「不動産投資の成功率を知りたい」
あなたは今そうお考えではないですか?
不動産投資を行うのであれば、誰でも「成功したい」と考えるでしょう。ただ、不動産投資の場合、どのような結果を得たら「成功」と言えるのか、人によって意味合いが異なります。
また、「成功率」とは言っても、決まった物差し(基準)やデータがあるわけではないので、成功の定義から考える必要があります。
今回は、「不動産投資の教科書」独自のリサーチにもとづいて、不動産投資の成功率を高める方法をご紹介していきます。これから不動産投資をしようと考えている方のご参考になれば幸いです。
目次
1、不動産投資における「成功」の定義とは?
そもそも、不動産投資の「成功」とはどのようなことを意味するのでしょうか?
これについては、人によってさまざまです。なぜなら、不動産投資の目的自体が人によって異なるからです。
「成功」とは「目的の達成」ですから、目指すところが違えば、成功の意味合いが異なるのも当然です。
ただし、不動産の目的は、以下のようなものが多いので、どれかにあてはめることができるケースが多いでしょう。
不動産投資でよくある目的
①家賃収入による不労所得で生活していけるようになりたい
②毎月のキャッシュフローが永続的にプラスになることが目標
③相続税の節税対策
④本業はやめないけれど、副業で安定収入を得たい
⑤不動産投資家として、事業をどんどん成長させていきたい
⑥毎月のキャッシュフローは少々赤字でも、生命保険代わりの効果や節税効果、将来の年金代わりになればいい
このような目的に応じて、成功の定義が異なります。
そこで、不動産投資を成功させるには、自分の目的をはっきりさせることが何より重要です。ある目的を達成しても、本来別の目的をもっていたのなら、成功したことにならないからです。
たとえば、もともと②「キャッシュフローをプラスにしたい、どんどん増やしていきたい」という目的を持っていた人が、不動産投資を進める際に、不動産業者から⑥「節税対策にはこのような不動産が良いですよ」などと勧められるケースがあります。
そこで、つられて節税効果の高い不動産を購入してしまうとします。
ただ、節税効果の高い不動産というのは、キャッシュフロー効果は期待しにくいことがあるので、そのようなことをすると、「本来の目的」とは別の方向に行ってしまいます。
すると、ふと立ち止まってみたときに「どうしてこのようなことになったのか」「全くキャッシュフローが得られていない、むしろ失敗」と感じてしまうことになります。
はじめから⑥の目的を持っていた人ならそれで成功したことになるのですが、もともと②の目的を持っていたのに、その目的を見失ってしまったために、不動産投資に失敗してしまうパターンです。
2、目的別・不動産投資の成功率
次に、不動産投資における成功率が、具体的にどのくらいになっているのか、見てみましょう。
先にも説明した通り、不動産投資の「目的」や「成功」は人それぞれですので、「成功率」も、目的別に検討する必要があります。
また、このようなことに統計的なデータがあるわけではないので、きっちり「〇〇%」ということは難しいです。
以下では、不動産の教科書が独自のリサーチ方法で集めたデータによる「目的別の成功率の目安」をご紹介しますので、参考にしてみてください。
①家賃収入による不労所得で生活していけるようになりたい
成功率は10%以下
②毎月のキャッシュフローが永続的にプラスになることが目標
成功率は20~30%程度
③相続税の節税対策
成功率は50%以上
④本業はやめないけれど、副業で安定収入を得たい
成功率は50%以上
⑤不動産投資家として、事業をどんどん成長させていきたい
成功率は10%以下
⑥毎月のキャッシュフローは少々赤字でも、生命保険代わりの効果や節税効果、将来の年金代わりになればいい
成功率は70%以上
やはり「不動産収入だけで生きていきたい」とか「不動産を事業として成長させたい」ということになると、ハードルが上がるので難しくなります。
それに対し、単に「生命保険代わり」とか「将来の年金代わり」となると、簡単です。
相続税対策や副業としての安定収入であれば、少し工夫をすれば実現することができます。
