• 不動産売却, 土地売却
  • 2022/1/21 (更新日:)

土地売却時の必要書類とは?取得方法や紛失時の対処まで徹底解説

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土地売却にはさまざまな必要書類があります。土地の売却を検討している人にとっては、「どのような書類を、どのタイミングまでに、どこで入手するのか」など、気になるところではないでしょうか。

そこで今回は、不動産に興味ある方が毎月数万人訪問する当メディア「不動産投資の教科書」にて

  • 土地売却時に必要となる書類
  • 土地売却時にあるとよい書類

についてまとめました。土地売却に時に必須な書類については、必要になるタイミングや、どこで入手できるかなども紹介するので、土地売却の準備をする際にご参考になれば幸いです。

土地売却全般についてはこちらの記事も併せてご参照ください。

なお、より手間なく高く売却したいのであれば不動産売却査定サイトの活用がオススメです。

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1、土地売却時に必要な書類【必須なもの】

土地売却で必須となる書類は、以下の12点です。

“土地売却での必須書類”

  1. 身分証明書
  2. 実印と印鑑証明
  3. 住民票
  4. 登記済権利書もしくは登記識別情報
  5. 登記簿謄本もしくは登記事項証明書
  6. 売買契約書
  7. 間取り図、測量図
  8. 建築確認済証、検査済証
  9. 地積測量図、境界確認書
  10. 重要事項説明書
  11. 固定資産税納税通知書、固定資産税課税証明書
  12. 銀行口座の通帳

ここでは、それぞれの書類について、必要になるタイミングやどこで入手するのかについて解説します。

(1)身分証明書

身分証明書は、売主の本人確認書類です。以下のような証明書を準備する必要があります。

  • 運転免許証
  • パスポート
  • マイナンバーカード
  • 写真付き基本台帳カード

などの顔写真付きの証明書、または健康保険証などを準備しましょう。土地の共有者がいる場合は、全員の身分証明書を用意します。

身分証明書は、媒介契約時に不動産会社へ、売買契約時は買い主へ、土地の引き渡し時は移転登記を依頼する司法書士へ提示するなど、それぞれのタイミングで必要です。

(2)実印と印鑑証明

売主本人の実印と印鑑証明が必要です。これらも、土地の共有者がいる場合は、全員分準備する必要があります。共有者が遠方にいるなら、早めに準備しておきましょう。

印鑑証明とは、印鑑が実印であることを証明する書類です。実印を登録している各市区町村役所の窓口などで、印鑑登録証明書交付申請書、印鑑登録カードまたは住民基本台帳カードなどを提出し発行してもらいます。

また、自治体によってはコンビニで受け取ることも可能です。

申請や受け取り方法、各市区町村によって違いますが、手数料は300〜350円前後です。各市区町村で確認しましょう。印鑑と印鑑証明書は、登記に必要になります。印鑑証明は、発行から3カ月以内のものを使用します。

(3)住民票

売却する土地の登記上住所と、売主の現住所が違う場合に必要です。住民票は全国どこの市区町村役所の窓口でも発行してもらえます。手数料は300〜350円前後ですが、これも市区町村によって異なるので確認しましょう。

住民票は、登記に必要です。こちらも発行から3カ月以内の住民票になります。

(4)登記済権利書もしくは登記識別情報

媒介契約時・売買契約時・引き渡し時に、登記済権利書か、登録識別情報通知書が必要になります。登記済権利書とは、登記名義人がその土地の所有者であることを証明する重要な書類です。

2005年3月7日、法改正により登記済権利書は廃止され登記識別情報通知書になっています。土地の取得時期が2005年以降なら、登記識別情報を準備することになるので注意しましょう。

これらは法務局から土地取得時に渡される書類ですが、普段から使う書類ではないため、失くしてしまうこともあります。しかし、登記済権利書および登記識別情報は、紛失しても再発行はされません。そのため、以下3つの代替方法をとる必要があります。

①資格者代理人による本人確認情報精度

登記済権利書および登記識別情報通知書を紛失した際、司法書士などの有資格者が面談と本人確認書類によって土地所有者本人であることを確認します。そして、登記時に司法書士が本人情報書類を添付して申請する制度です。

司法書士に任せられるので確実で簡単な方法ですが、司法書士報酬が発生します。

②事前通知制度

登記申請後、法務局の登記官が土地所有者の本人確認のため、本人宛に「事前通知」を発送する制度です。発送2週間以内に所有者本人が「事前通知に基づく申出書」を法務局に提出すると登記申請が続行されます。

