以前は、坪単価をおさえて効率的なオフィスづくりをする企業がほとんどでしたがここ最近、フリーアドレスによる統一されたデスクやリラックスするために作られた休憩スペースなど、今までのオフィスにない面白い仕掛けがたくさん作られてきています。
なぜコストをかけてまで今までのシンプルで機能性の高いオフィスをお洒落なオフィスにリノベーションするのか、また最近ではどのようなオフィスイノベーションがなされているのか少しだけ見ていきましょう。
・変わり始めたオフィスづくり
最近では大胆なオフィスづくりをしている企業を会社紹介ページなどで目にすることも多くなりました。
坪80万~100万円といった大きなコストをかけて、休憩スペースに大きな植栽をたくさん置いて森の中にいるかのような雰囲気を作り、豆から挽いたコーヒーやお菓子などを用意し、リゾート地のカフェのようなスペースを設ける企業もあります。
また、デザイン性の高いブースを利用した仮眠スペースを用意し、疲れた体を休めることが出来るように配慮されていたりします。
ほかにもゲーム機を置いたり、卓球台を置いたりと、遊ぶことが出来るスペースを作ったり、本格的なバーカウンターを設けてアルコールを用意したりなど、最近のオフィス改革はとどまるところを知りません。
特に凝っているのが、企業の顔となるエントランスエリアです。
筆者が見ていて面白かったのが、まるでジャングルかのように緑に覆われているオフィスや近未来のサイバースペースのようなもの、アンティーク調で統一した落ち着いたものまで、いろいろな企業がエントランスにも独自のカラーを前面に出しています。
・なぜ企業がオフィスリノベーションに力を入れるようになったのか
なぜ、オフィスリノベーションにここまで費用をかけるようになったのでしょうか?
それは、企業のイメージUP及びブランディングに効果があるからです。
インスタグラムなどのSNSなどで写真が拡散される時代になった事もあり、来客者や社員によって撮影される事で広く宣伝される効果が見込めるのです。
それにより企業の知名度がアップでき、新人を採用するにもイメージが大切な昨今においてプラスの効果が出るからでしょう。
・オフィスリノベーションはクオリティを重視
ただコストを掛けるだけではなく、アイデアを使ったリノベーションもあります。
古い木製家具や、学校で使われていた椅子や机、工事現場で使わくなった廃木材、中古のオフィス家具などを組み合わせて、アンティークな雰囲気を作っている例もあります。
更にそのアンティークな家具と共にエイジング加工という古さをあえて演出する塗装をすることで、独特の雰囲気を出している企業も少なくありません。
床材なども、廃棄される予定の下地で使われていた杉を床の表面材としてフローリング代わりに使ったケースもあり、これらの素材を利用すれば、ネットオークションや中古家具屋、建設現場などから安く入手することができ、コストを下げることも可能でしょう。
古い素材の組み合わせに長けたインテリア・デザイナーによって、今までにないタイプのオフィスも作り出されています。
・社員のモチベーションアップも見込める
遊び心のあるデザインのオフィスで働くことで、いままでにないアイデアが出てくる効果もあるでしょう。
最近は時代と共に変革スピードが早くなって来ておりあっというまに常識が非常識へと変わる現代においては、常に新しいアイデアが要求されます。
オフィスをリノベーションすることで、社員のモチベーションがアップしたり、良い人材を獲得することで会社が変わっていけるのであれば、オフィスリノベーションも高くない投資だと言えるのではないでしょうか。