• 資産運用
  • 2021/1/25 (更新日:)

年金の仕組みとは?老後に必要な資金を準備するための運用方法も解説します

老後の資金が足りないと漠然と不安を感じながら、年金の運用を検討している人や、はたまた「本当に年金だけでは生活できない?」と考え、年金運用の必要性に疑問を抱いている人もいるのではないでしょうか。

老後に必要な資金を準備するには、公的年金や退職金だけで生活できるのかを把握したうえで資産運用するのがポイントです。

そこで今回は、当メディアにて

  • 公的年金、私的年金など年金の仕組みについて
  • 公的年金だけで老後は生活できるのか
  • 確定拠出年金で運用する方法としての「iDeCo(イデコ)」について

などについてまとめました。老後の資金について不安がある人、年金運用を検討している人などのご参考になれば幸いです。

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1、年金の仕組み

まず年金とは何なのか、ここでは年金の種類や仕組み、いくらくらいもらえるのかなどについて説明します。

(1)年金とは

年金とは、条件をみたすことで継続して毎年定期的に給付される仕組みのことです。日本における年金は2種類あり、公的年金と私的年金があります。公的年金は国が管理運営を行っている年金で、私的年金は任意で加入する年金です。

①公的年金

公的年金は2階建て構造になっていて、国民年金と厚生年金があります。

国民年金は、国内に居住する20~60歳までのすべての人が加入する年金です。年金すべての基礎になる部分のため「基礎年金」ともいわれています。公的年金で考えると、おもにフリーランスや自営業者は国民年金のみに加入していることになります。

会社員や公務員などは基礎年金となる国民年金にも加入していますが、会社を通じて厚生年金に加入することができます。国民年金と厚生年金の2階建てになるので、国民年金のみの加入者よりも将来多くの年金が受け取れるのが、公的年金との違いです。

また、公的年金は「年金積立金管理運用独立行政法人」(GPIF)という独立行政法人が、厚生労働大臣からの寄託を受け、年金積立金の運用・管理を行なっています。運用の必要性は、厚生年金保険事業及び国民年金事業運営の安定を目的にしたものです。運用で得た収益を国庫に給付することで、社会経済情勢の変動に応じた給付水準の自動的な調整や、一定の給付を確保しているのです。

②私的年金

私的年金は公的年金とは別に、個人や企業が任意で加入できる年金で、老後に豊かな生活を送るための公的年金にプラスする制度です。

私的年金の種類は、企業が設立しその社員が加入できる「厚生年金基金」「確定給付企業年金」「企業型確定拠出年金(企業型DC)」などの企業年金、個人で加入する「国民年金基金」や「個人型確定拠出年金(iDeCo)」などです。
※「厚生年金基金」は、2014年4月1日以降、新規設立は認められていない

(2)年金はいくらもらえるの?

国民年金を受給できる年齢は以前から65歳ですが、厚生年金の受給開始は従来の60歳から段階的に引き上げられており、性別と生年月日によって以下のような受給開始年齢に違いがあります。

受給開始年齢性別と生年月日
60歳男性:昭和28年4月1日以前
女性:昭和33年4月1日以前
61歳男性:昭和28年4月2日~昭和30年4月1日
女性:昭和33年4月2日~昭和35年4月1日
62歳男性:昭和30年4月2日~昭和32年4月1日
女性:昭和35年4月2日~昭和37年4月1日
63歳男性:昭和32年4月2日~昭和34年4月1日
女性:昭和37年4月2日~昭和39年4月1日
64歳男性:昭和34年4月2日~昭和36年4月1日
女性:昭和39年4月2日~昭和41年4月1日
65歳男性:昭和36年4月2日以後
女性:昭和41年4月2日以後

出典:厚生労働省

また、気になるいくらもらえるのかですが、厚生労働省年金局が令和2年12月に公表した「令和元年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」によると、年齢層別による国民年金、厚生年金、それぞれの平均支給額は以下のようになっています。

単位:円

年齢層国民年金受給月額平均厚生年金受給月額平均
60~64歳42,02376,681
65~69歳57,108142,972
70~74歳56,697146,421
75~79歳55,922151,963
80~84歳56,572160,575
85~89歳55,175163,489
90歳以上49,232161,044
合計平均金額55,946144,268

出典:厚生労働省「令和元年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」

年金に関する詳細はこちら「年金はいくらもらえる?受給額の確認方法から老後に必要な生活費まで解説!」

2、公的年金だけで老後は大丈夫なのか

年金だけでは老後の生活に不安を感じている人も多いのではないでしょうか。ここでは、公的年金だけで老後は大丈夫なのかを考えていきましょう。

(1)老後資金は本当に「2,000万円」で足りるのか?

