「株の取引だけで生活している人」はいます。
株式投資だけで生計を立てている人=専業トレーダー
毎日満員電車に乗る必要もなければ、ぎくしゃくした人間関係も必要ありません。
彼らは日々の生活を株式取引で維持し、市場の波に乗って大いなる成功を収めています。
株式でどのように生計を立てるのか?また、リスクについてもご紹介します。
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目次
1、株だけで生活できるのか
(1)生活に必要なお金はいくらか?
まず、生活に必要なお金はだいたいいくらになるのでしょうか?
総務省統計局の家計調査(2023年2月公表)によると、二人以上の世帯の1カ月の消費支出の平均は、1世帯当たり約29万円となっています。また、同世帯の1カ月の実収入の平均は、1世帯当たり約62万円です。
消費支出
消費支出(総世帯)は、 1世帯当たり 244,231円
前年比 実質 0.9%の増加 名目 3.9%の増加
消費支出(二人以上の世帯)は、 1世帯当たり 290,865円
前年比 実質 1.2%の増加 名目 4.2%の増加
実収入
勤労者世帯の実収入(総世帯)は、1世帯当たり 535,177円
前年比 実質 0.6%の減少 名目 2.4%の増加
勤労者世帯の実収入(二人以上の世帯)は、1世帯当たり 617,654円
前年比 実質 1.0%の減少 名目 2.0%の増加
将来のリスク(病気や交通事故など)のために貯蓄もしていくとすると、株のトレードでざっくり月に60万円ほど稼ぐ必要があります。
(2)株で生活するのに必要な運用資金は?
月に60万円稼ぐために必要な運用資金はいくら必要になるでしょうか?
これを考えるうえで知っておかなければならないことがあります。それは、株式投資で利益を得る方法は主に2パターンあるということです。
利益を得る方法によって必要な運用資金が変わってくるので、場合分けして考えてみましょう。
配当金で稼ぐ
配当金は、会社が得た利益から株主に支払われるお金のことです。配当は年に1回か2回行われます。
保有している株式の総額に対する配当金の割合を「配当利回り」といい、その平均は約2%となっています。
月に60万円必要な場合、年に720万円必要になりますが、これを2%(税引後は約1.6%)の配当で稼ぐには約3億7,500万円分の株を保有しなければなりません。
配当金だけで稼ぐには億単位の運用資金が必要であり、現実的ではないでしょう。
デイトレードで稼ぐ
デイトレードとは、購入した銘柄をその日のうちに売却し、売買差益で利益を積み上げていく方法です。
株の取引が可能なのは平日だけなので月に20日取引するとします。月に60万円稼ぐためには1日当たり2万5,000円利益を上げる必要があります。
例えば50万円分の株を購入するとしましょう。この株が買った時から5%値上がりし、そのタイミングで売ることができれば2万5,000円の利益を得られます。
同様の計算で、100万円分の株を購入し、2.5%の値上がり株を購入することができれば1日の目標達成が可能です。
配当金で稼ぐ場合に比べ少ない運用資金で利益を得られるので、より現実的な方法といえます。
中長期投資で利益を出す
中長期投資では、値上がり益と配当の両方の利益を期待できます。
配当を受け取りながら、値上がりを待つ場合は、成長期待が持てる銘柄を選ぶことが大事です。
中長期投資は、余裕を持つことができます。デイトレと中長期投資と分けて銘柄を選んでいきましょう。
2、まずは兼業トレーダーで株生活をスタート
(1)兼業トレーダーのすすめ
運用資金が潤沢にあるならば配当金で生活することが可能です。しかし、サラリーマンであれば現実的とは言えません。
また、いきなり専業トレーダーになるのもおすすめできません。上で述べたリスクもあるので、初心者が安定した収入を得ることは困難です。
そこで提案するのが、「サラリーマンを続けつつ少額でトレーダーとしての腕を磨いていく」という選択肢です。安定した収入を確保しつつ株式投資の経験を積んでいくことは、ローリスクかつ将来の夢も広がります。
サラリーマンと株式投資を両立させつつ、株での利益がサラリーマンでの収入を安定して上回るようになれば、専業トレーダー1本で生計を立てていくこともできます。
(2)株主優待も有効活用しよう
株主優待とは、企業が自社の株を購入してくれた株主に自社の商品・サービスをプレゼントする制度です。
保有株数が多いほど支払われる金額も増える配当金とは異なり、株主優待は最小単位で株を保有していても1万株保有していても、優待内容に差がありません。
したがって、最小単位で株を保有していると高い優待利回りが得られます。株主優待は少額投資家に有利な仕組みといえるでしょう。
(3)株式投資は早く始めるほど有利
株式投資を早く始めることにはいくつかのメリットがあります。
1つ目は、複利の効果があることです。
投資全般に言えることですが、同じ利益率なら運用資金の金額が大きいほど利益が大きくなります。株式投資で得た利益を元手に追加してさらに投資する、これを繰り返していくことで一度に得られる利益は大きくなります。
早く始めればこのサイクルをたくさん回すことができるので、将来得られる利益も増えるというわけです。
2つ目は、経験が蓄積していくことです。
株式投資で利益を得るためには慣れもある程度必要となります。取引の数をこなし実践的に学ぶことが株式投資において重要です。
3、株式投資を始めるためのネット証券4選
株式の購入は、証券会社が主な窓口になるため、まだ口座をお持ちでない場合は証券会社に口座を開設するところからスタートしましょう。
現在は、手数料の安さや取引のしやすさから、ネット証券が主流となっています。
この章では、代表的なネット証券を4つ紹介します。
(1)SBI証券
(2)楽天証券
(3)松井証券
(4)PayPay証券
4、株だけで生活しようとするときの注意点
シミュレーションだけ見れば不可能ではなさそうに感じるかもしれません。
しかし、実際にはかなりの労力が必要ですし、様々なリスクも存在します。
(1)「株式投資=不労所得」ではない
株式投資には情報収集が欠かせません。継続的に景気や企業ごとの情報を仕入れ続ける必要があります。
特に、専業トレーダーとして日々のトレードのみで稼いでいくとなると、その必要性はさらに増すでしょう。
(2)知っておきたい3つのリスク
①値下がりリスク
株価が購入価格よりも下がることもあり、このときに売却すれば、いわゆる「元本割れ」となり損失が発生します。株価が戻るまで保有したくなりますが、さらに損失が大きくなり株価が戻らないこともあるので、どのタイミングで損切りするかが重要になってきます。
②信用リスク
株はその会社が倒産すれば1円の価値もなくなってしまいます。そのため経営不振が予想された場合、株価は下落します。
このリスクは銘柄選びを慎重に行うことである程度減らすことができます。
③流動性リスク
会社の不祥事などにより上場廃止が決まれば、市場を通した株式売買ができなくなります。
このような場合、その会社の株を持っている投資家はその株を直ちに売ろうとするので、市場の需要を上回る供給になります。ゆえに思いがけない安値で取引されることになります。
まとめ
株だけで生活するには、サラリーマンとしての安定した収入ももらいつつ、株式投資の技術や経験を積み上げていく「兼業」から始めるのがおすすめです。再現性が高くリスクが低い方法といえます。
まずは少額投資ができる株アプリをインストールし、株式投資にチャレンジしてみてはいかがですか?
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