 (電話による事前予約制)
予約は相談日の1週間前から電話で受付(相談日の1週間前が都庁閉庁日の場合は、直前の開庁日から受付します。)時間はお一人あたり30分間です。
(電話予約)都庁開庁日 9時~17時30分
指導相談担当 03-5320-5071(直通)
(相談窓口)新宿区西新宿2-8-1 都庁第2本庁舎3階北側 不動産業課内
(相談時間)都庁開庁日 10時~12時、13時~16時
東京都住宅政策本部ホームページ より抜粋
どこに相談していいか分からないというときは、「消費者ホットライン(局番なしの188)」から適切な案内を受けることが可能です。
お困りの際にはお近くの消費生活センター等(消費者ホットライン188)にご相談ください。
4、不動産投資会社選びに失敗しないコツ
不動産投資会社は宅地建物取引業法による規制を受けるため、違反の場合は処分等の罰則があります。
過去に行われた処分等については、「国土交通省ネガティブ情報等検索サイト」で情報公開されていますので、不動産投資会社に問い合わせる前に、一度確認することもおすすめです。
ここからは、不動産投資で失敗しないために、良質な不動産投資会社を選ぶポイントを紹介します。
(1)不動産投資会社に実績があるか
不動産投資会社選びでは、「実績」が信頼できるかどうかの重要な指標となります。
多くの会社がホームページから実績を見られるため、入居率や契約数、リピート率などが掲載されているか確認しましょう。
しかし、その実績が適正なものか判断する必要もあります。
入居率を算出している期間・リピート率の詳細など、実績が明確で納得できるデータなのかを確認しましょう。
また、ネットの「口コミ」で評判を確認するのも効果的です。
実際に利用した人の意見である「口コミ」は、不動産投資会社選びの判断材料の1つとなるでしょう。
(2)アフターフォローがしっかりしているか
不動産投資は、物件を購入することが目的ではありません。
不動産投資会社選びには、購入後のサポートである「アフターフォロー」がしっかりしているのか見極めましょう。
実際に不動産投資会社で話を聞いてみて、アフターフォローの紹介や説明がしっかりあるか確認することで、安心して不動産投資を行うことができます。
会社によっては、空室リスクの対策として空室保証など様々な補償を導入している会社もあります。自分の納得いくまで会社のサポートを確認しましょう。
(3)資産状況に合った運用を提案してくれるか
年齢や職業などによって、個人の資産状況は人それぞれです。
現在の収入や貯金・予算などを総合的に考慮した上で、顧客目線で提案してくれる会社であるかを判断する必要があります。
ヒアリングを十分に行わずに物件を紹介する企業は、自社の利益を最優先としている可能性が高いです。
逆に、必要に応じて「不動産投資はしない方がいい」と提案してくれる不動産会社は信頼できるでしょう。
(4)投資物件の将来性について説明してくれるか
購入するタイミングで人気がありニーズが高い物件でも、時間とともに劣化すると不動産の価値も変動します。
不動産投資では、「長期的な視点」で物件を見ることが重要です。
信頼できる不動産投資会社は、現在の状況だけでなく、将来的に物件や周辺がどう変化するのか丁寧に説明してくれます。
しかし、その情報が正しいかどうかは自分の目で判断する必要があります。
先日セカンド・オピニオンでいただいたご相談で、不動産会社から「今このエリアは開発が進んでいる」という提案を聞いて実際に調べた結果、その開発にはあと数年かかることが判明したという事例もあります。
(5)無料の不動産投資セミナーや相談会などを開催しているか
不動産業界は変化が激しい業界なので、常に最新の情報をキャッチアップしておくことをおすすめします。
その中でも、セミナーや相談会などを行って情報提供して顧客の不安を解決してくれる取り組みは、まさに顧客目線の不動産投資会社といえます。
また、セミナーや相談会が定期的に行われることで、不動産投資についての疑問や不安なことを質問することができるでしょう。
しかし、不動産会社が主催するセミナーにはポジショントークがつきものなので、セミナーの情報を取捨選択できるだけの知識が必要です。
(6)信頼できる担当者がいるか
ここまで不動産会社選びについて解説しましたが、良い不動産投資会社を選んでも、いい加減な対応をする担当者であれば、不動産投資は成功しません。
前述の通り、資産状況にあった運用を提案してくれるか、物件の将来性をしっかりと説明してくれるなど顧客目線で対応してくれる担当者を選ぶようにしましょう。
5、失敗しない不動産投資会社の探し方
ここまで不動産投資会社選びについて解説しましたが、実際に不動産投資会社を探すとなると自分で判断できるか心配ですよね。
本章では、不動産投資会社の探し方について解説します。
今回解説する探し方は、以下の通りです。
- セミナーに参加する
- 書籍で探す
- セカンド・オピニオンを利用する
(1)セミナーに参加する
不動産投資会社が主催するセミナーでは、その会社の特徴や雰囲気を知ることができます。
特に代表が登壇しているセミナーは、会社全体で持っている理念や価値観を知れるため特におすすめです。
しかし、不動産投資会社のセミナーにはポジショントークがつきものなので、複数の不動産投資会社のセミナーに参加し、比較検討しましょう。
(2)書籍で探す
不動産投資会社の探し方2つ目は、「書籍で探す」ことです。
さまざまな不動産投資の書籍が出版されているため、なるべく複数の書籍を読むことをおすすめします。
一棟を勧める書籍と区分を勧める書籍を両方読むなど、異なった考え方をインプットすることで、冷静な判断力が身につきます。
(3)セカンド・オピニオンサービスを利用する
不動産業界は情報の移り変わりが激しい業界のため、不動産業界に精通した専門家に信頼できる不動産投資会社を教えてもらうことが最も手っ取り早い方法です。
ですが、
「身近にそんな人がいない」
「誰に人に相談すればいいか分からない」
という方もいらっしゃると思います。
不動産投資の教科書では、不動産投資の不安や悩みを解消するために編集部所属の投資家に無料で相談できる「セカンド・オピニオン」サービスを提供しております。
(今後一部有料になる可能性があります)
「自分は騙されてないか」
「この会社、信頼しても大丈夫?」
「物件の選び方が分からない」
そんな疑問に、編集部に所属する投資歴10年以上のベテラン投資家が、不動産投資業界の第三者という視点で中立の立場からお答えしていきます。
不動産投資について悩みや不安がある方は、是非ご活用ください。
まとめ
今回は、悪質な不動産投資会社の特徴と、不動産投資会社とトラブルになってしまったときの対処法について解説しました。
信頼できる不動産投資会社を選ぶことで、不動産投資で失敗するリスクを格段に減らすことができます。
不動産投資会社選びで悩んだ際は、当社のセカンド・オピニオンをご活用ください。
セカンド・オピニオンでは、
- いい不動産投資会社のポイントを知りたい
- 買っていい物件なのかわからない
- 提案された物件を不動産投資経験者に見てもらいたい
といった相談ができます。
セカンド・オピニオンを担当するのは、編集部に在籍する現役の不動産投資家です。そのため、不動産会社で聞きにくいことも聞けますし、営業されることもありません。
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