総務省が公表した「家計調査報告(2017年)」により世間を騒がせた「老後2,000万円問題」では、夫65歳以上、妻60歳以上の夫婦のみの無職世帯では、毎月55,000円程度生活費の不足が生じるため、20~30年間では1,320~1,980万円程度の生活費が不足すると試算としていました。

その後の試算はどうなっているのかを、ここでは総務省「家計調査報告(2019年)」を参考に考えていきましょう。

夫65歳以上、妻60歳以上の夫婦のみの無職世帯で可処分所得が206,678円に対し、消費支出は270,929円となっているため、毎月約65,000円不足することになります。また、単身世帯の場合、可処分所得が112,649円に対し、消費支出が151,800円となっているため、毎月約36,000円不足することになるのです。

つまり老後20~30年間を過ごすと考えると、夫婦で生活するには約1,560~2,300万円不足することになります。しかし、ここで注意すべきは消費支出にあたる住居費を12,000~13,000円で見積もっていることです。これは最低限の生活費であり、ゆとりのある老後の生活を送るにはさらに資金が必要になるといえます。

また、厚生年金ではなく、国民年金のみの受給ではさらに計画的な貯蓄が必要になるのです。

(2)「財政検証」から見る年金の見通し

前章では、老後資金について現状をもとに試算しましたが、今度は厚生労働省が2019年8月公表した「国民年金及び厚生年金に係る財政の現況及び見通しー2019(令和元)年財政検証結果 ー(以下、財政検証)」のデータをもとに将来の年金について見ていきましょう。

「財政検証」とは、厚生労働省が5年ごとに国民年金、厚生年金の財政に係る収支について、その現況及び財政均衡期間の見通しを検証したものです。財政検証では、6つのケース別で将来の年金額が算出されているので参考にしましょう。

▼2052(令和34)年度の財政検証の結果

経済成長率所得代替率物価上昇率賃金上昇率
ケース10.9%51.9%2.0%1.6%
ケース30.4%50.8%1.2%1.1%
ケース6-0.5%38.0~36.0%0.5%0.4%

所得代替率が、年金受給額の目安です。年金を受給し始める時点での年金額が、会社員時代のボーナスを含めた手取り収入のどれくらいの割合かを表した数値です。例えば、ケース1では51.9%なので、会社員時代の収入の約半額程度の年金が受けられる試算を予想していることになります。

ケース1、3は「経済成長と労働参加 (労働人口が占める割合の拡大) が進む」と検証されている結果ですが、ケース6では「経済成長と労働参加が進まない」と悲観的に見ているのが特徴です。老後の生活を堅実的に考えるなら、ケース6を想定して準備を進めておいたほうがよいでしょう。

(3)老後に備えて自分で資産形成する

前章の財政検証から、ケース1、3など経済成長が進む場合では所得代替率50%以上を維持できますが、ケース6など経済成長が進まない場合は老後に備えて、資産形成する必要性が高いことがわかりました。

さらに自営業やフリーランスの人で基礎年金しか受け取れない国民年金加入者は、受け取れる年金額も少なくなります。このように、現状から見た老後生活のための不足資金や、今後の年金制度の見通しの2つの観点から考えると、自分自身で資産を形成していくことが求められるのです。

年金をさらに増やすための資産運用はさまざまな方法がありますが、次では初心者でも少額で始められる私的年金運用について紹介します。

3、個人型の確定拠出年金で運用する

年金を運用する方法のひとつに、確定拠出年金(DC)があります。確定拠出年金には企業型と個人型がありますが、ここでは、個人型の確定拠出年金「iDeCo(イデコ)」について説明しましょう。

(1)iDeCo(イデコ)とは?

iDeCo(イデコ)とは、「個人型確定拠出年金」とよばれる自分でかける年金制度のことです。
毎月一定金額を積み立て、あらかじめ用意された定期預金、保険、投資信託といった金融商品を運用していきます。積み立てたお金は、60歳になるまで引き出すことはできず、60歳以降に年金または、一時金で受け取ることができます。

加入条件は、20歳以上で60歳未満、日本在住なら原則誰でも加入できます。iDeCoは専用口座を開設する必要があり、都市銀行や地方銀行、証券会社で加入可能です。掛金は、月額5,000円からはじめることができて、1,000円単位で上乗せできます。しかし、掛金の上限金額は職業別で異るので以下を参考にしてください。

職業掛金の月額上限金額
公務員12,000円
企業年金がある会社員12.000円、または20,000円(企業年金の種類による)
企業年金がない会社員23,000円
専業主婦23,000円
フリーランス、自営業者68,000円( 国民年金基金や付加保険料と合わせた限度額)
※国民年金保険料未納月は掛金を納められません

