マンション経営収入に関心をお持ちですか?マンション経営をするとどれくらいの収入が得られるのか?年収は?そもそも不動産経営には「楽して儲かる」というイメージが古くからあるので、そんな収入を自分も得たいと思うのは誰しも同じです。
そこでマンション経営収入の仕組みや実際の収入モデル、自分もマンション経営収入が得られるような仕組みを持ちたいとお考えの方のために、必要な情報をまとめました。
サラリーマン大家や不動産投資の初心者の方々にとっては必見の情報ばかりなので、ぜひ最後までお付き合いください。
目次
1、マンション経営をして収入を得られたオーナーの事例
森貴之さん(仮名)
- 年齢:29歳
- 年収:1,200万
- 勤務先:外資系保険会社
森さんは外資系保険会社に勤めるサラリーマンです。28歳の時に、マンション経営をされている友人の影響で、マンション経営に興味を持ちました。今の仕事は全国エリアで出張がかなり多く、将来的に自分の都合で仕事ができるようにマンション経営を始めました。
最初は貯金を使って一括払いで800万円、千歳烏山駅から徒歩5分の築古物件を購入し、その物件を担保にし、空室リスクが低い都内、川崎、横浜エリアを中心に、2年間で1,000万円〜2,000万円の中古マンションを6戸購入することができました。
2017年現在、ローン返済額を差し引いた月間の実質家賃収入額は約「20万円」になります。
2、誰もが気になる、マンション経営の収入事情
(1)マンション経営収入とは?
マンション経営とは、所有しているマンションに入居している人から得られる家賃を収入源とする不動産投資です。マンション経営収入はその家賃がいくらなのか、どれくらいの物件数を所有しているのかによって決まるので、所有している物件数が多くて入居率が高いマンション経営をしている人ほど、収入は多くなります。
(2)2パターンあるマンション経営の形
マンション経営と一口に言っても大きく分けて2つのパターンがあります。
1つはオーナーが主体となってマンション経営をする方法で、もう1つはサブリース契約です。サブリース契約とは所有している物件をサブリース会社が一括借り上げをして賃料を受け取る方法です。オーナーが主体となってマンション経営をすれば取り分は多くなりますが、空室になって無収入になった場合のリスクも全てオーナーが取ることになります。
その一方でサブリースであれば空室保証がついているので、入居の有無にかかわらず賃料が入ります。その分管理費用は高くなるので、この両者には一長一短があります。どちらを選択するかはオーナーの判断次第ですが、マンション経営収入に大きく関わる部分なので十分な検討をした上で選択する必要があります。
(3)一棟マンションと区分マンションで異なる収入事情
マンション経営には、その規模によっても2つの形があります。1つは一棟マンション経営で、もう1つは区分マンション経営です。一棟マンションは文字通り、建物まるごとを所有しているオーナーが賃貸経営をすることですが、区分マンションはマンションの中にある部屋単位で物件を所有して賃貸経営をするという違いです。
不動産投資の初心者やサラリーマン大家などの形でマンション経営をしている方は区分マンションから始める方も多いと思いますが、やはり効率面やスケールメリットという点で一棟マンションの方が区分マンションよりも収益性が高くなります。
そのため、最初は区分マンションから始めて安定的な収入を得られるようになったら一棟マンションにステップアップしていくというのが典型的な成功オーナー像です。
(4)ファミリータイプか、ワンルームマンションか
どんな物件に投資をするかによっても、マンション経営の形は大きく変わってきます。
ファミリータイプのマンションであれば3LDKクラスの間取りの物件が対象となり、あまり頻繁に入退室を繰り返す経営イメージではありませんが、ワンルームマンションの場合は文字通り1部屋の小型物件が投資対象となり、一人暮らしの人が相手なので入退室の頻度が高くなる傾向があります。
マンション経営収入を安定化させるにはファミリータイプが良いとされていますが、物件価格が安いワンルームマンションを複数所有して賃貸経営を行うことでリスクを分散させるという投資手法も有効です。
