• アパート経営
  • 2018/4/11

アパート経営の利回りの種類と高利回りの物件を探すための4つのポイント

アパート経営を進めるときに「利回り」は非常に重要です。

不動産投資に成功するかしないかも、利回りにかかっていると言っても過言ではありません。

ただ、不動産を購入したあと「当初に不動産会社から聞いていた利回りより悪くなっている」と感じることがあるので、注意が必要です。実は、「利回り」にはいくつかの種類があり、それぞれの意味合いを正確に理解しておかないと、アパート購入後に不利益を受ける可能性があるのです。

今回は、

  • アパート経営利回りの種類
  • アパート経営利回りの相場
  • 高利回りの物件の探し方

などをご紹介します。

メディア「不動産投資の教科書」が徹底リサーチした上でお届けする内容なのできっとご参考いただけるはずです。

この記事がアパート経営を検討している方のご参考になれば幸いです。

1、 アパート経営の利回りの種類は?

「利回り」といっても実は様々な種類があります。

まずは利回りの種類について説明していきます。

(1)利回りとその種類

アパート経営をするときには、「利回り」が良い物件を探そうとする方が多いです。利回りとは、投資資金(物件購入資金)に対する物件の収益率です。つまり、初期投資に対してどのくらいの収益を上げる力を持っているかという数値を割合化したものです。

たとえば、物件価格8,000万円のアパートで、年間の収入が600万円の場合、表面利回りは以下の通りです。

  • 600万円÷8,000万円=5

この利回り率が高ければ高いほど、物件の収益率が高いということですから、投資効率が上がります。その分早く不動産投資ローンも返済できますし、手元に残るキャッシュも多くなります。

このようなことがあるので、「利回りは高ければ高いほどよい」と思われるのです。

しかし、実際には「利回り」という言葉だけに注目すると、思ってもみなかった結果となるケースがあります。それは、利回りにはいくつかの種類があり、それぞれ意味合いが異なるからです。

利回りの種類は、以下の3つです。

  • 表面利回り
  • 実質利回り
  • 想定利回り

(2)表面利回り

表面利回りとは、純粋に、年間の家賃収入を購入費用で割った数値です。

つまり以下の通りです。

表面利回り(%)= 年間の賃料収入(満室想定)÷ 物件価格×100

不動産投資の物件情報に記載されている「利回り」は、この表面利回りであることが多いです。

表面利回りの算定根拠となっている「年間の家賃収入」は、物件購入時の単年度の利回りとなっていることが通例であり、過去の経緯や将来の予想などを示しているものではありません。

また、固定資産税や修繕費用等の経費が考慮されていないので、表面利回りが良くても、実際には収益性(キャッシュフロー)が低い物件があります。

収益性が低い物件はあまりキャッシュが残らない可能性があります。

より詳しい計算方法は後ほど「2、アパート経営の表面利回りの相場と計算方法は?」で紹介していきます。

(3)実質利回り

次に、実質利回りを見てみましょう。

実質利回りは以下のような各種経費を差し引きます。

  • 「固定資産税」
  • 「賃貸管理費用」
  • 「火災保険料」
  • 「修繕積立金」

など。

そのような流れで算出された数字を物件購入費用(物件価格に加えて登録免許税など以下の経費を加えたもの)で割ったものが実質利回りとなります。

  • 登録免許税
  • 不動産仲介手数料
  • 司法書士手数料
  • 印紙

など。

計算式として具体的には以下の通りです。

実質利回り=(年間の賃料収入-所有時の年間諸経費)÷(物件価格+購入時諸経費)×100

となります。

つまり、実質利回りでは、きちんとかかる「経費」も考慮されているので、これを基準にすると、実際に手元に残るお金を計算することができます。物件のより正確な収益力を図るには、実質利回りを基準にすべきです。

