• 相続税対策
  • 2018/12/16

土地をお持ちの方にオススメの相続税対策と土地を買ってでもやるべき5つの相続税対策

今、この記事をお読みになっている方は、以下のような方々ではないでしょうか。

  • 相続税を気にする必要がある程度に資産(現金や不動産)があるので、相続税対策の必要性を感じている
  • 土地を所有しており、相続税対策を意識した土地活用の必要性を感じている

この2つは状況こそ異なりますが、根本にある目的は同じです。それは、「とかく税率が高い相続税だけに何らかの対策をして節税をしたい」というものです。

ご存じの方も多いと思いますが、相続税は税率こそ高いですが節税テクニックの種類が多いという一面もあります。つまり、何も知らずに節税をしなければ大損をしてしまう税金のひとつでもあるのです

そこで「不動産投資の教科書」は、来たるべき相続への備えとして相続税の基本知識から節税の考え方や方法を解説していきます

現金と土地それぞれの資産を相続する予定の方にとって今知っておくべき重要な情報ばかりなので、どうぞ最後までお付き合いください。






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目次

1、相続税対策と土地の関係について最初に知っておくべきこと

相続税対策で土地との関わりを知りたい方、そして土地をお持ちで相続税対策をしておきたい方。それぞれの方が最初の段階で知っておくべきことは、3つあります。

(1)相続税は対策によって税額が大きく変わる(大損することも!)

ご存じの通り、相続税は税率が高く「金持ち三代続かず」という言葉で揶揄されているほどです。それゆえに節税によって何とか税額を低く抑えたいとお考えの方はとても多く、これまでにさまざまな節税スキームが考案されてきました。

この結果、相続税には節税スキームが多く存在しており、それぞれのケースに合った対策をすることによって税額が大きく変動する税金でもあります。有効な対策によって節税が可能である一方で、その方法を間違えると大損する可能性もあるということです。

最初に知っておくべきことは、「相続税対策の成否は知識量と適切な判断にかかっている」という事実です。

(2)土地は相続税対策の余地が大きい

相続税対策には、土地など不動産との関わりが避けられません。というのも、以下の2つの事情が深く関わっているからです。

  • 相続財産に土地など不動産が含まれていることがとても多い
  • 相続税対策には土地など不動産を活用するスキームが多い

現在は土地を持っていない方であっても、節税効果の高さゆえに相続税対策のために土地を購入するということもあり得ます。また、すでに土地をお持ちの方はそれを次世代に継承していくためには土地と相続税対策との関わりを知っておく必要があるというわけです。

(3)まずは、ご自身にかかってくる税額と取りうる対策を知ろう

己を知ることから始めるのは、物事の基本です。相続税対策と土地との関わりを知っていく前に、これから相続を控えている方が置かれている状況を知っておく必要があります。

相続税と土地の関係について基本を知った上で、具体的な節税方法に進んでいきましょう。

2、土地にかかる相続税の仕組みと節税の可能性

土地を相続する予定の方は、まず土地が税金上どのように評価されるのかを知っておく必要があります。

(1)土地と現金とでは評価額が異なる

大原則として知っておくべきことは、土地と現金とでは相続税の課税にあたって評価が異なるということです。

現金であれば相続する金額がそのまま相続税の課税対象額となります。つまり、評価は100%です。1億円を相続する場合、1億円が相続財産と見なされます。ちなみに1億円を現金で相続すると、相続税率は30%です。控除額700万円はあるものの、30%にあたる3,000万円から700万円を差し引いた2,300万円を納税することになります。

 

出典:https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/sozoku/4155.htm

消費税が8%から10%になるだけでも大騒ぎになるご時世と比較すると、相続税の税率がいかに高いかがお分かりいただけると思います。

土地など不動産で相続すると、これが100%ではなく低くなります。これが節税とも大きく関わってくるので、次項以降で解説していきます。

(2)土地の評価は路線価の8

遺産を土地で相続すると、その時点で評価額は路線価の8割になります。つまり2割引きです。もしその資産を処分して他のものを買いたいと思った場合、土地だと売却して現金化してからの話になります。その分だけ土地は現金よりも流動性が低いと見なされるため、その分が評価の2割減になるというわけです。

