• 不動産売却, 土地売却
  • 2021/2/24 (更新日:)

土地売却の解体費用|解体する前に知りたい更地にするメリットやタイミング

用途のなくなってしまった空き家や土地を売却、処分しようという段階で気になるのが、建物などの「解体費用」です。実際に解体しようと考えていても、その費用負担をどうするのかでなかなか話が進まないという事例が多くあります。

そこで今回は、

  • そもそも解体のための手続きや費用の相場はどうなっているのか
  • 解体せずに売却してしまった方がよいのか
  • 解体して売却した方がお得なのか

といった点について、わかりやすく解説していきます。

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1、【構造別】家の解体費用の相場

家の解体費用は地域やそれぞれの業者によっての違いはあるものの、ある程度の目安を予測することは可能です。解体費用の相場を決める主な要因は、建物の「構造」「広さ」の2点。

「構造」とは木造と鉄筋、マンションのようなRC造、といった構造体の違いのことです。複雑で頑丈な構造の建物ほど、解体には技術や人件費が必要となるため、費用は割高となります。

そのほか解体工事では建物の状態や規模によって、土砂の搬出が必要だったり、樹木伐採が必要だったりといった、解体以外の工事費用が必要となるケースもあります。そのため、おおよその目安を理解したうえで、それぞれの物件の状況に応じた費用を加味して考えておかなければなりません。

ごく一般的な解体費用の相場については、下記の表の通りです。
▼建物の解体工事費の目安

建物の構造坪単価の目安解体費用目安(30坪)解体費用目安(50坪)
木造3万~5万円90~150万円150~250万円
鉄骨造4万~6万円120~180万円200~300万円
RC造6万~8万円180~240万円300~400万円

2、土地売却の際に解体すべきケースと解体すべきではないケース

土地売却を検討した場合に、土地を更地にして売却した方がよいのか、それともそのままの状態で売却してもよいのかということはとても悩ましいですよね。どちらの方が望ましいのか、それぞれのケースごとに解説していきます。

(1)解体して更地で売却したほうがよい場合

土地の上の建物を解体してから売却したほうがよいケースを2点あげましょう。基本的に土地全体の資産価値を下げる建物がある場合は、更地にしたほうが評価は高くなります。

①旧耐震基準で建てられた建物

古い家屋の場合は、「旧耐震基準」以前に建てられたのかどうかが判断の分かれ目となります。旧耐震基準とは、1981(昭和56)年5月31日までに建築確認を受ける際に基準とされた指標です。簡単にいえばこれ以前に建てられたものを「旧耐震基準の建物」と判断します。

この基準の建物は震度5に耐えられる強度を基準としていたので、それ以降の新耐震基準(震度6~7でも耐えられる)の建物と比べて資産としての評価が下がります。古民家などの付加価値があるものを除けば、旧耐震基準の建物であれば解体を検討したほうがよいでしょう。

②立地条件が悪い

2つめは立地条件が悪い場合です。この場合の立地条件とは「解体工事の難しい土地」のことを指しています。たとえば、傾斜のきつい土地や住宅密集地にあって重機が入りにくい、といった土地です。このような土地での解体工事の費用は高額となってきますので、建物付きで売却したところでなかなか買い手がつかない、という状況が起こりやすいです。

さらに立地条件が悪いところであれば、買い手はなかなか見つかりません。そこに建物があると、解体費用まで買い手が負担することになるため、売りにくくなるでしょう。

もし解体工事の費用負担が大きくなりそうな土地を売却するのであれば、思い切って解体した方がスムーズに売却できる可能性があります。一時的には費用負担が必要となるものの、こうした土地は更地のほうが評価は上がる傾向です。

(2)建物を解体せず売却したほうがよい場合

建物を解体せずに売却したほうがよいケースも紹介します。建物自体に付加価値がある場合はそのまま売ったほうがベターです。

①建物が築10年以内程度

建物は築10年以内程度であれば、中古といってもかなり新しい部類に入るため、そのままの状態で売りに出しても買い手は付きやすいでしょう。野村総合研究所が行なった調査によると、とくに2005年以降は既存住宅の流通量が右肩上がりの傾向にあります。

