「2026年、金利が上がっているのに、今から不動産投資を始めて大丈夫なのか?」——日銀の利上げが続くなか、こうした不安から手が止まっている方は少なくありません。すでに物件を提案されていて、「金利上昇局面で買うのは失敗では」と迷っている方もいるでしょう。
先に結論をお伝えします。「金利が上がったから不動産投資はやめとけ」という判断は、半分間違いです。やるべきか否かは、金利の水準そのものではなく、「あなたの収支に金利上昇へ耐える余力があるか」「物件と会社を正しく選べるか」で決まります。この記事では、物件を一切販売しない中立の立場から、2026年の金利環境をふまえて「今やるべき人・やめるべき人」を、累計数百件の相談実績をもとに見極めます。
📌 この記事の結論
- 2026年は日銀の利上げ局面で、不動産投資ローンの金利は上昇傾向。ただし金利だけで「やめとけ」と判断するのは誤り。
- やるべき人:金利が数%上がっても収支が回る余力があり、長期目線で、信頼できる会社を選べる人。
- やめるべき人:自己資金が乏しく、変動金利ギリギリの収支で、営業任せで判断している人。
- 金利上昇局面こそ収支の耐性チェックと会社選びが重要。迷ったら物件を売らない第三者に相談を。
目次
1. 2026年の金利環境|不動産投資ローンはどうなっているか
まず前提として、今の金利環境を整理します。日本では2024年にマイナス金利政策が解除され、約17年ぶりの利上げ局面に入りました。以降、段階的な政策金利の引き上げが続き、2026年も緩やかな金利上昇が意識される環境にあります。
不動産投資ローンへの影響は、金利タイプによって異なります。
- 変動金利型:短期金利(政策金利)に連動。利上げの影響を受けやすく、返済額が増える可能性がある。
- 固定金利型:長期金利に連動。契約時に返済額が固定されるが、変動より金利は高めに設定されることが多い。
金利が上がると、毎月の返済額が増え、家賃収入と返済のバランス(イールドギャップ)が縮小します。金利上昇が不動産投資に与える具体的な影響と対策は、不動産投資ローンの金利上昇でどうなる?5つの影響と対策で詳しく解説しています。
※本記事は2026年時点の一般的な状況をもとにしています。最新の政策金利・各金融機関の適用金利は、必ず公式の公表値をご確認ください。
2. 金利上昇は「やめとけ」のサインなのか?
結論から言えば、金利が上がったこと自体は「やめとけ」の理由になりません。理由は3つあります。
理由①:金利上昇局面は家賃・物件価格も動く
金利上昇はインフレ(物価上昇)を伴うことが多く、その局面では家賃や不動産価格も上昇しやすい傾向があります。金利だけを取り出して「不利」と判断するのは一面的です。
理由②:現物資産はインフレに強い
現金の価値が目減りするインフレ局面では、現物資産である不動産は価値を保ちやすいという強みがあります。金利上昇=インフレ対策として不動産を選ぶ考え方もあります。
理由③:本当の分岐点は「金利」ではなく「収支の耐性」
成否を分けるのは金利水準そのものではなく、「金利が2〜3%上がっても収支が回るか」という耐性です。ここに余力がある人にとって、金利上昇は致命傷になりません。
3. 2026年に不動産投資を「やるべき人」の条件
金利上昇局面でも、次の条件を満たす人にとっては、2026年も不動産投資は有効な選択肢です。
- 自己資金・生活防衛費に余裕がある:頭金を入れて借入を抑えられる、または空室・修繕に備える資金がある
- 金利が上がっても収支が回る:ストレステスト(金利+2〜3%想定)でもキャッシュフローがマイナスにならない
- 長期目線で保有できる:短期の値動きに一喜一憂せず、家賃収入と完済後の資産形成を狙える
- 物件より先に「会社」を選べる:中立な情報を集め、信頼できる不動産会社を見極められる
4. 2026年は「やめるべき人」の条件
一方、次に当てはまる方は、金利上昇局面での参入は慎重になるべきです。
- 自己資金が乏しく、フルローン前提:借入が大きいほど金利上昇の影響を強く受ける
- 変動金利ギリギリの収支:金利が少し上がるだけで赤字に転落する計画
- 営業任せで自分で判断していない:「今が買い時」というトークを検証できない
- 金利上昇のリスクを感情的に受け止めてしまう:不確実性に強いストレスを感じる
