まだ20代だけど、不動産投資が気になる……
終身雇用制度の崩壊や年金制度への不安などから副業に取り組む会社員が増えています。その傾向は年代によりません。最近では将来について不安を感じ資産形成を検討されている若い方が増えています。
2016年初頭からマイナス金利政策が実施されて融資が緩和されたこともあり、20代で不動産投資を始める方も増えました。
しかし、
- 20代で不動産投資するメリットは本当にあるのか
- 失敗しないための注意ポイントは?
- 20代で不動産投資をしている方はどのように運用しているのか
などについて知りたい方も多いでしょう。
そこで今回は、20代が不動産投資を成功するための全知識をお伝えしていきます。ぜひ最後まで読んでみて下さい。
こちらの記事も参考にしていただけると幸いです。
不動産投資のバイブル
- 不動産投資に興味があるけど何から始めていいか分からない…
- 営業マンのいうことを鵜呑みにして失敗したくない…
- しっかりと基礎から学び、できる限りリスクを避けたい…
- 今は不動産投資の始めどきなのか?
- 安定収益を得るための不動産投資物件の選び方
- 不動産投資の失敗例から学ぼう
目次
1、20代だからこそ不動産投資をすべき?その4つのメリット
20代からの不動産投資には実はメリットがたくさんあります。
ここでは、そのうちの4つをお伝えします。
- 若いほうが融資を受けやすいケースがある
- リターンを得られる期間が長い
- 老後に向けて長いスパンをかけて資産形成していくことができる
- 万が一失敗してもやり直せる可能性が高い
次の項目からそれぞれの内容について詳しく説明していきます。
2、不動産投資は20代の若い世代が融資を受けやすいケースがある
勤続年数が短く年収の低い20代は融資に不利なことが多いのは事実です。しかし、若いことがかえって有利に働くこともあります。
(1)女性、若者/シニア起業家支援資金を利用できる
属性のあまり高くない人にとって救いとなる金融機関といえば、日本政策金融公庫。比較的年収の低いサラリーマンや自営業者なども借りられることが多く、不動産投資においては駆け込み寺的な存在となっています。
その公庫には、「女性、若者/シニア起業家支援資金」という制度があります。35歳未満で新たに事業を始める人や開業後7年以内の人に対して、金利が優遇されるというものです。ちなみに制度名のとおり、女性や55歳以上のシニア層に対しても同様の貸付を行っています。かつては男性の若者は30歳未満が対象でした。
同じ借り入れ額であれば、金利が低いほうが返済額を抑えられるので、ローン審査においても有利となります。
勤続年数や収入などの条件は明らかにされていませんが、若者向けである以上、通常の事業融資やアパートローンなどよりは借りやすいことが考えられます。
(2)若いうちから賃貸経営の経験を積んでおけば有利
一般的に、すでに1棟不動産を所有していて、その経営状態が良ければ次の融資を受けやすくなります。2棟目以降は融資を受けられやすいのです。
不動産投資で利用するローンは、金融機関の立場として不動産賃貸業という事業への融資という形をとります。そのため、現在進行形で利益をあげている人は、年代にかかわらず融資がおりやすいのです。
今の会社に何年か勤めて、金融機関から高い評価を得られるようになってから始めるという考え方はたしかに堅実です。しかし、現金で格安物件を買ったり、金利が高い代わりに借りやすいノンバンクで借りるなどして賃貸経営を始めてしまったほうが、結局は近道になると考える人もいます。
「まずはやってみること」で融資を受けやすくすることもできるのです。
(3)年代に関わらず、今が最後のチャンス?
