• アパート経営
  • 2024/5/1

30坪のアパート建築費用はいくら?相場や収益性について解説

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30坪の土地でアパート建築はできるのだろうか?

30坪のアパートの建築費用はいくらかかるのだろう?

今やアパート経営は資産家だけの資産運用ではなく、会社員として働きながら30坪程度の小規模アパート経営をする人が増えています。

この記事では、

  • 30坪のアパート建築費用の相場
  • 30坪のアパート建築で注意するポイント
  • 30坪のアパート経営のメリット・デメリット
  • 30坪のアパートの収益性や収支シュミレーション
  • 実際にかかる建築費用の調べ方と費用を抑える方法
  • 30坪の土地をアパート経営以外で活用する方法

について、不動産投資をはじめ投資に関する様々な情報を発信するメディア「不動産投資の教科書」が解説します。

受け継いだ土地を有効活用したい、小規模アパート経営で資産運用をしたい、と考えている方にぴったりの記事となっています。

アパート建築費全般については、「アパート建築費用の目安は?利回り計算から建築会社の選び方まで紹介」の記事で詳しく解説しています。併せてご参照ください。

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1、30坪のアパート建築費用はいくら?

まずは、30坪のアパートにかかる建築費用について詳しくみていきましょう。

本章では、「構造別の坪単価と建築費用の相場」を説明したうえで、

  • 構造によって変わる建築費用
  • 建築費以外にかかる費用

について確認していきます。

(1)構造別の坪単価と建築費用の相場

建物の構造別坪単価の相場は、下表の通りです。

木造(2~3階建て)58万円/坪
鉄骨造(2~4階建て)89万円/坪
鉄筋コンクリート造(主にマンション)91万円/坪

地域別・構造別の工事費用表(1m2当たり)【令和5年分用】|国税庁の全国平均をもとに算出

建物の建築費用を表示する単位は、坪単価です。

坪単価とは建物の本体工事費を延床面積で割ったもので、1坪(約3.3平米)あたりの建築費用を表示することで、比較しやすいように単位が統一されています。

上表をもとに30坪の建築費用を算出すると、下表の相場になります。

2階建て3階建て5階建て
木造2,784万円4,176万円
鉄骨造4,272万円6,408万円1億680万円
鉄筋コンクリート造4,368万円6,552万円1億920万円

※建ぺい率80%で計算。計算式:建築費用 = 敷地面積 × 建ぺい率 × 階数 × 坪単価

詳しくは後述しますが、上記の相場に諸費用が加算され、初期費用はもう少し高くなります。

(2)構造によって変わる建築費用

坪単価表を見るとわかるように、アパートなどの建物は構造によって建築費用が大きく変わります。

構造は大きく分けると木造、軽量鉄骨造、鉄筋コンクリート(RC)造の3つに分けられます。後者になるほど強度や防音性が高く耐用年数も長いですが、建築費用が高くなるのです。

30坪の小規模なアパートは、木造か軽量鉄骨造が一般的な構造になります。

(3)建築費以外にかかる費用

(1)構造別の坪単価と建築費用の相場」で算出した建築費用は本体工事費で、他に付帯工事費と諸費用がかかります。

付帯工事費とは、ガスや電気、水道などのライフラインを整備するために必要となる費用で、アパート建築費全体の10~20%が目安となります。

諸費用には、古い建物の撤去費用や地盤改良工事(必要な場合)、登記費用や税金、住宅ローン関連費用などが含まれます。全体の10%前後が目安となるでしょう。

付帯工事費は、地域事情により給排水の引き込みやガス管工事にかかる費用が異なります。諸費用に関しても、建物の撤去や更地化の有無により初期費用が大きく変わるでしょう。

実際の具体的な初期費用を知るためには、一括査定サイトを利用することをおすすめします。一括査定サイトを使うことで無料で複数業者の見積もりを取ることができるため、広い視野を持つことができる点が最大のメリットといえます。

