不動産投資で不労所得が得られるというのは、本当なのでしょうか?
不労所得を生み出す方法として、不動産投資が注目を集めています。今回は、不動産を利用した収入の仕組みを詳しく解説し、どのようにして安定した不労所得を得ることができるのかを明らかにします。購入から管理、収益化までのプロセスを学び、効率的な不動産投資の戦略を立てるための実用的な情報を提供します。資産を賢く活用して、望むライフスタイルを実現するための一歩を踏み出しましょう。
不動産投資の教科書代表YouTube「山本社長の不動産事件簿」では、不動産投資の実際にあった悪質な営業担当に騙された話や、良くない物件を買ってしまった失敗談をお話ししています!
不動産投資のバイブル
- 不動産投資に興味があるけど何から始めていいか分からない…
- 営業マンのいうことを鵜呑みにして失敗したくない…
- しっかりと基礎から学び、できる限りリスクを避けたい…
- 今は不動産投資の始めどきなのか?
- 安定収益を得るための不動産投資物件の選び方
- 不動産投資の失敗例から学ぼう
目次
1、不動産投資で不労所得は得られる?
そもそも、不動産投資で不労所得を得ることはできるのでしょうか?この章では、不動産投資で不労所得が得られるしくみや、賃貸経営の形態について解説します。
(1)家賃収入は不労所得なのか
家賃収入は不労所得なのかという問いに対する答えは、「必ずしも不労所得とは言い切れない」といえます。
不労所得とは、労働しなくても得られるお金(所得)のことです。
家賃収入は、オーナーが所有する物件を貸し出したことにより入居者から支払われるものなので、不労所得のイメージが強いかもしれません。
家賃収入が、必ずしも不労所得とは言い切れない理由は、賃貸経営が管理方法により大きく3種類に分けられるからです。
(2)賃貸経営の種類3つについて解説
物件の管理方法は、①自主管理、②管理委託、③サブリース管理の3種類に大きく分けられます。それぞれ、どのような違いがあるのか見ていきましょう。
①自主管理
オーナー自ら、賃料の回収や収支の管理、建物清掃、入退去時の対応など、すべての管理業務を行うことを自主管理といいます。おもに、一棟アパートに多い管理方法です。
オーナーが管理業務を行うことで管理費用を削減でき、物件の状況を確認できるというメリットがあります。
一方、入居者からの連絡に対応するため、夜中や休日に稼働するケースもあり、本業を持ちながらの管理業務は手間や心理的負担がかかるなどのデメリットがあります。
②管理委託
管理業務全般を管理会社に委託する方法で、管理会社により様々なプランがあります。
現在では、最も一般的な管理方法といえるでしょう。
メリットは、経験豊富で対応力のある専門家に任せられる、手間や心理的負担がかなり軽減されるといった点です。一方デメリットとしては、管理委託費用がかかることがあげられます。
③サブリース管理
サブリース会社が、オーナーから物件を借上げ、第三者(入居者)に貸すという管理方法です。サブリース会社がオーナーに代わって賃貸経営を行い、空室の有無に関わらず収入を保証します。
サブリースのメリットは、賃貸経営の負担が大きく軽減される、家賃が保証されるため安定した収入が見込める点です。デメリットとしては、保証料がかかる、入居者の情報を把握しにくい、築年数が古くなると将来的に家賃保証が減額されるケースがあることが挙げられます。
賃貸経営の種類を比較してみると、どのような管理方法を選択するかにより、家賃収入が不労所得であるかどうかが変わることがわかります。
(3)不動産投資で不労所得が得られるしくみ
不動産投資を始めたら、すぐに不労所得が得られるものなのでしょうか?
