• 不動産投資
  • 2018/1/24

不動産投資と借地権の関係|4大メリットと3大デメリットを知って正しい投資判断を

不動産投資の借地権付き物件ってどうなの?とお考えですか?コストの安さゆえに利回りも高く、自分もやってみようとお考えの不動産投資家もいらっしゃると思います。

しかし、安いことには必ず理由があります

借地権付き物件のメリットデメリットの両方をしっかりと理解した上で投資判断をすることはとても重要なので、月間40万ページビューを誇る「不動産投資の教科書」が借地権の概念と基本、メリット&デメリット、そして結局のところアリなのか?という結論まで解説していきたいと思います。

安さだけに飛びついてしまって「こんなはずではなかった」とならないよう、特に不動産投資初心者の方々が失敗しないための情報を網羅しました。 

1、不動産投資と借地権の関係

(1)借地権とは?

借地権とは、「土地を借りる権利」のことです。土地の所有者、つまり地主には所有権がありますが、その所有者が必ずしも自分で土地を利用する必要はなく、所有者と借地契約を結ぶことによって土地を借りた人が有効利用をするケースも多く見られます。

この際に土地を借りて利用する人の権利を保護する必要性から、借地権という権利が定められています。 

(2)借地権物件とは

土地付きの建物が流通する際に、その建物がある土地の所有権ごと取引されるのが普通ですが、この土地(底地)の権利が所有権ではなく借地権である物件のことを借地権物件といいます。

借地権物件の場合、建物の所有権は購入者のものとなりますが、土地は借地権なので「借り物」の状態で購入することになります。借り物の状態ではありますが、借地権という権利が保障されているので、その土地を利用する権利は購入者のものとなります。法律上認められた権利なので、借地権はそのまま相続財産の対象にもなります。 

(3)借地権には種類がある

借地権には地上権や貸借権、その他にも永小作権、地役権などの種類がありますが、一般的に不動産投資に関わりがあるのは「貸借権」のことです。地主から土地を借りて、その上に借地権者が自分の家などを建てるというケースが多く、この場合は建物の所有権と土地の借地権(貸借権)という財産を保有していることになります。

借地権付き物件として流通しているのは、このように売主が所有権を持つ建物と、その建物が建っている土地の貸借権がセットになったものだとお考えください。

(4)旧法と新法で大きく異なる借地権

借地権の権利関係を規定しているのは、借地借家法という法律です。この法律は平成48月に改正されており、その前の「旧法」と改正後の「新法」とで区別されるようになりました。

この旧法はなんと大正時代に制定された法律で抜本的な改正をされることなく平成の時代にまで適用されてきており、時代の趨勢にそぐわないという理由で改正された経緯があります。

この改正の最も大きなポイントを平たく表現すると、「地主の権利が拡大して、借主の権利が縮小したこと」となります。旧法の時代は小作人など借地で生活を成り立たせている人も多く、地主にとって借地のメリットは大きいものでした。しかしバブルに象徴されるような土地の高騰が起きると借主の権利が保護されている旧法が適用される借地を好まない地主が急増、土地の供給が減ってしまったことから新法への改正が行われました。

定期借地権という概念も、新法への改正で登場しました。借地権に期限を設けて、期間を満了したら土地が戻って来るという安心感を地主に与えることで土地の供給を促進したのです。

(5)不動産投資をするなら断然「旧法借地権」

借地権付き物件として不動産投資の対象となっているのは、前項で解説した旧法と新法のうち、旧法が適用されている物件です。平成48月に改正借地借家法が施行された時点で借地契約されていた土地のことで、言い換えると「地主の権利よりも借主の権利が大きな借地権」がある土地です。

新法の借地だと条件が整えば地主の意向によって借地契約を終了させることができるため、借地権付き物件という前提がいつ崩れるか分からないことになります。その一方で旧法の借地権が適用される物件であれば借地権がなくなってしまう可能性が低いため、不動産投資の対象として流通させることができるわけです。

こうした背景から新法借地権の物件が投資向け物件として流通することはあまりありませんが、不動産投資の対象として検討する際には「旧法借地権なのか否か」を必ず確認するようにしてください。 

(6)定期借地権は投資対象外?

