• 資産運用
  • 2018/1/15

老後の貯蓄はいくら必要?あなたにピッタリの老後資金算出法と3つの貯蓄法

老後の貯蓄について気になっていることがあるとお感じの方にお聞きします。今、一番気になっているのはどんなことですか?

「老後に必要なのは何千万円だとか1億円だとか聞くと気が遠くなる」

「本当に今のお年寄りはそんなにお金を持っているの?」

「公的年金はやっぱりアテにしない方がいいの?」

「収入が少ないのでいつまで経っても貯蓄できない」

「貯蓄をしないで老後を迎えると老後破産する?」

 老後の貯蓄に関連する不安やお悩み、疑問などを言葉にするとこんな感じになりました。これらのうち1つと言わず、いくつも当てはまるという方が多いのではないでしょうか。

実際のところ、老後のための貯蓄はいくらあれば良いのかという金額についても明確な答えがないのが現状です。毎月必要になりそうな金額は分かっていても、それが何年続くのかが分からないというのが、老後資金に対して共通するお悩みでしょう。
よく分からないからといって放置していると老後破産の不安が大きくなりますし、そうはならなかったとしてもお金のない惨めな老後だけは迎えたくないというのが多くの人の思いです。

そこで「不動産投資の教科書」では、老後の貯蓄という答えの出にくい問いに対して最も現実味のある答えを導き出したいと思います。老後の貯蓄のこと、老後資金のことに不安が少しでもおありの方にとって読んでトクする内容でまとめていますので、ぜひ最後までお付き合いください。

目次

1、結局のところ、老後の生活費っていくら必要?

(1)最低で22万円、ゆとりを得るには349,000

老後の生活費って実際のところどれくらい必要なのか?その問いに対する答えのひとつとして、公益財団法人生命保険文化センターが興味深いデータを公表しています。

このデータによると、老後を迎えた夫婦2人の最低生活費は毎月22万円となっています。そして、ゆとりのある老後生活を送ろうと思ったら349,000円が平均値となりました。

この数字を多いと思うか少ないと思うかは人それぞれだと思います。いずれにしても、この数字が調査に基づいてまとめられたものであることに変わりはありません。

出典:老後の生活費はいくらくらい必要と考える?(生命保険文化センター)

(2)介護や病気などのリスクを合わせると1億円必要?

先ほどの「最低生活費が22万円」という数字をベースに、老後が30年続くとして試算をしてみましょう。

 22万円 × 12ヶ月 × 30年 = 7,920万円

 よく言われている「老後資金は数千万円」という金額が、全く絵空事ではないことが分かります。しかも、これは健康で予定外の医療費などが掛からなかった場合の話です。

これに医療費や介護費などが発生すると、当然これに上乗せされることになります。「老後資金は1億円以上」と言われているのはこのためで、最低限の生活費だけでも老後が30年続けば8,000万円近いお金が必要になるわけで、ゆとりのある老後を送ったり突発的な出費があると簡単に1億円を超えてしまうのが老後資金の恐ろしいところです。

(3)老後に向けて貯蓄は3,000万円必要という説について

老後の貯蓄は3,000万円必要」という一般的な説があります。この3,000万円という金額の根拠は何なのかと言いますと、「公的年金だけでは足りないのでその不足分」です。

実際にどれくらいの年金を受け取れるのかについては次章で解説しますが、「老後の貯蓄は3,000万円必要」という根拠は公的年金の不足分であることを押さえた上で、次に読み進んでください。

2、結局のところ、老後に貯蓄はいくら必要かをシミュレーションしてみる

(1)職業別の年金額

ご存知の方も多いと思いますが、年金は年金に加入してきた職業によってカテゴリーが異なります。サラリーマンなど給与所得者は厚生年金、自営業や無職の人などは国民年金です。

平成29年(2017年)に厚生労働省年金局から発表された「平成27年度厚生年金保険・国民年金事業の概況」によると、それぞれ月額ベースで厚生年金の平均受給額は148千円、国民年金は55千円です。

 出典:平成27年度厚生年金保険・国民年金事業の概況(厚生労働省)

(2)年金を受給しても足りなくなる金額

公的年金でもらえるのは、厚生年金で毎月148千円、国民年金では毎月55千円。前章で最低生活費は月額22万円だと述べましたが、年金額が高い厚生年金ですら8万円も足りません。国民年金の場合は165千円も足りないので、話にならないというのが正直なところです。

