「材料株」とは、企業に関連する新たなニュースや発表、業績の改善などの「材料」が出たことで急騰する可能性のある銘柄です。
この材料株への投資は、情報のスピードと判断力が勝負。わずか1日で株価が10%以上動くことも珍しくなく、短期間で大きな利益を狙う投資家にとって絶好のチャンスとなります。
本記事では、材料株を活用して1日で10%の利益を得るための具体的なノウハウを詳しく解説します。リアルタイムでの情報収集の方法、材料が発表された瞬間に素早く行動するための戦略、そしてリスクを最小限に抑えるためのリスク管理術まで、成功に必要な全てを網羅。
株式市場の動向をいち早く掴み、材料株投資でスピード勝負に勝つ秘訣を学びましょう。
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1、材料株投資とは
材料株とは、企業に関するポジティブな材料やニュースが出た際、その情報を元に株価が急激に動く銘柄のことです。
株価が「材料」に反応して大きく上昇するため、投資家の注目を集めやすいのが特徴です。
材料株は特定の「材料」が発生するまでは、目立った動きをしない場合もありますが、情報が公になると瞬時に動き始めます。短期的に急騰することが多いため、材料が発表された後すぐに買うか、発表前にポジションを取ることが求められます。
材料には、株価を押し上げる要素である「好材料」と、株価を押し下げる要素である「悪材料」がありますが、一般には、株価を押し上げる好材料を備えた株式を指して「材料株」ということも多いです。
好材料を備えた材料株は、急激に値上がりしやすいですが、その後は最終的に大きく下がってしまう例が多く見られます。
2、材料株の要因別事例
過去の材料株の例を見てみましょう。
株式市場で「材料株」となる要素には、企業に関連するさまざまな要因が含まれます。これらの要素が発表されると、株価に大きな影響を与え、材料株として注目されることがあります。以下、要因別に代表的な事例を挙げ、それぞれの特徴を解説します。
(1)決算発表・業績の大幅改善
ソニー(6758)
企業の四半期決算や業績予想が市場予想を大きく上回ると、その企業の株価は急騰することがあります。特に、利益が急増したり新しい成長分野で成功を収めたりすると、大きな「材料」として投資家に注目されます。
具体的な影響要素
売上や利益が市場予想を大幅に超える
コスト削減や効率化が進み、収益性が改善
成長市場への参入や新規事業の成功
ソニーは、ゲームや映画などの分野で業績が急伸し、決算発表時に株価が急騰したことがあります。特に、新型ゲーム機「PS5」などのヒットが材料となり、市場の注目を集めました。
(2)M&A(企業買収・合併)
ソフトバンクグループ(9984)
企業が他社を買収したり合併することで、事業規模が拡大し、株価が急上昇することがあります。特に、買収が成長分野や市場シェアの拡大に寄与する場合は、材料として強く評価されます。
具体的な影響要素
大型M&Aによる市場シェア拡大
買収した企業が成長分野に属する
合併後のコスト削減やシナジー効果が期待される
ソフトバンクグループは、多くのテクノロジー企業を買収することで成長を遂げています。特に、ARMの買収や、ビジョンファンドを通じたグローバルなテック企業への投資が材料となり、株価に大きな影響を与えました。
(3)新製品やサービスの発表
トヨタ自動車(7203)
企業が革新的な新製品やサービスを発表すると、それが市場に大きなインパクトを与え、株価が上昇することがあります。特に、新しい技術や画期的な商品が業界をリードする場合、材料株として大いに注目されます。
具体的な影響要素
業界をリードする革新技術や製品の発表
新規市場における大きなシェア獲得が期待できる
世界的に注目される技術や製品のリリース
トヨタ自動車は、電気自動車(EV)や水素自動車といった次世代車両の技術開発で注目されています。新型モデルの発表や、EV市場への本格参入などが材料となり、投資家の注目を集めました。
(4)政府の政策や規制変更
再生可能エネルギー関連企業 レノバ(9519)
政府の政策変更や規制の緩和、新しい経済刺激策が発表されると、特定の業界や企業に追い風が吹き、その関連銘柄が急騰することがあります。特に、インフラ投資や再生可能エネルギーなど、国家プロジェクトが関連する場合は、大きな材料株となります。
具体的な影響要素
新エネルギーや環境関連の政策発表
特定業界の規制緩和
公共投資やインフラ整備に伴う企業への追い風
再生可能エネルギー関連企業であるレノバは、日本政府が掲げるカーボンニュートラル政策や再生可能エネルギーの拡大計画により株価が急上昇したことがあります。政府の支援政策は、関連銘柄にとって強力な材料となります。
(5)株式分割や自社株買いの発表**
キーエンス(6861)
企業が株式分割を発表すると、流動性が増加し、個人投資家が購入しやすくなることで株価が上昇することがあります。また、自社株買いは、企業が自社の成長性や株価の割安感に自信を持っている証拠とされ、これも強い材料となります。
具体的な影響要素
株式分割による流動性の向上
自社株買いによる株価の底支え
企業の成長性への市場の期待が高まる
キーエンスは、自社株買いや株式分割を行うことで、株価が短期間で急騰したことがあります。特に成長性が高い企業がこれらの施策を発表すると、強力な材料として市場で評価されます。
(6)業界のトレンドや外部環境の変化**
ニトリ(9843)
業界全体のトレンドや、外部環境の変化によって、特定の企業や業界が急に脚光を浴びることがあります。例えば、消費トレンドの変化や社会的なライフスタイルの変化が企業にプラスの影響を与える場合、それが株価を大きく押し上げる材料になります。
具体的な影響要素
消費者行動やライフスタイルの変化
業界の急成長トレンド
外部環境による需要拡大やシェア拡大
ニトリは、新型コロナウイルスのパンデミックにより、家庭でのインテリア需要が急増したことを背景に大きな成長を遂げました。このように、外部環境の変化により特定の業界や企業が注目されることがあります。
「材料株」となる要素は、決算発表、M&A、新製品発表、政府政策、株式分割、業界トレンドなど、多岐にわたります。これらの要因が発表されるタイミングや市場への影響を見極めることで、投資家は短期間で大きな利益を狙うチャンスを得ることができます。
材料株投資はスピードと情報が重要な要素ですので、リアルタイムでの情報収集と適切な判断力が求められます。
3、材料株投資の「材料」の要因は?
