• アパート経営
  • 2023/6/7 (更新日:)

賃貸需要の高い物件とは?不動産投資を成功させる賃貸需要の見極め方

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Real-estate-investment rental demand

賃貸需要を知ることは、アパート経営や区分マンションなどの不動産投資を成功させるための重要なポイントです。

賃貸経営を成功するためには市場の需要や競争状況を正しく把握し、適切な運営や管理を行うことが不可欠です。

この記事では、賃貸需要の高い物件の条件や賃貸需要の調べ方など、賃貸需要を見極めるために必要なことについて解説します。

賃貸経営全般に関しては、賃貸経営の仕組みとメリットデメリット【賃貸経営の実態を知りたい方に】で詳しく解説しています。ぜひ併せてご覧ください。

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1、賃貸需要の高い物件とは

まずはじめに賃貸需要とは何か、賃貸需要の高い物件とはどんな物件なのか、詳しくみていきましょう。

(1)賃貸需要とは

賃貸需要とは、賃貸物件に対して入居をもとめる人がどれだけいるかを指します。

賃貸需要が高ければ、入居希望者が多く空室リスクを減らすことができるため、収益性の高い賃貸経営につながります。

一方、賃貸需要が低いと、家賃を下げないと入居者が入らず収益性の低い賃貸経営になるだけでなく、空室リスクが高くなりローンが支払えず、経営破綻を起こす可能性もあるでしょう。

(2)賃貸需要の高い物件の条件

賃貸需要の高い物件の条件として、以下の5つがあげられます。

  1. 立地がいい
  2. 駅から近い
  3. 利便性が高い
  4. 物件の間取りや設備がニーズに合っている
  5. 単身者向けであれば専有面積が20㎡以上

1つずつ詳しく解説します。

①立地がいい

「立地がいい」ということは、対象エリアの賃貸需要が高いということです。賃貸需要が最も高いエリアは、やはり「都心部」です。

特に東京、名古屋、大阪といった3大都市は今もなおオフィスビルや複合施設の再開発の計画が進んでおり、札幌も海外投資家に人気があり地価が上昇しています。

つまり、都心部はこれからも雇用が生まれ人が集まり、住居のニーズがあり続けることが予想できるのです。

②駅から近い

駅から近い物件は、需要が減りにくくなります。目安としては駅から徒歩10分以内、できれば徒歩7分以内が理想的です。

なぜなら、都心部で徒歩移動が中心であれば駅から近い物件が選ばれやすく、入居者が賃貸物件を検索する際に徒歩10分を超える物件を条件からはずすことが多くなるからです。

また、徒歩10分圏と20分圏のエリアを比較すると、20分圏の面積は10分圏の4倍になり、その分競合物件が増えることになります。

③利便性が高い

駅から近いことに加えて、駅から物件までの間にスーパーやコンビニがあったり、病院・郵便局・銀行・飲食店が近くにあることで生活利便性が高くなり、賃貸需要も高くなります。

ファミリー向けの物件であれば、駅から多少遠くても駐車場が確保できたり、幼稚園・保育園・学校までの距離や教育環境がいいことも生活利便性に関わります。

④物件の間取りや設備がニーズに合っている

ターゲットに合った間取りにすることも、賃貸需要に関わります。単身者であればワンルーム~1LDK、2人暮らしであれば1LDK~2LDK、ファミリー層なら2LDK以上が選ばれるでしょう。

また、全国賃貸住宅新聞では毎年人気の設備ランキングを発表していますが、単身者、ファミリー層共に「インターネット無料」が最も人気がある設備となっています。

単身者であればオートロック宅配ボックス、ファミリー層であれば追い炊き機能システムキッチンといった設備が、ランキング上位に入っています。

ニーズに合った人気の設備を充実させることは、賃貸需要の向上につながるでしょう。

⑤単身者向けであれば専有面積が20㎡以上

新型コロナウイルス流行がきっかけでテレワークが一般的になり、近年は部屋の過ごしやすさを重視する傾向にあります。

したがって「不動産投資の教科書」では、風呂・トイレ別で、専有面積は20㎡以上であることが賃貸需要の高い物件の条件であると考えています。

2、賃貸需要の見極めが不動産投資の成功に関わる理由

賃貸需要の見極めが不動産投資の成功に関わる理由

次に、賃貸需要を見極めることが、なぜ不動産投資の成功に深い関わりがあるのかについてみていきましょう。

(1)不動産投資のシミュレーションがしやすくなる

賃貸需要を見極められれば、ターゲットに合った物件選びや、アパート建築の計画をすることができ、収益性のシミュレーションがしやすくなります。

賃貸需要を把握し、それに基づいたシミュレーションができていれば、融資を受ける際にも自分の言葉で収益性を説明することができ、融資担当からの印象もよくなるでしょう。

(2)空室対策ができる

不動産投資において最も大きいリスクとなるのが空室リスクです。賃貸需要の高い物件選びやアパート建築をすることは、最大のリスクである空室の対策になるのです。

また、エリアのニーズや賃貸需要の変動により、リフォームのタイミングは変わってきます。

その時々での賃貸需要の見極めができると、リフォームを最適なタイミングで行うことができ、無駄のない賃貸経営につながります。

(3)不動産経営の計画がたてやすくなる

複合施設や会社・学校などの建設、移転といった賃貸需要に関わる情報をつかんでおくと、売却や他の土地活用への切替など賃貸需要の変動に合わせた経営計画をたてられるようになります。