年金はアテにならない」という声をとてもよく聞きますが、仮に現在の年金制度がこのまま機能したとしても、実は金額面だけを見るとあまり「アテにならない」のです。

(3)平均余命から老後資金を算出する

平均余命という指標をご存知でしょうか。これから何歳まで生きることができるかを示す期待値のことです。厚生労働省は毎年日本人の平均余命を発表しており、あくまでも期待値であり平均値ですが、「自分は何歳まで生きる可能性が高いのか」を知るための物差しとなります。

厚生労働省の簡易生命表を使うと年齢ごとの平均余命が分かるため、自分の年齢から「自分が何歳くらいまで生きるか」を知ることで、老後資金および老後に足りなくなる資金(つまり貯蓄でカバーする必要のある金額)を算出できるようになります。

こちらは平成28年度の平均余命表です。

 
出典:平成28年度簡易生命表の概況

 例えば現在40歳男性の場合、平均余命は41.96です。40歳に41.96を足すことで81.96となり、現在40歳の男性は81.96歳・・・つまり82歳くらいまで生きる可能性が高いということです。

それでは、この人がサラリーマンとして60歳の定年まで勤めたとして、もらえる年金額と夫婦2人の最低生活費から老後資金を算出してみましょう。

ここで使用する数値は、以下の通りです。

「老後」の年数:82歳 - 60歳 = 22

最低生活費:22万円

厚生年金:148千円

年金では足りない金額:22万円 - 148千円 = 72千円

それでは、計算です。

72,000円 × 12ヶ月 × 22年 = 1,9008,000

この人の場合、「老後足りなくなるお金」は約1,900万円というシミュレーション結果になりました。つまり、老後に向けて少なくとも1,900万円の貯蓄が必要だということです。

この記事をお読みの皆さんも、それぞれの属性に当てはめて計算してみてください。多くの方が、数千万円単位の金額になることと思います。

いずれにしても簡単に手に入るようなお金ではありません。それでは、それだけの貯蓄を老後までにどうやって作れば良いのか?次章からは、そのための方法を考察していきます。

3、老後に向けた貯蓄はいつまでに始めるべきか

(1)40歳の人が60歳で3千万円貯めるためには毎月97,000

老後に向けた貯蓄を始めるのであれば、早ければ早いほど良いというのは誰もが認識していることでしょう。若い世代の人は何かと物入りですから、毎月5万円、10万円と貯蓄をするのは大変でしょう。結婚をして子供を持つとなると尚更です。

そこで、早めに貯蓄を始める必要を実感できるシミュレーションをしてみましょう。投資信託など比較的利回りの良い投資商品で年利3%の利回りがあると仮定して、「60歳時点で3,000万円」を達成するための毎月積立額を試算しました。

その結果は、こうなりました。

 
出典:新生銀行積立シミュレーション

 青い部分は自己資金として貯蓄していったお金で、オレンジ色の部分は運用によって増えた分です。利回り3%で20年間複利という、なかなか恵まれた条件で増やしたとしても、40歳から60歳までに3,000万円の老後資金を作ろうと思うと、毎月92,000を積み立てていく必要があることが分かりました。

「そんなに必要なのか・・・」とお感じになった方は多いと思います。次項では、年数を変えてシミュレーションしてみましょう。

(2)30歳から始めれば毎月52,000円で3千万円貯蓄できる

先ほど使用した新生銀行のシミュレーターを使って今度は年数を伸ばして(つまり貯蓄を早い年齢から始めると仮定)、再度試算をしてみましょう。

他の条件が同じのままで、貯蓄開始年齢だけを30歳としました。

 
出典:新生銀行積立シミュレーション

 ほぼ半分の、52,000円で同じ3千万円を達成できることが分かりました。これならかなり現実的な金額ですね。「これなら自分にもできる」と具体的にイメージ出来た方も多いのではないでしょうか。

(3)少しでも若いうちに貯蓄を始めて複利効果の恩恵を

なぜ前項のようなシミュレーションの違いが出たのかと言いますと、最も大きな理由はオレンジ色の部分です。

開始年齢が早いことで貯蓄に回した金額が大きいのもあるのですが、それ以上に運用益が大きくなっていることが大きく貢献しています。

単純に考えてみてください。貯蓄期間が倍になっていないのに毎月の貯蓄額がほぼ半分で足りるということは、その分を運用益が埋めてくれているということです。

この複利効果は運用期間が長くなればなるほど効果が大きくなります。「老後の備えは若いうちから」と言われているのはこのためで、若いうちに5万円も毎月貯蓄するのが難しいということであれば、少額でも構わないので「とにかく始める」ことが後々になって大きな意味を持つことを押さえておいてください。