株式市場全体に影響を及ぼす要因は多岐にわたりますが、以下の主要な要因が市場の動向に大きな影響を与えることがあります。それぞれの要因が、投資家心理や企業業績、経済の先行きに対する見通しを左右し、結果として株価の上昇や下落を引き起こします。
(1)経済指標
経済指標は、国の経済状況を反映し、市場全体に強い影響を与える要因です。これらのデータは、企業の成長や消費者の購買力、投資環境の判断材料となるため、株式市場のトレンドに大きな影響を及ぼします。
代表的な経済指標
GDP(国内総生産)経済全体の成長率を測る指標で、GDPが高いと企業の業績改善期待が高まり、株価が上昇しやすくなります。
失業率が低下すると消費が活発化し、企業の売上が増加する可能性が高まります。消費者物価指数(CPI)インフレ動向を示し、インフレが進むと中央銀行の金融政策に影響を与え、金利上昇が警戒されることがあります。
(2)金融政策(中央銀行の利上げ・利下げ)
中央銀行(日本では日本銀行、米国ではFRB)の金融政策は、株式市場に非常に大きな影響を与えます。特に、金利の変更や量的緩和(QE)の発表は、市場の流動性や企業の資金調達コストに直結するため、株価が敏感に反応します。
(3)企業の業績・決算発表
企業の業績や四半期決算は、株式市場全体に直接的な影響を与える重要な要素です。特に、主要企業や大企業(日本ではトヨタ、米国ではアップルなど)の決算結果が市場予想を大きく上回ったり下回ったりする場合、それが市場全体のトレンドに反映されます。
(4)地政学リスク(国際紛争・政情不安)
地政学リスクは、国際的な緊張や紛争、テロ、政治的な不安定要素などにより、株式市場に急激な下落を引き起こす要因です。特に、主要な貿易相手国間の対立や、エネルギー供給に影響を与える出来事は市場に不確実性をもたらし、投資家心理を冷え込ませます。
(5)為替相場の変動
為替相場の変動は、特に輸出入に依存する企業に大きな影響を与え、結果的に株式市場全体にも影響を及ぼします。例えば、円高になると日本の輸出企業は利益が減少する可能性が高くなり、株価に悪影響を与えます。
(6)商品価格(原油、金など)
原油や金、銅といった商品価格の変動も、株式市場に大きな影響を与えます。特に原油価格は、エネルギー関連企業だけでなく、輸送コストや製造コストにも直接影響を及ぼすため、多くの業種に影響を及ぼします。
(7)世界的なトレンドやパンデミック
グローバルなトレンドや、予期せぬパンデミック(世界的な感染症の拡大)も、株式市場に深刻な影響を与えます。特に、新型コロナウイルスのパンデミックは、世界経済全体に大きなダメージを与えましたが、その一方で、オンラインサービスや医薬品関連企業が急成長する場面も見られました。
株式市場全体に影響を与える要因は多く、経済指標、金融政策、企業業績、地政学リスク、為替相場、商品価格、そしてパンデミックや世界的な技術トレンドなどが挙げられます。
これらの要因をリアルタイムで注視し、適切なタイミングで投資を行うことで、市場の変動に対応しながら利益を得ることが可能になります。
4、材料株を売るタイミングはいつ?