少子化が進み、人口減少が予想されるエリアがある一方で、都心部では人口増加が予想されています。

社会の情勢に合わせた経営戦略をたてることは、不動産投資の成功につながるでしょう。

3、空室リスク回避のための賃貸需要の調べ方

空室リスク回避のための賃貸需要の調べ方

この章では、投資家自身でできる空室リスク回避のための賃貸需要の調べ方を紹介します。

(1)賃貸需要をヒートマップで確認

株式会社LIFULLが運営する「LIFULL HOME’S」から賃貸需要ヒートマップを確認することができます。

最寄り駅を入力すると周辺の空室率が確認できるのでとても便利です。さらには周辺の賃貸入居者の希望の間取りから希望家賃まで表示されます。

下の円グラフで賃貸入居者の希望の間取り条件「ワンルーム/1K/1DK 」を見てみましょう。

入居希望者の検索条件(需要)58.1% 掲載物件の状況(供給)74.0%

供給過多の状態になっていることが確認できます。これはあくまでも参考にする程度で完璧なものではありません。

他の調べ方も参考にしながら、詳細な賃貸需要の情報を集めていきましょう。

入居者の希望の間取り

賃貸入居者の希望家賃

(2)ポータルサイトで似た条件の物件を調べる

まずは自身が保有している、または保有予定の物件情報を整理してみましょう。主なポイントは、以下の6つです。

  • 最寄り駅
  • 駅からの距離
  • 構造(木造、鉄骨造、RC構造など)
  • 専有面積
  • 間取り
  • 築年数

次に、「SUUMO」や「アットホーム」などのポータルサイトを使い、検索機能の絞り込み条件に、整理した物件情報にできるだけ近い条件を入力して検索します。

駅からの距離や専有面積、築年数などのポイントが類似している物件があれば、借主が最も重視する「家賃」の相場がわかります。

(3)人口推移を調べる

総務省が発表している都道府県・市区町村別の人口推移を調べることで、物件が所在するエリアの人口が増えているかどうかを把握することができます。

参照:e-Stat 国勢調査 都道府県・市区町村別の主な結果

人口は、賃貸需要に大きく影響します。人口が増えているということは、賃貸需要も高い状態が続くと予測できるからです。

(4)地域密着の不動産会社に聞く

地域に密着した不動産会社は特定のエリアに精通しているため、ネットや本では知ることのできない情報を持っていることがあります。

物件を紹介されたときやアパート建築を計画するときは、できるだけ現地まで足を運び、駅の様子や物件周辺の雰囲気を自分の目で確認しましょう。足を運んだ際には、近隣の不動産会社に立ち寄って賃貸需要について話を聞くことをおすすめします。

4、賃貸需要を調べるときのポイント

賃貸需要を調べるときのポイント

この章では、賃貸需要を調べるときのポイントや注意点について解説します。

(1)賃貸需要が高い世帯を把握する

賃貸需要は、ファミリー世帯よりも単身世帯の方が高い傾向にあります。

ファミリー世帯向けの間取りの物件は家賃が高く、ローンを組んで購入した方が月々の支払いを抑えられるため、住居を借りるよりも買う選択をすることが多くなります。

一方、単身世帯向けの物件は相対的に家賃が安く、世帯構成が変わる可能性もあるため、買うよりも借りる選択をする人が多いのです。

したがって、一般的にファミリー世帯向けの物件よりも、単身世帯向けの物件の方が入居者が決まりやすいといえます。

特例ですが評判のいい小学校の学区で、ファミリー世帯向け物件の賃貸需要が高いことがあります。このような特例についても、地域密着の不動産会社に聞くことで情報が得られるでしょう。

(2)家賃に影響するのはとにかく立地

住宅の売却価格は、築年数が古くなるにつれて下がっていきます。

しかし、家賃価格は売却価格に比べて築年数の影響を受けにくくなります。築年数が古くても、立地がよくエリアの賃貸需要が高いことのほうが家賃水準を上げる要素となるのです。