不動産投資の投資対象として借地権付き物件を検討する際に、定期借地権についてはどう考えるべきでしょうか。定期借地権は平成48月に施行された改正借地借家法で新しく盛り込まれた概念で、名前の通り最初に定めた期間を満了すると借地契約が自動的に終了し、借地権が消滅するという条件のついた借地権です。期間満了時の契約更新はできず、地主に売って欲しいと請求することもできません(地主の意向がある場合はその限りではありません)。

最もポピュラーな一般定期借地権だと期間が50年以上となっているため、あまり期間満了を意識しなくても良いだけの時間があるとも言われていますが、すでに定期借地権の登場から25が経っています。法改正時に交わされた定期借地権による借地契約は残り25年になっている可能性もあるため、それほど先のこととも言えないと思います。

期間満了というゴールが決まっているため出口戦略への影響も必然的に大きくなり、不利になる可能性も否めません。

借地権付き物件は旧法物件が断然オススメであると述べたように、新法が適用される定期借地権付きの物件は投資対象としては不向きと考えるのが妥当です。 

2、借地権付き物件の4大メリット

何かと制約の多いイメージもある借地権付き物件ですが、不動産投資の視点で得られるメリットを考えてみましょう。主に4つのメリットがあるので、それぞれ個別に解説します。 

(1)土地を購入しない分だけ価格が安い

投資不動産を購入する際に、土地の所有権は価格の大きなウェイトを占めています。借地権付き物件の場合は所有権ではなく借地権を購入するので、所有権と比べると格安です。

一般的に34割程度価格が安くなるとされており、半分程度で購入できるケースもあります。

価格が安いということは、それだけ参入のハードルが下がることを意味します。融資の問題については後述しますが、自己資金を多く用意できる人にとっては手の届く物件の選択肢が広くなります。 

(2)投資利回りが高い

投資不動産の利回りは、「年間の家賃収入 ÷ 物件取得価格」で算出します。借地権付き物件は購入価格が安いので、その分だけ分母が小さくなり、投資利回りが向上します。

不動産投資はキャッシュフローがとても重要なので、ローン返済額を圧縮するキャッシュフローに恵まれた不動産投資が実現しやすくなります。

(3)税金が安い

不動産投資には多くの税金が関わってきますが、その中で「不動産を所有している」ことに対する税金とは無縁です。なぜなら所有者は地主であり、固定資産税や都市計画税は所有者に課税されるものだからです。

借地契約に基づいて地代を支払う必要はありますが、これは必要経費なので損金として処理することができます。 

(4)事実上の自己所有地として土地活用ができる

あくまでも旧法借地権という前提ですが、旧法借地権は地主の意向だけで借地契約を終了させることができず、よほどの事由がなければ借主が返すと言わない限りは土地を利用し続けることができます。

地代さえ遅滞なく支払い続ければ、安価で取得した借地権を行使して土地を自己所有地のように活用できることになります。しかも旧法借地権が適用される借地は契約自体が古いため地代が安いことも多く、所有権にこだわらなければキャッシュフローという実利を厚くすることも可能です。 

3、借地権付き物件の3大デメリット

不動産投資で借地権付き物件を検討する際、そのメリットに共通しているのはコストの安さです。しかし、安いものには理由があるというのは物の道理で、安さゆえのデメリットもあります。 

(1)土地がないので融資が付きにくい

金融機関が不動産の担保価値を評価する時に、土地が持つ価値を重視します。建物が無価値になった場合であっても土地があるという安心感があるからです。しかし、その土地が所有権ではなく借地権のみとなると担保価値が下がってしまい、融資が付きにくくなります。

また、借地権という権利があるとは言えその土地は地主のものです。そこに融資をする際には地主の承諾を必要とするため、地主の同意がなければ融資の審査を受けることができません。 

