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  • 2021/10/18 (更新日:)

アパート経営で地獄を見る?失敗した人の共通点4つと回避策【2026年】

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地獄

「アパート経営で地獄を見る」——検索してこの言葉にたどり着いた方は、いま一棟物件の提案を受けているか、すでに始めて不安を感じている方だと思います。

「不動産投資の教科書」編集長の山本尚宏です。2014年の創設から12年、累計数百件のご相談を受けてきました。結論からお伝えします。

アパート経営で地獄を見るかどうかを分けるのは、物件でも運でもなく「借入額」です。区分マンションなら数千万円ですが、一棟アパートは数億円になります。同じ失敗をしても、傷の深さが桁違いになるのがアパート経営の本質的なリスクです。

この記事では、なぜ失敗が「地獄」になるのかという構造から、実際に失敗した人に共通する4つのパターン、そしてそれでもアパート経営に取り組む価値がある理由までをお伝えします。

「アパート運営に失敗したら、どうなってしまうのだろう」
「どのようなことをしてしまうと、失敗してしまうのか」

アパート経営にはどのようなリスクがあるかご存知ですか?

不動産投資は、一金融機関から融資を受けて行うという性質上、返済が滞ってしまうことが失敗の主な原因です。続けられなくなるばかりか、借金を返し続けるという地獄の日々が待ち受けることになるでしょう。

そのため、これからアパート経営を始めるなら、リスクとなりそうなことをしっかりと把握しておくべきです。

この記事では、「かぼちゃの馬車事件」を事例に、不動産投資ではどのようなことに注意すべきかを紹介します。

アパート経営全般については、以下の記事をご覧ください。
アパート経営するには?成功させるために知りたい11のこと


フドウくん
不動産投資の教科書YouTubeチャンネル「山本社長の不動産事件簿」もぜひご覧ください!

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1. なぜアパート経営の失敗は「地獄」と呼ばれるのか

アパート経営に限らず不動産投資に失敗すると地獄を見ると言われています。具体的にどのようなリスクがあるのでしょうか?

(1)金融機関からの融資という特長

アパート経営を検討しているなら、「できれば借金したくない」と考えている方も多いのではないでしょうか。または、「頭金を〇〇%貯めてから始めよう」と考えている方もいらっしゃるでしょう。

しかし、不動産投資の最大の特徴は、金融機関から融資を受けられれば誰でも始められることではないでしょうか。株式や債券、FXも同じ投資ですが、銀行は融資してくれないので自己資金を準備して投資する必要があります。(株式の信用取引やFXのレバレッジは除きます。)

このように、元手が少なくても投資をできるのが、アパート経営最大の強みです。将来的に資産を持てる可能性もあり、かなりリターンの大きい魅力的なものだと言えます。

手元に資金があり融資を受けずに不動産投資をする人もいますが、それはもともとお金がある人がお金を増やす方法です。そのため、元手が少ない人にとっては、貯金をしてから不動産投資を始めるのは効率的ではない可能性があります。現在の超低金利時代には、利息がほとんどつかないのですから。

なぜ不動産投資は金融機関から融資によって行われるケースが一般的なのか説明しましょう。また、融資を受けて不動産を購入し、失敗した場合はどうなってしまうのかにも触れていきます。

(2)レバレッジ効果

銀行などの金融機関から融資を受けて不動産投資をすると、レバレッジ効果が見込めます。レバレッジ効果とは、弱い力で重たいものを動かす「てこの働き」の意味があり、不動産投資では、「小さな資金で大きな利益を手に入れる」ということです。

具体的には、元手の資金では購入できないアパート物件を金融機関からの融資によって購入し、ローン返済以上の家賃収入を得て資金を増やす投資となります。また、ローンを完済すれば、最初の資金では手に入れることができないような資産を手に入れることができるのです。

