• 不動産コラム
  • 2021/10/25 (更新日:)

注文住宅の予算相場・費用はいくら?予算オーバーしない方法を解説

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注文住宅を建築する際に、どのくらい予算をかけたらいいのかを気にされる方もいらっしゃるのではないでしょうか。

また、注文住宅は外観、間取り、設備など全てご自身で決められるメリットがある反面、拘りすぎて予算よりオーバーしてしまうことも少なくないようです。

そこで今回は、

  • 注文住宅建築時にかかる費用の内訳
  • 予算の決め方
  • 注文住宅の相場
  • お金調達の方法と資金計画の立て方
  • 予算がオーバーしたら?コスト調整のポイント
  • 注文住宅は値引きできるの?

などについて書いていきますので、ご参考になれば幸いです。

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1、注文住宅建築時にかかる費用の内訳

注文住宅で予算オーバーしないためには、注文住宅を建てるにあたってかかる費用の種類を知っておきましょう。具体的には以下の通りです。

  • (1)建物本体の費用
  • (2)建物本体以外の付帯工事費用
  • (3)その他諸費用

では、それぞれについてみてみましょう。

(1)建物本体の費用

建物本体の費用とは、建物を建てるためにかかる費用のことを言います。

大きく以下の内容が含まれています。

  • 基礎工事
  • 屋根工事
  • 外壁工事
  • 建具工事
  • 内装工事

など。

建物本体の費用は一般的には総予算の70%程度を占めると言われています。多くのハウスメーカーや工務店の広告で表示されている「坪単価」は、この本体工事費のみの金額になります。

なお、会社によって異なる場合がありますので、坪単価に含まれている工事内容は事前に確認するといいでしょう。

(2)建物本体以外の付帯工事費用

建物本体以外の付帯工事費用には、以下の工事内容が含まれます。

  • 地盤改良工事
  • ガス水道電気引き込み工事
  • 電話など通信回線の引き込み工事
  • 冷暖房工事
  • 外構工事
  • 照明・カーテン工事

など。

付帯工事費用は、一般的には総予算の15%を占めると言われています。付帯工事は「敷地の条件」や「計画内容」による増減が大きいため、少し余裕を持った資金計画をしておくといいでしょう。

(3)その他諸費用

諸費用には、大きく以下の費用が挙げられます。

  • 建築確認申請・検査などの手数料
  • 登記費用
  • 銀行ローンの手数料や保証料など
  • 火災保険
  • 引っ越し費用
  • 地鎮祭、上棟式などの祭事費用

など。

その他の費用は一般的には総予算の15%ほどを占めると言われています。

なお、設計事務所に依頼する場合、別途設計費用もかかることに注意しておきましょう。

(4)シミュレーション

例えば、総予算が3,000万円の場合、おおよそ

  • 建物本体の費用:2,100万円
  • 付帯工事費:450万円
  • 諸費用;450万円

という内訳になるイメージです。

2、予算の決め方

続いて、予算を決める流れについて書いていきます。どのくらいの予算をかけるかを決めるための参考にして下さい。

そもそも予算としては、

  • 頭金(自己資金)
  • 住宅ローン(借入金)

があります。

そして予算を決める流れは具体的には以下の通りです。

  • (1)頭金を決める
  • (2)住宅ローンの借入額を決める
  • (3)無料でできる住宅ローンの事前審査を利用する

では、詳しくみていきましょう。

(1)頭金を決める

まず、住宅ローンの頭金としての現金はいくら用意出来るかを決める必要があります。

一般的には、

「手元にある貯金額—注文住宅建築後に備えるお金=頭金の金額」

になります。

なお、注文住宅建築後に備えるお金は大きく以下の3つの費用があります。

  • ①   家具や電化製品などの購入費用
  • ②   病気やケガなど万が一の事態に備える生活予備費
  • ③   教育費など将来のための貯蓄

では、それぞれについてみてみましょう。

①   家具や電化製品などの購入費用

物件の種類や規模によって異なりますが、一般的には新築住宅には、カーテンや照明器具など家具を購入する場合は、50万円前後はかかると言われています。

②   病気やケガなど万が一の事態に備える生活予備費

病気やケガなど万が一の事態が起きることも考えられます。そのような事態に備えて生活予備費を確保しておく必要があります。サラリーマンの場合、生活費の3ヶ月〜半年分が一つの目安になるでしょう。