どちらを選択するかは投資家の判断になりますが、同じマンション経営と言ってもそれぞれ方法やノウハウが異なることを押さえておいてください。
3、マンション経営収入はこうして決まる
(1)マンション経営で見込まれる収入
マンション経営収入として見込まれるのは、入居者からの家賃です。サブリース契約をしている場合はサブリース会社から借り上げ賃料が支払われるので、このいずれかがマンション経営収入としてオーナーの収入源となります。現在、マンション経営においてオーナー自身が家賃回収を行うことは少なくなっており、家賃回収も含めた管理業務を委託している管理会社から支払われるのが普通です。
(2)マンション経営に必要な経費
収入に対して支出には、どんなものがあるのでしょうか。マンション経営で考えられる支出には、このようなものがあります。
- 物件購入費
- 管理費
- 修繕積立金
- 物件を所有していることで必要な税金(固定資産税、都市計画税)
- マンション経営収入に対する税金(所得税)
- 保険料(火災保険、地震保険)
- ローン利用の場合は返済利息
前項で解説した家賃収入から、上記の必要経費を差し引いたものが手残りとなり、それがオーナーにとっての実質的なマンション経営収入です。
(3)マンション経営と利回りの関係
マンション経営の収入と支出を差し引きした結果が、オーナーにとっての最終的な手残りです。これがいったいどれくらいになるのかを、物件購入前に知ることはとても重要です。それがないと収支のシミュレーションができないので、投資マンションの収益力は利回りという指標で物件情報に記載されています。
ただし、この利回りには「表面利回り」「想定利回り」「実質利回り」といったように計算方法によっていくつもの種類があります。
しかし実は、この「利回り」はいずれも前項で解説した全ての経費を算入してはおらず、最終的なオーナーの手残りが知りたいという場合には精度の面で不足があります。
税金の負担が算入されていない「実質利回り」が最も現実に即していると言えますが、そこに税金の負担分を加味したのが「投資利益率=キャッシュフローROI」です。投資マンション選びの際には各種利回り指標を踏まえた上で、最終的な手残りを知ることができる「キャッシュフローROI」についても、物件選びの際には不動産業者に算出してもらうことをオススメします。
4、マンション経営収入の平均相場
(1)やはり気になる、他人の懐事情
これからマンション経営を始めようと思っている方にとって、すでにマンションオーナーとなって賃貸経営をしている人の収入は気になるところです。いったいどれくらいの物件を持って、どれくらいの収入を得ているのでしょうか?
「マンション大家は儲かっている」というイメージは一般的なものですが、それを裏付けるような報道が2016年1月にありました。
それは日本経済新聞が報じた、「賃貸経営で50人申告漏れ 京都、学生の入居者増で」という記事です。
これによると京都でマンションやアパートを経営しているオーナー50人に対して税務調査を行ったところ、なんと合計で3億円もの申告漏れがあったとのことです。
3年間で3億円ですから、1年あたり1億円もの申告漏れが生じるほどの収入があったことが想像できます。単純に1億円を50人で割るとオーナー1人あたり200万円の申告漏れです。漏れている分だけでそれだけあるのですから、いったいどれだけ儲けていることやら・・・というイメージがさらに流布することとなりました。
(2)一棟もののマンション経営収入モデル
一棟マンションを所有しているオーナーがいるとします。そのマンションには10部屋があり、満室の状態だとすると部屋あたりの家賃が10部屋分ずつ毎月入ることになります。家賃を10万円として計算すると、
家賃10万円 × 10部屋 × 12ヶ月 = 1,200万円
家賃収入は、年間1,200万円です。
ここから管理費や修繕積立金などを年間200万円として差し引いても、手残りは1,000万円あります。
さらに条件を厳しくて空室率が20%あったとしても、年収は800万円です。
かなり単純な計算ですが、「マンション経営は儲かる」というイメージ分かって頂けたではないでしょうか。