わかりやすく説明するために、アパート物件を全額自己資金で購入した場合と、金融機関から融資を受けて購入した場合とで利回りと家賃収入を比較してみましょう。

例として、自己資金は2,000万円とします。

・全額自己資金で購入するケース

2,000万円で、年間160万円の家賃収入があるアパート物件を購入。

160万円 ÷ 2,000万円 × 100 となり、「表面利回りは8%」で「家賃収入は160万円」のままです。

・レバレッジを効かせたケース

2,000万円の資金を元に4,000万円(年間金利3%)の融資を受け、6,000万円で年間480万円の家賃収入があるアパート物件を購入。25年ローンで、年間228万円の元本と利息を返済。

480万円 ÷ 6,000万円 × 100 となり「表面利回りは8%」です。

480万円 - 228万円となり金利を返済しても「家賃収入は実質252万円」となります。

利回りは共に8%と違いはありません。しかし、家賃収入では元本と金利を支払っても「92万円の差を生み出す」ことができるのです。

(3)失敗した場合は「借金地獄」

金融機関から融資を受けることで、少ない資金であっても多くの収入を得られる可能性はありますが、失敗した場合は多額の借金を背負うことになるのも不動産投資の特徴です。

例えば、株式投資なら信用取引を除けば、借金するわけではないので自分の資金を失うだけですが、不動産投資は借金地獄となる恐れもあります。

不動産投資などの事業用融資は、一般的な住宅ローンなどと金融機関の審査基準が異なるので、年収の10倍程度も融資を受けられることも少なくありません。また、前章の例では自己資金として頭金を用意していましたが、自己資金がなくても数千万円融資を受けられるフルローンもあります。

そのため、毎月しっかりとした家賃収入を確保することが不動産投資では大前提です。大きな借金をして大きな利益を生むミドルリスク・ミドルリターンは投資の醍醐味ですが、不動産投資の怖いところは失敗してしまうと取り返しがつかなくなる可能性があるということではないでしょうか。

月々の支払いにあてる返済原資となるのは家賃収入です。返済金額よりも家賃収入が下回ってしまえば、失敗することは火を見るよりも明らかです。見込んでいる家賃収入が毎月入ってこない状態が続くと、間もなくローンの支払いが滞ってしまい、支払えないから物件を売ろうと考えるでしょう。

物件を売却したお金で、借入金の完済をめざす方法になります。売却したお金で足りない場合は、自己資金で補填し完済することになります。

売却しようにもできず、ローンが数ヶ月滞納し始めると、金融機関に物件を差し押さえられて「競売」にかけられる法的手続きに入ります。金融機関や保証会社の同意を得て「任意売却」できたとしても、借金を完済する金額での売却は難しいでしょう。

そのため、売却益と借入金の差額を延々と払い続けることになり、最悪自己破産を迎えてしまう恐れもあります。

このように、金融機関の融資による不動産投資は大きな利益を得られる魅力もありますが、失敗すると取り返しのつかないことになる可能性もあるのです。

2. 失敗した人に共通する4つのパターン

アパート経営で「地獄を見た」方には、明確な共通点があります。ここでは日本最大の被害を生んだかぼちゃの馬車事件を含む実例から、繰り返し現れる4つのパターンを整理しました。

📖 かぼちゃの馬車事件について:スマートデイズのオーナー約700名が被害を受けた事件です。「30年家賃保証」が突然停止し、収入ゼロのまま返済だけが残りました。事件の全体像・スルガ銀行の不正融資・被害者のその後は「かぼちゃの馬車事件とは?相関図で見る全貌と被害者のその後」で相関図つきで解説しています。
この記事では、「同じ失敗を自分がしないためにどうするか」に絞ってお伝えします。

# 失敗パターン 何が起きるか 回避策
1 家賃保証を鵜呑みにする 保証賃料は借地借家法32条により減額請求できる。「30年保証」でも金額は固定されない サブリースなしでも収支が回る物件だけを検討する
2 資産価値を自分で確認しない 相場の2倍の価格で購入し、売却時に残債を大きく下回る 近隣の取引事例を最低3件調べる。建築費は複数社から見積もりを取る
3 「高属性」を過信する 年収が高いほど多額の融資が通る。借りられる額と、返せる額は違う 空室率10%・金利+2%で試算し、それでも回るかを確認
4 不動産会社に丸投げする 入居状況も収支も把握できず、問題の発覚が遅れる 月次の収支報告を必ず確認。銀行提出書類は自分の目で見る