当然、実質利回りは表面利回りよりも低い数字となります。

表面利回りが良くても実質利回りが低いと、手元に残るお金が少なくなり、場合によっては赤字になってしまうおそれもあるので、注意が必要です。

より詳しい計算方法は後ほど「3、アパート経営の実質利回りの相場と計算方法は?」で紹介していきます。

(4)想定利回り

想定利回りとは、将来想定される利回りです。

  • 過去の経緯や
  • 現状や将来の社会情勢
  • 相場の予想

などをもとにして、入居率(または空室率)を算出して利回りを計算します。

想定利回りは計算する人によって異なる可能性があります。

たとえば、不動産会社が紹介してくる想定利回りの場合、

  • 「入居率は100%」
  • 「家賃は考えられる最高額」
  • 「リフォーム費用なし」

など、考えられる最高の条件によって計算されていることがあるので、注意が必要です。

そのような想定利回りを信用して物件を購入してしまったら、購入後に「こんなはずじゃなかった」と後悔することになってしまう可能性があります。

計算式としては以下の通りです。

想定利回り={年間の賃料収入×(1-空室率)-所有時の年間諸経費}÷(物件価格+購入       時諸経費)×100

想定利回りについてより詳しくは「」をご参照ください。

2、アパート経営の表面利回りの相場と計算方法は?

まず、表面利回りの相場と計算方法を紹介していきます。

(1)表面利回りの相場

まずは、表面利回りの相場をご紹介します。

  • 自分の所有する土地上にアパートを建築するともっとも高額となり、1820
  • 地方や郊外に中古アパートを購入すると912
  • 東京23区に中古アパート購入すると810%程度
  • 地方や郊外に新築アパートを購入すると78%程度
  • 東京23区内の新築マンションだと57.5

(2)表面利回りの計算方法は?

表面利回りは、以下の計算式によって計算します。

表面利回り=年間の賃料収入(満室想定)÷ 物件価格

参考までに、先ほどと同様の事例ですが、物件価格8000万円のアパートで、満室想定の年間の家賃収入が600万円(月額50万円)の場合、表面利回りは以下の通りです。

表面利回り=600万円÷8000万円=7.5

となります。

(3)表面利回りを重視して物件を選ぶ危険性

表面利回りは、入居率や経費を考慮していません。そこで、実際には空き室が多い物件や経費が多くかかる物件では、表面利回りと実際に利回りが全く異なる可能性があります。

そこで、投資用アパートを選ぶとき、表面利回りを重視して選ぶと危険です。

3、アパート経営の実質利回りの相場と計算方法は?

次は実質利回りの相場と計算方法を紹介していきます。

(1)実質利回りの相場は?

実質利回りには「相場」というものはありません。物件によって、空室率や経費が異なるからです。

たとえば、同じ表面利回りの物件でも、空室率が高ければ実質利回りが下がりますし、固定資産税や修繕積立金が高い物件であれば、やはり実質利回りは下がります。

(2)実質利回りの計算方法は?

実質利回りは先ほどもお伝えしたように経費も考慮して算出されます。

計算式は以下の通りです。

実質利回り=(満室想定の年間の賃料収入-所有時の年間諸経費)÷(物件価格+購入時諸経費)×100

正確な実質利回り計算のためには、年間経費を考慮する必要があります。

参考までに、仮に8,000万円のアパートを購入し、年間の満室家賃収入が600万円(月額50万円)で、所有時の年間諸経費が80万円で購入時経費が400万円だとすると、

実質利回り=6.2%≒600万円−80万円}÷8,000万円+400万円)×100

となります。

(3)表面利回りよりも実質利回りを重視すべき理由

アパート経営を成功させるためには、表面利回りよりも実質利回りが重要です。

表面利回りが高くても、経費が高ければ手元に残るキャッシュフローが小さくなって、「絵に描いた餅」にしかならないからです。

4、アパート経営の想定利回りの相場と計算方法は?

次は想定利回りの相場と計算方法を紹介していきます。

(1)想定利回りの相場は?