すぐに不労所得が得られるかどうかは、投資用物件の種類や、購入する際にローンを利用するかどうか、また自己資金の割合などにより異なります。
不動産投資ローンを利用せず、全額現金で物件を購入する場合は、経費を除いた家賃収入が、1ヵ月目からそのまま所得になります。
しかし、投資用物件は高額なため、金融機関の不動産投資ローンを利用して始めるケースが一般的です。
ローンを利用する場合、家賃収入からローンを返済したり経費を支払い、残った分が所得になります。ローン完済後は、全額現金で購入したケースと同様、経費以外の家賃が所得になるというしくみです。
2、不動産投資で不労所得を得るメリット
不動産投資によって不労所得を得ることには、どのようなメリットがあるのでしょうか。この章では、5つのメリットについて詳しく解説します。
(1)副収入や私的年金になる
収入を増やしたい方や、将来のお金に不安がある方は、少なくないのではないでしょうか。
不動産投資で得られるインカムゲイン(資産を保有することで得られる利益)である家賃収入は、他の投資のインカムゲインに比べ安定しています。
老後にローンを完済した不動産を保有していれば、安定した家賃収入が得られるため、不動産投資を始める時期は、早ければ早い方がいいといわれています。
(2)インフレ対策になる
2022年から世界的に起こったインフレに続くように、日本でも物価が上昇しています。インフレ下ではお金の価値が下がるため、資産の多くを現金で保有していると資産が目減りしてしまいます。
一方、価値が下がりにくいのが、不動産や金、絵画、骨董品などの現物資産です。
さらにインフレ下では、借金の実質的な価値が下がりローンが目減りするという特徴もあります。そのため、ローンを組んで始めることが一般的な不動産投資では、特に有利にはたらきます。
以上の理由から、不動産投資はインフレ対策になるといえるのです。
(3)節税になるケースがある
不動産投資が節税につながるケースは、大きく
- 所得税・住民税
- 相続税
の2つに分けられます。
この記事では、手取り収入の金額に関わる、所得税・住民税について説明します。
所得税・住民税は、給与や事業、投資などを合算した「所得」によって税額が決まるのです。
不動産投資による所得は、収入から必要経費を引いたものになるため、マイナスになる場合は他の所得を減らすことができます。結果として所得税・住民税の額が低くなる、というしくみです。
ただし、不動産購入2年目以降は、計上できる経費が少なくなります。不動産所得がプラスになった場合は、上がった分の税金が増えてしまうので、十分なシミュレーションが必要です。
不動産投資の節税については、「不動産投資で得られる節税効果とは?節税の仕組みや注意点なども解説」で詳しく解説しています。
(4)生命保険代わりになる
不動産投資ローンを組む際に、原則として団体信用生命保険(以下団信)に加入します。
団信とは、ローンを組んだ人が死亡または高度の障害状態になり借入金の返済ができなくなった時に、その保険金でローン残高が完済される生命保険です。
団信に加入することで、ローン契約者に万が一のことがあった場合、ローン返済が不要になり、残された家族はローン返済の必要がない不動産を手に入れることができます。
現物の不動産に加え、残された家族に家賃収入を残す手段にもなるため、生命保険の代わりとして始める人も数多くいます。
(5)少ない自己資金で大きな資産を築ける
不動産投資が他の投資と大きく違う点として、投資資金を金融機関から借入できるという特徴があります。
借入した他人資本を用いて投資することで、自己資金に対する投資効率を高めることをレバレッジといいます。不動産投資は、レバレッジ効果を利用することで、少ない自己資金で大きな資産を築くことができるのです。
さらに、少ない自己資金で築いた大きな資産を運用することで、家賃収入という安定的なインカムゲインを得ることができます。
3、不動産投資の種類と不労所得の関係
不動産投資と一口にいっても、物件の種類により性質が大きく異なります。
不動産投資の目的を明確にし、目的や資産状況にあった物件を選ぶことが安定的な不労所得につながるため、物件の種類と性質を基礎知識としておさえておきましょう。
この章では、それぞれの物件のメリット・デメリットについて解説します。
(1)区分か一棟かによるちがい
マンションの中の1室を区分マンション、またはワンルームマンションとよびます。
一棟は、文字通りアパートなどの建物一棟のことです。
投資用物件は、他にも戸建てや一棟マンションがありますが、区分マンションまたは一棟アパートが一般的な投資用物件といえるでしょう。
区分マンションと一棟アパート、それぞれの主なメリット・デメリットは、以下の通りです。
メリット | デメリット | |