年代や属性に関わらず2018年現在、不動産投資における融資は受けやすい状況となっています。しかし、徐々に引き締めに向かっていることは見逃せません。
2016年初頭、日本銀行は政策金利を0%より低い水準にするマイナス金利政策を発表しました。
これにより、ローンの借り手としては低い金利で借りられることはもちろん、返済額が少なくなることにより、これまで借りられなかった高額の融資も受けやすくなっています。
不動産投資では通常頭金や諸費用代として、物件価格の1割〜3割ほどを自己資金で用意する必要がありますが、金融機関によっては、自己資金分まで借りられるフルローンやオーバーローンも相談しやすくなりました。
自己資金の準備は20代から不動産投資を始める人に取って頭を悩ませる問題でしたが、ここをクリアできるのは大きいでしょう。
ただし、借入を大きくするとそれだけ返済も厳しくなるのでしっかりと資金計画を立てることが大切です。
サラリーマンによる不動産投資も一種のブームとなり、東京オリンピックの開催やマイナス金利政策が追い風となり融資を受けられやすい状態となっていました。しかし2020年の東京オリンピック以降、景気が冷え込むことを想定してなのか、ここ1年間は金融機関の間で融資引き締めの噂が聞かれます。前述の日本政策金融公庫ですら、2017年以降は以前と比べて融資がおりにくくなっているという傾向があります。
融資引き締めが、東京オリンピック後の景気落ち込みを想定してのものだった場合、少なくとも東京オリンピック後2〜3年は引き締めが解かれることはないでしょう。そうなると、短くともこれから5年以上は融資を受けにくい状態が続くことになります。
現段階では、まだ融資を積極的に行っている金融機関も見られますが、これが20代で不動産投資を実践する最後のチャンスとなるかもしれません。
現在20代で不動産投資に興味を持っている方はなるべく早くアクションを起こすと良いでしょう。
3、20代で不動産投資を始めれば、リターンを享受できる期間が長い
不動産投資はインカムゲイン(継続的な家賃収入)が主となるビジネスです。保有期間が長ければ長いほど、得られるリターンは大きくなります。
(1)利益は家賃収入と「ローンの返済」の2本立て
リターンの観点から言うと、不動産投資を始めるのが早ければ早いほどお得です。
仮に、ある一棟物件投資で得られるキャッシュフロー(純現金収入。詳しくは以下※参照)が平均月30万円だった場合、25歳から始めるのと35歳から始めるのとでは、生涯受け取れる金額に30万円×12ヶ月×10年間=3,600万円もの差が生まれます。
もしもワンルームマンション投資で得られるキャッシュフローが平均月3万円だとしても、生涯受け取れる金額に3万円×12ヶ月×10年間=360万円もの差が生まれます。
※なお、キャッシュフローとは手元に残る現金のことで、「キャッシュフロー=家賃収入-必要経費(維持費等)- ローン返済-税金」という計算式で表現されます。詳しくは「不動産投資のキャッシュフローの計算方法とより好循環にする3つの方法」の記事をご参照下さい。
利益を得られるのは、キャッシュフローからだけではありません。「ローンの返済」も実は継続的なリターンなのです。
どういうことかというと、まず不動産投資そのもののメリットとして、手元にまとまった資金がなくとも金融機関からの融資で投資を始められるという事があります。
ローンを返済するということは、物件を売却したときの利益を増やすということに直接つながります。例えば、1,000万円の土地を30年ローンで買って駐車場として貸し、50歳で買ったときと同じ1,000万円で売却した場合。25歳で始めた場合は売却時点での残債(ローンの残り)が180万円ですが、35歳の場合は550万円です。売却する際にはローンを完済する必要があるため、手元に残る金額には370万円の差が出ます。※金利は年2%で計算
上記の例は話をわかりやすくするため土地のみの賃貸としましたが、アパートやマンションでも同じことです。ただし建物の経年劣化分は差が縮まることがあります。
売却せずに生涯持ち続けるといった場合でも、完済後は賃料収入のほとんどがキャッシュフローになるので、やはり早く始めたほうが生涯で受け取れるリターンは多くなります。
家賃収入とローン残高の減りによる利益、どちらも継続的に発生するものなので、始めるのが早ければ早いほど有利になるのです。
(2)経営成績次第で金利を下げられる
前述のとおり、不動産賃貸業における融資は経営成績が重視されるので、実績は早めに積んだほうがいいでしょう。
ある程度の額の融資を受けてしまうと、経営実績がない場合、追加での融資が受けにくくなってしまいます。この点でも、早く不動産投資を始めて経営実績を積んでいれば新たな融資を受けられる時期も早くなり、結果として生涯のリターンを大きくすることができます。
また、実績を積むことで安定経営をアピールすれば、金融機関と交渉して金利を下げることができるかもしれません。借り換えという奥の手もあります。
不動産投資を早く始めて実績を積めば、融資を受けるうえで選択肢を増やせるメリットがあるのです。
4、20代のうちから老後に向けて長いスパンをかけて不動産投資で資産形成していくことができる
将来に何かしらの不安を感じて資産運用や副業などを始める人は多いと思います。継続的な収入が得られる不動産投資は、老後の資産形成にとって非常に有効な手段です。
(1)20代で不動産投資を始めると40代には完済できる?
