• 土地活用
  • 2020/5/29 (更新日:)

土地活用ランキング! 種類とメリット・デメリットを徹底比較

土地はただ所有しているだけでは何も生みださないどころか、マイナスの資産になってしまうこともあります。せっかく土地を持っているのであれば、有効活用してプラスの資産になるように取り組んでみてはいかがでしょうか。

そこで、この記事では活用しない土地がマイナス資産になってしまう理由を述べた後で、人気の土地活用ランキングを紹介していきます。注意点や売却しても良い場合も併せて紹介していくので、土地活用に悩んでいる人は参考にしてみてください。

1、活用しないと土地はマイナス資産に

(1)毎年固定資産税が発生

建物や土地は固定資産に分類されるため、毎年固定資産税が発生します。つまり、土地から利益が生じていない場合、所有するだけで毎年赤字になってしまうのです。固定資産税の計算方法は「固定資産税評価額×1.4%」となっています。固定資産税評価額は実勢価格のおよそ70%程度に設定されていますが、基本的に土地需要の高い地域ほど高くなる点では同じです。

つまり、地方よりも都市部が高くなる傾向にあります。たとえば、固定資産税評価額が5000万円の土地の場合、毎年70万円程度の固定資産税を払い続けなければいけません。また、都市部では市街化区域に指定されているところも多く、その場合は別途都市計画税も課税されます。

(2)管理維持費も馬鹿にならない

活用していない土地だからといって、維持管理をまったくしなくてもよいわけではありません。空き地の場合はしばらくすると草が伸び放題になってしまうので、草刈りをする必要があります。近所に住んでいる場合はそれほど問題ないかもしれませんが、相続などで遠方にある土地を所有している場合は大変です。移動にかかる労力だけでなく、交通費の負担までかかってしまいます。

また、空き家を所有している場合は清掃以外にも、定期的なメンテナンスをしないと二度と人が住めない物件になってしまうかもしれません。修繕費用がかかるとさらに費用面での負担は増します。

(3)近隣トラブルのもとに

空き地や空き家は人の目が届かないため、無法地帯と化してしまうケースも少なくありません。たとえば、「見ず知らずの人が夜に集まって騒ぐ」「気が付いたら大量にゴミが不法投棄されていた」などの事例が挙げられます。また、最悪のケースでは放火されてしまい、近隣の住宅に類焼してしまう恐れもあります。

火元となる物件の所有者が損害賠償を支払う責任は、たとえ空き家であっても失火責任法によって重過失にならない限り問われません。とはいうものの、一度トラブルが発生してしまうと、その後の近所づきあいはかなり難しくなってしまうでしょう。

(4)相続が不安

土地や建物の不動産は代々相続されていきます。つまり、空き地や空き家がマイナス資産になった状態のまま放っておくと、それが子どもや孫といった次世代にも引き継がれてしまうのです。そのようなことにならないように、早めの対策が必要です。

2、人気の土地活用ランキング

(1)アパート・マンション経営

土地活用の王道といえるのが、いわゆる「大家さん」にあたるアパート・マンション経営です。アパートやマンションを所有し、入居者に貸し出して家賃収入を得るだけでなく、不動産価格が上昇すれば売却して利益を得ることもできます。築年数や立地にも大きく左右されますが、一般的にアパートであれば数千万円、RC造やSRC造のマンションだと数億円の事業規模になります。

アパート・マンション経営のメリットは、「投資のなかでも比較的リスクとリターンのバランスがいいこと」です。毎月入ってくる家賃は安定収入になりますし、金融資産などと比べて景気変動に比較的強い点もメリットだといえます。衣食住のうちの住にあたるアパート・マンション経営は生活に欠かせない事業なので、不景気になっても収入がいきなり激減するリスクは金融資産に比べて少ないです。

一方、デメリットとしては「初期投資費用が比較的高額」「空室リスクがある」ことが挙げられます。アパート・マンション経営は物件を所有するために数千万円以上かかるケースが多いので、一般的にはアパートローンを利用する人が多いです。綿密な事業計画を立てないと返済に苦労するかもしれません。

また、空室が発生するとその分だけ家賃収入が減ってしまいます。不動産で得られる収入は「不労所得」とよく言われますが、実際はそうではありません。「定期的にリフォームする」「仲介会社へ営業に行く」など、空室リスクへの対策が必要になります。