③   教育費など将来のための貯蓄

子供の教育費など将来のための貯蓄を確保しておく必要もあります。

(2)住宅ローンの借入額を決める

一般的には、住宅ローンは年収の7倍まで借りられると言われていますが、人によって毎月の支出が異なりますので、返済額から計算された方がより正確と言えるでしょう。

住宅ローンの返済額は、一般的には年収の25%以内なら安心だと言われています。

例えば、年収600万円の場合、月々の返済額は「600万円☓25%÷12ヶ月=125,000円」になり、35年ローンの借入金額は「125,000円☓12ヶ月☓35年=3,774万円」となります。

(3)無料でできる住宅ローンの事前審査を利用する

上記にて予算が決まりましたら、スムーズに融資を受けられるよう、事前に住宅ローンの審査を受けておくといいでしょう。

以下のサイトにて、無料にて複数の金融機関に一度で審査申込みが出来ますので、ぜひ利用してみてください。

住宅本舗

http://step.jutapon.com/

3、注文住宅の相場

続いて、注文住宅の相場についてみてみましょう。

(1)ハウスメーカー

大手ハウスメーカーは、広告費、人件費や住宅展示場などのコストが住宅価格に上乗せされているため、価格が高めだと言われています。

地域や建築方法によって費用も異なりますが、東京の場合、一般的には大手ハウスメーカーの相場は、坪単価75万円前後 だと言われています。

(2)工務店

一方、工務店では、広告費、販促費用は多くかけないため、ハウスメーカーと比較して価格が安い傾向があります。

地域や建築方法によって費用も異なりますが、東京の場合、一般的には40〜50万円が目安になるでしょう。

工務店は地元密着型が多いため、地元での評判を大切しています。従って、施行、アフターサービスとも丁寧対応しているというメリットがあります。

(3)ハウスメーカー?それとも工務店?

どちらに依頼した方がいいかはご自身の状況によって異なりますので、一概には言えません。

①ハウスメーカーが適している方

比較的予算の余裕があって、建築会社のブランドの拘りがある方には適していると言えるでしょう。

②工務店に適している方

一方、コストを抑えながらも拘りの家を建てたい方には適していると言えるでしょう。

 

4、お金調達の方法と資金計画の立て方

(1)お金調達の方法

注文住宅を購入したいものの十分な貯金がないと、悩んでいる方もいらっしゃるのではないでしょうか。以下にてお金を調達する方法について書いていきますので、参考にしてみてください。

  • ①   親から住宅購入資金を援助してもらう
  • ②   ボーナス返済により借入額を増やす
  • ③   夫婦別々で住宅ローンを借りる
  • ④   貯蓄を増やして頭金にする

では、それぞれについてみてみましょう。

①   親から住宅購入資金を援助してもらう

資金調達の方法の一つとして、親から住宅資金を援助してもらうことが挙げられます。

親や祖父母から住宅購入資金を援助してもらった場合、所定の条件を満たせば、「住宅取得等資金の贈与税の非課税特例」を利用するによって(平成27年度現在)、最大1,500万円まで非課税となります。詳しい内容については国税庁の「直系尊属から住宅取得など資金の贈与を受けた場合の非課税」をご参照ください。