(3)建物を建てると評価額は建築費用の67

相続する土地の上に建物が建っている場合、その建物も相続財産です。建物についても100%の評価とはならず、建築費の6070%程度になります。建物は時間が経つごとに劣化していきますし、建物があることで土地の転用性が低くなるため、土地+建物という組み合わせだと相続税の評価額がそれぞれ低くなります。

(4)その建物が賃貸住宅だと評価額が半減する

さらに、その土地に建っている建物がアパートやマンションなど賃貸住宅だとさらに評価額は低くなります。なぜなら、賃貸契約があるということは借主にも「その土地、建物を利用する権利」が発生します。それぞれ借地権と借家権と呼ばれ、その権利の分だけ不動産所有者の権利が制限されるため、相続税の評価においてもその分が減じられるというわけです。

それぞれの評価額を計算する方法は、以下の通りです。

【土地】

自用地の評価額 ×(1 – 借地権割合×借家権割合×賃貸割合)= 賃貸住宅がある土地の相続税評価額

【建物】

建物の評価額 × (1 – 借家権割合×賃貸割合)= 賃貸住宅(建物)の相続税評価額

この計算式によって、多くの賃貸住宅は土地と建物を合算した評価額がほぼ半分程度になります。「賃貸住宅だと評価額がだいたい半分になる」という理解をしていただければOKです。

(5)小規模宅地等の特例という優遇制度がある

相続する土地が親の土地で、そこで親と一緒に住んでいる子がその土地を相続するという事例は、とても多いと思います。このように同居家族同士で自分たちが住んでいる家の土地を相続する場合には、小規模宅地等の特例という優遇制度を利用することができます。

この制度を利用すると相続する土地の評価額を100坪まで8割減にできるため、高い節税効果を発揮することができます。100坪を超える広さの土地であっても100坪分までは8割減なので、要件に該当する方は利用しない手はありません。

(6)生前贈与や控除を活用すると節税の余地がある

相続税を節税するために生前贈与を活用するスキームがあるというのは、聞いたことがある方も多いのではないでしょうか。相続税よりも贈与税のほうが税率が高いため、それがなぜ節税になるのか不思議に思われる方も多いかも知れません。

そこには贈与税の各種控除制度というカラクリがあります。これらをうまく活用すると相続財産を生前のうちに低コストで減らしておくことができるため、相続財産の減少=相続税の節税が可能になります。

これらの方法については、順次解説していきます。

3、土地を相続する場合の相続税額をシミュレーションしてみよう

相続財産に土地が含まれている場合、その土地がどのように評価されるのか自分でシミュレーションすることができます。その方法を解説します。

(1)土地の路線価を調べる

土地の評価額は、土地の路線価が根拠になります。日本全国の路線価は国税庁のサイトで調べることができるので、まずは以下のサイトで相続予定の土地について路線価を調べてみてください。

  • 財産評価基準書路線価図・評価倍率表(国税庁)

http://www.rosenka.nta.go.jp/ 

都道府県→市町村→町名の順に絞り込んでいくと、地図表示になります。この地図表示まで行き着いたら、そこにある「道路の上に書かれている数字」に注目してください。これが路線価で、単位は千円です。

国税庁のサイトにも、分かりやすい読み方の解説があります。

出典:http://www.rosenka.nta.go.jp/docs/ref_prcf.htm

(2)1平方メートルあたりの路線価に相続予定の土地の面積をかける

前項で調べた路線価は、1平方メートルあたりの価格で千円単位の表示です。これが「1000」となっているのであれば、その付近の路線価は100万円です。この路線価に相続予定の土地の面積を平方メートル単位でかけると、路線価から算出した土地の価格が分かります。