(1)家賃保証を鵜呑みにしない

サブリース契約そのものは違法でも詐欺でもありません。問題は「保証賃料は減額されうる」という説明の有無です。

2021年6月に全面施行された賃貸住宅管理業法(サブリース新法)により、この説明は義務化されました。「絶対に減額されません」と言われた場合、その時点で法令違反です。

判断基準はシンプルです。「サブリースがなくても収支が回る物件か」——これだけです。サブリース前提でしか成立しない物件は、保証が止まった瞬間に破綻します。

(2)物件の資産価値を自分の目で確かめる

かぼちゃの馬車の建築費は相場の約2倍でした。オーナーがこれに気づかなかったのは、比較対象を持っていなかったからです。

  • 建築費:必ず複数社から相見積もりを取る。1社だけでは高いか安いか判断できない
  • 土地代:国土交通省 土地総合情報システムで近隣の実際の取引価格を確認できる(無料)
  • 賃料:同じ駅・同じ間取りの募集賃料を検索サイトで20件調べる

この3つは、すべて無料で自分でできます。実行するかどうかが分かれ目です。

(3)「高属性だから安心」は逆に危険

ここが最も誤解されている点です。

かぼちゃの馬車の被害者は、上場企業の会社員や公務員が中心でした。年収が高く社会的信用があったからこそ、本来なら通らない規模の融資が通ってしまったのです。

金融機関が貸してくれる額は、あなたが返せる額ではありません。「これだけ借りられます」と言われたら、むしろ警戒してください。

⚠️ 融資書類は必ず自分で確認する

かぼちゃの馬車事件では、預金残高や源泉徴収票の改ざんが行われました。「書類はこちらで用意します」と言われた場合、提出前に必ず全ページのコピーを請求してください。
改ざんが発覚すればあなた自身が私文書偽造の当事者となり、ローンの一括返済を求められる可能性があります。

(4)不動産会社に丸投げしない

購入後に「あとは管理会社がやってくれる」と任せきりにすると、問題の発覚が致命的に遅れます。

最低限、次の3つは毎月確認してください。

  • 入居率(何室中何室が埋まっているか)
  • 実際の入金額(想定と乖離していないか)
  • 修繕・クレームの発生状況

月次報告書が届かない、内容が不透明という場合は、その時点で管理会社の変更を検討すべきです。

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一棟アパートは借入額が大きく、失敗したときの影響が区分マンションとは桁違いです。「不動産投資の教科書」は不動産の売買・仲介を一切行っていないため、「この価格では回りません」もそのままお伝えします。無料のセカンドオピニオンを見る
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3. それでもアパート経営に取り組む価値がある理由

成功

かぼちゃの馬車事件を取り上げ不動産投資の危険性を紹介しましたが、それでもアパート経営は魅力的な投資と言えます。

ここでは、アパート経営のメリットを紹介しましょう。

(1)資産形成として有効

区分マンション投資では1部屋で運営するケースが多いですが、アパート経営は1棟で運営するのが一般的です。立地にもよりますが、戸数が多ければバラツキが少なく安定した家賃収入を毎月得られるようになります。

そして、ローンを返済していくだけで完済すれば無借金の資産を手に入れることになるので、レバレッジを活用することで元手がなくても資産を形成できるのです。

(2)私的年金になる

老後の年金に不安を感じている方もいらっしゃるでしょう。少子高齢化などの影響により、支給年齢が引き上げられたり支給額が下げられたりと、歯止めがかからなくなっている状態です。

アパート経営をしていれば、年金以外に毎月安定した不労所得が入ります。よって、アパート経営は私的年金にもなり得るのです。

(3)インフレに強い

インフレになると物価が上昇するため、家賃を値上げすることができます。そして、不動産の価格も上昇するので資産価値も上がります。仮に多くの貯金があったとしても、インフレ局面では日ごと資産価値は目減りします。同じ1億円でもインフレ局面では、現金よりもアパートのような収益不動産の方が有利になるのです。

(4)節税効果

会社員として給料をもらっている場合でも、アパート経営によって所得税や住民税が還付される可能性があります。アパート経営を赤字計上し確定申告することで、所得税や住民税が還付されるのです。

