一戸建ての住宅の購入を検討する時に、注文住宅にするか建売住宅にするかで悩まれている方もいらっしゃるのではないでしょうか。
一戸建て住宅は大変高価な商品です。絶対失敗したくないですよね。失敗しないためのポイントの一つが、注文住宅にするか建売住宅にするかを適切に判断することです。
そして適切に判断するには、事前にそれぞれのメリットとデメリットについて知っておくことが重要です。
そこで今回は、
- 注文住宅とは?
- 建売住宅とは?
- 注文住宅と建売住宅の4つの違い
- 注文住宅のメリットとデメリット
- 建売住宅のメリットとデメリット
- 建築条件付き土地とは?
などについて書いていきます。ご参考になれば幸いです。
目次
1、注文住宅とは?
注文住宅とは、自分の好きなように間取りを設計したり、設備を選んだりなど自由に作る住宅のことを言います。
2、建売住宅とは?
一方、建売住宅とは不動産会社などが家を建築して、土地と合わせて販売する住宅のことを言います。分譲住宅とも言います。
売買形態としては、
- 建築主が直接売主として売買する場合
- 仲介会社を通して売買する場合
の2パータンがあります。事前に売買形態を確認するといいでしょう。
3、注文住宅と建売住宅の違い
注文住宅と建売住宅はそれぞれに特徴があります。
具体的に以下4つの項目から注文住宅と建売住宅の違いについてみてみましょう。
- (1)入居までの期間
- (2)コスト
- (3)資金計画
- (4)仕上がり・イメージ
(1)入居までの期間
まず、一番大きく違うのは入居までの期間です。
① 建売住宅の場合
注文住宅と比較して、建売住宅はプランニングされた住宅を購入するので、基本的には短期間で入居することができます。すでに完成した建売住宅の場合、購入手続きが終われればすぐ入居することができます。
② 注文住宅の場合
一方、注文住宅は土地から購入して、それからその土地に合った建物の間取り、部屋中の設備などを決めていきますので、一般的には6ヶ月前後かかると言われています。一からデザインすることができるのは注文住宅ならではの特徴ですが、その分こだわりが多くなりなかなか決まらなかった場合、工期が遅れ入居時期がどんどん遅くなるケースも多くあります。
(2)コスト
次に、大きく違うのは住宅を建築する際のコストです。
① 建売住宅の場合
注文住宅と比較して建売住宅の場合、同時に複数棟建築されるケースが多く建築会社は設備や部材をまとめて購入するので、合理的かつ効率良い建築工程となります。結果、同じ建物を建てた場合でも注文住宅よりコストを抑えることができます。
② 注文住宅の場合
注文住宅の場合、よく人の目に触れる外壁にタイルを貼ったり、自分しか利用しない寝室の床のランクを落としたりなどコストをかけるところ、かけないところを選択することができますが、一つ一つの部品や設備を注文しますので、その分コストが高くなります。
以下のグラフを見て頂ければ分かりますが、注文住宅は新築建売住宅より1,000万円近く高くなるという結果が出ています。
出典:SUMMO
(3)資金計画
続いて、資金計画についてみてみましょう。
① 建売住宅の場合
建売住宅は、土地と建物をまとめて購入することができ、マンション購入と同じように決済は1回のみになりますので、資金計画は立てやすいと言えるでしょう。
② 注文住宅の場合
一方、注文住宅の場合、土地と建物の決済が分かれています。
また、建物の支払いは
- 着工時
- 上棟時
- 竣工時
など分割で支払うことが多く、資金計画は複雑になります。
なお、ここで注意して頂きたいのは、土地の購入は融資を受けた場合、建物が完成するまでに、土地の利息の返済がありますので、資金計画を立てる際に注意しておきましょう。
(4)仕上がり・イメージ
最後に仕上がり・イメージについてみてみましょう。
① 建売住宅の場合
一般的には建売住宅は、既に設計プランが決まっており、建築の途中また完成済みの物件が多く仕上がりのイメージがつきやすいです。
② 注文住宅の場合
一方、注文住宅は間取り、設備など全て自分の好みに合わせて決めることができますが、図面や部材サンプルでしか確認することができないため、比較的全体の仕上がりイメージがつきにくいです。
4、注文住宅のメリットとデメリット
次は建売住宅と比較した注文住宅のメリットとデメリットを整理していきます。
(1)メリット
注文住宅には大きく以下のようなメリットが挙げられます。
- デザイン、間取り、設備など自由に決めることができる
- 建築会社を自由に選ぶことができる
- 建築期間などの制限を受けることはない
- 建築の過程を見ることができる
など。
(2)デメリット
一方、デメリットとしては、
- デザインなどにこだわりができる分、部材など細かい点まで全て確認する必要がある
- 建築プランが決めるには打ち合わせの回数が多く、完成するまでの期間がかかることが多い
- こだわりができる分、予算オーバーしやすくなる
- 融資を受ける場合の手続きが煩雑で、資金計画がしにくい
などがあります。
(3)注文住宅に適している方
上記の通り注文住宅にメリットとデメリットがありますが、
- 資金の余裕がある
- 住宅の間取りや設備など細くこだわりたい
といった方には適していると言えるでしょう。
5、建売住宅のメリットとデメリット
続いて、注文住宅と比較した建売住宅のメリットとデメリットについてみてみましょう。
(1)メリット
建売住宅には以下のようなメリットが挙げられます。
- 建築件数が多いため、建築費用が安く抑えられる
- 土地と建物をまとめて購入するため、住宅ローンの申請は1回で済む
- 間取り、デザインを直接確認することができる
など。
(2)デメリット
一方、デメリットとしては、既に間取りやデザイン、色合いが決まっていることから、ご自身の好みに変更することが難しくなる点が挙げられます。
(3)建売住宅に適している方
建売住宅にもメリットとデメリットがありますが、
- 実際の建物のイメージを見て購入したい
- 短期間で入居する必要がある
などの方には適していると言えるでしょう。
6、建築条件付き土地とは?
一戸建てを探される際に、「建築条件付き土地」という言葉を聞いたことがある方も多くいらっしゃるのではないでしょうか。
建築条件付き土地とは、一定の期間内に指定の建設会社と工事請負契約を締結することを条件に土地を先に購入する方法です。
メリットとしては、
- 間取り、色合いなどをある程度選択することができる
- 建設会社が決まっていることから、建設会社を探す手間を省ける
- 決まっている建築プランを利用することによって、建築費用を抑えることができる場合がある
など挙げられます。
一方、デメリットとしては、
- 融資を利用する場合、申請期間の制限など融資の手続きの手間がかかる
- 家を建てる期間の制限がある
- 建設会社を自由に選ぶことができない
などがあります。
建売住宅より間取りや色合いなどある程度決めることができ、また決まっている建築プランを利用することができることから、建築条件付き土地を購入するのも一つの選択肢と言えるでしょう。
まとめ
今回は注文住宅と建売住宅について書きましたがいかがでしたでしょうか?それぞれにはメリットとデメリットがありますので、ご自身の条件に合わせて選ぶようにしましょう。
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