投資用不動産の購入で金融機関から融資を受ける場合、20年〜25年で融資を受けることが多いでしょう。
そのため、20代で投資を始めると早ければ40代で、遅くとも定年する前までにはローンを完済できてしまいます。
ローンの返済が済んだ物件から生まれる家賃収入は、そのほとんどを自由に使うことができます。月々30万円程度の家賃収入でも、老後にずっと家賃を生み出してくれると考えると年金代わりとしては十分すぎる額ではないでしょうか。突発的な修繕や税金の支払いに備えて半分を貯蓄または再投資するとしても、公的年金と合わせればかなり豊かな老後を送ることができます。
1棟マンションや戸建ての場合、仮に建物が老朽化しても最終的に土地の値段だけで売却してまとまった資金を得ることもできます。少し早い退職金と考えてもよいでしょう。
(2)20代で不動産投資を始めた方が融資期間を長く取れる
不動産投資において金融機関から融資を受ける際、その融資期間は取得する物件の法定耐用年数に応じて決められます。
耐用年数は木造だと22年、鉄骨造だと34年、RC造だと47年と定められています。築20年の物件だと木造では2年、鉄骨造だと14年、RC造だと27年までの融資期間となるのが基本です。
しかし、融資期間を決めるのは対象物件の築年数だけではありません。借りる人の年齢も考慮する必要があります。
25歳で融資を受けた場合、耐用年数の残りが27年だったとしても完済年齢は52歳ですが、45歳で融資を受けた場合は完済年齢が72歳になります。アパートローンは返済原資のひとつとして本業の収入をみている以上、完済時の年齢に上限を設けているケースがあるため、融資期間を短くしないといけなくなる可能性があります。
不動産投資を始める年齢が高すぎると、それを理由に融資を断られることがあるのです。
5、20代なら不動産投資で万が一失敗してもやり直せる可能性が高い
不動産投資は大きな額の融資を受けることが多く、リフォーム費用や税金がかさんでローンの返済ができなくなってしまうこともあります。
そうした資金のやりくりをクリアできたとしても、事件や事故、火災などの災害に巻き込まれてしまうリスクは常にあります。
どれだけ準備したとしても失敗の可能性を0にすることは不可能です。
ただ、こうした失敗も20代のうちであればやり直せる可能性が高いといえます。
不動産王の異名を持つ第45代米国大統領トランプ氏は20代で父の事業を継いで不動産開発を始め、4度の破産を経験して全米トップ100に入る大富豪に登りつめました。
やる気や体力のある20代であれば失敗が逆にその後のモチベーションになることもあります。手に入れたノウハウをもとに再チャレンジしてもいいですし、本業を頑張るのもいいでしょう。最悪のケースとして、自己破産をしたとしても10年経てばもう一度融資を受けることができます。
6、20代の不動産投資で失敗しないために事前に知っておきたい4つの注意点は?