(5)生命保険代わりになる

金融機関のローン商品には、「団体信用生命保険」が組み込まれているケースがあります。これは、お金を借りている人に万が一のことがあった場合、保険が適用されローンが完済されるものです。

もしものことがあっても、家族に借金を残さずに家賃収入を遺すことができます。よって、アパート経営は、保険料を別途支払わずにローンを払い続けることで生命保険代わりになると言えるのです。

(6)相続税対策になる

現金として財産を相続するよりも、土地・建物として相続する方が評価額を抑えることができます。将来自分の財産を子どもたちに遺したいと思うならば、アパート経営はとても有効な相続税対策となるのです。

また、事業で使っていた土地は、小規模と用地減額の特例を受けられます。これにより、80%または50%評価額を抑えることが可能です。さらに、まだローンを完済していなければ、債務控除も受けられます。

不動産投資による相続税対策については、「不動産は相続税対策として有効?不動産購入による節税の仕組みについて」を参照ください。

4. よくある質問

Q1. アパート経営で失敗するとどうなりますか?

空室で家賃収入が減っても、ローンの返済額は変わりません。不足分は自己資金から補填することになります。売却しようにも、収益性が落ちた物件は買い手がつきにくく、売却価格が残債を下回る(オーバーローン)と、差額を現金で用意しなければ売ることすらできません。最悪の場合は自己破産に至ります。

Q2. アパート経営とマンション(区分)投資、どちらが危険ですか?

「危険度」ではなく「失敗したときの傷の深さ」が違います。区分マンションは1戸あたり2,000〜3,000万円程度ですが、一棟アパートは1億円を超えることも珍しくありません。アパート経営は、リターンもリスクも桁がひとつ大きいと理解してください。

Q3. サブリース(家賃保証)があれば安全ではないですか?

いいえ。保証賃料は借地借家法32条により減額請求が可能で、金額は固定されません。かぼちゃの馬車事件では保証そのものが停止しました。「サブリースがなくても収支が回る物件か」で判断してください。

Q4. すでに購入してしまいました。今からできることはありますか?

あります。①管理会社の変更による入居率の改善、②金利の低い金融機関への借り換え、③リフォームによる賃料の見直し、④早期売却の4つが基本です。手遅れになる前に、収支が悪化した時点で動くことが重要です。判断に迷う場合は第三者に相談してください。

Q5. アパート経営はやめたほうがいいですか?

一概には言えません。自己資金が十分にあり、空室率10%・金利+2%でも回る物件を、相場価格で購入できるのであれば、有効な資産形成手段です。逆に、フルローンで、サブリース前提で、相場を確認せずに購入するのであれば、やめるべきです。

まとめ

「かぼちゃの馬車事件」の教訓から、不動産投資にはどのようなリスクがあり、失敗することでどうなってしまうのかなどについて紹介しました。

アパート経営では、レバレッジを活用することで大きな利益を得られる可能性もありますが、失敗してしまうと自己破産などのリスクもあります。

しかし、しっかりと自分で決断する知識を身につけることや、パートナーといえる不動産会社を見つけることで安定した収入を得られるようになるでしょう。

📖 かぼちゃの馬車事件の全容はこちら

事件の時系列・スマートデイズとスルガ銀行の手口・令和の徳政令まで徹底解説しています。かぼちゃの馬車事件とは?スマートデイズ・スルガ銀行の手口と教訓を徹底解説

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✍️ この記事を書いた人

山本 尚宏(やまもと なおひろ)

株式会社WonderSpace 代表取締役/「不動産投資の教科書」編集長

▶ メディア運営12年|「不動産投資の教科書」を2014年に創設し、12年にわたり運営。

▶ 著書|『不動産投資は、「物件」で選ぶと、99%失敗する』

▶ 相談実績 累計数百件|一棟アパートの収支診断・出口戦略のご相談にも代表自らが対応。

▶ 完全中立|当社は不動産の売買・仲介を一切行っていません。

本記事は借地借家法・賃貸住宅管理業法(サブリース新法)および国土交通省の公開情報に基づいて執筆しています。

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