本当に手軽に始められる?LINEスマート投資ワンコイン投資のメリットや注意点
LINEスマート投資とはどんな投資なのでしょうか?今回は以下のトピックに基づいて、解説していきます。
- LINEスマート投資とは
- LINEスマート投資ワンコイン投資でどのくらい資産を増やせるの?
- LINEスマート投資が「改悪」と言われるのはなぜ
- LINEスマート投資ワンコイン投資の注意点
LINEスマート投資が気になっている人は、メリットとデメリットの両方を理解したうえで、投資する必要があるので、ぜひ最後までお読みください。
目次
1、LINEスマート投資ワンコイン投資の特徴
LINEスマート投資とは何か、基本的な知識を押さえておきましょう。LINEスマート投資には大きく分けて「ワンコイン投資」と「テーマ投資」の2種類があります。今回は誰でもワンコインで気軽に始められる「ワンコイン投資」について紹介します。
LINEスマート投資ワンコイン投資とは、LINEの画面上で取引を完結でき、手軽に取り組める分散投資サービスです。運営しているのは日本初となる「テーマ投資型オンライン証券会社」の株式会社FOLIO。
AI型のロボアドバイザーによって、客観的な評価による全自動で分散投資し、また投資額も少額から可能となっています。このロボアドバイザーに搭載されているアルゴリズムは1990年にノーベル賞を受賞した理論に基づいたものがベースです。
少額からスタートできるのが最大の特徴で、毎週500円から積み立て可能。積立金額は500円から10万円までの範囲で500円単位で設定できます。投資の頻度も自分で設定できるうえに、運用期間中はロボアドバイザーが自動リバランス(相場の価格変動に応じて投資先の保有割合を再調整すること)を行ってくれるので、自分であれこれ操作する手間もありません。投資初心者が取り組みやすいサービスの1つといえるでしょう。
2、LINEスマート投資ワンコイン投資のメリット
(1)500円から始められる
通常、ロボアドバイザー型の投資であっても月額10万円以上からのものが多く、運用を証券会社に丸投げするスタイルであればあるほど投資額の下限は大きくなるものです。その点、LINEスマート投資ワンコイン投資は500円から始められるうえに、投資の頻度も以下の3つの中から選べます。
- 週1回 お手軽プラン
- 週5回 平日プラン
- 週7回 毎日プラン
(2)簡単に投資ができる
投資を検討している人にとって最大のハードルが「投資に関する知識がないこと」ではないでしょうか。ところが、LINEスマート投資ワンコイン投資は高度なアルゴリズム理論を備えたロボアドバイザーが自動で運用を行ってくれるので、投資の知識がなくても始められます。
(3)口座開設が簡単
運営元のFOLIOのホームページで会員登録し、スマホ経由でオンライン口座を開設します。本人確認書類とマイナンバー関係書類、本人確認できる運転免許証などをデータで送信するだけでOK。さらにLINE Payによる決済に対応しているので、LINE Payの利用登録をしたうえで口座情報を登録すれば、スマホ1つで投資を始める準備が整います。
(4)積立の停止・解約はいつでも可能
積立の停止、解約だけでなく、積立金額などの変更もいつでもできます。
3、LINEスマート投資ワンコイン投資のデメリット
LINEスマート投資ワンコイン投資のデメリットについてもいくつかあげておきましょう。
(1)元本保証ではない
各種債券をベースにロボアドバイザーがリスクの少ないようにバランスを取るので、大きく元本割れするということは少ないといえるでしょう。ただし、投資サービス全般に言えることですが、投資をするからには元本割れのリスクがあります。LINEスマート投資ワンコイン投資でも元本保証はないので、マイナスになることもあるのです。
(2)運用手数料がかかる
LINEスマート投資ワンコイン投資では運用資金の1%を手数料としてとられます。これは個別銘柄から運用できる投資サービスとしては少々高めです。とはいえ、実際の運用をすべてお任せできる手間を考えれば妥当な金額とも考えられます。
(3)自分自身で運用できない
投資したお金で何に投資をしているか、各投資銘柄のバランスはどれくらいかはわかりません。ロボアドバイザーが自動で最適な投資先とバランスを選び続けているためです。
また、LINEスマート投資ワンコイン投資を利用している人全員が同じ運用形態となるので、それぞれの投資家に合った多様性は失われるということになります。その点では、自分で何をしていいのかわからない、という初心者向けのサービスといえそうです。
4、LINEスマート投資とLINE証券の違いは?
今回取り上げているのは「LINEスマート投資」。一見よく似た投資サービスの1つに「LINE証券」というものがありますが、
この2つは全然違います。運営会社も違っていて、「LINEスマート投資」は株式会社FOLIO、「LINE証券」はLINE証券株式会社です。そもそも、この2つは投資先の商品が違っている点も押さえておきましょう。
(1)LINEスマート投資
- テーマ投資(「観光」「AIテクノロジー」などのテーマごとに投資先を決められる)
- ロボアドバイザー取引(今回紹介しているロボアドバイザーによる簡単な投資)
(2)LINE証券
- 個別株(主に国内)
- 株・ETF/REIT・投資信託に投資が可能
LINE証券は一般的なネット証券会社と同じで、株式や投資信託などを1株から購入可能です。自分で商品の選択などを行うので、本格的に自分で投資運用を始めたい人にはおすすめです。LINEアプリを利用して始めることができます。
5、LINEスマート投資ワンコイン投資でどのくらい資産を増やせるの?