(3)区分マンション経営収入モデル
先ほどの一棟マンションは資金力のある人や本格的な不動産投資家でないとなかなか難しいので、次は初心者やサラリーマン大家にとって現実味のある区分マンション経営の収入モデルを計算してみましょう。
家賃12万円のファミリータイプを1戸、家賃7万円のワンルームマンションを1戸、合計2戸所有しているとして、年間の収入モデルを計算してみましょう。この場合も、満室であると仮定します。
ファミリータイプの部屋は、
家賃12万円 × 12ヶ月 = 144万円
ワンルームマンションは、
家賃7万円 × 12ヶ月 = 84万円
合計すると、
144万円 + 84万円 = 228万円
一棟ものではないので管理費や修繕積立金はそれほど高額ではなく、5~7%程度の費用を見ておくのが相場です。
一棟ものと比べると収入のインパクトは薄れますが、手軽にできる区分マンション投資であっても、200万円を超える不労所得が得られるのは不動産投資の魅力であると言って良いでしょう。
(4)マンション経営者たちのブログ3選
マンション経営をしているオーナーたちの懐事情を垣間見たところで、実際にマンション経営をするとなるとどんな生活が始まるのでしょうか。もちろん楽なことばかりではないので、ここは実際にマンション経営をしている人たちの生々しい仕事ぶりを参考にしたいところです。
そこで、マンション、アパート経営者たちが日々の仕事を公開しているブログをご紹介しますので、賃貸経営の実際のところを感じていただければと思います。
①アパート投資ブログ|はじめてのアパート投資[入門編]
②大家さんの独り言
③資産2億円!サラリーマン大家のわらしべ不動産投資!
5、投資を決めてからマンション経営収入を得るまでの流れ
マンション経営に魅力を感じ、自分もやってみたいと思った方が、まずすることは何でしょうか。
その答えは「予算の設定」なのですが、予算を決めたら次にすることは?といった具合に、マンション経営を始めるまでの一連の流れを知っておく必要があります。
大まかな流れは、以下の通りです。
- 予算の設定
- 不動産投資会社(購入と投資でパートナーとなる不動産業者)を選定
- 物件選び、現地確認、買い付け
- 売買契約の締結
- ローン審査
- 購入代金決済
- 管理会社の選定
- 客付け、リーシング
それでは順に、個別のステップを見ていきましょう。
(1)予算の設定
マンション経営に投じる予算の範囲を決めます。「不動産に掘り出し物なし」という言葉があるように、物件の質は予算の額に比例します。どこまで費用をかけることができるのかが決まれば、どのレベルの物件を狙うのかというターゲットも決まります。
ターゲットが決まると、マンション経営の方向性も定まってきます。
マンション経営が初めてという方は、手ごろな価格の区分マンションから始めることをオススメします。
(2)不動産投資会社を選定
ここでいう不動産投資会社とは、投資用物件の選定から購入、そして賃貸経営全般にわたってパートナーとなってもらえる不動産業者のことです。初心者がいきなり物件選びから始めても優良物件を見抜くのは難しいので、こうしたパートナー選びがとても重要です。
以下にて不動産投資の教科書がオススメしたい業者をピックアップしましたので、参考にしてみて下さい。
プロパティエージェント(新築区分)
東証上場されているプロパティエージェントさんは、新築区分マンションのディベロッパーとして、投資用の分譲マンションを管理まで一貫して手がけております。購入後の顧客満足度1位のプロパティエージェントさんなら安心して物件の管理をお任せすることができるでしょう。今なら書籍も無料でプレゼント中ですので、新築マンション投資にご興味がある方は資料請求をしてみてはいかがでしょうか。
RENOSY(中古区分)
RENOSYさんの管理物件入居率は「98.7%」という驚異的な高さです。物件の仕入れにAIテクノロジーを活用することで、高い入居率を達成できているとのこと。初心者向けのオリジナルガイドブックのほか、マンションオーナーのインタビューDVD「Renosy Owner’s Voice」を無料送付しておりますので、中古マンション投資にご興味がある方ぜひ資料請求してみてはいかがでしょうか。
