不動産投資の成功には資格が必要なの……?
不動産投資を成功させるには勉強が欠かせません!
絶対必要不可欠!!!というわけではありませんが、取っておくと不動産投資に有利に働く可能性がある「不動産関連の資格」について説明していきます。
特にマンション経営などに役立つ資格も紹介していきます。
毎月不動産に興味ある方が数万人訪問する『不動産投資の教科書』がお伝えするのできっと参考になるはずです!
以下の記事も参考にしていただけたら幸いです。
不動産投資のバイブル
- 不動産投資に興味があるけど何から始めていいか分からない…
- 営業マンのいうことを鵜呑みにして失敗したくない…
- しっかりと基礎から学び、できる限りリスクを避けたい…
- 今は不動産投資の始めどきなのか?
- 安定収益を得るための不動産投資物件の選び方
- 不動産投資の失敗例から学ぼう
目次
1、不動産投資をするうえでの資格の必要性
そもそも、不動産投資は始めるのに何か特別な資格を取得する必要ではありません。
また、資格の教科書には空室を埋める方法も、家賃を決める方法も載っていません。
もちろん知識として知っておくと良いことはありますが、それは何も資格に頼らずとも自分で本を買って勉強すれば良いだけのことです。
2、不動産投資の資格の勉強にはメリットがある!
前述したように不動産投資をするにあたって特に資格は必要ありません。ただ、資格それ自体に意味はなくとも、資格取得のために勉強することには意味があります。
ここでは資格獲得のために勉強するメリットを紹介していきます。
なお、具体的な資格の内容は「・取得したらより成功率が上がる資格5選」の項目に記載しております。
(1)資格は体系的に知識を学べる
とはいえ、最初に何から勉強すれば良いか分からない、という方にとって資格が役に立つ面もあります。
それは、その分野の知識を体系的に学べるという点です。
資格取得を検討するのであれば体系的に学びたい分野の資格を選ぶと良いでしょう。
(2)資格取得には時間がかかる
資格取得にかける時間について考えるのも大切です。
ある資格を取得するのに、例えば200時間かかるとしたらその200時間で不動産投資のセミナーを受けたり、専門家に相談したりして知識を得た方が良い場合もあるでしょう。
資格取得を検討するのであれば費用(時間)対効果を押さえましょう。
3、資格取得で不動産投資の成功率が上がる資格5選
不動産関連の資格はマイナーなものも含めると数十以上に上りますが、ここではその内、不動産投資に関連の高い5つの資格をご紹介します。
- 宅地建物取引士(宅建)
- 不動産鑑定士
- マンション管理士
- ファイナンシャルプランニング技能士
- ホームインスペクター
次の項目からはそれぞれの資格について詳しく説明していきます。
4、不動産投資の成功率が上がる資格①宅地建物取引士(宅建)
まずは宅地建物建築士について紹介していきます。
- 宅地建物取引士はどんな資格?
- 資格の概要
(1)宅地建物取引士はどんな資格?
①資格の概要
宅地建物取引士は不動産に関する法律知識を持つことを証明する資格です。
不動産会社では5人に1人の割合で宅地建物取引士を置く必要がある国家資格で、不動産の契約では宅地建物取引士から重要事項説明がなされます。
法律系資格の登竜門とも言える資格で、行政書士や司法書士、マンション管理士などと高い関連性を持ちます。
②難易度と勉強時間
国家資格で、合格率は20%程度となっていますが不動産会社の社員も多く受ける資格で、腰を据えて勉強しなければ受かりません。
資格の学校TACによる宅地建物取引士合格のために必要な標準時間は350時間〜400時間。
期間にして半年から1年程は必要と言われています。
(2)宅地建物取引士は役に立つ?
宅地建物取引士の勉強では民法や借地借家法、建築基準法、都市計画法、宅地建物取引業法など不動産関連の法律を一通り勉強します。
不動産投資ではさまざまなトラブルが起こりますが知識を持っていることでトラブル解決やトラブル回避に役立つでしょう。
ただし、宅地建物取引士が売主となる場合、「8種制限」がつくので注意が必要です。
5、不動産投資の成功率が上がる資格②不動産鑑定士
次は不動産鑑定士について説明していきます。
(1)不動産鑑定士はどんな資格?