それでは、どんな運用方法が最も老後の貯蓄として効果的なのか?その主な3つの方法を「5、老後に備える3つのオススメ貯蓄(運用)法」で解説します。

その前に、まずは貯金が苦手でなかなか続かないという方のために、3つの貯金術を次章で解説しましょう。

4、貯金が苦手な人にオススメの貯金術3ヶ条

(1)半強制的な先取り貯金

貯金がなかなか続かないという人に共通しているのは、貯金を何となくしているだけであり、それが習慣づいていないことです。自分で貯金を習慣づけるのが苦手なのであれば、自動的に貯金される仕組みを作るのが得策です。

給料が振り込まれた時点で他の支出が発生する前、真っ先に毎月○万円という具合にお金を分けて貯金に回してしまいます。最初からそのお金は無かったものとして考えることで、自然に貯金が増えていくという方法です。

ご自身でお金を分ける作業をすることで「貯金していることを意識してしまう」のであれば、自動引き落としで積立貯金に回っていくという形をとるのもオススメです。

貯金だと利回りが低くて旨味に欠けるということであれば、若干のリスクを取りながら投資信託で積立をする方法もあります。投資信託を使った積立で貯金を作っていく方法については、「毎月たった5,000円が老後に300万円になる積立投資信託の全知識」で詳しく解説しています。本当に毎月5,000円の貯金であっても老後にはそれが300万円の貯金になる方法が解説されていますので、「収入が低くて貯金に回すお金が無い」という方もぜひお読みください。

(2)節約で貯金に回せるお金を捻出する

現在の収支バランスを考えると、貯金に回すお金が無いとお感じの方も多いと思います。その場合はこれまでの支出や生活を見直して、節約できるものは節約をすることで貯金に回すお金を捻出する方法を考えてみましょう。特に節約効果が高いのは固定費です。毎月決まった金額が支出されていくので節約しようがないと思われるかも知れませんが、以下の視点で見直してみると節約できるものは意外に多くあります。

固定費の節約ができれば、毎月決まった金額を捻出できるため貯金に回しやすくなります。節約術の中でも効果が高いものを3つピックアップしてみました。

①格安スマホ会社に乗り換えて携帯料金を節約

手軽に取り組めて節約効果が高く、それでいて特別な我慢をする必要がないのでオススメなのが、格安スマホ会社への乗り換えです。

大手3社で契約をしている方であれば、おそらく毎月の携帯料金が1万円から2万円程度の金額になっていると思います。それを格安スマホ会社に乗り換えることで1,000円から高くても3,000程度に圧縮できるので、これだけで最大15,000円くらいのお金が毎月浮いてきます。

その他にも自宅のネット回線を電話と同じ会社に集約したり、光コラボレーションといって光回線の料金を圧縮できるサービスも登場しています。毎月の通信費を見直すだけで多くの方が数万円レベルのお金を捻出できるので、真っ先に注目したい部分です。

②住居にかかるお金を見直して節約

固定費として毎月出ていく費用の中で、やはり大きなウェイトを占めているのが住居費です。自己所有であっても賃貸であってもそれは同じで、自己所有で住宅ローンを返済中の方は「低利の住宅ローンへの借り換え」を検討する価値がありますし、賃貸の方は何か1つの要素を我慢するだけで家賃の安い物件に入居することができるので、それも検討すべき部分でしょう。

最寄駅から10分のところに住んでいる場合、それを1520分の距離にするだけで家賃が1万円以上安くなるケースがあります。お子さんが大きくなってきたのであれば幼稚園や保育園から近くなくても構いませんし、生活環境の変化によって我慢しなくても削ることができる条件は他にもあると思います。

住宅ローンの借り換えや家賃の削減は、毎月数万円レベルの節約効果があります。しかもそれがずっと続くので貯金に回せる金額もその分大きくなります。

③「空家賃」を徹底検証

空家賃とは住んでもいない家の家賃を払い続けることを言いますが、ここでは「利用していないサービスの月額料金」のことを意味しています。以下のサービスに月額料金を支払い続けているのに、ほとんど利用していないということはありませんか?