さらに、立地がいい物件ほど築年数の影響を受けにくく、立地が悪い物件ほど築年数の影響を受けやすい傾向にあることも覚えておきましょう。

(3)検討している物件がアパートかマンションか

アパートの一般的な構造は、木造または鉄骨造です。

一方、マンションの一般的な構造はRC造で、防音性や耐久性において木造や鉄骨造よりも優れています。

さらに高級感があり、オートロックなどのセキュリティ設備が充実していることが多いため、家賃を高く設定してもマンションの方が入居者が決まりやすい傾向にあるのです。

賃貸需要を調べる際には、保有または保有予定の物件と同じ構造の物件を参考にすることがポイントになります。

(4)部屋の平米数だけでなく形も考慮する

同じ平米数でも、部屋の形がいびつであったりすると、家具・家電を置きづらく生活しにくい印象を与えます。

保有または保有予定物件の「部屋の形」も入居者の決まりやすさに関わるため、他の物件を参考にする際には、平米数だけでなく形も類似しているか考慮しましょう。

5、賃貸需要について相談できる場所

賃貸需要について相談できる場所

ここまで投資家自身でできる賃貸需要の調べ方やポイントをお伝えしてきましたが、やはり専門家や事情をよく知る人に相談したいと思う方もいらっしゃるでしょう。

賃貸需要を見極め賃貸経営を成功に導くには、自己資金や金利を考慮して利回りを計算し、収益性についてシミュレーションする必要があります。

しかし、初めて賃貸経営する人が現実的なシミュレーションをするのは、ハードルが高いかもしれません。

この章では、賃貸需要について相談できる場所を紹介します。

(1)土地活用サイトを利用して建築会社に相談する

保有地でのアパート建築や、土地購入からのアパート経営を検討している方は、土地活用サイトを利用し複数の建築会社から見積もりをもらい相談する方法があります。

アパート建築会社の営業担当者は、賃貸需要だけでなくアパートの利回りや収益性など、賃貸経営全般の知識が豊富です。

さらに、土地活用サイトを利用すると複数社から見積もりを出してもらえますので、簡単に比較検討ができます。

NTTデータが運営するHOME4Uは、建築会社だけでなくパーキングなど様々な土地活用に対応しており、利用することで視野を広く持つことができる点がおすすめです。

HOME4U土地活用

(2)セカンド・オピニオンサービスを利用する

不動産投資の教科書では、「セカンド・オピニオン」を利用することができます。

セカンド・オピニオンは20戸以上を所有する現役オーナーが担当するため、実際に提案された物件の賃貸需要についても相談することが可能です。

不動産投資は投資する金額が大きく、「絶対失敗したくない」と思うことでしょう。セカンド・オピニオンを受けることで、どんな選択をしていくことが失敗しない不動産投資につながるのか知ることができます。

多くの投資家に知ってもらいたく、現在は無料で利用できます。ぜひ一度セカンド・オピニオンサービスを利用してみてください。

セカンド・オピニオンサービス

賃貸需要に関するよくある質問

(1)セカンド・オピニオンでは、どんなことを相談できますか?

セカンド・オピニオンでは、おもに不動産会社から提案された物件の見極め方や、不動産会社の営業担当から説明を受けた内容について相談することができます。

セカンド・オピニオン担当は現役の投資家ですので、物件を営業することはありません。

(2)中古物件を購入する際に注意することはありますか?

一般的に入居者は、古い物件より新しい物件、きれいな印象の物件を好みます。しかし、築年数の経過による建物の劣化は止めることができません。

中古物件を購入する際は、リフォームをどの箇所で行ったか細かく把握するようにしましょう。

(3)都心部以外の賃貸需要の見極めで注意することは?

郊外や地方の賃貸需要は都心部とは異なり、駅からの距離よりも駐車場の確保ができるかどうかが重視される傾向にあります。

検討しているエリアのニーズをよく調べ、ターゲットに合った選択をしていきましょう。

まとめ

今回は、賃貸需要の高い物件の特徴や、賃貸需要の調べ方などについて解説しました。

不動産投資は、「賃貸経営」という長期にわたる事業になります。不動産投資を成功させるためには、賃貸需要をしっかり見極めるための知識や情報収集が必要です。

情報収集をする際に不安や疑問に感じることがあったら、専門家に相談することも不動産投資を成功に導くための1つの選択肢になるでしょう。

この記事が、不動産投資への一歩を踏み出すきっかけになりましたら幸いです。

アパート経営全般に関して体系的に情報収集したい方は、「アパート経営するには?成功させるために知りたい11のこと」も併せてご覧ください。

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  • 営業マンのいうことを鵜呑みにして失敗したくない…
  • しっかりと基礎から学び、できる限りリスクを避けたい…
  • 今は不動産投資の始めどきなのか?
  • 安定収益を得るための不動産投資物件の選び方
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