①資格の概要
不動産鑑定士は公示地価など公的な不動産の価格を決めることもある、不動産の鑑定評価を主な仕事とする資格です。
不動産鑑定士によって作成される不動産の鑑定評価書は一般の不動産売買で見かけることはほとんどありませんが、不動産の公的な価格のほとんどに関わります。
不動産の価格のプロフェッショナルだと言えるでしょう
②難易度と勉強時間
不動産鑑定士は、司法試験や公認会計士試験などと比べられることもある不動産関連資格の中で最も難しい資格です。
合格率は論文式で14.5%とそこまで低くはありませんが、試験科目には不動産関係の科目以外に経済学と会計学、民法も入ります。
標準的な勉強時間は2,000時間以上で、毎日8時間勉強しても8ヶ月は掛かると言われています。
(2)不動産鑑定士は役に立つ?
不動産鑑定士は不動産の価格のプロフェッショナルなので、投資不動産の目利きに役立ちます。
とはいえ、不動産鑑定士の資格取得には時間が掛かりすぎます。
投資不動産の目利きになりたければその時間を使ってたくさんの物件を見て回った方が効果は高いでしょう。
6、不動産投資の成功率が上がる資格③マンション管理士
(1)マンション管理士はどんな資格?
次はマンション管理士について説明していきます
①資格の概要
マンション管理士はマンションの管理組合の運営やマンションの構造上の技術的な問題などに関する専門知識を有することを証する資格です。
マンション管理士には宅地建物取引士や不動産鑑定士のように、「資格者でなければできない業務」があるわけではありません。
②難易度と勉強時間
マンション管理士の合格率は7%程度と低く、難易度は宅地建物取引士より難しいですが、宅地建物取引士とは出題の内容が近く、宅地建物取引士に合格した後に受けるのであれば比較的取り組みやすい資格です。
マンション管理士合格のためには600時間程度の学習時間を確保する必要があるため、働きながら取り組んで半年以上は必要と言われています。
(2)マンション管理士は役に立つ?
不動産投資の中でも、特に分譲賃貸などをする場合、管理組合の総会や理事会に出席することもありますが、マンション管理士の資格を持っていることで、話し合いを進めやすくなるでしょう。
7、不動産投資の成功率が上がる資格④ファイナンシャルプランニング技能士
次はファイナンシャルプランニング技能士について説明していきます。
(1)ファイナンシャルプランニング技能士はどんな資格?
①資格の概要
ファイナンシャルプランニング技能士は個人や中小企業に対し資産に関するアドバイスを行う資格で、保険や年金、税金、金融資産、不動産、相続など金融に関する知識を幅広く学びます。
②難易度と勉強時間
ファイナンシャルプランニング技能士には1級〜3級があり、3級は80時間程、2級は150時間程の勉強時間が必要と言われています。
3級は1ヶ月ほど、2級は2〜3ヶ月の学習時間で取得できるでしょう。
1級はそこからさらに3ヶ月ほどは必要です。
ファイナンシャルプランニング技能士は宅地建物取引士などの他の資格と比べ、税金や年金など身近な問題を扱うため人によっては過去問を数回解いただけでも合格できるようです。
(2)ファイナンシャルプランニング技能士は役に立つ?
不動産投資ではどれだけのお金を投資して、何年で回収するか、いつ売却するかなどの戦略を立てる必要があり、そうした戦略を立てる際に金融資産の知識が役に立ちます。
その他、税金や相続の知識も学べるため不動産投資との相性は高い資格です。
8、不動産投資の成功率が上がる資格⑤ホームインスペクター
最後の資格としてホームインスペクターについてお伝えしていきます。
(1)ホームインスペクターはどんな資格?
①資格の概要
ホームインスペクターは住宅診断を行う資格のことで、第三者的な立場から専門家の見地として住宅の劣化状況や欠陥の有無、改修箇所などのアドバイスを行います。
②難易度と勉強時間
ホームインスペクターは合格率30%程度の資格で、そこまで難しい資格ではありません。
一方、資格受験者のほとんどが建築士や宅地建物取引士などの資格者となっており、建築関連の知識が問われるため実務で取り組んでいない方はしっかりと勉強する必要があるでしょう。
(2)ホームインスペクターは役に立つ?