2、30坪のアパート建築は建ぺい率に注意する

次に、30坪のアパート建築で注意したい「建ぺい率」と「容積率」について確認していきます。

(1)建ぺい率とは

建ぺい率とは、土地の面積に対する建築面積(建物を真上から見たときの面積)の割合のことで、計算式は下記のようになります。

建ぺい率 = 建築面積 ÷ 土地の面積 × 100

建ぺい率はエリアによって差があり、

  • 都市部…80%
  • 住宅街…30~60%

となっているケースがほとんどです。

(2)容積率も考慮する

容積率とは、土地の面積に対する延べ床面積の割合のことで、計算式は下記のようになります。

容積率 = 延べ床面積 ÷ 土地の面積 × 100

建ぺい率と同様、容積率もエリアによって細かく指定されています。

アパート建築予定の土地の建ぺい率・容積率を把握しておくと、建築するアパートのイメージができるでしょう。市区町村に問い合わせる方法が最も確実です。

3、30坪のアパート経営のメリットとデメリット

30坪のアパートを建ててアパート経営をするメリットとデメリットには、それぞれどのようなものがあるでしょうか。詳しくみていきましょう。

(1)30坪のアパート経営のメリット

30坪のアパート経営のメリットとしては、以下の3つがあげられます。

  • 建築費用を抑えられる
  • 比較的ランニングコストが安い
  • 今後ニーズが上がる可能性がある

①建築費用を抑えられる

30坪の土地にアパートを建てる最大のメリットは、建築費用を抑えられる点です。

広い土地で大規模な建物を建てる場合、鉄骨造やRC造を選択したり、屋外配管などの付帯工事や外構整備したりする必要があるケースが多く、その分建築費用がかかります。

一方、30坪のアパートは土地も建物も小規模になるため、相対的に建築費用を抑えることができるのです。

小規模アパートは戸数が少ない分、家賃収入も少なくなりますが、初期費用や経費が抑えられるため利回りは良くなる傾向にあるでしょう。

②比較的ランニングコストが安い

ランニングコストは建物が大きくなるほど割高になるため、30坪の小規模アパートは比較的ランニングコストが安くなります。

ランニングコストには税金、管理費、原状回復費、入居者募集の広告費などが含まれます。「規模が大きく部屋数が多くなればなるほど費用がかさむものである」ということが、イメージできるのではないでしょうか。

③今後ニーズが上がる可能性がある

少子高齢化や未婚率の上昇が進む昨今、シングルやDINKs、子供が独立したあとのシニア世代向けに小規模アパートのニーズが上がると予想されています

一方、単身者向けのワンルームマンションは東京23区を中心に、建築を規制する動きが出ています。

規制の内容は専有面積の下限を定めるといったもので、家主は家賃を上げざるを得なくなり、結果的にマナーの悪い入居者や、住民票を移さない入居者を減らすねらいがあるのです。

時代の流れやエリアのニーズを把握し、ニーズに合った間取りやサービスを工夫することで安定的な収益を見込めるでしょう。

(2)30坪のアパート経営のデメリット

30坪のアパート経営のデメリットは、「2、30坪のアパート建築は建ぺい率に注意する」で解説した「建ぺい率」と「容積率」の他にも、制限事項があることです。

  • 建物の高さの制限
  • 北側斜陽制限
  • 道路斜線制限・隣地斜線制限
  • 高度地区による制限
  • 日影規制
  • 防火地域・準防火地域による制限
  • 前面道路の幅の確保
  • ワンルームマンションの規制

上記の制限事項は、地域によって異なります。

制限がある場合、希望するようなアパートが建てられない可能性もありますので、建築予定の土地に制限があるかどうか調べておきましょう。

4、30坪のアパートの建築費用を調べるには

本章では、実際に30坪アパートを建てたいと考えた場合の建築費用の調べ方について紹介します。

あわせて、アパートの建築費用を抑える方法についても解説します。

(1)まずは土地活用サイトで一括見積

この記事では、30坪アパートの建築費用の相場やプランニング時の注意点を解説してきました。

しかし、あくまでも相場であって、具体的にどんなアパートがいくらで建てることができるのかは、ハウスメーカーや工務店に見積もりを出してもらう必要があります。

土地活用サイトを利用すると、提携している会社から複数の見積もりを取ることができるため、効率的にプランニングができるでしょう。

不動産投資の教科書では、NTTデータが運営するHOME4U(ホームフォーユー)をおすすめしています。

HOME4U(ホームフォーユー)の特徴として、

  • 厳選した優良企業と提携している
  • NTTデータが運営している安心感
  • 提携している建設会社から最大7社までプラン請求先を選べる

といった点があげられます。

アパート経営において、複数のプランから最適な選択をすることが収益の最大化の観点から非常に重要ですので、一括見積もりをぜひ活用しましょう。

(2)アパートの建築費用を抑える方法とは

アパートの建築費用を抑える方法としては、以下の3つがあげられます。

  • 一括見積を利用する
  • 建築費用に含まれる「マージン」を考慮する
  • シンプルな設計にする

詳しくみていきましょう。

①一括見積を利用する

まずは、複数社のプランを比較検討することで建築費用が抑えられます。

アパート建築費用は大きな金額になるため、似たような内容でも建築費用に差が出ることがよくあるのです。

出典:HOME4U

②建築費用に含まれる「マージン」を考慮する

大手メーカーに依頼をした場合、実際に工事を行うのは地元の工務店であるケースがあります。このケースでは、工事費用に大手メーカーのマージンが加算され建築費用が決まります。

そのため、工事を行う地元の工務店に直接依頼した方が建築費用が安く済む場合があるのです。見積もりは大手メーカーだけでなく、地元の工務店からも出してもらうと比較することができるでしょう。

