• 不動産投資
  • 2019/7/4

不動産投資「家賃交渉」で有利になる資料とは?

不動産投資,家賃

家賃は景気や物価の動向によって変動するほかにも、賃料を上げたり下げたりする交渉をする際にも、相場水準を提示しながらそれと比べて安い、あるいは高いと議論して進めて行くこともあります。

差額が小さい場合には、お互いで妥協できるラインで話し合いにより解決ができるのですが、折り合いがつかない場合には調停や裁判などにまで発展することがあります。

調停や裁判の場にいってもなかなか話がまとまらない大きな原因の1つとして、相場というものの捉え方が双方違っている点が考えられます。

そこで今回は大家から見た賃料交渉の留意点や役立つ資料についてお話して行きましょう。(田井能久・不動産鑑定士、ロングステイアドバイザー、タイ・バリュエーション・サービシーズ代表取締役)

・賃料にも種類がある

(1)新規賃料

新規賃料とは、合理的な市場を前提として、新たな賃貸借等(賃借権若しくは地上権又は地役権に基づき、不動産を使用し、又は収益することをいう。)の契約において成立するであろう経済価値を表示する適正な賃料を言います。

分かりやすくいえば、だれでも自由に賃貸借契約をできる状で、新規に契約する場合に成約すると見込まれる賃料です。

ネットやチラシなどで募集されている賃料と類似していますが、この募集している賃料よりも一般的に1割とか2割とか割引いて賃貸借契約が成立することが通常と考えてた場合は、募集賃料の1割から2割引いたものがいわゆる新規賃料の相場といえます。

また住居ではあまり事例はないですが、店舗や事務所だとフリーレントという形で数カ月家賃が無料になるとか、敷金や保証金の減額などの割引があります。

このような実質的な賃料の値下げがあれば、やはり相場は募集賃料以下で形成されていることに注意をする必要があります。

(2)継続賃料

継続賃料とは、不動産の賃貸借等の継続に係る特定の当事者間において成立するであろう経済価値を適正に表示する賃料をいいます。

簡単にいうと、すでに契約している賃料を改定する時に成約すると見込まれる賃料で、例えば3年前に月額10万円で契約した賃料が、今年更新するにあたって成立するであろう妥当な賃料といえます。

賃料交渉で考慮されるべき賃料はあくまで後者の「継続賃料」であり、「新規賃料」と比較するものではありません。

ここでは合意している賃料があくまでもベースとなり、そこから上げるべきか下げるべきかを考える形になります。

このように賃料交渉でいう賃料は新規賃料で考える相場とはまったく違うものであることを覚えておきましょう。

・不動産投資「交渉」で家賃は上がるのか?

自分が大家で「10年前の契約当初から割安で貸した。その間に周りはどんどん賃料が上がってきたが、昨年も同額で更新した。しかし今年に入ってやはり賃料を上げたくなった」と言った場合はどのように交渉すべきでしょうか?

継続賃料はあくまでも直近合意時点からの変動要因で決定します。

このケースは昨年同額で更新した時点で、「1年前に両者は賃料について納得して契約した」と考えられ、あくまでもこの1年前に合意をしたことを基準に、今年までの1年間の経済状況等を考慮してなにが変わったか検討され賃料が上げるべきか下げるべきか判断されます。

従って一般的に継続賃料を一気に相場に近づけることはかなり困難で、仮に新規賃料の相場の半分であっても、一度の改定で2割から3割アップすれば良い方でしょう。

この「直近合意時点はいつなのか」という点は継続賃料交渉で非常に大事なポイントであるので留意すべきです。

・家賃を上げる交渉で有利になる資料とは?

継続賃料を相場に近づけるのは難しいと書きましたが、少しでも有利に交渉するには以下の資料を用意すると良いでしょう。

(1)固定資産税や管理費など費用増加がわかるもの
固定資産税や管理費などのコストが増大し、大家の手取りが減っていることが明確に分かれば、少なくともその分の賃料のアップが認められる可能性はあります。

(2)賃借人に寄与する設備投資をしたことが分かるもの
Wifi設備を付けたとか、防犯カメラを増設したなど、賃借人にとってメリットになる投資をした場合もそれに関連する資料を取っておきましょう。

(3)賃借人の使用や利用によって生じたコストが分かるもの
契約解除までいかなくても、賃借人のゴミ出しが悪いとか、きれいに使ってくれないことで通常以上に清掃費がかかるなどの場合も証拠資料等があると良いでしょう。

(4)過去の相場の推移が分かるもの
現在の相場との比較よりも、相場が上げっているか下がっているかの推移が分かる資料を作成してみるのもありです。

・賃貸交渉は契約時の相場チェックが大事

賃料交渉は難しいものであるため、ついつい敬遠しがちですが、一旦相場賃料から乖離してしまった賃料を引き戻すには大変な手間を要します。

従って、契約を改定するときにはきちんと今の相場と向き合い、いわゆる相場との違いをチェックし続ける必要性がありそうです。

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