• 海外不動産
  • 2019/6/19

【海外不動産での意外な失敗】「水の性質」の違いでまさかの大トラブル?

海外での不動産投資、海外支社の創設などでビルの開発をする場合、日本との文化や建築方法の違いが大きなトラブルへと発展することがあります。

今回は実際に起きた水に関する事例を元に、どのようなものがあるかご紹介しましょう。(尾嵜豪・不動産コンサルティングマスター、ウィンドゲート代表取締役)

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・海外不動産トラブル事例1:熱給湯器トラブル

日本のディベロッパーが新規に高級マンションを欧州で開発することになりました。

建物の上棟までの建築設計は現地建設会社が行い、その後は日本の設計会社が設計を担当、設備や内装工事は現地の建築会社が担当するというプロジェクトでした。

海外不動産プロジェクトは言葉の壁があるので英語が堪能なスタッフや通訳を用いてビジネスを進めていくのですが、言葉は通じてもニュアンスが伝わらないという問題が出てきます。

さらに、設計者や施工者が引き継がれるプロジェクトは、細かい設計の数値は引き継がれますが、前提となるコンセプトや当然こうだろうという思い込みなど、実際に遂行すべき能力に関して共有できていない事もあります。

今回のプロジェクトにおいては、建築も内装も全て終了し、後は入居者を募集するのみという段階になってはじめて、給湯器の能力が足りず、冬場に床暖房を使った時に、お湯がぬるくなることが判明しました。

高級マンションとしてのグレード感が、上棟までの設計会社にコンセプトがきちんと伝わっていなかったことが原因です。

最終的には施主が追加料金を払って対応したのですが、言葉やニュアンスが通じにくい海外ならではの起こりやすいトラブルと言えるでしょう。

・海外不動産トラブル事例2:ソニーセンターの配管の勾配

ベルリンのシンボルとでも言えるソニーセンター。

今はソニーの所有ではありませんが、ソニーのヨーロッパ支店があった場所で、ポツダマープラッツを代表する巨大複合施設です。

映画館あり、ショッピングセンターあり、マンションありという素晴らしい施設で、ベルリン市民の憩いの場になっています。

ですが実はここでも数年前、大きなトラブルが発生しました。

それは配管トラブルです。

ベルリンの水質は日本と違い硬水で石灰成分が水道管に沈着してしまう場合があるため、配管の勾配が重要になってきます。

今回は日本の設計仕様を一部取り入れていた事で配管の勾配が少なく、水の成分が固形化し詰まらせてしまいました。

詰まるまでに時間を要したこともあり、竣工後かなり経ってから判明したため大きな問題となってしまったのです。

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・海外不動産トラブル事例3:地下水位

海外では、日本で想定されている施工時の地下水以上に水位が高く、また水量が多いときがあります。

ドイツのベルリンは森と湖の都市といわれるだけあって、周辺に多くの湖と森があり、美しい年です。

ただし、建物を施工するときには苦労するのをご存じでしょうか。

地下水位が高く、ほんの2〜3メートル地下を掘削しただけで水が出てきます。

ですので歴史の古い建物には防空壕などを除き、地下室がないことが一般的でした。

しかし最近では建物の大型化に伴い、深い基礎杭を打つためや、容積の有効利用のために地下室を設けるなど、地下を深く掘るケースが増えています。

地下を施工する場合、大規模なポンプを設けて川や運河にまで排水するようなパイプラインのようなものが設置しなくてはならないため、規模が大きくなると日本での地下掘削の想定よりも費用がかかってしまうというデメリットもある事を覚えておきましょう。

・見過ごしがちなトラブルも知っておこう

海外プロジェクトでは、国や土地が持つ特色などに注意することが大切となります。

また日本の設計会社と、現地の建設会社との話がうまく伝わりづらいことがありますので、注意が必要でしょう。

現地をよく知っている設計会社とコーディネーターをきちんと使うことで、こういったリスクをヘッジする必要があります。

成長都市での海外プロジェクトはうまくいけば大きな収益を生み出しますのでこのようなトラブルを事前に知り、上手く避けることができればビジネスの成功につながっていく事は間違いないでしょう。

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