3、不動産以外での投資の成功率との比較
不動産投資の成功率は、ほかの主な投資に比べ成功率はどのようなものなのでしょうか。ここでは、FX、株式投資、投資信託の成功率を紹介しますので、比較の参考にしてくだい。
(1)FXの成功率
FXで利益を出して成功しているといえる割合は、5年くらいの期間で見た場合「1%程度」とされています。
5年で1%の要因になっているのが、一気に多大な損失を出してしまい継続できないこと、少しずつ損をして投資している意味を感じられなくなることです。そのため、約80%もの投資家が、1年未満でFX投資から撤退しているといわれています。
(2)株式投資の成功率
株式投資では、それぞれの投資家によってリスク管理を目的とした分散投資をしています。その組み合わせになどによって成功、失敗の判断が違うため、成功率を数値化するのは簡単ではありません。
株式投資は、約7割の投資家が5年以上長期保有しているとされているので、不動産の投資方法と類似しているようにも感じます。しかし、レバレッジの効果を大きく使えるのは不動産投資です。
株式投資は、空売り空買いなど証券会社から資金を借りて信用取引をすることはできますが、3~4割程度の保証金を準備する必要があります。
不動産投資では、物件価格の1~2割程度の自己資金で融資を受けることができますし、ケースによっては自己資金なしのフルローンでレバレッジを効かせることも可能です。
(3)投資信託の成功率
2019年に金融庁が公開した資料によると、約65%の投資家が利益を出した、または損をしなかったとしています。
しかし、運用会社によって成功率の差が大きいのも特徴です。そのため、運用会社頼りの投資になるので、一概に成功率65%とは判断できない性質がある投資ではないでしょうか。
4、成功率を左右するのはいい物件を見つけることができるか否か
不動産投資の成功率を高めるために物件選びが重要です。ここでは、いい物件を見つけるポイントなどを紹介します。
(1)「いい物件」のポイントとは
不動産投資用の「いい物件」を選びたいのなら、以下の4つのポイントに注目しましょう。
①立地
駅が近い、主要駅までの交通の便がいいなど、不動産選びでは立地が重要です。立地によって成功率がかなり変わってきます。ポイントは、住みたいけれど購入するには高額で「賃貸なら住める」という場所です。
また、その地域に住むタイプを意識しましょう。ファミリータイプ向けの地域なら、学校や公園、病院やスーパーなどに需要があります。単身タイプなら会社通勤の利便性、コンビニや飲食店が近いかを重視するなどをポイントに考えましょう。
②用途
不動産投資は住宅だけとは限りません。店舗や事務所、介護施設や保育園、倉庫など、さまざまなニーズがあります。 住宅以外での賃貸では長期間借りてくれるケースもあるので、複数所有することで収入を安定させることも期待できるのです。
③築年数
築年数の古い物件は空室や修繕のリスクがありますが、節税に関連することでもポイントとなる選び方があります。 確定申告のときに減価償却費を計上することで、ほかの給与収入などから所得税や住民税などを節することが可能です。
しかし、減価償却費は建物の耐用年数によって計上できるものなので、築年数が古い物件では適用できなかったり、適用期間が短かったりして、節税効果が薄くなってしまいます。 物件探しの際には、築年数も考慮して検討しましょう。
④管理・メンテナンスがしっかりしている
オーナーとなってから、管理を見直したりメンテナンスしたりするのは大変なことです。もともとの住人が戸惑ってしまう要因にもなるでしょう。
例えば、管理人は常駐なのか、修繕は計画通りに進められているか、共用部分の状態の確認、設備の点検は行われているか、などをポイントにしましょう。
関連記事:「不動産投資物件の選び方のコツとは?不動産投資を成功に導くポイントを解説」
(2)購入前にはよくシュミレーションすること
成功率を上げる方法として、事前にその物件を購入して運用した際のシミュレーションする方法もあります。
具体的にはキャッシュフローのシミュレーションをしてから物件を購入すべきです。