そのため、リフォーム可能な家屋があっても人気が出ることもあるでしょう。更地にしたい人やリフォームして安く家を手に入れたい人、両方のターゲット層に訴求力がある点も強みです。

②立地条件がよい

人気エリアの土地であれば、建物付きでも買い手がつきやすいことがあります。周辺エリアの開発状況の変化などによって資産価値が上がっていることもあるので、周辺エリアの相場などを見て売却を検討するとよいでしょう。

③解体しなくても売れそうな場合(古民家など)

近年では古民家のリフォームがブームとなって注目されていることもあり、状態のかなり悪い家屋でなければそのままのほうが売れることもあります。

古いからと言って解体しないと売れないわけではないので、建物そのままでも需要があるかどうかリサーチすることが重要です。解体工事無しで売却したほうが費用を押さえることができるというメリットもあります。

3、解体してから売却するメリット・デメリット

ではもう少し具体的に、家を解体して更地にしてから売る場合のメリットとデメリットについて紹介していきます。

(1)解体してから売却するメリット

流通性が高くなる

土地を解体してから売却するメリットは「流通性が高くなる」ということです。特に更地だと、新築の戸建を建てたい人、あるいは土地活用目的があって土地を探している人が見つかりやすいです。

買い手が土地の状態の確認ができる

買い手としては解体の手間や費用がかからないうえに、土地の状態を確認しやすいというメリットもあります。

土地の状態を確認できる点は土地売却では重要です。もともと家が建っていた土地を再活用する場合に、地中埋没物の確認作業や土壌調査、地盤調査が必要になりますが、更地だとこれらの調査ができます。それに加え、田畑や荒れ地と違って建物がすでに建っていた土地は地盤改良の必要がほとんどないため、更地としての評価は高い傾向です。

一般論として、よほど建物に利用価値があるケース以外は更地のほうが入れやすいでしょう。売却先の間口を広げたい場合は、解体してから土地を売却するのがベターです。

(2)解体してから売却するデメリット

解体費用を負担する

解体してから売却するデメリットは、解体費用がかかることです。先ほどの目安で説明した通り、たとえば、ごく一般的な規模の30坪程度の木造住宅であっても、90万円から150万円ほどの解体費用を負担します。

また単に解体するだけでなく、樹木の伐採や残置物の撤去、解体後の整地作業なども必要となる場合もあるので、それなりの経費がトータルでかかることも。その分を売却益で補おうとすると、売却金額を高めに設定する必要があるので、売却交渉が難航することもあるでしょう。

固定資産税がかかる

さらにもう1つ、デメリットと考えられるのが固定資産税です。固定資産税は建物付き土地の方ほうが安くなる仕組みです。更地にすると建物があったときよりも2~3倍の課税額になってしまいます。

すぐに売却先が見つかればよいですが、売れ残っている期間が長いと固定資産税を支払い続けることになるので、解体するタイミングなど、売却戦略をよく考えてスケジュールを決めておきましょう。

4、解体しないで売却するメリット・デメリット

建物を解体しないまま売却する際のメリット・デメリットについても紹介していきましょう。

(1)解体しないで売却するメリット

解体費用がかからない

解体しないで売却するメリットは「解体費用」がかからないことです。単に経費が浮くだけでなく、解体した場合と比べると安めの金額設定で売りに出せます。

固定資産税が安くなる

また、固定資産税についても家付きの土地の方が安くなるので、売却交渉が長引いたとしても有利です。住宅付きの土地では「住宅用地の軽減措置特例」が適用されるので、固定資産税は敷地面積の200㎡部分までは6分の1で、200㎡を超える部分は3分の1まで軽減されます。

そのほかに買い手にとっても「住宅付きの土地」ということで、購入の際に住宅ローンを組むことが可能です。この点も買い手を見つけやすい要因といえるでしょう。

(2)解体しないで売却するデメリット

売るターゲットがしぼられる

建物付きで売る分、買い手のターゲットが中古の家を買いたい人に限定されてしまう傾向があります。土地の使用用途が限られてしまうのと、解体した場合と違って土地の状況、地盤の状態が確認しにくい点がデメリットといえるでしょう。

