前回「不動産「注目」の地方エリアは?【vol.7】期待できる「大阪と神戸」の中心地は?」までで、大都市における人口が今後も増えると予測されている区域について解説してきました。
今回は、その他の都市において2020年よりも2045年の方が人口が増えるもしくは横ばいと予測されている地域をご紹介します。
地方にも増える地域はあり、まだまだ日本でも不動産投資をするメリットは十分ある点を確認していきましょう。
・宮城県で注目なのは「富谷市」
富谷市と聞いてピンとくる方はそう多くないのかもしれません。
富谷市は、宮城県仙台市の北側にあり、仙台市のベッドタウンとして発展してきました。
市の中央部には、富谷インター、富谷ジャンクション、イオンやコストコもあり、車での移動も便利な地域で住むには困らない街と言えるでしょう。
また、トヨタなどの工場への通勤も便利な地域といわれており、着実に人口が増加している地方ではレアなケースにあたります。
国立社会保障・人口問題研究所の推計では、富谷市の2020年人口予測は52,713人、2045年予測でも52,676人とほぼ変わらないとされています。人口のピークは2030年の53,702人です。
実はつい最近まで富谷市は富谷町でしたが、2016年10月10日、宮城県において14番目の市となっています。
人口が今後も安定的に推移すると推測され、アパートなどの投資はメリットがありそうです。
・岐阜県は瑞穂市に注目
次に、岐阜県瑞穂市に注目してみましょう。
瑞穂市は岐阜県は美濃地方、濃尾平野に属し、平坦な地形であり、密かに人口が増加している街です。
名古屋からもJRで30~40分程度、東京、大阪も日帰りできる交通の便は良いところです。地価も比較的安いため、岐阜市や名古屋市のベッドタウンとして発展してきたため岐阜県内で見て高齢化率が最も低く、若い人が多い街でもあります。
2020年予測では55,401人、2045年には55,544人となっており、ピークは2030年の56,242人です。
家族向けの一戸建て投資などにはうまみがある地域と言えるかもしれません。
・滋賀県で注目なのは栗東市
お次は滋賀県栗東市をご紹介しましょう。馬好きのかたには、「JRAの栗東トレーニングセンターがある」といえばすぐわかるのではないでしょうか。
栗東市は、滋賀県南西部に位置する街です。1991年に栗東駅が開業、名神高速道路栗東インターチェンジもあり、車・電車いずれでの移動も便利な街です。
高速道路による恩恵が大きく、工場が多い地域です。
京都、大阪、名古屋いずれも近く、JRでは京都駅まで30分かからないため、通勤にも便利な地域な上地価も安いのがメリットとなり、発達してきたものと思われます。
2020年人口予測では68,683人、2045年には72,175人となっています。
栗東市のすごいところは、2045年まで着実に人口が増加すると予測されていることでしょう。今後も発展し続けることのできる街として大きく期待できそうです。
・熊本県は合志市に注目
最後に、熊本県合志市に注目してみましょう。
合志市は熊本県北部に位置し、熊本市に隣接しており、ベッドタウンとして発展しているほか、県内有数の穀倉地帯でもあります。
工業団地への企業進出等の影響もあり、人口が増加すると期待されています。その影響もあってか、高齢化率は県内で3番目に低い状況です。
2020年予測では59,445人、2045年には61,206人と2045年まで人口は増加する見込みとなっており、家族連れなどをターゲットにした不動産投資がよいでしょう。
以上、各地域における今後も人口が増加する・維持できる街について紹介してきました。いずれも共通点は、ベッドタウンであること、交通の便が良いこと。アパートなど一棟投資にメリットがありそうだと言えるのではないでしょうか。