区分マンション | ・比較的物件価格が安いため、空室が出にくいエリアの物件を購入できる ・他のオーナーと一緒に修繕金を積立できる ・一棟に比べ流動性が高い | ・空室がでた場合、空室率100%になる ・一棟より利回りが低い傾向にある ・建物全体に関する裁量権が非常に少ない |
一棟アパート | ・区分よりも利回りが高い傾向にある ・一部に空室が発生しても収益ゼロにはならない ・土地も所有するため資産価値が高い | ・物件価格が高いため投資金額が大きくなる ・コストや修繕費の負担が大きくなりやすい ・修繕金の積立など、自らで資金計画をたてる必要がある |
(2)新築か中古かによるちがい
物件の種類は、新築か中古かによるちがいもあります。
新築と中古、それぞれのおもなメリット・デメリットは、以下の通りです。
メリット | デメリット | |
新築 | ・金融機関からの担保評価が高く、融資を受けやすい ・入居者が決まりやすい ・住宅瑕疵担保履行法の対象になる | ・中古に比べ物件価格が高い ・物件の選択肢が少ない ・過去の賃貸実績がないため、賃貸ニーズや家賃収入を予測しにくい |
中古 | ・新築よりも利回りが高い傾向にある ・過去の賃貸実績があるため、家賃収入を予測しやすい ・新築に比べ物件価格が安い | ・金融機関からの担保評価が低く、不利な条件での融資になる可能性がある ・購入後の修繕費の予測がしにくい ・建物の劣化に伴い、空室率が高くなりやすい |
(3)管理方法のちがい
「1-(2)賃貸経営の形態3つについて解説」で前述したように、どの管理方法で賃貸経営するかにより、家賃収入が「不労」所得であるかどうか変わってきます。
例えば、自主管理をする場合、管理業務は「労働」といえるため、家賃収入は不労所得とはいえないでしょう。
管理委託またはサブリース管理をする場合、管理会社の担当者とのやり取りは発生しますが、手間や時間はほとんどかからず、家賃収入はほぼ「不労所得」であるといえます。
4、不動産投資で不労所得を得るためのポイント
不動産投資で失敗してしまうと、不労所得どころか他の収入から補填する事態にもなりかねません。この章では、不動産投資で不労所得を得るために、おさえておきたいポイント5つについて解説します。
(1)目的を明確にする
不動産投資を始める際は、目的を明確にすることからスタートしましょう。
一口に不動産投資といっても、区分マンション、一棟アパート、戸建てなど、建物の種類により投資金額や性質が大きく異なります。
それぞれの投資対象の特徴やリスクについて学び、不動産投資をする目的と照らし合わせて物件を選ぶことが、失敗しない不動産投資へとつながります。
(2)基礎知識を身につける
基礎知識とは、
- 不動産投資のしくみ
- 不動産投資のメリット・デメリット(リスク)
- 賃貸経営の方法
- 物件の見方、選び方
- 不動産投資ローンの選び方
- 税金について
などです。
本やwebメディア、セミナーなどで情報収集できます。
不動産投資について勉強するための資料を受け取ることができたり、セミナーに定評がある不動産投資会社を4つ紹介します。
①トーシンパートナーズ
東京・神奈川を中心に、新築、中古の区分マンションを取り扱うデベロッパーです。入居率が下がりにくい物件力と、物件管理に定評がある不動産投資会社です。
②プロパティエージェント
東証プライム上場グループ企業である、新築・中古物件をどちらも取り扱うディベロッパーです。提携金融機関が幅広く、購入する際に多くのローンプランから選択できるという特徴があります。
③RENOSY
東証グロースに上場しているGAテクノロジーズが運営する、中古マンションを扱うサービスです。AIデータを活用した物件の提案や、アプリで物件管理状況を確認できる点が本業を持つ方に人気があります。
④リズム
住む人のニーズをとらえたリノベーションにより、中古物件の価値を上げる提案を得意とする不動産投資会社です。リズムのセミナーは、初心者にもわかりやすいと評判のセミナーとなっています。
(3)賃貸需要があり続ける物件を選ぶ
不動産投資の成否は、物件選びにかかっているといっても過言ではありません。不動産投資で不労所得を得るためには、これから数十年先も賃貸需要があり続ける物件を選ぶ必要があります。
賃貸需要があり続ける物件を選ぶためには、提案された物件について第三者に相談することが有効です。
不動産投資の教科書では、不動産投資会社ではない第三者に相談できる「セカンド・オピニオンサービス」を展開しています。
セカンド・オピニオンでは、
- いい不動産投資会社を選ぶポイントを知りたい
- 本当に買っていい物件なのかわからない
- 提案された物件を不動産投資経験者に見てもらいたい
といった相談ができます。
サービスが始まって間もないため、多くの投資家に知ってもらいたいという思いから、現在無料で相談を受け付けております。ぜひご活用ください。
(4)管理会社と良好な関係を築く
前述したように、手間や時間をかけずに賃貸経営をするためには、物件の管理を管理会社に委託することが必要です。
