前回の「【vol.2】海外からも注目される福岡」では、100万都市に特化して今後期待できる街について解説してきました。
今回は人口50万人以上都市の中で注目したい街を取り上げ、どのように期待できそうか解説していきたいと思いましょう。(伊藤亮太・ファイナンシャルプランナー)
・「翔んで埼玉」で注目の埼玉県川口市
人口50万人以上都市の中で最も注目したい街は先日「翔んで埼玉」でも注目された埼玉県で、その中でも特に注目したいのは川口市でしょう。
川口市は埼玉県南東部にあり、埼玉県内ではさいたま市につぐ人口を有する都市で2019年1月1日における人口は60万3千人となっています。
南隣は足立区や北区があり、東京都区部に隣接するところがあるため人口的にも優位となっている側面があります。
またSUUMOが公表する「住みたい街ランキング」の一つに「穴場だと思う街ランキング」の2018年において第7位に川口市が上がっており、人気を集めています。
人気の理由としては子育て環境が充実していること、都内へのアクセスが良いこと、近隣に比べて家賃が安めであること、ショッピングモールが充実していることが考えられるでしょう。
それでは人気の理由をもう少し深掘りしていきます。
・医療費無料、大型モールも
川口市では、中学生まで医療費無料(保険適用分)であり、子育て家庭を支援するため「赤ちゃんにっこり応援金」の支給を行っています。
この「赤ちゃんにっこり応援金」では、ベビーベッドやチャイルドシートなどの購入費用の助成が行われており、子育て家庭にとってはありがたい仕組みではないでしょうか。
また、都内へのアクセスが良いことも川口市が持つ優位点です。
川口駅から池袋駅までは20分前後であり通勤・通学にも恵まれていながらも、都内に比べて家賃が低い事が魅力です。
またイオンモール川口前川やララガーデン川口といった大型のショッピングモールが充実しています。
現在はいったん閉店し、新しく工事が行われている(仮称)イオンモール川口が2021年に完成する見込みであり、地元で十分買い物ができる点も大きなメリットとして挙げることができるのではないでしょうか。
・将来も人口はほぼ変わらない埼玉県川口市
現在の人口からも期待ができる川口市ですが、将来はどうなのか見ていきましょう。
国立社会保障・人口問題研究所『日本の地域別将来推計人口(平成30年推計)』によれば、2045年時点における川口市の人口はおよそ59万人と現状とほぼ変わらないとする推計が行われています。
それは東京都杉並区や足立区と同程度の人口推計となっており、今と変わらない力を保有し続けられる都市となりそうです。
ちなみに全国で50万人以上都市の中で、将来的に現状と変わらず減らないと推計されている場所は川口市と千葉県船橋市ぐらいしかありません。
25年後も期待できる街、そんな魅力が川口市にはあるのです。
・埼玉県川口市に投資するならどこ?
川口市に投資するならばどのような地域がよいでしょうか。
やはり主要駅近くのマンションや子育て環境の良いショッピングモール近くの住宅などへの投資がよいでしょう。
人口が維持できるため、今後も十分賃貸需要は期待できます。
子育て世帯に貸すことができれば、中長期的に家賃収入が見込めるかもしれません。また、都心へのアクセスが近いため、一人暮らしをターゲットにするのもよいかもしれませんね。
川を渡ったらそこは東京。意外なダークホースとして川口市をあげてみました。興味がある方は物件をチェックしてみてはいかがでしょうか。