(2)出口戦略を立てにくい

少し想像していただきたいのですが、あなたが「安いから」という理由で借地権付きの収益物件を勧められたとします。その時に土地の権利が所有権ではなく借地権であることに不安を感じるのではないでしょうか。それならもっと安くなければ割に合わないと考えて値下げを求めるかも知れません。

不動産投資で借地権付きの物件を運用すると、出口戦略を描くときにこれと同じ印象を与える可能性があります。

土地は老朽化しませんが、建物は老朽化します。売却を考えた時に建物の価値が低くなった場合、土地が借地権だということになると、さらに売却しにくくなるのは想像に難くありません。

(3)物件の売却に地権者の承諾が必要

冒頭で述べたように、借地権にはいくつかの種類があります。いくつかある借地権のうち「地上権」はとても強い権利で、地主の承諾なしで不動産売買が可能ですが、ほとんどの物件に付いているのは貸借権です。

投資不動産を土地の貸借権と一緒に売却する際には、地主の承諾が必要です。平均相場として地主には譲渡価格の1割を承諾料として支払うという慣習があるので、不動産投資においては出口戦略で必要になるこの承諾料も計算に入れておく必要があります。 

4、結局のところ、不動産投資で借地権付き物件はアリなのか?

借地権付き物件のメリットとデメリットをそれぞれ解説してきましたが、結局のところ不動産投資に借地権付き物件はアリなのか?ナシなのか?という判断に迷ってしまう方もおられると思います。

不動産投資の初心者の方に必要な情報の提供に力を入れる「不動産投資の教科書」としての見解を述べてみたいと思います。 

(1)不動産投資の初心者には不向き

結論から申し上げると、不動産投資において借地権付き物件は安いというメリット以外には投資の難易度が高いという部分が看過できず、不動産投資の初心者もしくはこれから初めて物件を購入して投資家デビューをお考えの方には不向きだと言えます。

その理由を、以下に挙げてみました。 

  • 融資がつきにくく自己資金の多い人でないと参入しにくい
  • 地主との付き合いなど他の不動産投資にはない概念がある
  • 物件の流通量が少なく優良物件を探し出す選択肢が少ない

 初心者やこれから参入を検討している方にとって、ただでさえ不動産投資は難しいという印象を持ちやすいと思います。借地権付き物件はその上に難しさを感じやすいので、敬遠してしまう方も多いのではないでしょうか。

逆にこうした事情があるため、不動産投資の中上級者の中には借地権付き物件を効率よく取得して高い運用利回りを実現している人もいます。

(2)借地契約の内容にも注目を

借地権という権利は法律で保障されているものですが、その土台にあるのは地主との借地契約です。その契約内容によってはかえって高い買い物になってしまう可能性もあるので、借地契約書の内容を十分に吟味してから投資判断をする必要があります。

主なチェックポイントには、以下の通りです。借地契約書に必ず記載されている項目なので、これらの項目に注目してください。

  • 地代
  • 契約期間
  • 売却承諾料
  • 更新料
  • 特約の有無

 特約については、増改築の禁止や一定期間を過ぎたら地代が増額されるものなど、ケースバイケースです。特殊な文言が入っている場合もあるので、特に注してチェックしたい部分です。

こうしたチェックも含めて、借地権付き物件を不動産投資の対象とする場合には不動産業者から十分な説明を受けて進めることをオススメします。 

まとめ

コストの安さゆえに借地権付き物件で利回りの高い不動産投資を、というニュアンスの宣伝文句を見聞きすることもありますが、そのメリットとデメリットの両方を知った上で判断するべきということで、それぞれを余すところなく解説してきました。

「不動産投資の教科書」では初心者向きではないと結論づけていますが、十分な知識があれば必ずしも不可能・不利なものではありません。

借地権付き物件への投資判断と、投資にあたっての注意点をお伝えできれば幸いです。

 

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