想定利回りにも「相場」というものはありません。どの人が、どのような条件設定(想定)をして計算するかにより、数値が異なってくるからです。

不動産会社によっては、表面利回りやそれに近い数字を「想定利回り」と言っていることもあるので注意が必要です。

(2)想定利回りの算出には空室率を考慮することがポイント

想定利回りを自分で計算するときには、なるべく厳しめに、「本当にどのくらいの収益率を維持できるか」という観点からきっちり算定することが大切です。

その際には、

  • 空室率を適正に考慮して、
  • どのような管理体制にするのか(自分で管理するか管理会社に任せるか)などについても検討した上で、

現実的な想定の下、利回り計算しましょう。

(3)想定利回りの算出方法は?

想定利回りは、物件の個別事情を考慮して、投資家が自分で計算してみる必要があります。

たとえば、都心部や駅に近いマンションなどは空き室率が低いことが多いので実質利回りは高くなりがちですし、新しいアパートは修繕の必要や管理費等が安いので実質利回りが高くなりやすいです。

空室率の計算をするときには、空室戸数に空室期間(月)をかけた数字を、物件の総戸数に12(月)をかけた数字で割り算します。

  • 空室率=空き室戸数×平均の空き室期間÷総戸数×12ヶ月×100

想定利回り={年間の賃料収入×(1-空室率)-所有時の年間諸経費}÷(物件価格+購入時諸経費)×100

空室率やかかる経費については、現状のみならず、将来自分が予定している管理体制なども考慮して、なるべく正確に、厳しめの条件設定をしておくと、購入後に「こんなはずじゃなかった」と思わずに済みます。

5、最も重視すべきは想定利回り!

ここまで3つの利回りを紹介していきました。

重視すべきは想定利回りです。ただ、想定利回りをきちんと算出するにはきちんとアパート経営に関して勉強しておく必要があります(詳しくは「6、物件を見てきちんとシミュレーションを立てられる知識を得ることが重要」に記載していきます)。

(1)最も重視すべきは想定利回り!

以上、表面利回り、実質利回り、想定利回り計算方法をご紹介してきましたが、中でももっとも重要なのは「自分で計算した、正確な想定利回り」です。

これさえきちんとできていれば、不動産投資で失敗するリスクを大きく軽減できます。

(2)想定利回りが高い物件の探し方の4つのポイント

想定利回りの高い物件は、どうやって見つけたら良いのでしょうか?

①   インターネットサイトで調べる

1つは、楽待などのネットサイトで、表面利回りの高い物件を見繕って、空室率や管理費用なども調査して、有利な物件を選定する方法があります。

②   不動産会社から物件を紹介してもらう

また、いろいろな不動産会社とコンタクトを取り、随時良い物件を紹介してもらうことです。その際には、不動産業者が説明する表面利回りを鵜呑みにするのではなく、固定資産税額や現状や過去の空き室率、レントロールや修繕状況などを確認して、なるべく有利な物件を選ぶことが大切です。

③   近隣の取引成約事例と比較する

また、「土地総合情報システム」などのデータベースによる、隣地の制約条件などと比べて、割安物件かどうかを判断する方法もあります。

④   想定されている家賃が適正かどうか、チェックする

現在適用されている家賃が相場より高くなっていないかどうかチェックすることも重要です。相場より高い家賃で想定利回り計算されている場合、実際にはその値段では貸せないので、収益は低くなってしまうからです。

6、物件を見てきちんとシミュレーションを立てられる知識を得ることが重要

以上のように、アパート経営を成功させるには、自分でしっかり想定利回り計算できる知識を身に付けることが重要です。

そのためには、不動産の正しい利回り計算ができるだけの知識をつけなければなりません。

特に問題になるのは、空き室率の考え方、税金、管理費用や修繕積立金、リフォーム費用等の経費の想定方法です。

将来の家賃下落リスクや金利上昇リスクについても考えておきましょう。

まとめ

今回は、アパート経営をするときに重要な利回り計算について解説しました。

利回り計算をするときには、自分でしっかりとシミュレーションをした上で「想定利回り」計算することが重要です。不動産会社の広告を鵜呑みにしないように注意しましょう。

ネットと不動産会社とのコミュニケーションの両立てにより、本当の意味で利回りの良い物件を購入すると、不動産投資を成功させやすくなります。

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