• 不動産投資
  • 2019/3/11

【自分でできる不動産価値の調べ方】第3回 現地調査で立地・建物を確かめよう

今回は「机上調査」という書類審査が終わった物件を、“面接する”ために出かけて行う「現地調査」についてです。不動産投資では“見ないで買った”という成功例が語られていたりします。しかし、現地調査をしなかったことで失敗した例が、それ以上にあるのも事実です。だからこそ、現地調査は必ず行く必要があります。今回は、その際に外せないポイントを解説します。(田井能久・不動産鑑定士、ロングステイアドバイザー、タイ・バリュエーション・サービシーズ代表取締役)

まずは立地条件を3項目でチェック

まずは「立地」です。「不動産は立地で決まる」とはよくいわれます。その立地は何から構成されるのでしょうか。私は「利便性」「安全性」「将来性」の3つと見ています。そのため、現地調査では最低でもこの3つをチェックすべきです。では、具体的には何を調べればよいのでしょうか。それぞれを述べていきます。

(1)利便性

不動産の利便性とは「住むことでは得られる時間的や経済的メリット」です。一般には「駅への近さ」や「商業施設などの充実度とその位置関係」などがあげられます。

駅の近さですが、一般に駅までの距離は、1分=80mで計算されています。そのため、地図上で400mならば5分と記載されます。一方で「駅の入り口が物件から見て反対側にある」「駅までが坂道で5分では着かない」などの地理的な問題があれば、本当に5分かは実際に歩いてみないと分かりません。だからこそ、こうした地図上では気が付かないことを、住人目線で歩いて調べることが重要です。

また、住人が求める施設は、入居者のタイプでニーズが変わります。単身者向けの物件では深夜まで営業するスーパーやコンビニが利便施設で人気が高いのですが、ファミリ-向けでは子供を預ける保育園や公園の近さ、高齢者向けならば病院などの医療施設の近さが重要視されます。

このように「利便性」は、その地域に住む人たちで変わるものであることに注意する必要があります。だからこそ、現地調査では投資する物件のタイプを確認し、住むであろう人を想定し、その人が必要とする施設やアクセスを確認することが重要です。

(2)安全性

安全性は、水害や土砂災害の危険性について、自治体の役所などに備えてある「ハザードマップ」という資料を使って、自分が投資する物件にどのようなリスクがあるかを調べます。具体的には、もし川が氾濫した場合に、どのくらいまで浸水する可能性があるのか、土砂災害危険区域に入っていないかなどを周りの状態をよく見て安全性を現地で確認します。

安全性では犯罪についても調べる必要があります。これは「犯罪マップ」と、一般に呼ばれる各都道府県警が過去にどんな種類の犯罪が起きたのかをまとめたデータがあります。まずは、これを確認しましょう。その上で地元の不動産業者などにヒアリング調査を行うべきです。

犯罪が起こりやすい地域は、同じような犯罪が繰り返される傾向があり、それを知らずに不動産投資をした結果、入居者の部屋に何度も空き巣が入ったりして入居が安定しないこともありえます。

(3)将来性

「市街化調整区域から外れる」「新しい道路や駅ができる」「大きな工場が誘致される」といった、うわさ話を根拠に、不動産投資を決断する人がいます。その話を疑わず信じてしまうことは失敗の原因になりかねません。うわさの根拠を自分で調査する必要があります。

例えば、道路を作るには、まず用地買収が進んでいないといけません。工場の建設であれば計画用地が整地されていなければいけません。すべての机上のデータは、いくら最新でも過去のものであるため、現地の将来は現地でなければ分からないのです。

「個別的要因」は必ず調べる

次が「個別的要因」の調査です。これは個別的要因とは個別の物件のことをいいます。立地調査は「地域調査」といえるでしょう。一方で、不動産の最終的な価値は、物件個々の敷地や建物の状態で決まります。そのため、個別的要因は必ず調べる必要があります。その時には以下の2つのポイントをおさえましょう。

(1)土地と建物

土地であれば間口や奥行き、道路との接面状態を調査し、建物なら階層や外観の状態をチェックします。机上調査で気に入った土地の形だと思ったら、現地では形状や大きさが異なっているとが多々あるからです。

建物などは、そもそも図面がないとか、改修前の状態で現状と全く違うのに、不動産では「現状有姿」で売買されることが多くあります。特に中古物件では図面上に記載されない瑕疵(かし)や欠陥があると、多額の修繕費がかかり、賃貸物件として活用できないこともありえます。図面を過信しないで、自分の目で確かめることが大切です。

(2)現地調査

土地については、隣接地との境界杭を確認し、またその土地がどのように使われたかの地歴を聞いて、土壌汚染の可能性に気を付ける必要があります。そして、建物は日当たりの状態や景色、風通しや騒音の状態を十分に確認をしてください。一方で、収納やバスやトイレ、ガスコンロやクロスのデザインなどの内装には、ついつい目を奪われがちです。内装は自身の希望で換えることができます。現地では自分の意志や希望では換えることができないものをしっかり見るようにします。

数をこなすことが物件の見る目を養う

今回は現地調査のポイントについて簡単に説明しました。不動産は、個々ですべて異なります。そのため、現地を見たことでどの物件にするのかや購入すべきかを迷ってしまうこともあるかもしれません。しかし、たくさんの現地調査を行うことが、不動産を見る目を養うのに最適な方法と私は思っています。初心者の人であれば、まずはいろいろな物件を見ていきましょう。次回は「取引事例比較法」について解説します。

【自分でできる不動産価値の調べ方】シリーズ
第1回 まずは不動産の特徴を知ろう!

第2回 机上調査で所有者や規制を確かめる
第4回 真の市場価値が分かる取引事例比較法とは
第5回 収益から価格を割り出す収益還元法

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