人気のありそうな物件、利回りが良い物件など、一見「良さそう」と思われる物件はあるものですが、実際に支払う税金も含めたキャッシュフローを計算してみると「それほどでもない」ということもあります。
そこで、購入前に、相当綿密にキャッシュフローの計算をして、本当に得になりそうな物件に絞って購入すべきです。
次からは、できる限り正確なシミュレーションをしてよい物件を購入するための7つの方法を紹介していきます。
5、不動産投資の成功率を上げる7つの方法
不動産投資の「成功」にはいろいろな意味合いがありますが、どのような目的を達成するにしろ、重要なポイントがあります。
以下では、成功率を上げる方法をご紹介していきます。
(1)よい物件を購入するための4つのポイント
① 知識を身に付ける
1つ目は、不動産投資についての知識を身に付けることです。不動産投資をするときには、さまざまな法律や制度、税金などが問題となりますし、不動産業者の選び方や物件の選び方、特徴、リフォームの方法など、いろいろな知識が必要です。
このようなことを何も知らないままやみくもに投資をしても、成功できるはずがありません。
まずは、不動産売買契約や税制、工夫すべき点や方法などを、成功者から学ぶことが大切です。本を買ったりネット上の各種のブログなどを見たりして、正しい知識を身に付けましょう。
また、不動産会社が主催するセミナーへの参加もおすすめします。パートナーとなる不動産会社に出会える可能性もあるので、積極的に参加しましょう。
セミナーについての詳細は「【初心者向け不動産投資】セミナー選び「5つのコツ」と役立つセミナー12選」、まずは本で不動産投資を学びたいという方は「究極の不動産投資本11選!【無料プレゼント有】」をご覧ください。
②業者の言いなりにならない
次に、不動産業者の言いなりにならないことが重要です。
自分に知識が足りなかったり優柔不断であったり目的がはっきりしていなかったりすると、どうしても不動産業者の勧めるままに、物件を購入してしまいがちです。
しかし、目的を明確にしないまま不動産業者の勧めるままに物件を購入すると、ほとんど確実に失敗します。
不動産業者の言うことは単なる助言として、「まずは自分の目で見極める、自分で決定する」ことが重要です。
「不動産投資の成功者から見る「5つの共通点」とは」で詳しく説明しているので、ご覧ください。
③ 根気よく物件を探す
いろいろと条件を絞っていくと、希望通りの物件というのはなかなか見つからないものです。都心の人気のエリアで利回りの良い物件となると、すぐに売れてしまうので、自分が見つけたときには時既に遅し、ということも非常に多いです。
しかし、だからといって妥協すべきではありません。不動産は非常に高額な買い物ですし、一回買ったら「やっぱり気に入らないから買い換える」というわけにはいきません。
そこで、根気よく「本当に良い物件」を探して購入することが重要です。
④資産価値の高い物件を選ぶ
不動産投資をするとき、忘れがちですが非常に重要なことがあります。それは「資産としての価値」です。
物件選びをするときには、どうしても「利回り」に注目してしまいがちですが、不動産を購入するということは、資産に投資するということです。
資産価値の低い物件や資産価値が下がりやすい物件を購入すると、ローン返済中にもどんどん資産が目減りしていきますから、最終的に損をしてしまうことになります。
そこで、なるべく資産価値が高く、価値が下がりにくい物件を選びましょう。
たとえば、駅近の都心のマンションなどであれば、資産価値の低下は起こりにくいです。むしろ、相場によっては上昇することも多いので、購入時より高く売ることも可能となります。
不動産投資をするときには、たとえ転売目的ではなくても、転売で儲けられるような物件を購入できることが理想です。
(2)購入後さらに成功率を上げるための3つのポイント
① 実績のある不動産管理会社と契約する
不動産投資を行うとき、不動産管理会社の役割が非常に大きいです。
管理会社の集客力、家賃や物件の管理能力、地域の特性を把握していること、きめ細やかな対応ができること、営業マンの対応が良いことなどが重要です。