(2)駐車場経営

空き地を所有しているなら駐車場経営に取り組んでみるのもひとつの方法です。「周辺に住宅地や商業施設がある」「公共交通機関までの距離が遠い」などの条件を満たしている地域であればそれなりに売り上げが見込める場合があります。都市部であれば月極めよりもコインパーキングにするほうが利益率は高いケースもあるので、事前にしっかりした市場調査を行ってから取り組むのがポイントです。

駐車場経営のメリットはイニシャルコストとランニングコストのいずれも低い点です。面積が小さければ数十万円単位から始められるうえ、維持管理に必要なコストもほとんどかかりません。また、新たに建築物を建てることが制限される市街化調整区域に設定されている場所であっても、土地活用できる利点もあります。

一方、デメリットは利回りがあまり高くないケースが多い点です。アパート・マンション経営に比べると得られる収入が少ない場合が多く、住宅用地として認められない関係上、固定資産税や都市計画税の支払額は増えてしまいます。

(3)戸建て賃貸経営

戸建て賃貸経営は文字通り、戸建て住宅を賃貸に活用する方法です。同じ住居に関する投資においても、アパート・マンション経営とはメリット・デメリットが少し異なります。戸建て賃貸経営のメリットは、「立地条件に左右されにくい」「アパート・マンション経営より高利回りを期待できる」ことです。

戸建て賃貸経営に入居する世帯は主にファミリー層になるため、繁華街や駅に近い利便性の高い場所だけでなく、落ち着いた雰囲気の郊外でもある程度の需要が見込めます。また、ファミリー向けであるがゆえに、入居期間は比較的長くなる傾向が強いです。結果的に空室リスクが低減し、退去のたびに必要な原状回復費用もかからないので高利回りが期待できます。

戸建て賃貸経営のデメリットは「空室が発生すると家賃収入がなくなる」ことです。戸建て賃貸という性質上、退去されてしまえば入居者がいなくなるのでいきなり家賃収入が途絶えてしまいます。戸建て賃貸は基本的に高利回りを期待できますが、空室リスクが経営に与えるダメージはアパート・マンション経営より大きいといえます。

(4)オフィスビル経営

オフィスビル経営は駅近や繁華街など、オフィス需要のあるエリアならかなりの収入を得られる可能性のある土地活用方法です。オフィスビル経営のメリットは「住宅と同様の税制上の優遇措置が受けられる」「建築基準法の規定が比較的緩い」などが挙げられます。オフィスビルを建設した土地は、アパートやマンションと同じように「貸家建付地」とみなされるため、固定資産税評価額や相続税評価額が減少します。結果的に節税に貢献するでしょう。また、建築基準法では、オフィスビルは住宅に比べて採光のための基準などが一部緩和されています。土地の形状や周辺環境などの制限を受けにくい点はメリットです。

オフィスビルのデメリットは「イニシャルコストが高い」「激しい競争が待っている可能性がある」などが挙げられます。オフィスビルは住宅に比べると空調や電気工事などの設備費が高額になりがちです。また、需要が多い地域だと周辺にライバルになるようなオフィスビルが後から建つリスクもあります。

(5)トランクルーム経営

収納に困ったときに気軽に預けられるトランクルームもマンションやアパートに入居する人を中心として人気が高まっています。トランクルーム経営のメリットは、「設置が簡単」「管理コストがあまりかからない」などです。トランクルームは基本的にコンテナを置くだけなので、すぐに設置できます。準備が整い次第、早い段階で営業を開始できるのは大きなメリットでしょう。

さらに、設置が簡単であるため撤去するときの手間もあまりかかりません。将来的に転用を考えているときも比較的簡単に行えます。また、トランクルーム経営は基本的に利用者が必要なときに物を出し入れしに訪れるだけです。そのため、駐車場経営のようにオーナーの手間暇がかかることがほとんどない点もメリットだといえます。

一方、デメリットは「単価が安い」ことです。立地条件によっても異なりますが、トランクルーム経営の賃料は毎月数千円~1万円程度が相場です。条件によっては駐車場経営より利回りが低くなる可能性もあります。トランクルームは住居や駐車場より優先度が低いケースが多く、利用者の多くは高額の賃料を支払ってまで利用しようとは思いません。基本的に大儲けを狙うような投資ではないことを理解しておきましょう。