物件を適切に管理することは、資産を守り、入居率を高め安定的な不労所得を得るためにも非常に重要です。管理会社の担当者とスムーズなやり取りを心がけ、良好な関係を築きましょう。
また、きちんと管理しない会社に管理を任せっきりにしていると、建物管理や入居募集などが適切に行われず、空室が増える可能性が高くなります。
物件管理は、物件を購入した不動産投資会社にそのまま任せるケースが一般的です。管理会社は基本的には変更できますが、サブリース契約を結んでいる場合、変更ができない可能性があるので注意が必要です。
会社によって、契約内容は異なります。契約時に内容を充分に理解・把握しておきましょう。
(5)家賃相場や物件の資産価値を定期的に把握する
不労所得を得たいからといって、管理会社に管理を丸投げして、周辺の家賃相場や、所有物件の資産価値を定期的にリサーチせず完全にほったらかしにすることは避けましょう。
定期的に相場をリサーチしておかないと、家賃の変更や売却といった投資戦略における最適な選択ができないこともあるためです。
例えば、管理会社が売却により管理戸数が減るのを防ぐため、売却しないように働きかけてくるかもしれません。
不動産投資をどう進めていくか、適切な判断ができるように、定期的に家賃相場や物件の資産価値を把握することをおすすめします。
5、不動産投資のリスクと対策方法
不動産投資のリスクを知っておくことは、不動産投資で不労所得を得るために必要なことです。この章では、不動産投資の主なリスクを4つ挙げ、対策方法も含め解説します。
(1)空室・家賃滞納リスク
空室や家賃滞納は、不動産投資の最大のリスクといえるでしょう。空室や家賃滞納により家賃が入ってこないと、給料など別の収入を用いてローン返済をしなければなりません。
空室リスクを避けるためには、
- 賃貸需要があり続けるエリア
- 競合との差別化ができる
- 賃貸ニーズに合っている
物件を選ぶ必要があります。
(2)金利上昇リスク
ローンを利用して物件を購入した場合、金利が上昇することで返済総額が増えるため、金利は不動産投資の収益性に大きく関わります。日本では低金利が続いていますが、金利は政策により変動するため留意が必要です。
金利上昇のリスクへの対策としては、自己資金(頭金)を用意する、借り換えや繰り上げ返済を検討することが挙げられます。
(3)災害リスク
火災や地震、津波などの災害により、建物が毀損したり消失するリスクは、発生確率は低いもののゼロではありません。
火災リスクへの対策は、主に以下の4つです。
- 建物に対する火災保険に加入する
- 入居者の火災保険加入状況を確認する
- 信頼できる建物管理会社に任せ、防火管理を徹底する
- 火災に強いコンクリート造のマンションを選ぶ
地震や津波への対策は、主に以下の3つです。
- ハザードマップを確認する
- 地震保険に加入する
- 地震に強い物件を購入する
(4)流動性リスク
投資における流動性とは、投資対象の換金の容易さを表す要素のことです。不動産は、流動性が低い、つまり現金として受け取るまでの期間が長い投資対象になります。
不動産を売るときには、買い手を探したり、売却の手続きが必要になるため、3カ月〜6か月程度かかります。
不動産投資は、他の投資よりも流動性リスクが高いことを覚えておきましょう。
不動産投資で不労所得を得るためのQ&A
(1)セカンド・オピニオンでは、どんなことを相談できますか?
セカンド・オピニオンで多い相談は、
- 提案された物件についてアドバイスがほしい
- いい不動産会社を選ぶポイントを教えてほしい
- ローンの相談をしたい
といった相談です。
他にも、不動産投資に関することであればどんなことでも相談できます。セカンド・オピニオン担当は現役の投資家ですので、物件を営業することはありません。
(2)物件の見極め方についての記事はありますか?
はい。収益物件について詳しく解説している記事「収益物件とは?初心者でも不動産投資で利益が得られる物件選びのコツ」をご参照ください。
(3)不動産投資会社とのやりとりのコツは?
既設の不動産を購入する場合でも、新しく建物を建築する場合でも、不動産投資会社や建築会社の営業担当と面談し、やりとりすることになります。
いずれの場合も、あなたが不動産投資をする目的・ビジョンをしっかり伝えましょう。目的に沿った提案をしてもらうためには、不安に感じたことや疑問点を必ず解消することが必須になります。
また、視野を広く持つために複数の会社に相談することも、非常に大切です。
まとめ
不動産投資で不労所得を得るしくみや、メリットについて解説しました。不動産投資は、管理全般を委託することで、時間や手間をかけずに家賃収入を得ることができます。
不動産投資で不労所得を得るには、物件選びが非常に重要です。不労所得に憧れを持ちすぎて、物件をよく精査せずに購入してしまうことは避けましょう。