良い不動産管理会社を探すためには、その管理会社が今現在管理している他の物件の状態を見てみることをお勧めします。
今管理されている物件の管理状態が比較的良く、入居者もたくさん入っているようであれば、その業者は信頼性があると言いやすいです。
また、実際に不動産管理会社の店舗に行ってみて、どのような状態で運営されているか見てみることも大切です。問合せをしたときの電話対応やレスポンスの早さ、営業マンの人数や対応などもしっかりと観察しましょう。
関連記事:「不動産投資会社の選び方を解説!良い会社を選ぶための6つのポイントとは」「上場している不動産投資会社5選!投資会社を選ぶポイントも解説します」
②メンテナンスや維持にお金をかける
不動産投資をするとき、意外と重要となるのがメンテナンスです。
同じアパートやマンションでも、清掃が行き届いているキレイな物件の方が印象良く、入居者を集めやすいです。
また、エリアや広さなどの条件が同じなら、オープンよりもオートロックのマンションの方が好まれるでしょう。
そこで、「住みたいと思える物件」「気持ちの良い物件」を維持することが大切です。
こまめに物件の状況を確認して、傷んでいるところがあったら修繕しましょう。
入居者からの苦情や希望、問い合わせにも丁寧に対応すべきです。
小さなリフォームであれば自分で対応してリフォーム費用を節約する工夫も必要です。
部屋に配置する基本の家財なども、工夫の余地があるところです。
③ 満室経営を目指す
不動産投資を成功させるには、いうまでもなく「満室経営」が重要です。
いかに計算上の利回りの良い物件であっても、空き室が目立っていたら「絵に描いた餅」であり、実際のキャッシュフローは悪くなります。
満室経営を実現するためには、いろいろな観点からの工夫が必要です。
集客力の高い不動産業者を選ぶこと、こまめに不動産管理会社と連絡を取って状況を聞くこと、そもそも空き室リスクの低い物件を選ぶこと(人気のあるエリアの物件や学校の近くの学生マンションなど)、入居者の募集条件の間口を広げてみることなどが考えられます。
関連記事:「入居率が高い不動産投資会社5選!不動産投資に関する基礎知識も解説します」
6、不動産投資の成功率を上げるために専門家に相談しよう
(1)経験者に相談する
何よりも実際に不動産投資をしている人を参考にするのが効果的です。 友人や知人に不動産投資をしている人がいなくても、セミナーで知り合ったりネットなどでも知り合ったりもできます。不動産投資をしている人のブログなどへ質問してみるのもいいかもしれません。
(2)ファイナンシャルプランナーに相談する
ファイナンシャルプランナーに相談することで、本当に不動産投資自体をするべきなのかまで掘り下げた相談ができます。 不動産を売買する相手ではないため客観的に判断してくれるので、不動産投資を検討しているが「迷っている」というなら相談してみましょう。
(3)不動産投資会社に相談する
不動産投資を長く続けるなら、不動産会社は大切なパートナーとなります。良い関係が築ければ、間違いなく不動産投資の成功率を上げられるでしょう。
しかし、売る側という立場でもあるため、良い関係を築けなければ利用されてしまうなどしてしまうケースも少なくありません。
(4)セカンドオピニオンで客観的にアドバイスをもらう
不動産投資を成功させる近道は、プロに相談することです。 「セカンドオピニオンサービス」は、中立な立場から不動産物件に対し客観的なアドバイスを受けられます。不動産会社の選び方、優良物件の選び方、気になる不動産物件についてなど、さまざまなことが相談可能です。
物件を売りたい不動産会社だけの話を聞いてしまうと、初心者なら判断を誤ってしまう可能性があります。これから不動産投資を始めるなら、ぜひ相談してみてはいかがでしょうか。
まとめ
今回は、不動産投資の成功率について、考えてみました。
不動産投資にはさまざまな目的があるので、成功率を一概に論じることはできませんが、どのような目的であるにしろ、成功するためのポイントというものがあります。
また、当初に明確な目的を設定し、「ぶれない」ことも重要です。
この記事の内容を参考にして、是非ともあなたの不動産投資を成功させて下さい。