「そもそも自分は不動産投資に向いているのか」を含めて判断したい方は、不動産投資はやめとけ?7つの理由と向いている人の見極め方もあわせてご覧ください。
5. 金利上昇局面で失敗しないための判断チェックリスト
2026年に不動産投資を始めるか迷ったら、次の5項目を確認してください。
| チェック項目 | 確認するポイント |
|---|---|
| ① 金利ストレステスト | 金利が+2〜3%上がっても収支が回るか |
| ② 自己資金 | 頭金と生活防衛費を確保できているか |
| ③ 物件の実力 | 立地・入居需要・家賃の下落耐性があるか |
| ④ 会社の中立性 | リスクも説明する会社か/強引な営業でないか |
| ⑤ 出口戦略 | 売却・保有継続のシナリオを描けているか |
この5つに自信を持って「はい」と答えられるなら、金利上昇局面でも前向きに検討して問題ありません。一つでも不安があれば、契約前に立ち止まるべきサインです。
6. 迷ったら「物件を売らない第三者」に相談を
金利上昇局面での判断は、営業担当に聞いても「今が買い時です」という答えしか返ってきません。彼らは売る側の立場だからです。
本当に中立な判断が欲しいなら、物件を販売していない第三者のセカンドオピニオンが最も確実です。「この金利水準で、この物件・この収支計画で買って大丈夫か」を、利害関係のない専門家に見てもらいましょう。
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契約前に、物件を売らない完全中立の第三者に収支計画と物件を見てもらうのが最も確実です。不動産投資の教科書では、代表・山本尚宏が累計数百件の相談実績をもとに、「そもそも今始めるべきか」から無料でセカンドオピニオンを行っています。
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7. よくある質問(FAQ)
Q. 2026年、金利が上がっている今は不動産投資をやめた方がいいですか?
金利が上がっていること自体は、やめる理由にはなりません。金利が+2〜3%上昇しても収支が回る余力があり、信頼できる会社を選べるなら、2026年でも有効な選択肢です。逆に、フルローンで収支がギリギリの計画なら慎重になるべきです。
Q. 変動金利と固定金利、金利上昇局面ではどちらがいいですか?
一概には言えません。変動は当初の金利が低い一方で上昇リスクを負い、固定は返済額が読める代わりに金利が高めです。重要なのは「変動を選ぶなら、上昇しても耐えられる収支か」を確認することです。
Q. 金利が上がると不動産価格は下がりますか?
理論上は金利上昇で価格が下がりやすい面がありますが、実際はインフレによる家賃・地価の上昇が相殺することもあり、単純ではありません。詳しくは金利上昇の5つの影響と対策をご覧ください。
Q. 今の金利で買って大丈夫か、誰に相談すればいいですか?
営業担当ではなく、物件を売らない中立の第三者に相談するのが確実です。収支計画と物件を客観的に見てもらい、「今買うべきか」を判断材料を増やしたうえで自分で決めましょう。
8. まとめ:金利ではなく「収支の耐性と会社選び」で判断する
2026年は金利上昇局面ですが、それは「不動産投資はやめとけ」という単純な結論にはなりません。
大切なのは、①金利が+2〜3%上がっても収支が回るかを確認し、②物件より先に信頼できる会社を選び、③長期目線で判断し、④迷ったら中立の第三者に相談すること。金利の数字そのものより、あなたの収支の耐性と会社選びが成否を分けます。
「今の金利で、この物件で大丈夫か」——その問いに一人で答えを出す必要はありません。まずは自分の収支の耐性をチェックし、不安があれば気軽に第三者の意見を聞いてみてください。
※本記事は一般的な情報提供であり、投資判断は自己責任でお願いします。金利・税制など個別の状況に応じた判断は専門家にご相談ください。
✍️ この記事の著者
山本 尚宏(やまもと なおひろ)|不動産投資の教科書 代表
不動産投資メディア「不動産投資の教科書」を2014年より運営(12年)。著書『不動産投資は、「物件」で選ぶと、99%失敗する』。物件を一切販売しない完全中立の立場で、累計数百件の不動産投資相談・セカンドオピニオンに自ら対応してきた。
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