  • 会員制有料サイト(動画サイト、ニュースサイトなど)
  • ポータルサイトの有料サービス(ヤフオクなど)
  • 各種モバイルサービス
  • 使っていないクレジットカードの年会費 

こうした料金の多くはクレジットカードや携帯料金との合算などで決済をしていると思いますので、クレジットカードと携帯料金の請求明細を徹底的に検証して不要なものがないか探してみてください。

ログインの方法が分からない、退会する方法が分からないという理由で放置している方は意外に多く、それが積もり積もると大きな金額になることをしっかりと認識しましょう。

(3)コト消費を減らし、「つもり貯金」を採り入れる

なかなか貯金ができない人の支出には、ひとつの特徴があると言われています。それは、コト消費が多いという点です。コト消費とはモノを購入するための支出ではなく、何らかのサービスを受けることにお金を支払うことです。

旅行、飲み歩き、パチンコや競馬などのギャンブル、マッサージやエステなどのサービス利用、テーマパーク、映画、ヘアサロンなど、これらは全てコト消費に分類される支出項目です。コト消費の全てが不要で節約するべきというわけではありませんが、その時の気分や勢いで消費をしがちなものもあるため、毎月コト消費にどれくらいお金を使っているかを家計簿のように書き出してみて、そこから無駄を検証するのはひとつの方法です。

節約するべき項目が見つかったら、そのコト消費をしたつもりで使っていたと考えられるお金を貯金に回します。これを「つもり貯金」といって、飲み歩きやギャンブルなどの消費が多い方であれば効果は大きくなるでしょう。

5、老後に備える3つのオススメ貯蓄(運用)法

(1)iDeCo(個人型確定拠出年金)

年金の運用方法としてiDeCoが良いらしい、という話を見聞きしたことはないでしょうか。iDeCoの正式名称が個人型確定拠出年金という、公的年金にプラスできる資金を作る上で多くの非課税メリットがある制度です。

公的年金では加入者が運用方法を選ぶことができませんが、iDeCoは投資信託などの投資商品から自分が好きなものを選んでそれに対して積み立てという形で掛け金を積み上げていくことができます。そして60歳になった時点で引き出し可能となり、年金として運用益を含む金額が毎月支給される仕組みになっています。

運用益がある程度見込めることと、積み立て金の所得控除や給付時の非課税措置など税制面でのメリットを併せ持つお得感の強い制度です。iDeCoは証券会社にiDeCo専用口座を開くのが最も手軽な始め方です。その始め方やiDeCoに関するもっと詳しい情報については、「iDeCo(イデコ)はメリットだらけ?30歳が定年前に軽々1300万円貯める方法」をぜひお読みください。

(2)低解約返戻金型の終身保険

終身保険とは名称の通り、生涯にわたって保障が継続する保険のことです。現役世代のうちに終身保険に加入しておいて、払込期間を満了したら後は生涯にわたって保障が続くので老後への備えとして人気の高い保険商品です。

では、「低解約返戻金型」とは何なのかと言いますと、「途中で解約したら元本割れするが、その代わりに払込期間を満了したら高い返戻率になる」という意味です。生涯にわたる保障というリスク管理を買うために保険金を払い込み続けるわけですが、それが満了する前に途中解約をしたら損になるように設定されているものの、その代わりに途中解約をせずに「完走」したら110%から120%程度の返戻率となります。

払込期間を満了するまで保険金を払い込むことは個人年金の年金払い込みと感覚が同じなので、老後への貯蓄として途中解約をしないことを確定させることができるのであれば、十分魅力的です。

終身保険は生命保険会社が取り扱っており、その中にある低解約返戻金型を選べばいつでも加入できます。

代表的な生命保険会社の該当商品は以下の通りですが、この他にも無数にあります。

一生のお守り(損保ジャパン日本興亜ひまわり生命)

http://www.himawari-life.co.jp/product/omamori_life/

&LIFE 積立利率変動型終身保険(三井住友海上あいおい生命)

http://www.msa-life.co.jp/lineup/syushin-tei/

NOぷろぶれむ(フコクしんらい生命)

https://www.fukokushinrai.co.jp/consider/product/general/low_shuushin/

終身保険RISE(オリックス生命保険)

http://www.orixlife.co.jp/life/rise/

(3)不動産投資で実質的な年金を作る

自己資金を用意してローンを活用しながら収益物件を購入し、そこから得られる家賃収入で老後に備える方法があります。実は不動産投資は老後の貯蓄方法や保険の代わりとして非常にメリットが大きいことで知られています。

  • 定年退職をしても不動産収入は変わらず入り続けるので年金の足しになる
  • ローン返済中は団信生命保険に加入しているため死亡などで返済不能になっても保険でローンが完済され無借金の物件と家賃収入が家族に残る
  • ・ーンを利用すれば少額から始めて満額の家賃収入が入るため資産形成ができる

不動産投資のメリットは他にもありますが、老後の貯蓄というテーマに近いものを挙げると上記のようになります。現役世代のうちに不動産投資を始めておけば老後は悠々自適に・・・という考えから不動産投資を始める人は実に多くなっており、「不動産投資の教科書」の読者の中にも該当する方々が多くおられます。

そのため「不動産投資の教科書」でも多くの記事で老後に備えるための不動産投資について解説しており、詳細は以下の記事をお読みください。

 6、老後資金に関するさまざまな常識を疑ってみよう

(1)本当に老後資金はそんなに必要?