好材料を備えた材料株は、短期的には値上がりする可能性が高いですが、その後大きく下落してしまう傾向があります。そこで材料株で利益を取るためには、売りのタイミングを見計らって、下落する前に素早く売り抜くスキルが必要となります。
そのためには、「ふるい落とし」という概念について知っておきましょう。ふるい落としとは、一時的に株価が値上がった後、調整で一時的に株価が下がることです。材料株の場合、一定程度値上がりしたら、ふるい落としが起こることも珍しくありません。ただし、ふるい落としでは済まずに本格的にどんどん値下がってしまうこともあります。
ふるい落としか本格的な下落か、その時点で判断することは極めて困難です。材料株の売却で損をしないためには、自分の中で売却タイミングのルールを定めておくべきです。売却タイミングのルールとは「○○円まで上がったら売却する(利食い売りする)」「○%まで上がったら売却する」というような客観的な基準となるようなマイルールのことです。
これを決めておくことにより、材料株が下がり始めても利益を深追いしてずるずる所持を続け、せっかく得られたはずの利益が小さくなってしまったり、利益確定どころか損失にまでなってしまったりすることも避けられます。
また、材料の性質からある程度判断することもできます。たとえば金利など、しばらくは変動しない要因によって株価が上下する場合には、急いで決断をしなくても良いでしょう。一方で、短期的な要因によって株価が上昇した場合には、ある程度上昇して利益が一定程度得られる段階でさっさと売り抜けてしまう方が得になりやすいです。
5、材料株投資の取引き時の注意点
材料株を上手に売買すると大きな利益を上げられる可能性もありますが、注意点もあります。
(1)タイミングを逃したら諦める
まずは、買いのタイミングを逃したら、いさぎよく諦めることです。たとえば「この株式が良いかも知れない」と思っていても、少し買うのが遅れたら既に株価が上がってしまうことがあります。その場合、上がりきってから買っても後は下がるだけで、利益が出ません。その時はあきらめて次のチャンスを待ちましょう。
株式取引をするときには、どうしてもタイミングを逸するケースがあるものです。失敗したら、それを引きずらないようにするのが、長い目で見た場合の成功の秘訣です。
(2)材料がすべてではない
材料株投資をするときには、どうしても材料ばかりに注目してしまいますが、株価は材料だけで決まるわけではありません。他にも株価に影響を与える要因はたくさんあり、それによって上がり下がりすることも多いです。好材料があると思っても、思ったほど値上がりしなかったり、反対に下がってしまったりするケースもあります。
そこで、一般的に「好材料」と言われる材料があるからといって飛びつくのではなく、本当に信頼に足る要素であるか、他に影響の大きい要因はないかなど、自分なりに吟味しましょう。
投資銘柄をある程度絞り込み、対象銘柄について詳しくなっていたら、その銘柄についての適正な判断をしやすくなるので、日頃から見ておくとよいでしょう。
(3)損切りを恐れない
売るタイミングの項目でも説明した通り、材料株には「ふるい落とし」がつきものです。しかし、ふるい落としと本格的な下落の区別ができずに迷っている間に株価がどんどん下落してしまうと損失が膨らむので、材料株を扱うときには、損失に転じてしまった場合、いさぎよく損切りして売却してしまう姿勢が大切です。
その銘柄の取引では失敗しても、別銘柄で取り戻せば全体的な利益を得ることができるので、「再び上昇するかも」という期待を持たずに、恐れずに損切りをしましょう。
6、材料株投資に役立つサイト
材料株を探して投資したい場合、どのようにして良い材料株を見つけたら良いのかわからない、という方も多いでしょう。
以下では、材料株投資に役立つウェブサイトをご紹介します。
(1)日本経済新聞「株価材料」
日本経済新聞のウェブ版において「株価材料」というトピックを集めたページがあります。
ここにはさまざまな株価の「材料」となるニュースが掲載されています。こうしたニュースを日常的にチェックしておいて、「これは上がる」と感じたものを購入すると、早めに良い材料株を取得して値上がり益を得られる可能性があります。(閲覧は登録が必要)
日本経済新聞のウェブ版(株価材料)
https://www.nikkei.com/markets/kabu/page/
(2)KABUTEN市場ニュース「材料」
インターネット株式情報サイト「KABUTEN」では、株式に関するさまざまな市場ニュースが掲載されています。
ここに「材料」というカテゴリーがあり、さまざまな株式の材料となる情報が流れているので、常時チェックしておきましょう。「これは」と思う情報があったときに早めに株価を購入すると、大きな値上がり益を得られる可能性があります。
KABUTEN
https://kabutan.jp/news/marketnews/?category=2
(3)CLUB FISCOの「出来た株・動いた株」
フィスコのウェブサイトにも、材料株の判断に役立つニュースが掲載されています。
フィスコでは「出来た株・動いた株」というカテゴリーにさまざまな材料情報がまとめられているので、良さそうだと感じる株をチェックしてみましょう。
CLUB FISCO
http://market.fisco.co.jp/update/analysis/kabu.jsp
7、株を本格的に学ぶ
この記事では、材料株について解説してきました。不動産投資の教科書では、株式投資を本格的に学びたいとお考えの方に、株式投資スクールをご紹介しています。
日本ファイナンシャルアカデミーのスクールは20年以上の運営実績があり、受講生の7割以上がプラスの運用実績を残しています。
無料で90分間の教室を受講することができます。体験だけでも学びになることが多い教室ですので、ぜひ体験してみてください。
まとめ
今回は、材料株について解説しました。材料株の取引では、上手に株式の材料となる要素を見極めてタイミング良く売買すると、大きな利益を得られる可能性があります。
今回の記事を参考にして、情報を適切に取捨選択し、材料株投資を成功させましょう。