• セミナー記事, 不動産投資
  • 2019/3/14

【不動産投資セミナーの基礎知識 Vol.7】気を付けるべき内容のセミナー

不動産投資のセミナーは、さまざまな内容のものが開催されています。その中には魅力的なことばを並べて投資家に訴えかけるものもあります。しかし、そうした甘いキャッチコピーのセミナーには大きなリスクが潜んでいる場合もあるのです。そこで、どんな内容のセミナーには気を付けるべきなのかを解説していきます。(尾嵜豪・不動産コンサルティングマスター、ウィンドゲート代表取締役)

・節税をアピールするが節税にはならない

気を付けるべき内容の不動産投資セミナーは、いくつかあります。その1つが、高い節税効果をうたうセミナーです。例えば「不動産投資をすると減価償却で節税ができる」というものです。これは、不動産投資をすると、建物の価格を経費に計上できるため、その分を賃料収入から引いて利益を減らせるので、所得税が節税できるというものです。みなさんも聞いたことがあるかもしれません。

実際に、このようにして確定申告をすると、税金を減らすことはできます。確かに節税にはなるでしょう。しかし、実はこれ、税の支払いの繰り延べにすぎません。物件を売却した時に繰り延べた経費分が売却益として、まとめて課税されてしまうのです。

細かくいうと、課税所得が695万円以下の人は、給与所得にかかる税率が約20%以下です。そして、5年以上にわたって物件を所有した場合、不動産売却益にかかる税金を下回ります。だから、理論的にも節税にはならないのです。

さらにいうと、減価償却による節税を狙って不動産を購入し、減価償却を含めた、さまざまな経費を計上しても、それ以上に物件の価値が下がってしまえば節税の意味がありません。

このように一般的な収入の会社員が、不動産投資で節税をしようというのは余り効果的ではないのです。節税をうたうセミナーが、すべてよくないというわけではありません。ただ、ここまで述べてきたような情報について正しく説明を行わずに、“節税だけ”を前面に出すようであれば、気を付けてください

例外もあります。課税所得が3000万円より上の人であれば、繰り延べた税額と売却時の税の差を利用すれば節税効果が出てきます。ただし、これも物件価値の低下速度が早ければ意味がないことも知っておいてください。

・サブリースで家賃保証をうたう

次に気を付けた方がよいのは、サブリース(転貸借)で家賃保証をうたう物件のセミナーです。これは、セミナーの主催会社が、サブリースで賃料を上乗せするだけで、同じ利回りで物件価格を上昇させることができるのが理由です。

例えば、仮に賃料10万円で利回り10%とすると、物件価格は1200万円。これをサブリースで賃料を12万円にして、利回り10%とすると、物件価格は1440万円に上がるのです。そして、仮に3年の家賃保証だったとすると、保証期間終了と共にサブリースが終了されると、売却可能な価格は下がってしまうのです。

こうしたトリックを使ったセミナーは時々見かけます。だから、一見してリスクが少なそうな物件ほど、それをつかんでしまうと危ないといえます。これ以外にも架空のテナントによる入居率操作などもあるので注意すべきでしょう。

・甘いキャッチコピーには疑ってかかる

不動産投資はリスクがあるものです。一定の自己資金を投入し、一定額の融資を受けて、将来性のある不動産に投資を行い、一定額の賃料収入を得ながら、売却を目指すのが基本です。その中で、金利差を利用して、レバレッジ(てこの原理)を働かせて、スピードを速めることはできます。

ただし、よくないセミナーでは、「レバレッジ効果」や「少ない頭金」といった部分だけで魅力的なうたい文句を並べて体裁を整えている一方で、物件価値そのものがないがしろにされていることが多いのです。

大事なのは、不動産投資は単なる金融商品ではなく、街の発展や建物の管理、テナントとの関係などを考えることが中心の泥臭い投資と理解することです。だから、紹介した以外にも「楽してもうかる」「頭金不要」などの甘いキャッチコピーが書かれているセミナーも「危険な不動産投資セミナーではないか?」と疑ってかかることが大切なのです。


【不動産投資セミナーの基礎知識】シリーズ
Vol.1 セミナーとは何かを知ろう!
Vol.2 セミナーの種類はいくつある?
Vol.3 セミナーの探し方
Vol.4 無料と有料のセミナーはどう違う?
Vol.5 セミナーに参加するメリット・デメリット
Vol.6 よいセミナー・悪いセミナーの見分け方
Vol.8 セミナー参加時に注意すべきポイント
Vol.9 セミナーを活用するための3ポイント
Vol.10 初心者が参加すべきセミナーは?

Vol.11 「区分所有マンション」セミナーで聞いておきたい3つの注意点

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