(6)コインランドリー経営

街中に土地を所有している場合、コインランドリー経営も悪くありません。女性の社会進出や核家族化によって家事の省力化が進んでいる現代では、徐々に需要が高まっています。コインランドリー経営のメリットは、「手間がかからず、現金収入を得られる」ことです。

コインランドリーは基本的に利用者が自分で洗濯機や乾燥機などを使用するサービスなので、管理者が常駐する必要はありません。オーナーは集金や清掃などの雑務を定期的にする必要はありますが、大きな負担にはならないでしょう。また、コインランドリーは前金制になるのでその場で現金収入が得られ、アパート・マンション経営のような滞納リスクが少ない点もメリットです。

デメリットとしては「初期費用が高額で開業当初は利益が出にくい」点が挙げられます。コインランドリー経営は最初に多額の設備投資が必要です。規模にもよりますが、ちょっとした築古物件を購入できるぐらいの初期費用がかかるケースも珍しくありません。さらに、周辺住民に周知できるまでは利用者数が少なく、売り上げが伸び悩むことが多いです。経営にあたっては開業費用だけでなく、ある程度の運営資金も準備しておくことが大切です。

(7)太陽光発電所経営

太陽光発電所はソーラーパネルを土地に設置して、そこで作られた電気を電力会社へ売却して収益を得る方法です。国が推進している事業のひとつでもあり、固定買い取り制度を利用すれば20年間は安定収入を得られる点はメリットです。また、太陽光が十分に当たる場所であればどこでも収益を得られるため、人口の少ない田舎でも問題ありません。市街化調整区域でも設置できるため、立地条件を選ばないという点もメリットでしょう。

デメリットとしては、「毎月の収入にバラツキが出る」「一定期間経過すると設備の更新が必要」という点です。太陽光発電は自然を相手にするビジネスなので、毎月同じ収入を得ることはできません。曇りや雨の日が多くなると、収入は減ってしまうでしょう。また、太陽光発電パネル自体の寿命は長くても、その周辺機器は10~15年程度で交換しなくてはいけない場合もあります。

(8)高齢者福祉施設経営

高齢化社会の到来で注目が集まっている土地活用の方法が高齢者福祉施設経営です。高齢者福祉施設には有料老人ホームや、サービス付き高齢者向け住宅などさまざまなタイプがあります。メリットとしては、田舎や郊外でも問題なくサービスを続けられる点です。有料老人ホームなどのように入居するタイプでは、むしろ環境の良い郊外のほうが好まれる傾向にあります。一方、デメリットは開業にあたって専門的なノウハウが必要になる点です。高齢者福祉施設経営は従業員を雇わないと運営を続けられません。初心者にはハードルが高い事業だといえるでしょう。

そこで高齢者福祉施設の建設にあたっては、専門の業者に任せるのが一般的です。契約には主に「リースバック方式」と「事業用定期借地権方式」という2つのタイプがあります。リースバック方式とは、「建設協力金」の名目で業者から土地の所有者が資金を預かり、建物を建築する方式です。土地の所有者は毎月得られる収入から建築協力金を返済していく形になります。

一方、事業用定期借地権方式は、業者へ土地を提供するだけです。所有者は賃貸料収入を得られるだけでなく、施設の建築は業者が行うことになるので、費用負担はありません。一見すると事業用定期借地権方式のほうがよく見えますが、この場合は土地の賃料収入しか得られず、事業による利益は手に入らない点に注意する必要があります。

(9)コンビニ経営

交通量の多い道路沿いなどに土地がある場合には、コンビニショッピングセンターなどの商業施設を経営するのも良いでしょう。特に人気があるのがコンビニ経営で、フランチャイズの形態もしっかり整っているため初心者でも取り組みやすくなっているのはメリットです。

一方で、フランチャイズであるがゆえに、ロイヤリティの支払いが必要になる点や本社からの指導に従わなければいけない点はデメリットだといえます。コンビニ経営も高齢者福祉施設経営と同じくリースバック方式と事業用定期借地権方式の2つのタイプがあるので、よく検討して始めましょう。

3、土地活用は法令上の制限に注意

(1)市街化調整区域

たとえ個人で所有する土地であっても、場所によっては自由に建物を建てられない場合があります。たとえば、市街化調整区域に土地を所有している場合です。都市計画法には行き過ぎた開発を抑制するために、都市計画区域を「市街化区域」と「市街化調整区域」に分けるように定められています。