ホームインスペクターは目視で屋根や外壁、室内、小屋裏、床下などの劣化状況を診断する仕事で、資格ではそのための知識を勉強します。
不動産投資で、特に中古住宅を購入する場合には購入前に欠陥や問題がないかの知識を得ることができるでしょう。
一方、資格の勉強で得られるのはあくまでも知識だけなので過度な期待はできません。
9、不動産投資の資格で成功率があがる条件は?
最後になりましたが、不動産投資の成功率が高まる条件についても説明していきたいと思います。
以下の条件に当てはまると不動産投資の成功率が高まると言われています。
- 入居率が高い立地にある
- 事前にきちんとシミュレーションを立てる
- 安定した収入がある大手企業に勤めている
- 年収が高い
また、今回のテーマである資格にこれらの条件を関連させて、具体的に資格を使って成功率を高める方法も説明していきます。
(1)入居率が高い立地にある
不動産投資を成功させるためには、そもそもその物件が入居率の高い立地にあることが一番です。
もっとも、入居率の高い立地の不動産は人気が高くすぐ売れてしまいますので注意が必要です。
では、人気の物件情報をいち早く知るにはどうしたらいいでしょうか?
あまり現実的ではありませんが、宅地建物取引士の資格を取得して不動産業を開業することで、売主からの一次情報を取得するという方法があります。
条件の良い物件が市場に出回ることは決して多くありませんが、売主からの一次情報を得られるようにすることで条件の良い物件に出会える可能性は高まるでしょう。
(2)事前にきちんとシミュレーションを立てる
不動産を購入する際は物件価格だけでなく登記費用などの諸経費がかかる他、購入してからのリフォームや固定資産税などランニングコストもかかります。
物件購入時にはこうした費用をできるだけ細かくシミュレーションしておくことが大切です。
そして以下のように資格を取得して知見を深めることでより正確なシミュレーションを立てることができます。
①ファイナンシャルプランニング技能士の資格を取得して金融知識を身につける
ファイナンシャルプランニング技能士の資格取得のためには税金や相続など幅広い知識を勉強する必要があります。
不動産投資を実践しながら一つ一つ体当たりで覚えていくのも良いですが、資格取得を通して体系的に勉強することでより理解を深めることができます。
②マンション管理士やホームインスペクターで修繕の知識を身につける
不動産を保有していると一定期間ごとに細かな修繕を重ねていく必要があります。
マンション管理士やホームインスペクターの資格取得の過程で建物の技術的な知識を身につけることでどのくらいの頻度でどのような修繕が必要かの計画が立てやすくなります。
(3)安定した収入がある大手企業に勤めている
不動産投資では金融期間から融資を受けて投資を始められるのが強みですが、融資の審査で承認を受けるためには安定した収入が求められます。
具体的には大手企業だと融資を受けやすくなります。
資格と安定収入との関係で言うと、
- 宅地建物取引士
- 不動産鑑定士
などの不動産関連資格を保有していると就職しやすくなり融資を受けるための条件を引き上げられやすくなるでしょう。
①宅地建物取引士の資格は就職に有利
不動産関連資格の中でも宅地建物取引士は不動産会社の社員5人につき1人おかなければならず、また契約時には宅地建物取引士にしかできない仕事もあることから資格を取得しておけば就職で有利に働きます。
不動産会社の他、信託銀行などでも役立つ資格です。
②大手企業に勤めやすい不動産鑑定士
不動産関連資格の中でも不動産鑑定士は鑑定事務所の他、大きな銀行や不動産会社の鑑定部門からの求人が多く、大手企業に勤めやすい資格です。
ただし、資格を取得したからといって大手企業に勤められるかどうかは分からないので注意が必要です。
(4)年収が高い
不動産取得のために融資を受ける際、年収が高いほど融資の承認を受けられやすくなります。
平均年収.JPによると、不動産関連資格の中でも不動産鑑定士の年収は741〜831万円と高く、融資を受けるやすくなるでしょう。
まとめ|不動産関連の資格を有効に活用しよう
不動産投資に資格は必要ありませんが、不動産関連資格を持っていると有利に働くこともあります。
とはいえ、資格取得には時間がかかるため、資格取得が必ずしも良い選択とはならないこともあります。
これから不動産関連資格の取得を検討される方は、かける時間に対して十分な効果が得られるかどうか、という視点を持って取り組まれることをお勧めします。