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  • 2019/4/10

不動産投資「地価公示」を徹底的に活かす2つの方法

不動産投資,公示価格

「地価公示」をご存知ですか?銀座がまた1位をキープしたとか、どこどこの地価が高騰したなど、言葉に聞き慣れている方は多いのではないでしょうか。

今回は地価公示の内容を正確に理解し、自分の不動産投資判断に活かすための活用方法のアドバイスをして行きましょう。 (田井能久・不動産鑑定士、ロングステイアドバイザー、タイ・バリュエーション・サービシーズ代表取締役)

2019年3月の最新公示価格の概要

3月19日に発表された2019年1月時点の地価公示によると、全国の全用途平均は4年連続の上昇という結果となりました。

住宅は昨年の0.3%から今年は0.6%の上昇となり、商業地は昨年の1.9%から今年は2.8%と、それぞれ高い上昇率を示しています。

訪日外国人、いわゆるインバウンド需要が都心のみならず地方へも広がり、それが地域の活性化や土地需要の高まりにつながったことが主たる要因と考えられています。

そのインバウンドが多く集まる銀座4丁目の山野楽器銀座本店前は全国の最高価格地です。

今年は5,720万円/㎡と、平成3年の3,850万円/㎡や平成20年の3,900万円/㎡などから見ても高騰が続き、今年も過去最高を更新しています。

不動産投資のベンチマークとなる地価公示

この地価公示は毎年3月中旬ごろ、1月1日時点の価格を国土交通省が継続的調査して発表するものです。

同じように国が発表する地価としては相続税路線価、固定資産税路線価、そして毎年7月1日時点の土地価格を調べる基準地価があります。

これら4つの価格の種類については土地価格が違うというより、それぞれの価格を使う目的が違います。

公示地は国が定めるルールによって調査する時価です。

相続税の路線価は相続が発生した場合に、相続人が譲りうける資産の価値が実勢に近いものであるので、その評価は時価である公示地の8割の水準で設定されています。

そして固定資産税は、資産を保有していること、すなわち利用していることに対して課税されるものであるので時価である公示価格の7割の水準で決められています。

また、地価調査は地方自治体による調査になります。

国が設定する時価はあくまでも公示地であるので、この公示地が上昇したポイント(地区)は、相続上や固定資産税上でも課税上の評価額は上がるといってもほぼ間違いではありません。

もちろん、課税上の評価額と税額が増えるのは必ずしもリンクしませんが、ご自身が保有している土地の相続税や固定資産税、または登録免許税がどのくらい変動するかを知るのに有効な判断材料となるのではないでしょうか。

また、最終的な売買金額とか成約金額は、社会的状況に加え、売り手と買い手の駆け引きや都合で決まるものですので、必ずしも公示価格で取引しなければならないものではありません。

しかし、フェアな取引がされた場合のあるべき価格として公示価格はとらえることが出来るので、投資判断する場合のベンチマークになるでしょう。

公示価格を徹底的に活かす2つのポイントとは?

具体例に投資家が公示価格を参考にするためには以下の方法があります。

(1)地価の上昇要因や下落要因を探る

いくらの金額になったとか、変動率は何%だったとかに目を奪われがちですが、投資家としてはなぜそうなったかの理由を探る必要があります。

前述の銀座の最高価格地が実はバブルと言われている平成3年のピークよりも5割も高い理由を自分なりに分析し、自分が投資を狙っている都市や地域がどう変動してきたかを調査するスタンスが必要です。

それを調べた結果、新しく観光資源ができたとか再開発が行われて街の利便性が向上したなどの明確な理由があれば、過去の地価にとらわれることない別のステージに移った安定した地価と言えますが、なにも変化がないのに、ただ低金利の影響で投資だけが増えているような地域の地価は非常に危ういといえます。

(2)投資を考えている地点の将来性を判定する

地下鉄や電車が開通した場合に将来どのくらい地価の変動があるかは気になるとこですが、その県内では事例がなくても全国には同じような事例を探すことができます。

地価公示の該当ポイントを過去にさかのぼって調べることで、開通前後でどのくらい地価に影響があったかが調べられ、そのデーターを元に自分が知りたいエリアの将来性を推測することもできます。

もちろん地域事情もありますので、一様ではないですが、将来性の判定を行う唯一の客観的な方法だと思います。

地価公示を上手く活用しよう

筆者を含む不動産鑑定士たちはこの地価公示に対して重要な任務を頂いておりますが、地価公示に対する積極的な活用方法などが紹介されることは少ないです。

国から無償で提供される有益なこの不動産データをうまく活用すれば、不動産投資を行うに当たり投資判断に活かせる事が出来るのではないでしょうか。

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