司法書士報酬は発生しませんが、自分で法務局と直接のやり取りになる方法です。土地引渡し前に売主が事前通知を受け取り、引渡と同日に法務局に事前通知に基づく申出書を提出します。

③公証人による本人確認証制度

売主が公証人役場で公証人と面談したうえで、売主が不動産の所有者本人だと公証人が認証する制度です。事前に行うため、本人確認認証制度を利用すれば、通常の土地売却と同じように、引渡決済日に所有権移転登記の本申請ができます。

(5)登記簿謄本もしくは登記事項証明書

登記簿謄本とは登記簿の写しで、不動産の登記事項の詳細内容を証明するものです。登記事項証明書とは、登記事務をコンピュータ処理している証明書です。

内容は同じなのでどちらかを準備しましょう。証明書は法務局へのオンライン申請の場合、郵送受け取りで取得可能です。

(6)売買契約書

土地を取得したときに、その前の土地所有者と交わした契約書です。不動産会社へ仲介依頼する際に必要な書類で、売買契約書には、契約日や引渡し日、売買代金や手付金の金額、物件状況などの記載があります。

普段使う書類ではないので紛失している可能性もあります。失くした際は、購入したときの仲介不動産会社から写しをもらいましょう。

また、不動産や土地が売れた後にも使用する可能性があります。売却益が出たり特例を受けたりするなど、確定申告時に税務署で証明できる重要な書類なので、保管しておきましょう。

(7)間取り図・測量図

間取り図は建物、測量図は土地を買主に物件情報を伝えるために、媒介契約の際などに不動産会社へ渡す書類です。どのような土地なのか公開しなければ、購入希望者に検討してもらえません。手元にない場合は、間取り図は登記所窓口や管理会社、測量図は法務局で取得できます。

(8)建築確認済証・検査済証

建築確認済証や検査済証は、一戸建ての売却時に必要です。建物が建築基準法に従っていることを証明するものです。原則、現地検査によって適合確認され検査済証が発行されます。

紛失した場合は、市区町村の窓口で「建築計画概要書」や「建築確認台帳記載事項証明書」を発行してもらいましょう。

(9)地積測量図・境界確認書

地積測量図や境界確認書は、土地の売却時などに必要な書類です。土地売買では、「㎡単価 × 面積」で価格を決める方法もあります。そのため、売却の対象について土地面積や境界線をはっきりさせなければいけません。

土地測量図は法務局で取得可能ですが、境界確認書は公的保管されていないので、失くしている場合は測量会社に問い合わせが必要です。

しかし、古い情報なので売却後、買主とトラブルになるケースもあります。明確ではない場合、土地家屋調査士への測量してもらいます。この際、境界線が未確認なら隣接地の所有者の了解を得てから境界確認書を作成しましょう。

(10)重要事項説明書

管理費や修繕積立金の運用状態、大規模修繕工事履歴などがまとめられています。不動産仲介会社が買主へ掲示する重要事項説明書に記載するために必要です。

(11)固定資産税納税通知書・固定資産税課税証明書

各市区町村で発行され、所有者である納税対象者に送付される書類です。毎年1月1日時点での所有者に課税されるため、売買が成立した日を基準に精算します。また、固定資産税の確認や移転登記の登録免許税の算出にも必要です。

(12)銀行口座の通帳

引き渡し完了時に、売買代金を振り込んでもらう銀行口座の通帳です。支店番号や口座番号の間違えを防ぐため、伝えるだけではなく実際に見せたりコピーを渡したりします。

売却金額でローンを完済できる場合は、ローン残債金額と仲介手数料などを引いた金額が振り込まれます。また、手付金を受け取る際にも使用するので、振り込みを希望する銀行口座を準備しましょう。

2、土地売却時に必要な書類【あるとよいもの】

土地売却時、あるとよい書類は以下5点です。

“土地売却時にあるとよい書類”

  1. 物件のパンフレット
  2. 建築設計図書・工事記録書
  3. アスベスト使用調査報告書
  4. 耐震診断報告書
  5. ローン残高証明書

ここでは、それぞれの書類について紹介します。

(1)物件のパンフレット

物件のパンフレットは、デベロッパーやハウスメーカーなどが作成した魅力的な物件紹介資料です。物件の良いところが最大限にアピールされている資料なので、手元にあるなら準備しましょう。仲介会社に渡しておくと、販売活動の参考として活用してもらえます。