【週1万円を10年間投資した場合の収益】
90%の確率で508万円から699万円といったシミュレーション結果が出ています。
【10年間単純に貯金するのみ】
この場合は520万円ですから、10年間で増える資産は約0.97~1.34倍といったところでしょう。(※年52回×10年間と仮定)
できるだけ小口でリスクを分散する投資サービスのため、投資商品として見た場合の利益幅は小さめです。ただリスクが小さい分、目標金額を決めたうえで投資期間や投資額を決めやすいという強みもあります。
LINEスマート投資公式HPより
6、LINEスマート投資が「改悪」と言われるのはなぜ
実は「LINEスマート投資」の最大のウリの1つが、投資額の2%分のLINEポイント還元がある、という点でした。これは投資した瞬間に投資額の2%還元という大盤振る舞いで、これだけで手数料の1%を浮かせることができたのです。
しかし、2020年4月に「LINEポイントクラブ」の規約変更があり、『既存の「LINE Pay」の支払い時の「LINEポイント」還元は対象外』となりました。LINEスマート投資は基本的にLINE Pay決済ですので、この変更によって投資開始即2%還元はなくなってしまったのです。
これが「LINEスマート投資」の改悪と言われる問題です。これに加えて、もともと利益率の高くない点やコロナショックなどが重なった影響で、手数料を含めると大した利益が出ないなど、投資としては魅力は低いかもしれません。
ただ、LINEスマート投資のロボアドバイザーのアルゴリズムがあることで、投資サービスとしては安定感があることと、投資活動そのものをおまかせできる、という手軽さは大きな強みですので、投資初心者の人にとってはまだまだ魅力あるサービスでしょう。
7、 LINEスマート投資ワンコイン投資の注意点
LINEスマート投資ワンコイン投資に取り組むうえで、基本的な注意点を説明していきます。
(1)確定申告について
投資会社を通じて投資を行う場合、その収益に対する納税は投資会社が代わりに行ってくれるのが通例です。LINEスマート投資ワンコイン投資でも提携先のfolioで口座開設を行うと、納税方法について選択できます。「特定口座(源泉徴収あり)」を選択すれば、自分で確定申告を行う必要はありません。
ただ、口座開設の際に「特定口座(源泉徴収なし)」を選択した場合は、自分で納税申告を行わなければなりません。投資収益に課される税額は所得税・住民税を合わせて20.315%なので、確定申告による納税が必要となります。
(2)価格変動によるリスクがある
そのため、投資収益とはまた別に、実は「為替変動」リスクがあることに注意しておきましょう。配当を受けるときにドルから円へという流れになるので、円高に振れた時には「為替差損」が生じる可能性があります。
(3)積立額は毎月ではなく毎週
LINEスマート投資ワンコイン投資の特徴の1つでもありますが、積立周期が「毎週」という点にも注意しておきたいところです。一般的な積立投資は毎月周期が多いのですが、LINEスマート投資ワンコイン投資は毎週一定額を入れるので、月単位での引き落としが思わぬかたちで高額になることもあります。入金のタイミングは変更できるものの、基本的に曜日の変更もできないことにも注意しましょう。
(4)LINE Payボーナスはワンコイン投資の支払いに対応していない
LINEスマート投資ワンコイン投資の入金で使うことになる「LINE Pay」サービスでは、「LINE Payボーナス」というボーナスポイントがあるのをご存知でしょうか?定期的に開催される「Payトク祭」などの還元イベントなどで付与されるのですが、通常のLINE Pay残高と違って銀行口座への出金ができません。そのため、LINEスマート投資ワンコイン投資では取り扱い対象外となっています。
ここで注意すべきケースは「LINE Pay残高」での引落しを行う際に、残高のなかに「LINE Payボーナス」が含まれている場合です。「LINE Payボーナス」分は引落しできないため、これを差し引いた残高が十分にあるかを確認しなければなりません。なかなか複雑ですが、この点をふまえたうえで運用する必要があります。
8、まとめ
「LINEスマート投資ワンコイン投資」は投資初心者向けの投資サービスです。ロボアドバイザーによる半自動的な投資運用は投資に関する知識がなくても手堅く運用でき、その名の通りワンコイン500円から始められるのも魅力です。
ただ、投資商品としては利益幅が小さいことや手数料が高めなこと(投資額の1%)、「Line Pay」の利用においていくつか注意点があることなど、押さえておきたいポイントもいくつかあります。
こうした点をふまえた上で、初めて投資をやってみようという人にとっては「投資入門編」としてふさわしいサービスといえるでしょう。