なお、金額によって贈与税が高くなる場合、親から借りるという方法があります。その場合、

  • 金利・返済期間など借入れ条件を決め、借用書をきちんと交わす
  • 借用書通りに返済する
  • 返済は銀行振込を利用し、通帳に記録を残す

などに注意しましょう。

②   ボーナス返済により借入額を増やす

住宅ローンの返済条件で、「ボーナス返済」を選択する事によって、借入れ金額を増やす事ができます。

例えば、ボーナス返済額を10万円にすることによって、35年ローンの場合、借入金額を約500万円増やすことができます。

なお、ボーナスは会社の業績に左右されやすいので、無理のないボーナス返済額を設定しましょう。

③   夫婦別々で住宅ローンを借りる

夫婦共働きの場合、夫婦別々で住宅ローンを組む事によって借入れ金額を増やす事ができます。

しかし、子供が出来たら主婦になるなど仕事を辞める予定がある場合、夫婦別々の住宅ローンはやめておいたほうがいいでしょう。

④   貯蓄を増やして頭金にする

少し時間がかかりますが、貯金をして頭金を増やすという方法もあります。

そうすることによって、住宅を建てるタイミングは数年先になる可能性もありますので、住宅ローンとのバランスを踏まえてきちんと計画を立てる必要があります。

(2)資金計画の立て方

住宅ローンを利用するには、完済するまで利息がついてきます。利息を減らすには、以下の2つのポイントが挙げられます。

  • ①   低金利の住宅ローンを選ぶ
  • ②   繰上げ返済を利用して返済期間を短くする

では、それぞれについてみてみましょう。

①   低金利の住宅ローンを選ぶ

金融機関によって、住宅ローンの金利が変わります。

一般的には、固定金利より変動金利の方が低くなっています。しかし、変動金利だけの場合、返済期間中に金利上昇リスクが高いので、固定金利と変動金利を組み合わせて、リスクや利息を減らすのも一つの方法として挙げられます。

以下にて、数多い無料ツールの中で使いやすい住宅ローンシミュレーションツールを3つピックアップしたので、ぜひ利用してみてください。

■住宅保証機構株式会社


スクリーンショット 2014-11-19 19.27.09https://www.hownes.com/

■三井住友銀行


スクリーンショット 2014-11-19 19.28.26http://www.smbc.co.jp/

■みずほ銀行


スクリーンショット 2014-11-19 19.29.15http://www.mizuhobank.co.jp/

②   繰上げ返済を利用して返済期間を短くする

繰上げ返済をして、返済期間を短くすることも利息をカットするには効果的な方法です。

なお、効果よく繰上げ返済をするには、以下のような点に注意しましょう。

  • 貯金もきちんと確保する
  • 繰上げ返済方法によって手数料がかかる場合がある
  • 繰上げ返済をするタイミング

など。詳しい内容については「住宅ローンの繰上げ返済の効果は?具体的なメリットとデメリットについて」をご参照ください。

5、予算オーバーしないように!コスト調整のポイント

予算オーバーしないように、以下のポイントでコスト調整してみるのはいかがでしょう。

  • (1)仕様や設備のグレードにメリハリをつける
  • (2)複雑な形状の建物にしない
  • (3)壁を少なくする
  • (4)水回りをできるだけ集中する

では、具体的にみてみましょう。

(1)仕様や設備のグレードにメリハリをつける

壁や床など、面積の大きい箇所のグレードがコストに大きく影響を与えます。従って、グレードアップする箇所に順位付けするようにしましょう。

見栄えを重視したい場合、玄関まわり、リビングなどのグレードを上げて、反対に来客があまり入らないキッチン、トイレ、寝室などの箇所に不要な機能を省くことによって、大きくコストを削減する事ができます。

(2)複雑な形状の建物にしない

建物は凸凹の場所が増えることによって、柱や壁の面積が増え、基礎工事や屋根の形状も複雑になり、コストが高くかかります。

従って、コストを抑えるにはできるだけシンプルな形状にするといいでしょう。

(3)水回りをできるだけ集中する

キッチン、バス、トイレ、洗面所などの水回りの場所をできるだけ集中させることによって、給排水管の長さを短くすることができ、材料費と工事費を安くする事ができます。

例えば、1階と2階にトイレがある場合、上下を同じ位置に配置することによってシンプルな構造となり、コストを安く抑える事ができます。

(4)壁を少なくする

壁を少し削るだけで、人件費・工事費・材料費などを削減することができます。また、壁を少し削ることで空間も大きく感じるというメリットがあります。

6、注文住宅は値引きできるの?

注文住宅の場合、値引きできるかが気になる方もいらっしゃるのではないでしょうか。

注文住宅はこだわりの家であるため、大幅な値引きは正直難しいと言えます。

従って、とりあえず交渉してみるではなく、値引きしてくれたらもうお願いするという最終手段で交渉するようにしましょう。そのためには、事前に同じ予算で複数社に建築プランを作成してもらい、中から気に入った会社を絞っておく必要があります。

なお、どうしても金額での交渉が難しい場合、価格を維持したままでの設備のグレードアップの交渉をしてみるといいでしょう。

まとめ

今回は注文住宅の予算の立て方などについて書きましたがいかがでしたでしょうか。ご参考になれば幸いです。

こちらの記事も参考にしていただけると幸いです。

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