(2)建築設計図書・工事記録書

建築設計図書や工事記録書は、一戸建てにおいて、建築基準法や建築士法に則っているかを確認できる書類です。また、どのような設計で、どのように工事が行われたかを確認することもできます。

これらは公的な書類ではありませんが、物件の維持管理以外にもリフォームにおいても必要な情報なので、買主のためになる有用なものです。

(3)アスベスト使用調査報告書

アスベストの調査を受けているなら被害がないことを証明できるので、書面提示することで買主を安心させられます。必須書類ではありませんが、新たに準備するなら専門業者などへ調査依頼すれば入手可能です。

アスベストを耐火被覆として使用している建物は、解体の際に対策が法律で義務付けられているため費用も別途かかります。売却後のトラブルを防ぐためにも、対象になっていそうな年代の建物なら準備することを検討しましょう。

参考までに、国土交通省が公表している「建築物石綿含有建材調査マニュアル(2014年11月)」では、日本における石綿(アスベスト)使用のピークは1970~1990年代としています。

(4)耐震診断報告書

耐震診断を受けているなら報告書を提示しましょう。社会問題にもなっていた耐震偽装問題では、購入後に偽装が発覚するという最悪の事件が発生したマンションもありました。

必須書類ではありませんが、新たに診断し最新の報告書を提示することで、買主の信頼を得られます。また、旧耐震基準の建物の場合、提出を求められるケースがあるので準備が必要です。耐震診断報告書は、専門業者へ依頼することで入手できます。1981年以前の建物が旧耐震基準です。

(5)ローン残高証明書

ローンを返済中の場合は、必須になるケースもあります。売却金額で完済できるかどうかなどの確認に使用されます。仲介を依頼したタイミングで不動産会社へ提示すると、あとは売却まですべて計算してくれます。

3、不動産・土地売却に必要な書類一覧

これまで紹介した不動産、土地売却時に必要な書類の一覧表です。「必須」と「あるとよいもの」それぞれ参考にしてください。

(1)必須の書類

書類入手場所必要なタイミング
身分証明書・本人準備
・共有者からも取得
・仲介依頼時
・登記時
実印と印鑑証明・本人、共有者からも取得
・印鑑証明は各市区町村役所
・登記時
住民票・全国の市区町村役所・登記時
登記済権利書もしくは登記識別情報・土地や不動産の入手時
・紛失時は法務局の手続きが必要
・登記時
登記簿謄本もしくは登記事項証明書・法務局・登記時
売買契約書・土地や不動産の入手時
・紛失時は仲介した不動産会社
・仲介依頼時
・確定申告時
間取り図・測量図・間取り図は登記所窓口や管理会社
・計測図は法務局
・仲介依頼時
建築確認済証・検査済証・建築したときに入手
・紛失時は各市区町村役所
・仲介依頼時
・引き渡し時
地積測量図・境界確認書・法務局
・境界確認書紛失時は再調査
・仲介依頼時
・引き渡し時
重要事項説明書・不動産購入時・仲介依頼時
固定資産税納税通知書
固定資産税課税証明書
・金融機関・仲介依頼時
銀行口座の通帳・本人準備・引き渡し時

(2)あるとよいもの

書類入手場所必要なタイミング
物件のパンフレット・本人準備
・不動産購入時に入手
・仲介依頼時
建築設計図書・工事記録書・不動産会社・仲介依頼時
・引き渡し時
アスベスト使用調査報告書・不動産会社
・新たに調査した場合は専門業者
・仲介依頼時
・引き渡し時
耐震診断報告書・不動産会社
・新たに調査した場合は専門業者
・仲介依頼時
・引き渡し時
ローン残高証明書・金融機関・仲介依頼時

4、まとめ

不動産会社など仲介のプロへ土地売却を依頼した場合、「どのような書類を、どのタイミングまでに、どこで入手するのか」など、仲介を進行させながら都度伝えてくれるので、初めての土地売却でも迷うことなく進められるでしょう。土地売却を検討しているなら、まずは不動産会社などへ相談することをおすすめします。

初心者が知っておくべき不動産投資のバイブル
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  • 今は不動産投資の始めどきなのか?
  • 安定収益を得るための不動産投資物件の選び方
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