市街化区域はおおむね10年以内に開発を優先する区域であるのに対して、市街化調整区域は開発を抑制するエリアとなっています。つまり、市街化調整区域では開発行為が基本的にNGです。たとえ居住用のアパートやマンションであっても原則的に建設できません。例外的に周辺に住んでいる農林漁業関係者の加工施設などは認められるケースはありますが、今回紹介したような建築物を建てるのは難しいでしょう。

(2)用途地域

市街化区域は市街化を図る地域なので、基本的に開発行為は問題ありません。しかし、市街化区域のなかにも「用途地域」が決められており、建てられる建築物や面積などが用途別に細かく規定されています。たとえば、第一種低層住居専用地域では、「店舗の床面積が50平米以下」と規定されているのに対して、第二種低層住居専用地域では「150平米以下」までなら建築可能です。また、用途地域別に、「敷地のうちどれだけの面積に建物を建てられるかを示す建ぺい率」や、「どれだけの延べ床面積の建物を建てられるかを示す容積率」の上限も決められています。

土地活用において用途地域は非常に重要なので、自分が所有している土地がどの用途地域に属するかを理解しておくと業者との話し合いもスムーズに進みます。用途地域は市町村役場の窓口で都市計画図を閲覧するだけでなく、徐々にWeb上で公開されるようになってきているので、まずは検索してみるとよいでしょう。

4、土地を手放しても良い場合

(1)売却

空き地がある場合でも、必ず活用しなければいけないわけではありません。「先祖代々続く由緒ある土地」「家族で過ごした思い出の場所」のような思い入れが特にない場合は売却するのも選択肢のひとつです。売却して得た資金で、必要な土地を購入するという方法もあります。不要な土地はいつまで抱えていても、マイナス資産の状態は変わりません。子どもや孫など、次世代に苦労をかけないためにも思い切って売却を検討してみるのもよいでしょう。

(2)等価交換

土地を手放すことを前提にした土地活用方法として、「等価交換」があります。等価交換とは、所有者が土地を提供して業者に建築物を建ててもらい、売却した土地の価格に応じて建物の権利を得る方法です。土地の売却金額に等しい分だけ、建築した建物の権利をもらえるので等価交換という名前がついています。たとえば、評価額が2億円の土地に業者が3億円の建物を建てた場合、それぞれの出資割合は土地の所有者40%、業者が60%です。建物の完成後は、その割合に応じて土地や建物を分け合います。

等価交換のメリットは、「自己資金がなくても土地活用ができる」点です。土地を手放す代わりに建物の権利を得られるため、ほかの土地活用方法のように頭金を用意する必要もありません。一方、デメリットには「土地を失ってしまう」点が挙げられます。あくまでも売却という形になるので、土地の所有権を割合に応じて失ってしまう点には注意しましょう。

(3)土地信託

土地活用をプロに任せるというのであれば土地信託も選択肢に入ります。土地信託とは、信託銀行に土地を預けて活用してもらい、得られた利益を配当として受け取る方法です。預けている間の所有権は信託銀行に移りますが、契約期間経過後には戻ってきます。完全に所有権が移転する等価交換とは、この点が異なります。

土地信託のメリットは、「運用をプロに任せられる」「信託受益権を売買可能」という点です。信託銀行は土地活用の専門家なので、賃貸マンションはもちろん、駐車場やコインランドリー、オフィスビルなど、さまざまな方法のなかから最適なプランを選んでくれます。また、配当を受け取る権利は他人に売買可能なので、資産運用として柔軟性に富んでいる点も特徴です。

一方、デメリットは「土地活用が失敗した場合でも信託報酬を支払わなくてはいけない」点が挙げられます。信託報酬とは運用を任せているプロに支払う報酬であるため、土地活用で得られる利益とは別物です。そのため、土地活用が万が一うまくいかなかった場合には配当がもらえないのに、信託報酬だけは支払う状態になる恐れがあります。

まとめ 土地は金の卵を産むニワトリ

土地は活用しないと維持管理に費用がかかる金食い虫です。しかし、うまく活用することで金の卵を産むニワトリに変化する可能性もあります。土地活用にはさまざまな種類がありますが、大切なことは所有する土地に適した方法を選択することです。それぞれの特徴やメリット・デメリットを理解したうえで、土地活用に取り組んでみてはいかがでしょうか。