• 不動産投資
  • 2019/5/29

長生きはNG?自宅がお金を生む「リバースモーゲージ」3つのリスクとは

高齢者の中には土地や建物があっても年金や貯金などの現金が少なく、資産を引き継ぐ人もいないため建物は老朽化しひっそりと暮らしている人もいます。

住み慣れた場所を離れたくないという思いで不動産を持ち続けていった結果、維持管理にかかる費用が年々かさんで更に生活を苦しめることとなった事例も多く見られます。

「土地や建物があってもお金がない」という問題の打開策として、リバースモ-ゲージというシステムがあります。

メリットも多いですがリスクもきちんと理解するために分かりやすく見ていきましょう。(田井能久・不動産鑑定士、ロングステイアドバイザー、タイ・バリュエーション・サービシーズ代表取締役)






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「リバースモーゲージ」のシステム

リバースモーゲージとは、所有する土地や建物を担保にして金融機関からお金を借りる融資制度です。

いわゆる住宅ローンは、購入する不動産を担保に、一括して購入資金を借りて月々で返済していきますが、リバースモーゲージは、不動産を担保にしたローンをいいます。

月々でお金を借りて(一括で借りる場合もあります)最後に不動産を売却するなどして借金を返済するため、「リバース(逆)のモ-ゲージ」という名前になっています。

リバースモーゲージはもともとは地方自治体などにより、高齢者の生活資金の融資という目的で始められた制度です。

しかし近年は民間の金融機関が参入し、マイフォームのリフォーム、子供や孫の教育資金、レジャーや旅行費などの様々な使途にも対応できる商品が登場し、生活費のみならず、老後の生活全般を豊かにする新たな不動産の有効活用方法として注目されています。

リバースモーゲージのメリットは「自宅に住み続けられる」こと

このリバースモーゲージのメリットは以下のようなものがあります。

1)自宅に住み続けられる

通常は子供が成人となり家を出ていったあとの自宅を売り、買い替えたり賃貸に引っ越すケースが多いのですが、高齢者にとっては住み慣れた家や場所を離れることは抵抗を感じることがあります。

このリバースモーゲージは自宅は担保に入るものの、継続して住むことができ、生活環境を変える必要がないことが最大のメリットだといえるでしょう。

2)融資条件や使途が比較的自由である

ローンを借りる場合はご自身の年齢や収入が考慮されるものでありますが、リバースモーゲージの場合は不動産が担保になるので、年金収入がほとんど無い場合や、かなりの高齢者であっても融資が可能となる場合があります。

またローンは通常その用途がかなり厳密に決められ、それ以外で使ってしまうと場合によっては融資契約が解除されることもありますが、リバースモーゲージの場合は原則自由という金融機関が多いことが特徴的です。

3)一括返済が可能で、返済原資は選択できる

金融機関によっては月々の返済もありますが、基本的には死亡時に一括で返済が可能です。

また返済原資としては生命保険等などの別の資金で返済することも可能なため、必ずしも不動産を手放さなければならないわけでなく返済時の状況で選ぶことができます。

長生きするとデメリットになる?

リバースモーゲージを利用する場合のデメリットは3つあります。

1)推定相続人との同意が必要

死後に不動産を売却して返済することが多いので、その不動産を相続する可能性がある親族などの同意がなければなりません。

この同意が得られないことが理由となり実施を諦めるケースというのも多いようです。

2)担保価値の下落リスクがあり融資条件が厳しい

担保となる不動産の価値は定期的に見直されますが、下落した場合には月々の融資額が引き下げられたり、一括返済を求められる場合があります。

またこういった下落リスクに対応するため不動産価値を厳しく評価する傾向にあり、融資限度額が不動産価値の半分というケースもあります。

3)長生きするほど返済額が多くなる

長生きすればするほど借りる金額が多くなり、返済額が多くなります。

場合によっては融資枠を使い切ってしまうことも起こりえます。そして長く生きれば金利も変動し、金利が上昇すると返済額も多くなってしまう可能性もあります。

1つの手段として知っておこう

このように様々なデメリットがあるリバースモーゲージですが、現在は多くの金融機関が取り扱うようになり、一つの不動産有効活用術として知られるようになりました。

自宅を売却するか人に貸すなどの住み替えが出来ない人にとっては、自宅に住んだまま有効活用できる方法として、リバースモーゲージを検討してみるのも良いかも知れません。

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