例えばこの土地の面積が100平方メートルの場合、100万円×100平方メートルで価値は1億円ということになります。

(3)土地なので評価額を8割とする

先ほど解説したように、相続財産が土地の場合は評価額が自動的に8割となります。1億円の価値を持つと評価されている土地の相続税評価額は、8,000万円となります。

(4)評価額から相続税額を算出

次に、この土地を「妻+子2人」という法定相続人がいるケースで相続する場合の相続税額を算出してみましょう。

法定相続人は3人なので、1人あたり600万円の控除額が3人分で1,800万円となります。

8,000万円 - (基礎控除3,000万円 + 3人分の控除1,800万円) = 3,200万円

基礎控除と法定相続人分の控除を差し引くと、課税対象額は3,200万円となりました。

これを法定相続分で分割したと想定して、相続税額を計算します。相続税率を見てみましょう。

 

出典:https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/sozoku/4155.htm

妻 3,200万円×1/2=1,600万円      1,600万円×0.1550万円=190万円

子 3,200万円×1/2×1/2=800万円  800万円×0.180万円

子 3,200万円×1/2×1/2=800万円  800万円×0.180万円

路線価100万円の土地を100平方メートル、妻と子2人という家族構成の状態で相続した場合、相続税額は350万円という結果になりました。

1億円の価値を持つ土地に対する税額としては少なく感じるかも知れませんが、一度に350万円の納税義務が生じる税金というのは、一般の生活をしていて中々あることではありません。やはり相続税が高いと言われる所以です。しかし、相続税にはさまざまな控除や節税スキームがあります。

例えば、同居家族への相続であれば、この例では土地の面積が100平方メートルなので100坪未満です(100坪は330平方メートル)。評価を8割減にできるので基礎控除の範囲内になり、相続税の申告義務そのものがなくなることになります。

ここまで相続税について「知っているのと知らないのとでは大違い」と述べてきましたが、このシミュレーションを見てもそれがお分かりいただけると思います。

4、現金をお持ちの方が今からできる相続税対策

多額の現金を相続する予定の場合、現金だと評価額が100%になるため土地など不動産を活用した方法を含む節税対策を打っておきたいところです。その方法についてオススメ順に解説します。

(1)土地を購入、アパートを建てて賃貸経営

多額の現金があるのであれば、その資金で土地を購入してアパートを建てる節税スキームがあります。ここまでの解説をお読みの方であれば、これがなぜ節税になるのかお分かりですね。

期待できる節税効果は、以下の通りです。

  • 土地は評価額が2割減
  • 建物は建築費から評価額が3~4割減
  • 賃貸住宅だと借地権、借家権を差し引けるのでほぼ半減

こうした効果を最大限にいかすことができるため、相続税対策で土地を買いアパートを建てる人や、土地付きのアパートを購入する人もいます。

アパート経営を活用した節税スキームについては、「相続税対策と家賃収入のWメリット!アパート経営を活用する方法と節税シミュレーション」に詳しい解説があります。節税だけでなく家賃収入を見込むことができるというところもポイントなので、ぜひこちらも併せてお読みください。

(2)相続時精算課税制度を利用して生前贈与

相続税よりも税率が高い贈与税なので、それだけだと節税効果は見込めません。しかし贈与税には「相続時精算課税制度」という特別控除があります。

この制度を一言で解説すると、「相続財産の先渡しであれば2,500万円までの特別控除を受けられる」というものです。これは現金や不動産など相続予定の財産がどんな形であっても使えるので、もし相続予定の資産が値上がりする見込みであったり、賃貸不動産で今後さらに家賃収入によって資産が増える見込みなのであれば、この相続時精算課税制度を使って先渡しをしておくことが節税になります。

相続時精算課税制度については、「相続時精算課税制度とは?相続税を節税するために知っておくべき6つのこと」に詳しい解説があります。3,000万円を生前贈与した場合、通常であれば1,000万円を超えてしまう贈与税額がこの制度の適用で70万円にまで圧縮されるシミュレーション事例もご紹介していますので、ぜひご覧になってください。