欠陥などがあった場合に問題が

さらに注意したい点が契約不履行責任や瑕疵担保責任などの問題です。たとえば古い建物を買ったものの、目に見えない欠陥(耐震強度不足、アスベスト、シロアリ被害など)が発覚した場合に、解約請求や損害賠償請求をおそれがあります。

売却交渉時に免責事項を結ぶという手はあるものの、もともと問題のありそうな建物だと買い手がなかなか見つかりません。このように、建物を解体しないで売却する場合は、更地と比べて売却の難易度自体が上がるという点を理解しておきましょう。

5、解体して土地売却する際に注意すべき費用や資金について

解体して売却する際に注意すべきことついて、いくつか説明します。

(1)固定資産税と都市計画税

住宅として使われる建物がある土地では、固定資産税と都市計画税についての特例措置があります。簡単にまとめておくと以下の通りです。

固定資産税の特例(小規模住宅用地の特例)

  • 200㎡以下部分(小規模住宅用地)…6分の1に税額軽減
  • 200㎡超の部分(一般住宅用地)…3分の1に税額軽減

都市計画税の特例

  • 200㎡以下部分(小規模住宅用地)…3分の1に税額軽減
  • 200㎡超の部分(一般住宅用地)…3分の2に税額軽減

住宅部分を解体してしまうと、これらの特例の適用外となってしまうため、固定資産税だけでも最大で6倍もの税額負担増になる可能性があるのです。そのため、買い手がある程度決まった状態で更地にするか、更地にしたあとにいかにスムーズに売却できるかが重要です。

固定資産税は毎年1月1日時点の所有者に対し、所有している不動産の評価に基づいて課税される仕組みですから、このタイミングを見て売却する必要があるでしょう。たとえば、売却先が決まっていない場合にあわてて12月に解体してしまうと、1月1日の状態では更地になってしまうため、売れるまでの間ずっと税金の負担が大きくなる恐れもあります。

このように、解体して売る場合は固定資産税の課税額がどう変わるかを意識して、タイミングを考えておくことが重要です。

(2)解体費用は基本的には手持ち資金

解体費用は原則として住宅ローンを組むことができないことに注意しましょう。ローンを組む場合は、いわゆる「フリーローン」や「無担保ローン」といった金利の高いローンとなります。これは売り手と買い手、両方とも同じです。

そのため、基本的に解体費用に関しては手持ち資金から出すことがおすすめ。住宅の規模や土地の形状によるものの、解体費用は100~200万円台なので、わざわざローンを組むと損してしまうでしょう。

(3)3000万円特別控除について

不動産を売却して得た利益は「譲渡利益」なので、所得税と住民税の課税対象です。ところが、マイホームなど、住居として使っていた建物付きの土地売却の場合は「3000万円特別控除」が適用されます。簡単な計算式で示すと、譲渡所得は次のようになります。

譲渡所得=譲渡価額ー住宅の取得費用ー譲渡費用(諸経費など)-3000万円(特別控除分)

このうち、解体費用は譲渡費用に含めることができるので、課税対象額を小さくする節税効果があります。ただし、この3000万円特別控除を解体した家の売却で適用するためには、要件が定められています。

「転居してから3年後の12月31日まで、あるいは取り壊し後1年以内か、いずれか早い日までに譲渡する場合」となっています。

なお、この特例を適用されるのはあくまでも「住居として使用していた建物付き土地の売却」限定なので、アパートや作業場、店舗などは対象外。また、解体後にその更地を貸し付けた、事業用に使っていたなども適用外です。

6、まとめ

建物付きの土地を売るときは、解体費用の相場を知ったうえで効率よく売却戦略を立てることが重要です。解体するタイミングだけでなく、そもそも解体したほうが売れやすいのかどうかについても検討する必要があるでしょう。

細部についてはプロとよく相談し、自分自身でも基本的な知識を勉強したうえで、希望に沿った最適な売却計画を立てていきましょう。

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