アパート物件には、ざっくり分けて新築と中古があります。
最近はデザイナーズリノベーション住宅も目につくようになり、物件によっては新築よりも高額で売られている物件も目にしますが、ここでは一般的な中古と新築で比較してみることにしましょう。
目次
新築VS中古、分かりやすいメリット・デメリット
メリット | デメリット | |
新築アパート |
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中古アパート |
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新築では起こりえない中古アパートの問題とは?
新築では起こり得ない問題ですが、中古アパートには「瑕疵(かし)」の問題があります。
瑕疵とはアパートの建物にある欠陥や不具合のことで、前の持ち主が所有していた時に発生した瑕疵が建物のどこかに潜んでいて、購入した後でそれが発覚したというケースが多々あります。
売主は売却する物件の瑕疵について責任を負う義務があり、それを瑕疵担保責任といいます。
売買契約時に伝えられていなかった瑕疵が後から見つかった場合は、売主の責任でその問題を解決する義務があるのですが、ご想像の通り物件の瑕疵については揉めるケースが多く、できることなら瑕疵のない物件を購入したいところです。
買主はプロではないので内覧をしても見抜くことは難しく、瑕疵のチェックも含めて不動産会社にプロの眼力を期待したいところです。
特に「雨漏り」「シロアリ」「給排水設備の不具合」「木造構造部分の腐食」などは瑕疵の事例としてとても多いため、不動産会社にしっかりチェックしてもらいましょう。
物件価格だけじゃない新築のデメリット
新築物件は物件自体の価格も上がってきますが、さらに修繕積立基金がかかってくることが多く数十万近くの上乗せになってきます。
また物件が未完成で売られている場合は、その前に契約することが多いです。その場合実際の部屋の状況や日当たりなどがわからないため、実物ができたときにイメージと違った、という場合も少なくありません。
>>不動産投資「新築物件のリスク」は価格だけではない?知っておきたい注意点も
表面利回りは新築なら7%以上、中古なら9%以上に絞る
中古アパートの方が初期投資額が少なくて済むため、アパート経営を始めてからの利回りは高くなります。
それを踏まえて、アパート経営に参入する際には、それぞれ表面利回りについて新築なら7%以上の表面利回り、中古なら9%以上の表面利回りになる物件選びを目安にすると良いでしょう。
>>【不動産投資の失敗事例】外観だけで決めた物件はシロアリだらけだった……
自分の状況に合わせて判断しよう
新築は設備も全て新しく、最新の設備が整っていて魅力的なことは多いですが、その分コストがかかります。
一方中古は割安で実物を見て確認してから購入することができますが、設備の古さによって修繕のコストもかかる可能性があります。
新築も中古も一長一短で、予算や状況によって使いわけることが大切です。
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