(3)配偶者控除の特例を利用して生前贈与

婚姻期間が20年以上であることや、贈与財産が自己居住用の不動産またはそのための不動産を購入する資金であることなどの条件を満たせば、贈与税の配偶者控除を受けることができます。

この控除を適用すると、夫婦間で最大2,110万円(110万円の基礎控除を足した金額)までは無税で資産の移転をすることができます。

相続時に配偶者への相続が発生する見込みがあるのであれば、この制度を利用して生前に2,110万円を配偶者に贈与しておけば、その分だけ相続財産を減らすことができます。

(4)養子縁組で法定相続人を増やす

相続では法定相続人の人数によって控除額が変動します。法定相続人1人あたり600万円の控除枠があるので、相続財産を減らしたいと思うのであれば法定相続人を増やすことで1人あたり600万円減らすことができます。

そのために、養子縁組をして法定相続人を増やす方法があります。1人増やせば控除額が600万円増えるので、その分が相続税の節税になるというわけです。

なお、この制度には限度があります。実子がいる人であれば養子縁組によって控除が認められるのは1人まで、実子がいない人は2人までです。

もうひとつ、この方法で法定相続人を増やすということは、本来相続権がなかった人にその権利を与えることにもなります。遺産分割で揉める原因になりやすいことも併せて留意しておいてください。

5、土地をお持ちの方が今からできる相続税対策

ここではすでに土地をお持ちの方で、その土地を相続するのにあたって今のうちからできる相続税対策を解説します。

(1)賃貸住宅を建てて評価額を引き下げる

前章では土地を購入して賃貸住宅を建てることで資産の評価額を引き下げる方法を解説しましたが、それはもちろんすでに土地をお持ちの方にとっても同じです。むしろ、土地すら持っていない方がゼロから賃貸経営をするよりも、すでに土地をお持ちの方のほうが賃貸経営への親和性は高いと思います。

  • 土地は評価額が2割減
  • 建物は建築費から評価額が3~4割減
  • 賃貸住宅だと借地権、借家権を差し引けるのでほぼ半減

先ほどもご紹介したこの節税効果はもちろん同じなので、お持ちの土地にアパートを建てて節税と家賃収入のダブルメリットを目指すことができます。

(2)相続時精算課税制度を利用して土地を生前贈与する

前章でも相続時精算課税制度を利用した生前贈与の節税スキームを解説しましたが、これは土地を生前贈与する場合にも適用可能です。将来の相続で多額の相続税が発生しそうな土地をお持ちなのであれば、2,500万円の特別控除枠を使って生前贈与してしまったほうがトクになるケースもあります。

特に現金ではなく土地を生前贈与する場合には、以下のメリットに注目したいところです。

  • 今後値上がりしそうな土地であれば今のうちに生前贈与することで大幅節税
  • 賃貸に利用している土地であれば賃料収入が受贈側に発生するため相続財産の増加を防げる

相続予定の財産が土地だと、この相続時精算課税制度はさらにメリットが大きいことが分かります。

(3)土地を貸す

賃貸経営は新たな借り入れをする必要性も伴うので、もっと手軽に土地の評価額を下げたいという方は、貸地がオススメです。すでに解説してきたように、土地を自分で利用するのではなく貸地にすることで、借主に借地権が発生します。この借地権の分だけ土地の評価額を減ずることができるので、それだけでも一定の節税効果があります。

土地の場所にもよりますが、先ほどご紹介した路線価を調べるサイトで借地権割合も調べることができます。借家権割合は全国一律で30%なので、ここで調べた借地権割合と掛け合わせた割合を土地の評価額から減ずることができます。

まとめ

最後までお読みいただき、ありがとうございました。ここまでお読みになった方に相続税と土地との関わりを再度お尋ねすると、やはり「控除や特例など知っているのと知らないのとでは大違い」という印象を新たにされたのではないでしょうか。

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