デュアルタップ(新築・中古物件)
デュアルタップさんは、新築ワンルームマンションのディベロッパーとして、自社で物件の企画・開発・販売・管理まで一括して手がけています。東証JASDAQに上場しており、安心してご依頼できる不動産投資会社です。新築マンション投資にご興味がある方は、まず資料請求されてみてはいかがでしょうか。
(3)物件選び、現地確認、買い付け
パートナーとなる不動産業者とも相談をしながら、物件選びを進めます。良さそうな物件があったら、必ず現地確認を行います。不動産なので物件の状態や周辺環境などをチェックするのももちろんですが、中古物件の場合は入居者が存在することも多くあります。それがどんな人なのかを知っておくことも有益なので、現地確認の機会を大切にしてください。
現地確認を踏まえて、その物件への投資を決めたら買い付けです。
(4)売買契約の締結
売買契約書を交わし、買い付けの意思表示として手付金を支払います。宅建業法では「売買代金の2割以内」という定めがありますが、手付金の金額について特に明確なルールはありません。おおむね10~20%程度が相場なので、これも売主との契約時に確認してください。
当然ですが、手付金を支払った後で購入をキャンセルすると手付金は戻って来ませんので、支払う前に十分な確認を行ってください。
(5)ローン審査
自己資金だけでマンションを購入する場合は関係ありませんが、優良物件は決して安くはないので、自己資金だけでは足りないことも多いと思います。その場合は不動産投資ローンといって事業性のローン審査を受けることになります。
いわゆる住宅ローンは自己居住用物件にしか適用されないので、事業性のローンであることに注意してください。
不動産投資ローンについては、「不動産投資において有利に融資を受けるために知っておくべき不動産投資ローン」で詳しく解説していますので、そちらも併せてお読みください。
(6)購入代金決済
自己資金、ローンいずれの場合であっても購入代金の決済を持って、晴れてそのマンション物件は買主のものになります。法務局への登記申請を行った後、約3週間ほどで登記され、名実ともに所有権が移転します。
(7)管理会社の選定
マンション経営にはさまざまな雑務が付きまとうため、それをオーナー自身が行うとなると専業オーナーでないと難しいでしょう。専業オーナーであっても家賃滞納やクレーム対応などの業務を好まない人が多いので、それらを一括して賃貸管理会社に委託するのが一般的です。
賃貸管理会社は家賃に対して5%程度の費用で管理を委託できるので、ここは正当なコストとして管理会社に一任するのが得策です。不動産を購入した際に取引をした不動産業者自身が管理業務を行っていたり、グループに管理会社を有しているケースも多いので、そのまま管理業務も委託するケースが多く見られます。
イエカレ(分譲マンション・戸建物件管理)
(8)客付け、リーシング
全ての準備が整ったら、いよいよ集客です。すでに入居者のある中古物件の場合は最初から客付けをする必要はありませんが、その入居者が退去した後に必要になる作業なので、無縁ではありません。
もちろん初心者が客付けに精通しているはずはなく、この部分でも専門家である不動産業者の手に委ねることになります。購入時に利用した不動産業者や管理会社がリーシング(客付け)を行っている場合も多いので、それも含めて相談をしてください。
また、別のチャンネルとしてご自身で近所の不動産業者に依頼をしても問題はありません。
まとめ
マンション経営収入は不労所得なので「持っているだけで丸儲け」というイメージを持っている人も多いのですが、マンション経営収入は「マンション経営」という事業を通じて得られる収入であることがお分かりいただけたと思います。大家さんも決して楽ばかりしているわけではないということですね。
しかし、こうした収入の仕組みを作っておくことは老後の備えやリストラ、急な病気などに対するリスクヘッジにもなるので、持っておいて決して損にはならない収入源です。
まずはできることからコツコツと取り組んで、マンションオーナーを目指してみませんか?