ここまでの解説は、「今のままでは老後にお金が足りなくなる」ことを前提にしたものでした。ここからは少し視点を変えて、現在あちこちで指摘されている老後不安説について、本当にそうなのかという視点で常識とされていることを疑ってみたいと思います。

冒頭で生命保険センターの調査結果を紹介しましたが、「最低22万円、ゆとりが必要なら34万円」という結果に対して異を唱える声も多数あります。この調査結果は意識調査なので、実際にはそんなに生活にお金が掛かることはないというのが、こうした声の根拠です。

実はこうしたツッコミは、総務省が発表している「家計調査」にも入っています。「高齢夫婦無職世帯の家計収支」という項目があるのですが、ここで挙げられている支出のうち、以下の項目が高く見積もられすぎていると言われています。カッコ内は2016年のデータです。

  • 食費(64,827円)
  • 交通、通信(25,256円)
  • 教養(26,303円)
  • 交際費(29,033円)
  • 仕送り(1,650円)

 高齢の夫婦が自炊をしている生活で、現役世代でも34万円台という世帯が多いのに6万円台は多すぎるのではないか、というわけです。交通・通信についても同様で、格安スマホや自転車の利用など通信や移動の方法を工夫すれば毎月25,000円も使わないだろうと言われています。教養については「毎月こんなに多くはないはず」、交際費についても「人によってほとんど使わない人もいるはず」、仕送りに至っては「高齢夫婦から仕送りをもらっているようではダメだ」という指摘まであります。

こうした「多く見積もられている出費」を差し引くと、実質的な高齢夫婦の最低生活費は15万円~20万円の間に収まるのではないかとも言われています。

老後の貯蓄を少しでも多くする考え方も重要ですが、高齢になれば切り詰められるものもあるということですね。

(2)公的年金が崩壊するというのは現実になる?

老後資金の話題として常に囁かれ続けているのが、公的年金の崩壊です。だから自分で自分の身を守るための備えを!という宣伝文句を見ることも多いですが、現実問題として公的年金が崩壊する可能性はきわめて低いと言って良いでしょう。

簡単な理屈として、すでに公的年金を老後の収入として見込んでいる人にその年金が支給されないとなると国家デフォルト並みのパニックになります。この人たちが一斉に生活保護世帯となるため、年金どころか国家財政が破綻します。

支給開始年齢の引き上げや支給額が減ることはある程度織り込む必要があるとは思いますが、それに合わせて定年の延長や人材不足による高齢者の雇用促進も進んでいます。

公的年金が崩壊するというワンフレーズだけで老後貯蓄の問題を考えるのは、「木を見て森を見ず」と言わざるを得ません。危機感を煽るような宣伝文句に惑わされることなく老後の資金計画を立てましょう。

(3)定年後に全く働かないことが前提になっているが?

老後にこれだけの貯蓄が必要、という話の前提には「老後に働く」ことは考慮されていません。無職の高齢者が毎月どれだけの生活費を必要とするか、そこから公的年金の支給額を差し引くとどれだけ足りないのか・・・というロジックです。

自営業の方にはそもそも、定年退職がありません。自営業者の中には60歳、65歳を過ぎても現役バリバリという人がとても多く、高齢者は無職であるという前提が必ずしも成り立ちません。

サラリーマンの方であっても定年の延長や人材不足による再雇用などが進んでいるため、60歳を過ぎて完全に無職という人が今後さらに減り続けるものと思われます。

老後資金を考えた時に「こんなに足りない」という悲観論ばかりに目を向けるのではなく、「何歳まで働けそうか」と自問自答してみるのもポイントになると思います。

まとめ

老後の貯蓄にはいくら必要なのか?そのために現役世代のうちに何をしておくべきか?そんな問いに対する答えを順に解説してきました。老後にいくら必要なのか、そのためのお金をどうやって作るかという具体的な道筋を示せたと思います。特にiDeCoは国が肝いりで始めた制度でもあるので優遇の幅も大きく、これから始める方にはオススメしたい方法論です。

最後には半ば常識になってしまっている「老後のお金」について、本当にそうなのかという疑問も提起してみました。「こんなに足りない」という視点だけで老後のお金を考えるのではなく、「老後に何ができるか」という視点も合わせて、ご自身にぴったりの老後をイメージしていただければと思います。

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