区分マンション投資は価格や良い立地を選びやすいこと、管理組合によってしっかり管理してもらえることなどから不動産に詳しくない方や副業にも向いていると言えるでしょう。
ただ他の投資同様デメリットもありますので、どのような性質を持っているかを含めて見ていきましょう。(尾嵜豪・不動産コンサルティングマスター、ウィンドゲート代表取締役)
・区分マンションにはこんな魅力がある
区分マンション投資は、中古のワンルームの場合、最も多い価格帯でも1000万円~2500万円程度で、なかには1000万円を切る物件もあり、その手軽さからサラリーマンの副業として人気があります。
区分マンションを投資で選ぶ理由は、その安さとコストパフォーマンスの高さにあるでしょう。
一棟物アパートやビルとなると、東京郊外でも安くて5000万円、東京都心だと1億円の大台に乗ってしまいますし、都心のビルになると3億円ぐらいは用意しないと買うことができません。
それに比べて、区分マンションは新築でも3000万円ぐらいから、中古でワンルームとなると1000万円を切るものがあります。
また区分マンションの場合は大型になると、一つのマンションに500世帯以上が住んでいることもあります。
その場合、多くの住民が快適に暮らせるような、共有スペース、例えば、コンシェルジュ、託児所、コンビニ、ジムといったものが備え付けられていることもあり、高い資産価値が維持されやすいといえます。
・区分マンションのリスクとして最も心配なのは?
区分マンション投資のリスクとしては数部屋に対して投資を行う一棟アパートとは違い、一部屋に対する投資となるためゼロサムゲームとなってしまうことです。
一度空室が発生してしまうと、次の入居者が決まるまで収入はゼロです。建物の管理費や維持修繕費、融資の返済は待ってくれませんので、赤字状態になる可能性があります。
また昨今の物件価格高騰時には、利回りの低下や景気が下がった場合の価格下落リスクがあります。
都心の区分所有マンションは景気のサイクルに影響されやすいので、区分マンションを購入するときには特に注意が必要となるでしょう。
・区分マンションのセミナートークで気をつけるべき点は?
不動産投資セミナーで最も多く見られるのが中古ワンルーム区分マンションセミナーです。
セミナー数が多い分、大手不動産会社から個人の不動産コンサルタントまで多くの方がセミナーを開催しており、質もピンからキリまであるといえるでしょう。
セミナートークで気を付けるべきは、安さのアピールです。
区分マンションはセミナー等で薦められた物件よりもし高くなってしまっても、より立地や状態の良いものを選ぶべきです。安さや利回りばかりアピールするトークには注意しましょう。
・区分マンションは副業向き
仕事が忙しいサラリーマンが副業で投資する場合、自ら管理をすることはなかなかできません。区分マンションは賃借人からの集金業務と空室時の募集業務ができれば、十分に成り立ちます。
集金業務や募集業務は、それに長けた不動産会社に依頼すればよいですので、収支計画が立てやすいのが特徴です。
まずは比較的ハードルが低い区分所有マンション投資を検討してみるのはありかも知れませんね。
よりよい投資ライフになりますように。
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