③シンプルな設計にする

建物は、「ありがち」でシンプルな形状の方が建築費用を抑えられる傾向にあります。さらに、複雑な形状よりも部屋数を多く設けられるケースが多いでしょう。

一方、シンプルな形状では周囲との差別化を図ることが難しくなるため、地域のニーズや周囲の競合アパートを調べて選択することが重要です。

5、30坪のアパートの利回りを計算しておこう

アパート経営において重要なのが「利回り」です。30坪のアパート経営においても、もちろん利回りが大切となります。

本章では、30坪アパートの利回りの計算方法を紹介します。

(1)利回りの計算方法

利回りには、主に「表面利回り」と「実質利回り」の2種類があります。

表面利回りは、投資した元金からどれだけ収益を得られたかで計算する利回りのことです。

計算式は以下の通りです。

表面利回り = (全室満室時年間収入 ÷ 建築費用) × 100

実質利回りは、表面利回りでは計算式に入っていない仲介手数料・税金などのアパート建築に必要な諸経費や、ランニングコストを加えて計算する利回りのことです。

計算式は以下の通りです。

実質利回り = (年間収入 − 年間支出) ÷  建築費用 × 100

実質利回りは、表面利回りよりも低くなりますが、現実的な利回りであるといえます。

建築費用の見積もりを出してもらう際は、どちらの利回りが設定されているか意識しましょう。

(2)シュミレーションツールを利用してみる

収支シミュレーション|利回り計算|不動産投資連合隊」を使うと、実際にどれほどの利益を得られるのかシミュレーションすることができます。

一目で収支や利回りがわかるため、一度試してみてください。

出典:収支シミレーション|利回り計算|不動産投資連合隊

6、30坪の土地をアパート経営以外で活用する方法は?

ここまで、30坪の土地を活用する方法として、アパート経営について詳しく解説してきました。

30坪の土地の活用方法はアパート経営だけではありません。アパート経営以外の3つの方法をご紹介します。

  • 駐車場・駐輪場経営
  • 自動販売機設置
  • トランクルーム経営

(1)駐車場・駐輪場経営

駐車場は、15坪あればできるといわれています。駐輪場となると、さらに狭くても問題ありません。

アパート経営と比較して、大きな収益が見込めるわけではないですが、初期費用が抑えながら、比較的簡単に始められるので固定資産税を上回る利益を得ることができるでしょう。そのため、土地の維持・管理費をまかなうことができます。

(2)自動販売機設置

限られたスペースであっても、人流が多い場所で収益が見込める土地であれば、業者に設置スペースを貸し出すだけで、土地を活用できます。自動販売機は購入すれば、初期費用として50万程度かかりますが、業者に委託すれば無償で借りられます。ほとんどの場合、運営も任せてしまって問題ありません。

また、既に行っているアパート経営や駐車場経営をしている土地に設置して、複合的に収益を上げることもできます。

(3)トランクルーム経営

トランクルーム経営とは、コンテナのような建物を建築し、その中のスペースを貸し出して収益を得る事業です。

都会では、収納スペースが少ないため、利用する方も増えてきています。

駅から離れているなど賃貸需要が少なくアパート経営が難しい土地の活用におすすめです。

今回ご紹介した方法以外にも、土地活用の方法はありますが、その土地ごとに収益が最大化する方法は異なります。

最適なプランを見つけるために、土地活用サイトを利用してプランの見積をとってみるのが良いかもしれません。

自分に合った土地活用方法を見つけるならこちら

30坪のアパート建築費に関するよくある質問

(1)30坪はどのくらいの広さ?

1坪は、約3.3平米(㎡)です。したがって30坪は約99平米になります。

分譲建売住宅の平均的な大きさが30坪といわれています。そのため、アパートを建築する土地としてはかなり小規模な土地といえるでしょう。

(2)建築会社は何を基準に選ぶといい?

アパート建築を検討している方は、とにかく建築費を抑えたいと考えるでしょう。しかし、建築費の安さだけで建築会社を選ぶのではなく、以下のポイントも考慮することをオススメします。

  • 建築実績が豊富で、初めてアパート建築する人のサポート経験がある
  • 親身になって相談にのってくれる営業担当がいる
  • 複数の選択肢を提案してくれる

(3)新築アパートのメリット・デメリットは?

中古アパートと比較した新築アパートのメリットは、

  • ほとんどのケースでしばらくは修繕をする必要がない
  • 設備やデザインが新しく人気が高いため入居率が高い
  • 金融機関からの融資を受けやすい

一方、デメリットは、

  • 土地の取得や建築費が高いためまとまった資金が必要
  • 土地の取得から賃貸開始まで期間がかかる

などが挙げられます。

まとめ

今回は、30坪の土地に建てるアパートの建築費用の相場、注意点、利回りについて解説しました。

30坪のアパートは、小規模ならではのメリットがあり、工夫次第で収益性の高いアパートを建築できることがおわかりいただけましたでしょうか。

アパート経営の第一歩に、この記事を役立てていただけましたら幸いです。

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