一方、20代という若さだからこそ注意すべきポイントもあります。20代から不動産投資に取り組む際、以下のような4つのポイントに気をつける必要があります。
(1)不動産投資に関する基礎知識の不足
20代は不動産だけでなく、ビジネス全般に関する基礎知識やスキルがまだまだ発展途上にあります。
この状況で不動産投資を始めると、購入時の利回りや築年数ばかり気にして購入に至ることが少なくありません。本来は購入後の修繕や税金などを含めた綿密なキャッシュフロー表を作る必要があります。不動産投資やビジネスに必要な基礎的な知識が不足していたことにより、赤字に陥ってしまうことがあるのです。
知識不足を補うには、勉強あるのみです。書籍を何十冊と読み、不動産会社が行うセミナーに参加し、できれば現役の先輩不動産投資家が集まる大家の会に行ってノウハウを自分のものにしましょう。そうすれば手痛い失敗は犯さないはずです。
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(2)年収が低く融資の承認を得ることが難しい
20代で不動産投資を始める人のとって最大のボトルネックとなるのが融資です。
不動産投資のローンは購入物件の評価や想定家賃などに重点が置かれて審査をされることが多いですが、始めて間もない投資家が利用することになるアパートローンにおいては、借入する人の年収も審査の上で重要な項目です。
20代の内はまだ年収が低く、大きな額の融資となると承認を得られにくい点には注意が必要です。
前述の公庫や地方銀行など、若年層への融資や不動産賃貸業に積極的な金融機関を利用したり、少額で少しずつ実績を積んでいったりするなどの対応が必要になる可能性が高いといえます。
(3)資金が少なく借入比率が高くなってしまう
社会に出たばかりの20代は、貯金がまだ少ない人がほとんどでしょう。不動産投資に最低限必要な自己資金は300万円とも500万円ともいわれます。物件を買うためには頭金や諸費用、修繕や空室などに備えた当座の運営資金が必要だからです。
前述のとおり、不動産投資における最大のメリットは金融機関から融資を受けて取り組めるということです。物件によっては自己資金を入れないフルローンや諸費用まで借り入れるオーバーローンまで可能なことがあります。
しかし、借り入れ額を増やすことは、ときとしてキャッシュフローを圧迫する原因になります。
レバレッジを効かせるという意味ではフルローンやオーバーローンは大きなメリットとなりますが、一方で返済額が大きくなると家賃収入に占める返済額の割合が増えてしまいます。2室や3室の空室でキャッシュフローがマイナスになってしまう可能性があるのです。
築年数の浅い最初の数年はそれでも回るかもしれませんが、10年後や20年後には老朽化して空室率が上がり、家賃を下げざるを得なくなります。そのときにキャッシュが回るかどうか、しっかり想定しておくことが大切でしょう。
(4)ネットの情報に頼りがちである
現代の20代はインターネットを使って物件取得のための情報を収集することが多く、プロである営業マンとのコミュニケーションが充分でないまま契約に至るケースも増えています。
しかし、ネットで得た断片的知識だけ集めて不動産取引に挑もうとするのは危険です。想定外の修繕費が発生する、賃貸需要がほとんどない地域の物件を買ってしまうなどの事態が起こりえます。
少なくとも最初の数棟は、実際に購入する物件は現地に足を運んで駅までの距離や駐車場の状況、住人の様子、周辺環境などをよく観察するようにしましょう。
その上で、担当の営業マンには観察した上で気になったことや、注意点などをよく質問した上で購入の判断を下すことをお勧めします。
まとめ
20代からの不動産投資はお金も実績もない中での英断が必要で、不安に思うこともあるかもしれませんが、20代ならではのメリットも数多くあります。
ただし、失敗してしまっては元も子もありません。アクションを起こしながら今回ご紹介した内容を勉強し、20代での不動産投資を成功させましょう。