出典:「iDeCoナビ」

積立少額投資非課税制度「つみたてNISA」と比較されるケースもありますが、その違いは節税効果と引き出せるタイミングになります。後述のメリット・デメリットで説明しますが、つみたてNISAのように利益が発生した場合だけではなく、iDeCoは掛金も所得控除にできることなどがおもな違いです。

(2)iDeCoのメリット・デメリット

iDeCoのおもなメリットは、税制優遇が多くあることです。

まず前章で紹介したように、積み立てた掛金すべてが所得控除の対象となり、所得税と住民税の節約になります。また、定期預金利息や投資信託運用益などの運用で得られた利益は非課税対象です。さらに、iDeCoで積み立てた年金を受け取るときには、公的年金控除、退職所得控除の対象になります。

反対にデメリットとなるのは、出金の自由度がないことです。iDeCoは老齢給付金を目的としているため、積み立てたお金は原則60歳以降まで引き出すことができません。また、60歳になった時点で積み立て期間が10年以上であれば、60歳で受け取れますが、10年未満の場合は、さらに段階的に最高65歳まで引き出す年齢が先延ばしになります。

(3)iDeCoの運用商品は主に2つ

iDeCoの運用商品は、おもに「元本確保型」と「元本変動型」の2種類があります。

「元本確保型」とは、その名の通り満期まで保有すれば元本を確保(元本割れしない)できる商品です。元本割れがないので安全で確実な運用方法ですが、大きなリターンは期待できません。そのため、老後まで時間がなく運用期間が短いため、安全性にウエイトを起きたい人に向いています。

「元本変動型」とは、投資信託などの金融商品です。顧客の運用資金を運用の専門家(ファンドマネージャー)が株式や債券などに分散投資する商品なので、元本確保型より高い収益を得られる可能性があります。もちろん、元本割れになるリスクもある商品です。そのため、老後まで時間があり、積極的に資産を増やしたい人に向いています。

(4)資産配分でリスクに備える

「元本確保型」と「元本変動型」、2種類のiDeCo商品について説明しましたが、どちらかだけにこだわって運用するのではなく、資産を分配することでリスクに備えることも考慮しましょう。

「元本確保型」は、元本割れしない確実な運用ですが、「元本変動型」に比べてリターンは期待できません。「元本変動型」はリターンを期待できますが、損失するリスクが伴います。

例えば、元本変動型で運用するなら、投資対象となる資産や地域を一点に集中させずに、複数の投資対象に分散する運用でリスクに備えるのです。そうすることで、一つが値を下げても、ほかのどれかが値上がりすれば損失をカバーできる可能性を高められます。

分散投資は、長期保有することで効果があがります。iDeCoは引き出せない長期積み立てができる仕組みなので、分散投資するように投資信託を組み合わせれば、安定運用させつつ一定のリターンを期待できるのです。

また、資産分散投資の配分はリスクや利回りなどを考慮した、GPIFのポートフォリオが参考になるでしょう。

4、iDeCoで年金運用するために大切な2つのこと

ここでは、iDeCoを運用するために大切な2つのポイントを紹介します。

①運用する目的とゴールを明確にする

運用するにはどのくらいの資金が必要なのか、運用の目的を明確にすることが大切です。

公的年金を受け取れるまでの期間や金額、またiDeCo以外の保有資産はどれくらいあるのかなど全体的なバランスを把握したうえで、「元本確保型」で安定させたいのか「元本変動型」で分散運用し増やしたいのかなどを考慮し、目的とゴールを明確にしましょう。

②定期的に見直しを行う

運用を始めたら終わりではなく、定期的にライフイベントやライフステージ、年齢によって資産分配を見直すことも重要です。

自分の運用目的やリスク許容度に合った資産配分で運用を開始しても、環境や市場は日々変化します。月日の経過により、資産配分は徐々にズレていくものが一般的です。そのため放っておくと、目標の収益を得られなくなるばかりか、リスクが大きくなってしまう可能性も少なくありません。

年に1度、資産分配の割合が目的とズレていないか、ゴールに向かって増えているのかなどをチェックします。ズレがあるなら、「元本変動型」への分配を増やしたり、売却したりしてほかの商品へ資産を分散するなどして、見直しをしましょう。

5、まとめ

財政検証などを見ると、現状の年金だけでは老後に豊かな生活を送ることは難しいといえるでしょう。資産運用などで、自分で老後に備える必要があることがわかりました。

個人型の確定拠出年金「iDeCo(イデコ)」など、年金運用では資産を安定させたいのか増やしたいのかなど、運用目的とゴールを明確にした運用がポイントです。メリットとデメリットをしっかりと理解したうえで、年金運用を進めてみましょう。

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